出光興産の採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
出光興産は、原油から精製される石油製品、基礎化学品の生産と販売、再生可能エネルギーを電源とする売電から化学品等の素材分野に至るまで、様々な事業分野でグローバル展開してきました。
社員の口コミでも、「世界各国の販売拠点で働くナショナルスタッフと議論を積み重ね戦略を練るダイナミックな仕事ができる」「新たな用途や可能性を持つ石油開発と拡大計画に携わることができ国際的な仕事ができる」「環境への意識が高まりつつある中東をはじめとした諸外国に対して、当社の製品を通して環境改善に貢献できたときにやりがいを感じる」といった声が多く、関わる仕事の規模の大きさに、誇りを感じる声が多数寄せられています。
一方で、「原油を取り扱う金額は莫大で、業務上のミスが当社収益に直結するため常にプレッシャーを感じる」との口コミも見られるためメンタル面でもタフである事も求められていると言えるでしょう。
「サステイナブルな環境に貢献し、異なる考え持つ人々と共に新たな価値を創ることに挑戦する」そんな社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
また、中途採用プロセスは、書類選考と適性検査、3回の面接です。面接官は、人事部、現場社員、最終面接は部長クラスが担当します。
募集職種は大きく「技術系」と「事務系」の2つに分類されます。「技術系」では、製油所・工場の生産活動を技術で支え、経営に貢献する「製造技術」、今後更なる発展が期待できる高機能材分野を支える粘接着機材及びプラスチック分野の研究開発を担う「機能化学」、グループ各事業を支援するためのシステムを企画・開発・運用する「情報システム」など多くのコースがあります。また、「事務系」では「電力営業」「マーケティング・販売企画」「開発営業」など多岐にわたります。専門領域や事業分野、また勤務地によっても更に細分化されるため、募集職種の全体像を把握するとともに、自身のキャリアが最も活かせる職種は何かをしっかりと見極め、「なぜその職種に応募したのか」を明確に説明できるようにしておきましょう。
■面接内容の傾向は?
面接内容には、「サステイナブルな環境に貢献し、異なる考え持つ人々と共に新たな価値を創ることに挑戦する」という社風が大いに反映されています。「個人でなくチームで成果を出した経験とその時の役割は?」「出光興産でチャレンジしたい事は?」「出光興産の環境改善策についてどう思うか?」という質問が多く出されるため、自らのキャリアを考え明確なビジョンを持っているか、業界研究を踏まえた企業研究を論理的に説明できるかが、評価のポイントと言えます。
また、「これまでの仕事で最も困難を感じたことは?」「問題解決の為にどのような行動ができたか?」といった質問も多く出されています。これまでの経験の中で、どんなに困難な場面でも粘り強く前向きに取り組んできたことをエピソードとして紹介する事でアピールとなるでしょう。
技術職においては、「研究している内容を現職でどのように貢献できたのか?」「これまで培ってきた専門技術を今後、出光興産でどう活かしたいか?」といった事を質問されますので、しっかりと準備をしておきましょう。
出光興産の面接攻略法(面接対策)
■出光興産の経営ビジョンを理解した上で自己分析をする
出光興産の面接を受ける上では、経営ビジョンを理解しておくことが不可欠です。経営ビジョンには以下のようなものがあります。
●多様なエネルギー・素材を、安定的に届けます
●培ってきた課題解決力を、世界に展開します
●変化への適応性に富む、レジリエントな企業体を作ります
出光興産の経営ビジョンは今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの経営ビジョンに合致する人材であることをアピールしましょう。
出光興産は、「サステイナブルな環境に貢献し、異なる考え持つ人々と共に新たな価値を創ることに挑戦する」社風ですが、それに沿ったエピソードを経営ビジョンの視点も絡めて紹介する事で、より強力なアピールになります。例えば、現職で「価値観や文化等が異なる国や地域の人々と協働して課題を解決した」というエピソードがあれば「培ってきた課題解決力を世界に展開」のアピールに繋がります。また、「急な展開や場面においても柔軟に対応し高い成果を出せた」エピソードを紹介する事で「変化への適応性に富む」の観点でもアピールする事ができるでしょう。
これまでのキャリアの中で自分の技術力をどのように磨いてきたのか、どんな新しい価値を生み出してきたのかを具体的に説明することができれば、「多様なエネルギー・素材を、安定的に届けます」のアピールも可能となります。
■「なぜ出光興産に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
出光興産の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ出光興産か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、出光興産という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- JXTGホールディングス株式会社
- コスモエネルギーホールディングス株式会社
出光興産の採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように採用面接を受ける前には、経営ビジョンに基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、チャレンジ精神を持ち、様々な価値観に対して柔軟に対処できる力があり、新しい価値を生み出していける人材であることを印象づけられるよう、エピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
35歳男性/電気・通信設備施工管理【結果:最終面接を辞退】
30歳男性/法人営業【結果:3次面接で不採用】
26歳男性/安全管理【結果:2次面接で不採用】
26歳男性/法人営業【結果:1次面接で不採用】
出光興産の採用面接に向けて
出光興産の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「サステイナブルな環境に貢献し、異なる考え持つ人々と共に新たな価値を創ることに挑戦する」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
- 出光興産の経営ビジョンを理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜ出光興産か」に対する答えを明確にしておく。
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元客室乗務員の大学講師(キャリア講座担当)