【19年12月期】営業赤字続く山田債権回収 「事業承継」「不況」が黒字回復の追い風となるか

【19年12月期】営業赤字続く山田債権回収 「事業承継」「不況」が黒字回復の追い風となるか

過去の不況時に業績を大きく伸ばした山田債権回収管理総合事務所(山田サービサー)。近年は不良債権の減少でサービサー事業は縮小傾向にあるものの、登記業務の派遣で売上を伸ばしています。株価は2期連続の営業赤字もあって大きく下落しましたが将来性はないのか。財務諸表などを基に会社の現状と課題を整理します。


損益計算書(PL):営業外収益増で最終黒字に

山田サービサーの2019年12月期決算は、売上高が前期比5.6%増の21億5400万円営業損益は2億5100万円の赤字で、赤字額は前期比28.7%となりました。

売上原価は前期比9.7%増の18億4000万円で、粗利率は同3.2pt減の14.6%に悪化。バルク債権残高に対する貸倒引当金繰入額が前年よりも増加したことなどにより、販管費が前期比1.6%増の5億6500万円に増加し、営業赤字となりました。

一方で、親会社株主に帰属する当期純利益は、5億7600万円で前期の1億7200万円から黒字転換しています。増加要因は、事業継承ファンドに出資した案件において、対象先の一部事業の整理等が順調に進み、持分法による投資利益として営業外収益4億9700万円が計上されたことによるものです。

なお、2020年12月期の業績は、売上高が26億5000万円(前期比23.0%増)、営業利益が1億4300万円の黒字に、当期純利益が8200万円(同85.6%減)と予想されています。

セグメント分析:不況時はサービサー事業、好況時は派遣事業が伸長

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