アパホテルの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
「高機能」「高品質」「環境対応型」の3本柱をコンセプトに掲げ、都市型ホテルの展開・運用を手掛けるアパホテル。コンパクトでシンプルな勝手の良さ、駅から徒歩2、3分の立地の良さは利用者のニーズを的確に捉え、右肩上がりに業績を伸展させています。特にベッドのマットレスは同社オリジナル“クラウドフィット”を使用。他のホテルチェーンにはない快適性の高さにファンも多いとか。近年ではメインのビジネスホテルの他にアッパークラスをターゲットにした「アパヴィラホテル」や、観光・レジャーに的を絞った「アパホテルリゾート」など多角的に事業領域を拡大しています。さらにQRコード決済の導入やeコマース市場参入にも積極的に着手する同社。顧客のニーズをいち早くキャッチし、サービスに落とし込むフットワークの軽さ、チャネル展開の速さは同社ならではの経営スタイルと言えるでしょう。
業務面において、24時間営業をしている施設では、出勤時間が統一されておらず「しんどく精神的にも疲れる」という声が聞かれます。また従業員同士の風通しの良さや労働環境は、施設によって大きく異なります。そのため配属先の雰囲気や働きやすさが従業員のモチベーションに直結し、施設ごとで社員のクォリティー・バイタリティーにムラが生じてしまう課題もみられます。
一方で「マネジメント意識を高く持つ従業員は評価されやすく、チャンスが与えられる」という声が多数ありました。「昇格ランクや管理職ポストも多く、自分の適性や希望に合った未来像や目指す姿が描きやすい」といった口コミも。個人の特性に合わせて責任のあるポジションを任せてもらえる風土があり、自分の能力を存分に発揮したい人には向いてるでしょう。
アパホテルの面接では、「日本のホテルビジネスで、圧倒的No.1の地位を目指す強気の経営スタイルで業界をリードする」社風にフィットする人材かどうか見極められます。
■選考は何次まで?
アパホテルのキャリア面接は、コーポレートサイトの応募フォームよりエントリーをおこないます。採用担当者から連絡があり、書類選考→面接の流れで選考が行われます。面接は契約社員・準社員・正社員で回数や面接官の役職が異なるようです。
面接は終始和やかな雰囲気で行われたという声が多く、緊張せず自分のペースで発言をするよう心がけましょう。また志望動機や職務経験など一般的な質問が中心のため、自己分析をしっかりおこないアパホテルの求める人物像に沿った自己PRができるよう準備をしておくことがポイントです。
■面接内容の傾向は?
アパホテルの面接では、事前の施設見学は欠かせません。キャリア採用の面接に向けて事前に見学を希望する旨を伝えると、スタッフが一人付き館内を案内してくれます。面接の前に人事から施設見学を勧めらるほど重要視されるため、3店舗以上は施設を見学しておきましょう。アパホテルに応募した大半の人が事前に店舗見学を行っているようです。見学を通じて同社に対する知見を深め、自分なりの意見や考えをまとめておきましょう。
また訪日外国人の増加に伴い留学経験や外国語スキルがある方は重宝される傾向にあります。語学力に自信がある方や、グローバル交流が盛んな方は、語学スキルを強くアピールすることをオススメします。
アパホテルの面接攻略法(面接対策)
■アパホテルの中期5ヵ年計画「SUMMIT 5-Ⅲ」を理解した上で自己分析をする
アパホテルの面接を受ける上ではアパグループの中期5ヵ年計画「SUMMIT 5-Ⅲ」を熟読し、理解を深めておくようにしましょう。「SUMMIT 5-Ⅲ」では「ホテル客室数増数」、「グループ売上・利益増大」の二本柱のもと、国内ホテルチェーンで圧倒的No.1の存在となる計画を掲げています。
2015年4月~2020年3月で実施された「SUMMIT 5-Ⅱ」では”一点突破・全面展開”をキーワードに、東京都心で客室数トップを目指す戦略を掲げました。東京都23区内で1万446室もの客室数を達成、東京都心のホテルチェーンにおいてトップの数を誇る結果となりました。また2020年3月に新しく発表された「SUMMIT 5-Ⅲ」では、下図の8つの具体的施策が実施されることに。新規開発やフランチャイズ拡大に力を入れ、さらなる客室数及びホテルネットワークの拡大を図る動きを進めます。さらに今回の計画では、コーストホテルの拡大など海外市場にも積極的にリソースを割く姿勢がみられ、グローバルに特化した多様な人材の活用も始動するとみられます。
同社では、中途採用者の早期戦力化プログラムの策定のもと、施設の経営・管理を自走できる人材の確保が早急に求められています。他業界であっても店舗マネジメントや人材マネジメントの経験がある方は、同社が求めている人材とリンクするでしょう。
またスピード感を持って発展推進をはかる同社にとって、足並みが揃うフットワークが軽い人材も重宝されます。面接ではどんな業務も素早くキャッチアップし、現場に落とし込める人材であることをこれまでのキャリアを交えてアピールすると良いでしょう。
■「なぜアパホテルに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
アパホテル面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜアパホテルなのか」というものがあります。面接ではこの質問を通して「アパホテルの強気の経営風土にマッチする人材か」「これまでの経歴が採用後にどう即戦力として活かされるのか」を見極められます。そのため、競合しやすい他社についても研究し「なぜアパホテルなのか」をはっきり答えられるよう、明確な回答を準備しておきましょう。
業界や職種について理解することはもちろん、アパホテルならではの経営姿勢への知見を広げておくことは不可欠です。また同業界でもWEB予約システムの使い勝手や接客サービス、利用費など各企業それぞれ特長が異なります。具体的には以下のような企業について調べ、それぞれの違いと良さを把握しておくことをオススメします。
- 株式会社東横イン
- 株式会社スーパーホテル
- ルートインジャパン株式会社
アパホテルの採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究を通しアパホテルが求めている人材や経営ビジョンが明瞭化してきたのではないでしょうか。
アパホテルの採用面接を受ける前には、アパグループの「SUMMIT 5-Ⅲ」に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「日本のホテルビジネスで、圧倒的No.1の地位を目指す強気の経営スタイルで業界をリードする」という社風をふまえ、ホテルビジネスの根幹を理解し自走できる人材であると印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。アパホテルではオーソドックスな質問が中心ですが、これらの質問を参考に自分ならどう答えるか考えながら面接対策をおこないましょう。
[20代前半・男性/ホテルスタッフ] 【結果:入社】
[20代前半・男性/ホテルスタッフ] 【結果:内定を辞退】
[20代前半・女性/総務] 【結果:結果待ち】
[20代前半・女性/店舗スタッフ関連職] 【結果:最終面接を辞退】
アパホテルの採用面接に向けて
アパホテルの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「日本のホテルビジネスで、圧倒的No.1の地位を目指す強気の経営スタイルで業界をリードする」という社風を理解して、これに合致した人材であるとアピールする。
- アパグループの中期5ヵ年計画「SUMMIT 5-Ⅲ」を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRに繋げる。
- 競合他社との経営スタイルや社風の違いを明確にし、「なぜアパホテルか」に対する答えを準備しておく。
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経営コンサルティング会社で採用コンサルやデータ分析を行いながらライターとして活動中。得意分野はスタッフ採用と教育。