ジェイテクトの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
2006年、光洋精工と豊田工機の合併により設立したジェイテクトは、トヨタグループに属する機械部品の製造企業です。事業内容は幅広く、同社製品を代表する自動車部品のステアリングのほか、工作機械や航空機、風力発電機に使用されるベアリングや駆動系部品、さらにパワーアシストスーツや医療用センサなど、その製造分野は多岐に渡ります。
大手のバックアップがあることから、業績の安定性をあげる声が多く、絶えず新商品開発を試み、また企業としても業務改善を意識しながら仕事へ取り組むなど、経営体制を評価する口コミが見られます。「若い時から仕事を与えられるのでスキルアップが見込める」「個性を尊重しながらもチームワークを大切にし、堅牢な協力関係の上で業務にあたれる」など、風通しの良い環境にもあるようです。福利厚生や研修制度の充実をあげる声も聞かれました。
一方、コンプライアンス面を重視する傾向ゆえか、「社内ルールの多さ」を問題にする人もおり、効率化において妨げになっているという意見も。部署によっては仕事量に大きな差があり、社員のモチベーション低下、実力者が出世できる環境にはないといった口コミも見受けられます。
企業理念には「社会の信頼に応え、モノづくりを通じて、人々の幸福と豊かな社会づくりに貢献」とあります。「価値・モノ・人」づくりを通じ、一流でありひとつだけの商品を届けたいとする同社は、「高い目標を持ち挑戦する気力がある」「周囲との調和を重んじ協力して業務にあたれる」「顧客視点に立ち、常に信頼を考え仕事をしていける」人材を求めているといえるでしょう。採用面接では、こうした理念への共感を持ち、実行していける人物であるかを見極められます。
■選考は何次まで?
ジェイテクトの選考過程を見ていきましょう。履歴書と職務経歴書をキャリア採用担当、または希望職種の担当部署宛に郵送し、書類選考通過後に次回選考の案内が連絡されます。
面接回数および内容ですが、コーポレートサイトによると適性検査、小論文、グループディスカッションがおこなわれるとの記載があります。口コミには「面接は1回のみ」「1度目はグループ面接、最終は複数の面接官が相手」などとあり、時期や応募職種によって異なるようです。面接官は、役員、部長、管理部門、現場社員が実施し、選考期間はおおむね1週間〜1ヶ月を要します。
現在の募集職種は、「技術系」「技能系」の2種類となり、それぞれの職種内でも細分化されているので、詳細はコーポレートサイトを参照してください。同時に応募資格、業務内容、勤務地、待遇なども確認しておきましょう。
上記のほかにも、仕事紹介動画、人材育成や福利厚生制度など、さまざまな情報が記載されているので、会社の雰囲気を掴むためにも熟読することをおすすめします。
■面接内容の傾向は?
志望動機、転職理由、自己PRなどはしっかりと対策をして答えられるようにしておくべき、との口コミが見られます。基本的には穏やかな雰囲気で、変わった質問をされることはないようですが、上述した内容に対し明確に回答できない場合には、急遽圧迫面接気味に鋭い指摘をされるとの声もあるので、注意が必要です。
併せて、同社の主力製品、今後のビジョンや力を注いでいる領域についてもしっかりと学び、「自分が同社で貢献できることは何か」をはっきりと答えられるようにしておきましょう。
なお、同社は今後さらなる海外への進出を図っているので、語学に堪能であったり、海外勤務に興味がある場合は、面接の場でアピールすることが高評価につながります。
ジェイテクトの面接攻略法(面接対策)
■ジェイテクトの中期経営計画を理解した上で自己分析をする
ジェイテクトの面接を受ける際は、同社の中期経営計画を正しく理解することが必要となります。この項では、どういった経営方針であるかを読み解き、どのように自己分析に落とし込むべきかを紹介していきます。
2019年3月期の決算説明会資料を見ていきましょう。下図のグラフによると2016年までは順調に利益を伸ばしていたものの、翌年から2年続けての減益にあり、その後はわずかな上昇となっています。大きな原因としては、世界的な自動車販売台数の鈍化や、社内内部の改善目標の未達成をあげています。
これらの対策として同社は、今後の自動車業界において最重要課題となる「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアサービス、電動化の略称)」を踏まえ、現状よりも発展した新規事業の創出・拡販に取り組むとしています。
そして「ステアリング」「駆動」「軸受(ベアリング)」「工作機械・メカトロ」と、主力部門において、それぞれ新たな戦略を打ち出すことで、収益の拡大を狙っています。共通しているのは、製品のラインアップを増加しさまざまな用途に対応、ライン工程の自動・無人化による効率向上、海外での生産体制の強化などをあげています。
以上を利益向上の施策とし、下図の「企業価値向上へつなげる」としています。世の中の大幅な変革に対応し、人や環境に配慮した成長戦略を取っているといえるでしょう。
自動車産業はこの先も大きな発展と変革が予測されます。そこには、現在の環境に安堵せず、常に広い視野と新しい知識を持って、業界全体を見回していく必要があるといえるでしょう。上記の計画をしっかりと理解した上で、「自分がこの成長戦略に貢献するには何が必要か」を分析し、「新規事業の創出に努力を惜しまない」「社会の発展に貢献する仕事ができる」との意欲を持ち合わせていることを、面接ではアピールしていきましょう。
■「なぜジェイテクトに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
ジェイテクトの面接では、「なぜジェイテクトを選んだのか」という質問をされることがあります。ここでは面接官が「入社後の明確なビジョンがあるか」「今までの経歴が当社の戦力として生かされるか」といった点を見るだけではなく、「当社について本当に理解しているか」を見極められています。
業界や職種理解のみにとらわれず、ジェイテクトという企業の経営理念、中期経営計画もしっかり把握した上、競合の比較対象になりやすい他社を知り、研究していきましょう。一例として以下の企業をあげますので、参考にしてください。
- 日立オートモティブシステムズ株式会社
- 日本精工株式会社
- NTN株式会社
- KYB株式会社
ジェイテクトの採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究を通じて、ジェイテクトの経営方針や求めている人物像が分かってきたのではないでしょうか。面接の場では、企業理念を意識し、同社が求める「挑戦する気概を持つ」「コミュニケーションを重視し周囲と協力して仕事ができる」「顧客の視点を持ち、社会に貢献していける」人材だと印象づけられるようなエピソードをいくつか用意しておくとよいでしょう。
以下は、実際の面接の場で聞かれた質問です。これらに目を通し「このような質問を受けた場合はどう回答するべきか?」「良い印象を与えるにはどうすればよいか?」など、シミュレーションしてみてください。
20代後半・男性/法人営業【結果:入社】
20代後半・男性/技術関連職【結果:最終面接で不採用】
30代前半・男性/法人営業【結果:1次面接で不採用】
30代前半・女性/法人営業【結果:1次面接で不採用】
ジェイテクトの採用面接に向けて
ジェイテクトの採用面接を受けるにあたり、押さえておきたいポイントをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「人々の幸福と豊かな社会づくりに貢献」という社風を意識して、これにマッチした人材ということをアピールする。
- ジェイテクトの中期経営計画を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜジェイテクトか」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。