【19年3月期】ホームセンターのナフコ 増税後の客数減で通期計画達成に黄信号?

【19年3月期】ホームセンターのナフコ 増税後の客数減で通期計画達成に黄信号?

北九州市に本社を置いて西日本に展開するホームセンター、ナフコ。2020年3月期の上期決算は好調で、一時株価は上昇。しかし消費増税前の駆け込み需要の反動で客数の前年比割れが続いています。今年に入って株価も下落。財務諸表などを基に会社の現状と課題を整理します。


損益計算書(PL):売上減と原価増で減益

ナフコの2019年3月期決算は、売上高が前期比1.0%減の2232億円、営業利益が同8.6%減の70億円という結果に終わりました。ホームセンター業界大手5社(売上規模順にDCMホールディングス、カインズ、コメリ、コーナン商事、ナフコ)で唯一の減収減益となりました。

コスト抑制を図り、売上原価は前期比0.4%減の1516億円、販売費及び一般管理費は同1.6%減の647億円まで抑制しましたが、売上減の大きさをカバーできず、営業利益率は同0.3pt減の3.1%にとどまっています。

決算説明資料では「投資と作業効率化により経費の低減に努めた」ものの、「調達コストの上昇により粗利率が32.1%(前期比0.4pt減)へ悪化」と説明しています。

親会社株主に帰属する当期純利益は前期比3.2%増の45億円を確保しています。法人税、住民税及び事業税の支出が7億円減少したことが主因です。

なお、上記実績は期首時点の計画に対し全て未達となりました(売上高2260億円、営業利益88億円、経常利益90億円、当期純利益47億円)が、ここ5期間の業績を見ると大幅には悪化しておらず、横ばいといったところです。


なお、2020年3月期の業績予想は、売上高が2249億9700万円、営業利益が84億2600万円、当期純利益が47億8100万円と見込んでいます。

ただし、2019年11月8日発表の上期決算は、売上高1156億円(進捗率51.4%)、営業利益53億円(同63.8%)、経常利益56億円(同62.9%)、当期純利益32億円(同68.6%)といずれも50%を上回る好調ぶりを見せています。

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この記事の執筆者

企業の財務部での勤務経験を元に記事を作成します。

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