損益計算書(PL):売上・利益が過去最高
2019年3月期決算は過去最高の売上高を計上しました。前期比4.4pt増の2兆583億円で、ANAグループとしては初の2兆円台を達成。営業利益も同0.3pt増の1650億円で4期連続で最高益を更新しています。
ただし、営業利益率は8.0%で前期比0.3pt減少。売上原価が1兆5,598億円と前期比5.0pt増となったことが影響しています。この背景には、自然災害の影響で「ANAスカイホリデー」と海外のダイナミックパッケージツアー「旅作」の集客が伸び悩んだことに加え、新たな旅行システムの費用の増加がありました。
また、貨物重量利用率は前期比4.4pt減の55.3%になりました。さらに国内外の有償座席利用率は前期比0.7pt増の73.5%ですが、JALと比較すると77.8%とやや劣っています。
一方で、販売費及び一般管理費は3334億円で前期比2.5pt増にとどまっています。売上比は16.2%で3期前と比べて1.5pt抑制。これはコストダウンと筋肉質経営が着実に進んでいるといえます。
なお、2020年3月期の第2四半期決算にあわせて通期予想の下方修正が行われています。
- 売上高:2兆1500億円→2兆900億円
- 営業利益:1650億円→1400億円
- 営業利益率:7.7%→6.7%
- 経常利益:1600億円→1370億円
- 親会社株主の帰属する当期純利益:1080億円→940億円
セグメント分析:営業利益の1割強は「航空事業」以外で創出
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