王将フードサービスの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
「お客様に褒められる店を創ろう」を経営理念に、高品質・低価格な中華料理を提供している王将フードサービス。人件費の高騰や消費税10%の導入など、外食産業に厳しい風が吹く中、アプリの活用やデリバリーにも力を入れるなど、ブランド力の強化に余念がありません。
人気フードチェーンだけに土日は特に忙しく、体力的に恵まれていないと続きません。社員はお客様に喜んでもらえたときの満足や、まかないの美味しさをやりがいに頑張っている様子。初めは大変でも、年齢に関係なく昇進出来たり、上手く料理が作れるようになってくると楽しくなってくるのだそう。給与についても飲食業界の中では「恵まれている」と感じている人も多いようです。
残業も多く、花形の料理人は、夏場に暑い厨房で中華鍋を振り続けます。チェーン店であっても中はプロの職人の世界。プロの料理人を目指す、絶対に店長になる、といった熱意は必須。逆に50代でも「熱意が伝わって正社員に採用」という口コミも。
「お客様に褒められる店」を実現するための努力こそが、社員の幸せ。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
王将フードサービスの中途採用は、営業職、製造職、管理職の大きく3部門に分けて行われています。書類選考後、面接数回が行われます。選考期間は長くても1カ月程度で、早い人では1週間で結果が出ることも。併願の場合は書類を出すタイミングに注意したいところです。また、勤務地は営業では店舗、製造は工場、管理は本社(京都)や東京事務所となります。よく読んでから応募しましょう。
採用ページには「一から仕事を学んでいただけます」とあり、中途未経験でも歓迎との意志が示されています。口コミにも「熱い人が好きな会社」「熱意が重要」などとあり、中途でも素質重視の採用が行われている模様。正社員でも「料理は入社してから覚えた」という人も。書類の段階から、熱意をアピールするようにしたいところ。
メニューなどを覚える必要があるため、その場で暗記の課題が出され、最低限の暗記力を図ることもあるようです。暗記はできても緊張してセリフを噛んでしまったという人も。「笑顔で元気よく対応する人が好まれる」とのことなので、暗記に自信がなくてももごもごせず、まずは落ち着いて、はきはきと回答しましょう。
■面接内容の傾向は?
体力が重要な仕事が多く、「きついけど大丈夫ですか」「体力はありますか」といった質問が頻出しています。体力的な面で大変だったけれど継続した経験、やり遂げた経験があればまとめておきましょう。手短に体験を添えて「~なので自信があります」と答えることができれば好印象でしょう。
次に「辞めないか」ということを直接的、または間接的に聞かれます。ずっと働くつもりなのかどうか、キャリアの中継地や踏み台と考えていないかという点はやはり確認したいところなのでしょう。入社後のキャリアビジョンを明確に描き、長く勤めたいという意思について説得力のある説明ができるようにしておきたいところです。
「大きい声が出せますか」と聞かれた人もいるなど、元気とやる気は何よりも重要。大きい声ではきはきと話すようにしたいところです。「想いを熱く語ると伝わった」との口コミもあります。事務的・論理的な回答では採用には至りにくい印象です。心の内側から出てきた「働きたいという気持ち」を伝える努力をしてみてください。
王将フードサービスの面接攻略法(面接対策)
■王将フードサービスの経営戦略を理解した上で自己分析をする
王将フードサービスの面接を受ける上では、経営戦略を理解しておくことが不可欠です。主だった戦略には以下のようなものがあります。
①積極的な人材教育投資②生産性向上③安定的な国産食材の供給確保と継続的な品質改良④料理の味の向上
王将フードサービスの経営戦略は今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの経営戦略に合致する人材であることをアピールしましょう。
王将フードサービスは中期経営計画に基づき、3年連続過去最高収益の実現を目指しています。4つの主要戦略とは、まず人材教育投資。「王将大学」や「王将調理道場」において社員研修を行っています。未経験者でも育てて一人前にするという企業の姿勢が感じられます。逆に経験者の場合は一からのつもりで謙虚に王将の理想を学ぶ姿勢をアピールするのも重要でしょう。次に生産性の向上。調理方法やシフト管理による効率化にも注力しています。前職で現場の効率化に貢献したエピソードがあれば、自己PRとしてまとめておきたいところ。最後に「食材の供給確保」「味の向上」。営業系・管理系の仕事であれば、仕入れ先との交渉経験やメニューを開発して成功した経験があれば役に立ちそうです。成功した理由・失敗から学んだことなどをまとめ、これらの戦略に貢献できることをアピールしましょう。
■「なぜ王将フードサービスに転職したいのか」の明確化には他社研究も忘れずに
王将フードサービスの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ王将フードサービスか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面もあわせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、王将フードサービスという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
●株式会社壱番屋
●すかいらーくグループ(バーミヤン)
●イートアンド株式会社(大阪王将)
王将フードサービスの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、王将フードサービスの採用面接を受ける前には、経営戦略に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「『お客様に褒められる店』を実現するための努力こそが、社員の幸せ」という社風を意識して、王将の理想を実現するために学び、生産性や味の向上、食材の供給に貢献できる人材であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
また、面接前には店舗に出向き、餃子も食べて、感じたことをまとめておきましょう。できれば近隣のライバル企業の店舗にも行ってみて、店づくりや味・サービス・メニューを比較してみるといいでしょう。志望動機や「なぜ王将か」を話すのに役立つほか、「あの人のようになりたい」など目標と出来るスタッフさんが見つかれば将来の目標が明確になります。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
20代後半・男性/その他【結果:二次面接を辞退】
20代後半・男性/調理スタッフ【結果:入社】
20代前半・女性/その他【結果:内定を辞退】
20代前半・男性/フロアスタッフ【結果:1次面接で不採用】
王将フードサービスの採用面接に向けて
王将フードサービスの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の6つです。
●「『お客様に褒められる店』を実現するための努力こそが、社員の幸せ」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
●気力と体力をアピールできるエピソードを準備する。
●元気よく、はきはきと応答し、熱意を伝える努力をする。
●王将フードサービスの経営戦略を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
●店舗には必ず赴き、感じたことをまとめておく。
●競合他社についても研究し、「なぜ王将フードサービスか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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慶応義塾大学卒業後、大手ITメディア、出版社ライターを経て、旅行会社に勤務。新規事業企画に携わる。