ビックカメラの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
1978年、カメラ及び関連製品の販売会社として創業したビックカメラ。現在では全国に店舗を構え、日本を代表する家電量販店に成長しています。池袋、新宿、有楽町、横浜、大阪なんば、福岡天神など各エリアの商業中心地に出店し、駅から近く利便性の高い都市型店舗を展開することにより順調に業績を伸ばしてきました。2010年には株式会社ソフマップ、2012年には株式会社コジマを傘下に入れたことでリユース、サポート事業と地方の大型店舗を強化し、業界での存在感をさらに強めています。
そんなビックカメラの社風は「体育会系」ということが挙げられます。接客業の基本である声出しや挨拶、ビジネスマナーをしっかりと教わった上で、元気があり活気に満ちている企業イメージをとても大切にしています。「縦社会で上司は絶対的な存在」という口コミも見られる一方で、「最近は体育会の風土も徐々に薄れてきた」という意見も見られました。同社は2020年2月、経済産業省が進める「健康経営優良法人認定制度」において、「健康経営優良法人 2020(大規模法人部門)」に認定されています。さらに、認定企業の上位500法人に与えられる「ホワイト 500」にも2年連続で認定。福利厚生も年々充実してきているという声もあり、残業代も1分単位で支給されることから、以前のイメージとは違う一面もあるようです。
組織風土としては、「教えられて学ぶ」ことではなく「自ら動くことで慣れて覚える」といった企業文化が根付いています。新しいことに積極的に取り組む姿勢が評価され、スピード感も求められるため、仕事を遂行するためにはコミュニケーション能力も必要となるでしょう。
創業以来の経営理念は「お客様第一主義」です。サービスを向上させることにより売り上げを伸ばし、企業価値を高めていくとしています。この実現のために、「新しいことに積極的に取り組み、スピード感を持ち自ら動く」という社風に馴染める人材かどうか、同社では面接を通してさまざまな角度から見極めています。
■選考は何次まで?
書類選考後、1~2回の面接が実施されます。選考期間は1週間から1か月程度で、スピード感を大切にしている同社らしく選考期間も短めです。
中途採用は店舗ごとにおこなわれ、職種はレジ・販売スタッフ、通訳スタッフ、Apple製品修理スタッフ、携帯販売スタッフなど多様です。同社の採用サイトから、希望エリア、希望職種を検索してみましょう。
2020年4月現在、同社で中途採用をおこなっている店舗はありませんが、グループ企業であるコジマ、ソフマップでは募集がおこなわれています。それらの求人情報についても、同社の採用サイトから検索できますのでチェックしてみてください。そのほか、グループの配送スタッフ採用についても情報があるので、興味のある方はこまめに採用サイトをチェックしましょう。
■面接内容の傾向は?
体育会の社風である同社ですが、面接では特に答えにくい質問をされることはないようです。また、厳しい雰囲気ではなかったという口コミも見られます。「すぐに答えられなかったが、時間をかけても問題なかった」という声もあることから、面接官は、その人がどのように問題に対処し回答を導き出していくのか、じっくり観察しているといえるでしょう。
ほかには「明るく、元気に答えるとよい」という口コミが多く見られました。接客業の基本である明るさや元気の良さは、同社の面接では何よりも重要視されているようです。面接前に同社の店舗に行き、店舗の雰囲気、スタッフの挨拶やお客様への対応などを見ておくと、面接にも活かせるはずです。
ビックカメラの面接攻略法(面接対策)
■ビックカメラの中・長期戦略を理解した上で自己分析をする
ビックカメラの面接を受ける前に、同社の中・長期戦略を理解しておきましょう。
2020年8月期第2四半期(2019年9月~2020年2月)決算短信によると、期半ばまでは景気が緩やかに回復する中、消費税増税前の駆け込み需要もあり、パソコン、テレビなどを中心に売上は堅調に推移していました。しかし期後半は、消費税増税後の反動減が見られました。さらに新型コロナウイルスの影響により個人消費動向が不透明となり、インバウンド客も減少したことから、今後は厳しい状況になると見込まれています。
このような状況下において同社では、今後注力するトピックスとして「オムニチャネルを含むインターネット通販事業の強化」を挙げました。これに先駆け、インターネット通販システムを刷新。実店舗と通販の連携が取れたシステムを構築することにより、豊富な品揃えを武器に、販売機会の損失を防ぎ利益の拡大を目指します。
ほかには、同社のプライベートブランド「TAG label by amadana」の販売も強化していきます。老若男女を問わず全ての人の生活に溶け込むニュートラルなデザインと、シンプルな使いやすさを追求したこのブランド。販売業績は順調で、売上実績は対前年同期比147%となっています。その売上比率は売上全体の9%を占めており、同社の業績にも貢献しています。今後は、商品開発と販売で差別化を進め、更なる成長が見込める分野といえるでしょう。
面接では、「新しいことに積極的に取り組み、スピード感をもち自ら動く」という社風を意識した志望動機を述べることも強いアピールポイントとなります。
■「なぜビックカメラに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
同社の面接でよく聞かれることに「なぜビックカメラなのか」という質問があります。これに対して明確に答えられるよう、準備をしておきましょう。
面接官はこの質問を通して、「経営理念に共感しているか」「社風を理解しているか」という点だけでなく、「これまでのキャリアやスキルを当社でどのように活かせるか」という点も併せて見極めています。入社後のイメージができているか、配属先でどのように活躍できるのか、具体的なエピソードを交えてアピールするとよいでしょう。
そのためには、業界全体の動向や競合他社の情報収集は不可欠です。競合他社と比較することにより、同社の特徴をより深く理解するとともに、同社の強みと自分の強みをマッチングさせ自己アピールにつなげましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことをおすすめします。
- 株式会社ヨドバシカメラ
- 株式会社ヤマダ電機
- 株式会社エディオン
ビックカメラの採用面接で実際に聞かれた質問内容
同社の企業研究や他社研究を通じて、同社が目指している方向性やどのような人材を求めているのか、分かってきたのではないでしょうか。
都市型大型店舗展開により成長してきた同社。消費者ニーズや社会の消費動向の変化にも柔軟に対応し、プライベートブランドの強化、実店舗とインターネット販売の連携などにより、販売機会を増やし更なる利益拡大を目指しています。「新しいことに積極的に取り組み、スピード感をもち自ら動く」という社風を意識し、面接に臨むことが大切です。そして同社では、面接官に快活な印象を与えることも内定への重要な要素となります。明るく元気よく、笑顔で面接に臨みましょう。
以下に、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるかをイメージし、しっかりと面接対策をしておきましょう。
[20代後半・男性/ショップスタッフ] 【結果:入社】
[20代後半・男性/代理店営業] 【結果:入社】
[20代前半・男性/ショップスタッフ] 【結果:面接中止】
[20代前半・女性/販売アドバイザー] 【結果:入社】
ビックカメラの採用面接に向けて
ビックカメラの面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「お客様第一主義」という理念のもと、「新しいことに積極的に取り組み、スピード感をもち自ら動く」という社風を意識し、自身と社風がマッチしていることをアピールする。
- 同社の中・長期計画を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRに繋げる。
- 競合他社についても研究し、「なぜビックカメラか」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。