【19年5月期】サイバーステップ、クレーンゲームアプリ「トレバ」好調で利益をどこまで残すか

【19年5月期】サイバーステップ、クレーンゲームアプリ「トレバ」好調で利益をどこまで残すか

スマホから実機クレーンゲームを操作し景品を受け取れる「トレバ」などを運営するサイバーステップ。19年5月期は売上高を大きく伸ばしたものの、約60億円の販促費を使って最終赤字に。20年5月期の上期売上高は前期比23%増と順調で、期末までに利益をどこまで残すか注目されます。財務諸表等を基に会社の現状と課題を整理します。


損益計算書(PL):コスト増と減損で最終赤字

サイバーステップの2019年5月期決算は、売上高が前期比61.0%増の115億5400万円と急増する一方で、営業利益は同70.9%減の1億8100万円と大幅に落ち込みました。営業利益率も同7.1pt減の1.6%に悪化しています。

理由は、コストが大幅に増えたためです。売上原価は前期比2.6倍を超える21億4400万円に大幅上昇。特に給与等(の一部)と賃借料が増えていますが、これは主力のクレーンゲームアプリ「トレバ」の事業拡大に伴うものです。

販売費及び一般管理費も前期比61.0%増の92億2900万円に増えています。単体の損益計算書によると、このうち販売促進費は59億6242万円で、前期比23億3992万円(同64.6%)増。主に新規サービスのプロモーション費用とのこと。なお、連結従業員数は前期比97人増の463人に増えています。

さらに、一部タイトルについて当初予定していた収益を見込めなくなり減損損失を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益はマイナス3億400万円(前期はプラス4億4800万円)となりました。

2020年5月期は増収増益を予想していましたが、同年1月20日に業績予想の上方修正が発表されました。

  • 売上高:130億円(修正なし)
  • 営業利益:5億円→8億円
  • 経常利益:4億円→7億円
  • 親会社株主に帰属する当期純利益:3億円→6億円

「トレバ」のテレビCM等の効果により売上高が堅調に推移しており、景品管理システムの見直しや配送、運営費の削減により想定以上の収益改善が進んでいることが主な理由です。

セグメント分析:自社運営サービス売上が97%

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