【19年12月期】アサヒビール擁するアサヒGHD 国内ビール市場縮小で海外事業に成長求める

【19年12月期】アサヒビール擁するアサヒGHD 国内ビール市場縮小で海外事業に成長求める

国内ビール業界1位のアサヒグループホールディングス。近年は国内ビール市場が縮小しており、2019年12月期は減収減益。その一方で海外での売上は欧州を中心にここ数年で飛躍的に伸びています。ただし積極的なM&Aによって財務安全性に不安な点も。財務諸表などを基に会社の現状と将来性を整理します。


損益計算書(PL):減収減益だが為替要因を除くと増収

アサヒグループホールディングスの2019年12月期決算は、売上収益は前期比1.5%減の2兆890億円営業利益は同4.9%減の2014億円で減収減益でした。主力事業が伸び悩んだことに加え、円高影響もあって売上、利益ともに減少しています。

なお、為替変動によるマイナス影響を除くと、売上収益は前期比0.8%増の増収になります。

売上原価は前期比0.5%減の1兆2973億円に抑えたものの、粗利率は同0.6pt減の37.9%に悪化。販管費も前期比2.5%減の5903億円に抑えましたが、営業利益率は同0.4pt減の9.6%となっています。

この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比5.9%減の1422億円となりました。

また、2016年12月期より売上収益から売上原価並びに販管費を除いた、恒常的な事業の業績を図る利益指標として「事業利益」を採用しています。事業利益は前期比3.9%減の2130億円でした。

なお、2020年12月期の業績は、売上収益が2兆1350億円(前期比2.2%増)事業利益が2185億円(同2.6%増)営業利益が2035億円(同1.0%増)、当期純利益1430億円(同0.6%増)の増収増益になると予想されています。

セグメント分析:「酒類」と「国際」が2本柱

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