【19年3月期】大林組、売上利益の中計前倒し達成 次の期待は2025年の大阪万博に

【19年3月期】大林組、売上利益の中計前倒し達成 次の期待は2025年の大阪万博に

業績好調の大林組。売上高2兆円を突破し、中期経営計画で掲げた売上利益の目標を前倒しで達成しています。東京五輪後の建設需要減少が予想される中、地元大阪で2025年に開かれる大阪万博に期待が集まります。財務諸表などに基づき会社の現状と課題を整理します。


損益計算書(PL):初の売上高2兆円突破

大林組の2019年3月期決算は手持ち工事の施工が着実に進捗したこともあり、売上高は前年度比7.3%増の2兆396億円、営業利益は同12.8%増の1554億円の増収増益となりました。

その一方で、営業利益率は9.3%で同2.2pt減。要因は売上原価の増加で前年度比7.2%増の1兆7857億円で同1193億円増えています。販売費及び一般管理費も985億円で前期比2.1%増えていますが、増加分は20億円に過ぎません。

経常利益は前年度比13.3%増の1630億円。親会社に帰属する当期純利益は同22.1%増の1131億円といずれも増加。前期の特別損失の計上の反動もあり、増加率が高くなっています。

なお、2020年3月期の連結業績予想は、売上高が2兆300億円(前期比0.5%減)、営業利益が1500億円(同3.5%減)、当期純利益が1100億円(同2.8%減)の減益となっています。しかし2019年11月11日発表の上期決算は、売上高が前期比3.0%増、四半期純利益が同16.4%増と好調です。

セグメント分析:国内建築事業が利益の6割生む

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