川崎重工業の採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
130年以上の長い歴史を持つ川崎重工業は、1878年東京築地の川崎築地造船所設立から始まりました。その歴史の中で同社は、国産化第1号蒸気機関車や国産初の産業用ロボット「川崎ユニメート2000」など数多くの”初”を日本にもたらしました。
川崎重工業では同社が掲げる”グループミッション”のカワサキバリューには、「テクノロジーの頂点を目指す」と記載されています。その文字通り多様な分野における製品を創出するにあたり、2001年から社内カンパニー制を採用。市場や環境の変化にスピード感を持って対応することができるようになりました。社内カンパニー制は技術・技能を高めたり事業拡充にも貢献し、2015~2016年に不振が続いた海外受注においては受注高が回復し、重工業では珍しいロボット産業でも世界で第4位とその存在感を確立しました。
そんな多角的に分野展開をおこなう同社ですが、製品は船や新幹線などスケールが大きく、社会インフラ関係のものを多く扱う特徴があります。そのため、社員は自分の仕事が与える影響の価値の高さへの喜びや日本の未来を背負っている自負を持ちながら仕事に取り組んでいます。「やる気と力量があれば入社年度問わず、重要なポストにつくことができモチベーションが上がる」「会社の組織作りにも意見を出しやすい環境である」という口コミからも、社員の意識レベルも非常に高いことがうかがえます。
風通しの良い社内では、そんな士気の高い社員が最先端の技術を武器に革新的な”初”に挑み続けており、高度な技術力の錬磨を推奨する社風にも大いに反映されています。先見の明を持ち、あらゆる変化に対応するイノベーションの創造者である。採用面接では、こうした川崎重工業の社風に合う人材かどうかを見極められます。
■選考は何次まで?
川崎重工業のキャリア採用選考は、書類選考⇒WEBテスト⇒面接⇒内定の流れでおこなわれます。全体の選考期間は1ヶ月ほどかかるとの口コミが多くみられますが、中には1週間ほどで全選考が終了した方もいます。スピード感のある選考に準備が追いついていないということがないよう注意が必要です。
WEBテストは、「SPIを受検した」という声もみられ、新卒採用やキャリア採用で何度か受検の経験があり慣れている方にとって、難易度はそう高くはないようです。
面接からの流れは希望部署やカンパニーごとに異なります。1次面接では人事担当や数部署の課長・部長とのオーディションスタイル面接や人事担当と1対1の面接などそのスタイルは様々。1次面接の後、すぐ内定をもらうこともあれば、2次面接を経て内定になる場合もあります。2次面接が行われる場合は、入社を希望するカンパニーの部門長クラスと人事担当者が面接官になります。
■面接内容の傾向は?
1世紀を超える長い歴史の中で数々の技術・製品を生み出してきた川崎重工業。そんな同社のキャリア採用では、「即戦力になるか否か」が最も注目されます。これまでの経歴はもちろん、大学で学んだ知識や具体的な語句の解説なども求められます。そのため、職種研究をしっかりと行うことはもちろん、専門性の高い職種に応募する場合はコーポレートサイトやネット、図書館の本などに掲載されている資料の読み込んでおくことをおすすめします。
経歴以外の質問では、趣味や志望動機、転職理由など一般的な内容が多く、深く突っ込まれることも少ないため、焦らず自分のペースで回答するように心がけましょう。
川崎重工業はコーポレートサイトに記載されている6つのカンパニーと技術開発本部、本社の計8つの窓口からキャリア採用の募集が可能。同時併願は不可のため、同じ職種でもどのカンパニーに応募するか、自身の経歴等と照らし合わせて見極めましょう。
川崎重工業の面接攻略法(面接対策)
■川崎重工業の中期経営計画である「Global K」を理解した上で自己分析をする
川崎重工業のキャリア採用面接では、中期経営計画である「GlobalK」を熟読しておきましょう。「GlobalK」では、”企業ビジョン”とそのビジョンに向かうための”基本目標”が掲げられています。
これは、川崎重工業の企業カルチャーの土台となる価値観。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの中期経営計画「GlobalK」に合致する人材であることをアピールしましょう。
企業ビジョンにもある通り、川崎重工業の中期経営計画には、グローバル展開が企業発展の重要な位置づけとして捉えていることがうかがえます。中でも車両、航空宇宙、ガスタービン、機械、汎用機という4分野での海外事業拡充が重要なミッション。優秀かつ即戦力となる技術職人・マーケターの採用に熱を入れていることも推察できます。
また中期経営計画では、以下に記載の通り具体的な重点施策が6つの項目で挙げられています。この6項目からも、川崎重工業が求める革新への飽くなき追求心を持ち、未来に向け新たな価値を創造できる人材かを見極められることが分かります。
これまでの経歴や経験から即戦力となる人材であることをアピールするのはもちろん、仕事以外にも趣味やプライベート面でも新しい事に挑戦してきたことを伝えることにより、面接官へ採用後のビジョンを描かせることができるでしょう。
■「なぜ川崎重工業に転職したいのか」の明確化には他社研究も忘れずに
川崎重工業の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ川崎重工業か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は川崎重工業で何をやりたいのか」「新しいことに挑戦する社風にマッチする人材か」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているのか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、川崎重工業という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- 三菱重工業株式会社
- 株式会社IHI
- 住友重機械工業株式会社
川崎重工業の採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、川崎重工業の採用面接を受ける前には、中期経営計画「GlobalK」に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、最先端の技術を武器に革新的な「初」に挑み続け、高度な技術力の錬磨を推奨する社風を意識して、先見の明を持ち、あらゆる変化に対応するイノベーションの創造者であると印象付けられるよう、具体的な行動やエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
20前半男性/研究開発【結果:入社】
20後半男性/技術関連職【結果:最終面接で不採用】
20後半男性/アナログ回路設計【結果:入社】
女性/経理【結果:1次面接で不採用】
川崎重工業の採用面接に向けて
川崎重工業の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下のつ3です。
●最先端の技術を武器に革新的な「初」に挑み続け、高度な技術力の錬磨を推奨する社風を意識して、これに合致した先見の明を持ち、あらゆる変化に対応するイノベーションの創造者に成り得る人材であることを自分の言葉でアピールする。
●中期経営計画である「GlobalK」を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRに繋げる。
●競合他社についても研究し、「なぜ川崎重工業で働きたいのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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経営コンサルティング会社で採用コンサルやデータ分析を行いながらライターとして活動中。得意分野はスタッフ採用と教育。