【平均年収645.1万円】SUBARU社員の給料は実際いくらもらっているのか？

まずはじめにSUBARUの平均年収を見ていきましょう。SUBARUの平均年収は645.1万円です（SUBARU有価証券報告書）。キャリコネに投稿された給与明細を参考にSUBARUの年代別年収レンジを算出したところ、20歳代で420〜470万円、30歳代で580〜630万円、40歳代で730〜780万円という結果がでました。正規雇用者の平均年収は495.7万円（国税庁・令和2年分民間給与実態統計調査結果）で、比較して約1.31倍の額です。

過去5年間の平均年収の推移をグラフと表組みで示しています。
SUBARUの平均年収は前年を下回り645.1万円でした。
過去5年間では２番めに低い額になりました。

続いて年収実態により近い年収中央値を見てみます。20代から50代までの平均年収・平均月収・平均ボーナス・年収中央値を表にまとめました。

SUBARUの年収の高さとして最大の要因は、賞与の金額の多さです。

SUBARUの賞与、つまり一時金は、毎年の春闘によって決まります。過去5年間の回答結果を見ると、2019年は5.6ヶ月、2018年6.0ヶ月、2017年6.2ヶ月、2016年6.5ヶ月、2015年6.0ヶ月と、2019年を除いては6ヶ月以上の水準を保っています。過去には「4ヶ月分だった」という声も見られますが、ここ数年は売上高・営業利益の高さもあり、高いレベルの一時金を実現し続けています。この月数だけでみると、トヨタ自動車に続いて業界2位だったこともあるようです。

SUBARUの給与体系は、基本給・諸手当からなる月給と、年2回（7・12月）の賞与で構成されています。諸手当は、通勤手当、育児支援手当、時間外勤務手当のほか、住宅手当もありますが、「お小遣い程度」との声も聞かれます。しかし、独身寮・社宅はもちろん、病院、診療所、体育館なども整備されているため、「それなりに生活できる」水準であるようです。

技術力の高さで知られるSUBARUではありますが、給与水準からいうと、「自動車メーカーでは中の下」とのこと。「基本給が低いので、基本的に残業代で稼ぐ必要あり」といった不満の声も散見されます。しかしその一方、「技術では他に負けないという誇りはある」という声に代表されるよう、自社製品への自信とこだわり、仕事へのやりがいが強い社員が多いことも事実。そうはいっても一般的には十分に高いレベルの給与水準である中、仕事にも大きなやりがいを感じながら取り組める、恵まれた環境であると言えます。

SUBARU社員の給与明細（キャリコネ）

入社7年で年収100万円アップ

20代技術（非管理職）の 給与明細

20代技術（非管理職）の 給与明細

30代以降は実力主義、ほぼ年収が上がらないケースも

30代（非管理職）の 給与明細

30代（非管理職）の 給与明細

SUBARUの職種は、「技術系」「事務系」の大きく2つに分類されています。事務系は、営業や事業企画・マーケテイングや管理部門に配属されます。一方、技術系はさらに「自動車コース」と「航空宇宙コース」に分かれ、それぞれの部門において研究開発・設計・生産技術・製造等を担当します。

しかし賃金制度はいずれの職種においても同一の制度が適用されているため、職種によって処遇の差は発生しません。初任給についても、学歴別に以下のように設定されています。
＜初任給＞
◇修士了：総合職月給 23万1900円　　
◇大学卒：総合職月給 20万9900円

新入社員から始まり、主任・主事・マネージャーと昇格していきますが、その階層によって賃金水準は決められています。想定年収としては、27歳大学院卒で545万円（時間外手当（30時間/月）含む）、30歳大卒で630万円（時間外手当（30時間/月)育児手当等含む）といったあたりです。

SUBARU社員の給与明細（キャリコネ）

同年齢なら基本給はほぼ同じ

20代技術（非管理職）の 給与明細

20代営業（非管理職）の 給与明細

徐々に実力の差が年収に

30代営業（非管理職）の 給与明細

30代管理部門（非管理職）の 給与明細

上述のとおり、SUBARUでは社内の階層ごとに賃金水準が決められているため、年収を上げるためには昇格していく必要があります。

入社後の一般クラスでは基本的には年功序列で昇格・昇給していきますが、主任・主事（係長クラス）からは成果主義・実力主義となります。評価制度としては、年初に目標を立て、その達成具合で評価が決まります。2年連続評価されると昇格する制度運用ではありますが、いまだ制度の試行錯誤段階でもあるようで、「目標自体が適正と思われないケースも」「評価者は部門間でばらつきがあり、制度変更が頻繁にある」といった口コミも見られます。成果主義、と銘打ってはいても、実情は、「成果主義より年功序列、結果よりプロセス重視」「頑張っても一足飛びに昇格はない」とのことで、制度上は過渡期にあると言えます。

また、主事に昇格するには試験（論文・面接・筆記試験）があり、これを突破する必要がありますが、合格率は１００人以上の部署で１人／年程度。非常に狭き門であることが分かります。

SUBARU社員の口コミ（キャリコネ）

年功序列の風土はいまだ払拭はされていない

「残業代が無いと年収は低い 査定制度は年功序列の面もいまだ残り……」

実力主義で評価されれば、さらなる高年収も期待できる

「学歴で途中まで決まるが、あとは実力主義 報酬は出世すれば上々……」

SUBARUの競合や同業界であるスズキ、本田技研工業、トヨタ自動車、日産自動車、マツダ、三菱自動車工業の7社で平均年収を比較します。
各社の最新有価証券報告書に記載されている額は、SUBARUが645.1万円、スズキが665.7万円、本田技研工業が778.7万円、トヨタ自動車が857.1万円、日産自動車が811万円、マツダが637.5万円、三菱自動車工業が660.5万円です。
この7社の中で最高額はトヨタ自動車の857.1万円で、最低額がマツダの637.5万円。その差はおよそ220万円で、かなりの差があります。
この比較企業の中ではSUBARUは6番目に位置します。

SUBARUの競合企業の年収についてはこちらの記事をご覧ください

出典・参考
厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」「2019年国民生活基礎調査」
経済産業省「2021年企業活動基本調査速報－2020年度実績－」
国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査」
マイナビ「2022年版 業種別 モデル年収平均ランキング」

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