【面接対策】鹿島建設の中途採用面接では何を聞かれるのか

【面接対策】鹿島建設の中途採用面接では何を聞かれるのか

大手ゼネコンの中で特に長い歴史を誇る鹿島建設への転職。中途採用面接は新卒の場合と違い、仕事への取り組み方やこれまでの成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、一緒に仕事をする仲間として多角的に評価されるので、事前にしっかり対策しておきましょう。


鹿島建設の採用面接前に知っておくべきこと

社風への理解

1840年に創業され長い歴史を積み重ねてきた鹿島建設。地震の多い日本では超高層ビルの建設は不可能とされていた中、日本初の超高層ビル「霞が関ビル」を誕生させました。その際に新技術や新工程を開発し、これらは改良されながら現代でも受け継がれています。また高所作業時の様々な管理工程も、未だに超高層ビルの建設工程の基本となっています。その他震災の復旧・復興や海外事業にも力を入れており、コーポレートサイトにも細かく紹介がされています。


そんな鹿島建設は、良くも悪くも体育会系の社風という口コミが多く見受けられます。良い点では、「チームワークで効率よく作業が進むこと」「仲間意識が強く一つの目標に向かってみんなで頑張っている」などの声があげられます。悪い点では、「団体行動厳守」「規律を乱すものは悪というような軍事的な行動を強いられる」といった声があり、歴史が長い会社ということからも、昔ながらの日本企業という風土が根強いといえるでしょう。そのため社員に優しい環境だが、年功序列で甘えやマンネリ化している雰囲気という声もあります。常に自分のやるべきことを自覚し、向上心をもって仕事に取り組める人材が求められるでしょう。


業界全体で言える労働時間の長さや休日出勤が多いという声もありますが、残業の管理や休日出勤の管理はしっかりしており、ワークライフバランスは他の大手ゼネコンに比べると調整しやすいようです。また鹿島建設は、大規模な建設が多く、また関わっているプロジェクトも豊富なため、「一品生産のため建物毎に苦労はたくさんあるが完成時の感動は何にもかえられない」「環境が変わるごとに新しい気持ちで仕事に取り組めるのが良い」「職人さんや周囲の協力業者さんとの絆ができた時はうれしく感じる」といったやりがいの声も多いです。


鹿島建設は、その時代の先駆的なプロジェクトを手掛けながら日本の産業や経済の発展に貢献してきました。そしてそれぞれの現場でひとつひとつ心を込めたものづくりに励み、社会やお客様にとって価値ある建設・サービスを提供していくことを目指しています。採用面接では、こういった社風にマッチする人材であるかが見極められるでしょう。

選考は何次まで?

鹿島建設の選考プロセスは、書類選考、適正検査、3回程度の面接です。面接官は人事部、現業部門の方が担当するようですが、現業部門の方が主で面接をすることが多く、人事の型にはまった面接という雰囲気はあまりないようです。選考期間は概ね1ヵ月ほどです。中には3ヵ月ほどかかったという方もいますので、選考期間など選考プロセスの中で気になることがあれば自ら人事担当者とコミュニケーションを取り、転職希望時期を伝えるなど、工夫するようにしましょう。


現在鹿島建設の中途採用で募集されている職種は、土木系、建築系、建築設備系、設備設計系、機械・電気系の総合職です。また海外現地の採用も行っています。コーポレートサイトの採用ページに各カテゴリーの詳細、募集要項が記載されていますので、勤務地や必要資格などをよく確認し、なぜその職種を希望するのかしっかり伝えられるようにしましょう。

面接内容の傾向は?

鹿島建設は、オーソドックスな質問がほとんどではありますが、「体育会系」「チームワークを重視し仕事を進める」という社風もあることから、スポーツの経験や、その際の自身の役割、ポジションを聞かれることがあるようです。また労働時間が多い業界ということで、「体力はありますか」「人生で一番の困難だったこと」「挫折したこと」などの質問もあるようです。スポーツやチームで何か物事を成し遂げたなどの経験がある方は、その中で自分はどのような存在や役割であったか、試合に勝つにはどうしたら良いか、困難な場面をチームワークでどう乗り越えたか、などをエピソードにして伝えると良いでしょう。


業界ならではの技術力、経験値を問う質問や、建築物についての質問、昨今のプロジェクトなどについて等々聞かれることもあります。鹿島建設を中心にスーパーゼネコン5社の事例なども調べておくと良いですが、面接経験者の口コミの中に「企業理解よりも人物像を問われた印象だった」「自分の本音を話し内定となった」という方もいますので、自分の強み、アピールポイントをしっかりまとめておくことも大切です。


また面接は圧迫などはなく、穏やかな雰囲気の中行われることが多いようです。

鹿島建設の面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。

鹿島建設の面接攻略法(面接対策)

鹿島建設の「基本方針と品質・安全衛生・環境方針」を理解した上で自己分析をする

鹿島建設の面接を受ける上では、基本方針と品質・安全衛生・環境方針を理解しておくことが不可欠です。基本方針と品質・安全衛生・環境方針は下記で構成されています。

基本方針(品質・安全衛生・環境の3分野共通)
品質・安全衛生・環境の確保は生産活動を支える前提条件であり、企業存続の根幹である。
関係法令をはじめとする社会的な要求事項に対応できる適正で効果的なマネジメントシステムを確立・改善することにより、生産活動を効率的に推進するとともに、顧客や社会からの信頼に応える。

品質方針
顧客が安心し、信頼して注文できるよう営業活動からアフターサービスまでを含め、顧客が満足感を持てる製品及びサービスを提供する。

安全衛生方針
安全は企業の能力と良心を示すバロメータであるとの理念に基づき、管理能力の高い協力会社と連携して建設工事に伴う災害・事故の撲滅を図り、もって社会基盤設備を担う建設業の信頼確保と会社の永続的な発展を目指す。

環境方針
鹿島は“100年をつくる会社”として、長期的な環境ビジョンを全社で共有し、環境保全と経済活動が両立する持続可能な社会の実現を目指す。

これは鹿島建設の企業カルチャーの土台となる価値観。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの方針に合致する人材であることをアピールしましょう。


建設業は、「完成」というゴールに向け、作業を細かく把握し、地道にこなしていくことになります。また現場は危険が伴うことも多くありますので、特に施工管理を希望する場合は、高いリスク管理能力や計画性をもって一つ一つ仕事をこなしていく能力もアピールポイントとなります。また雨の日が多く工事が遅れるなど予定通り進まないこともありますので、そういった際の対応力や、多くの現場作業員に分かりやすく伝えられる、かつ一人一人の意見も活かしていけるコミュニケーション能力が重要となります。前職の経験などから、危険を回避し、チームが安全に業務に取り組める体制を整えたことや、予期せぬ事態に焦ることなくいかに対応したか、そして年齢や様々な立場の人たちとも円滑に業務を進められるコミュニケーション力があることなどをエピソードとして紹介すると良いでしょう。これらが基本方針と品質・安全衛生・環境方針につながり大きなアピールとなります。


また面接では「建設業の未来像をどうすれば良いと考えるか?」といった質問がでることもあるそうです。鹿島建設は、初の超高層ビルの建設など常に時代を先取りする精神があります。今後のビジョンを具体的に見据え、常に変化しさらに高度化する時代のニーズに応えていけるかが重要となります。常に先を見据え、先手先手で進め成功した経験や、新しい発想や目指すビジョンを明確にし、計画的に業務を進められる人材であるかを、エピソードを通し伝えることで更なるアピールにつながるでしょう。


リスク管理能力や、計画性をもって地道に仕事をする能力、高いコミュニケーション能力をもち、目指すビジョンを明確にし、仕事を進めていける人材であることをしっかりアピールできるようにしましょう。

「なぜ鹿島建設に転職したいのか」の明確化には他社研究も忘れずに

鹿島建設の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ鹿島建設か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。


業界理解や職種理解の枠を超えて、鹿島建設という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。


●株式会社大林組

●株式会社竹中工務店

●清水建設株式会社

●大成建設株式会社


この4社と鹿島建設を含めたスーパーゼネコン5社のそれぞれの特質をしっかり理解しておきましょう。

鹿島建設の採用面接で実際に聞かれた質問内容

このように鹿島建設の採用面接を受ける前には、基本方針と品質・安全衛生・環境方針に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「それぞれの現場でひとつひとつ心を込めたものづくりに励み、社会やお客様にとって価値ある建設・サービスを提供していく」という社風を意識して、「リスク管理能力や、計画性をもって地道に仕事をする能力、高いコミュニケーション能力をもち、目指すビジョンを明確にし、仕事を進めていける人材である」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。


面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。

27歳女性/開発部【結果:入社】

質問

学生時代に打ち込んだ事は何か

回答

スポーツサークルに所属し、部員を勧誘することや試合に勝つには…(口コミの続きとアドバイスを見る

30歳男性/企画営業【結果:二次面接で不採用】

質問

スポーツをされてましたが、ストレス解消に意味はあるか

回答

学生時代にはスポーツしてましたが、当時はとくに…(口コミの続きとアドバイスを見る

34歳男性/代理店営業【結果:二次面接で不採用】

質問

挫折経験を教えてください

回答

特になかったためなかなかうまいことは答えられなかった。たいした挫折…(口コミの続きとアドバイスを見る

24歳男性/施工管理【結果:二次面接で不採用】

質問

前職での失敗談について

回答

職人さんに仕事の作業の遅れを強く指摘しすぎてもめたこと…(口コミの続きとアドバイスを見る

鹿島建設の採用面接に向けて

鹿島建設の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。


●「それぞれの現場でひとつひとつ心を込めたものづくりに励み、社会やお客様にとって価値ある建設・サービスを提供していく」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。

●鹿島建設の基本方針と品質・安全衛生・環境方針を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。

●競合他社についても研究し、「なぜ鹿島建設か」に対する応えを明確にしておく。


これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするように心がけましょう。

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この記事の執筆者

大学を卒業後、ビル衛生管理業務会社に入社。人事部で新卒採用を担当。選考会から内定者フォロー業務に従事。


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