マツモトキヨシの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
「より良い品をより安く」と「親切なお店」をモットーとして掲げるマツモトキヨシ。スーパーマーケットやコンビニなどの機能を併せもつドラッグストアとして急拡大した企業です。医薬品で収益を確保し、食料品や日用品を安く売って集客につなげるといった営業方法が成長の原動力となり、関東を中心とした東海・関西の大都市圏に約900店舗を有します。
専門知識をもつスタッフが常駐し、コンサルティングサービスも提供することで、自分自身で健康を管理するセルフメディケーションを推進。お客様にとっての「かかりつけ薬局」として、地域密着のサービスを目指しています。実際に働いている方からは、「女性薬剤師の活躍や、女性のキャリアアップをサポートする体制が整っているので、女性にとって長く働きやすい環境」という口コミが寄せられていました。他にも、「育児休業は取得しやすいし、育児休業後も復帰して休業前と変わらず仕事こなしている人が多い」「最近では男性社員で育児休業を取得している人もいる」といった口コミから、スタッフの心身の健康やワークライフバランスを大切に考える企業であることがわかります。
一方で「年功序列、長く勤務する人が出世する」「どれだけ頑張っても先輩社員の給料を超えることは難しい」といった口コミも多々あり、努力が出世や昇給につながらないことで、モチベーションが低下してしまう人も。とはいえ、賞与は業績報酬率が高く、給与については満足している人が多いようです。薬剤師については、「給与が高い分だけ望まれる仕事も多くなる」との口コミが見られることから、常にさまざまなことを学び、成長していきたいと考える人にはよい職場であると言えます。
「1st for You.(あなたにとっての、いちばんへ)」を経営理念とし、地域貢献にも重きを置いている同社。社員の「働きがい」と「ワークライフバランス」を大切に考える社風が特徴です。実力主義で一足飛びに出世や昇給をねらう人よりも、将来をしっかり見据えてコツコツと努力をする人に向いている会社といえるでしょう。
■選考は何次まで?
口コミからは、書類選考後の面接は1回で、簡単な適性検査と筆記テストがあるという情報が得られています。面接官は薬剤師や登録販売者の場合は本社の役員と人事担当、フロアスタッフの場合は現場の社員であることが多いようです。
慢性的な人材不足のためか、選考期間は1週間というスピード採用になることも多いようなので、しっかりとした心がまえで応募しましょう。
2020年5月現在、マツモトキヨシでは薬剤師・登録販売者の中途採用スタッフが募集されています。マツモトキヨシグループの採用サイトからエントリーし、担当者からのメールを待ちます。募集のある店舗は随時更新されるので、常に希望地域の募集状況を確認しておきましょう。販売スタッフについてはアルバイトやパートでの募集となりますが、年2回のミニボーナスが支給され、社員登用制度も用意されているので、やる気次第でステップアップも期待できそうです。
■面接内容の傾向は?
面接は終始なごやかに進行するようです。質問内容も一般的な事項が多く、深堀りされることもないという口コミが目立ちます。「あなたの人柄を教えてください」といった何気ない質問を通して、接客に向いているかどうかを見極めているとも言えそうです。
また、「入社後は何をしたいですか?」、「今後のマツモトキヨシをどうしていきたいですか?」などの質問には、どのようなポジション、職種でも自由にアイディアを出してチャレンジしてほしいという同社の思いが込められていると考えられます。失敗を恐れず、何ごとにも前向きに取り組む姿勢をもって面接に臨みましょう。
一般的な質問の中でも、志望動機については的確な回答を準備し、入社後に自分が貢献できること、自分の付加価値とは何かをしっかりと言葉にすることが大切です。昨今の外国人買い物客の急増で、英語や中国語が堪能であれば有利であるとの意見もありました。言語だけでなく、文化や価値観の違いについても理解を深めておくとよいでしょう。
マツモトキヨシの面接攻略法(面接対策)
■マツモトキヨシホールディングスの中長期経営戦略を理解した上で自己分析をする
面接を受ける前に、同社の社風はもちろん、グループ全体の中長期経営戦略も理解しておく必要があります。マツモトキヨシグループでは3つの戦略テーマを掲げ、年度ごとに目標値を設定しています。2021年3月期の経営目標は売上高8000億円、自己資本利益率は10パーセント以上となっています。
- 1 需要創造に向けた新業態モデルの構築(新規顧客の創造)
- 2 オムニチャネルを起点としたCRMのさらなる進化(顧客満足度の追求)
- 3 市場シェアの向上と強固な収益基盤の確立(グループ経営の強化)
これまでの「薬局」の役割にとどまらず、地域住民が買い物を楽しみながらさまざまな情報を得て、健康の維持・増進に努めるような「かかりつけのドラッグストア」を目指します。少子高齢化社会において医療・介護現場の人手不足が進む中、「次世代ヘルスケアサービス」はなくてはならないものです。健康寿命の延伸に向けて地域ぐるみの取り組みが必要になるでしょう。「かかりつけのドラッグストア」は、日常的に足を運ぶ場所で顔なじみのスタッフが健康への気配りをしてくれるという利点があります。「将来をしっかり見据えてコツコツと努力をする」「長く勤務する」人材が求められる理由は、そうしたお客様へのまごころとつながっているとも言えます。
また、オンラインショップやスマホアプリ、SNSなどさまざまな販売経路の顧客情報を統合管理して販売促進を行い、今後はインバウンドだけでなくアジアを中心とした海外展開を推進。ITの活用が不可欠となり、マーケティングについての知識をもつ人材も求められるでしょう。従業員の働きがいを高め、企業成長を支える有能な人材を育て、定着させることも戦略のひとつとされています。
マツモトキヨシホールディングスは、2021年10月に「ココカラファイン」と経営統合することが発表されています。それにより、業界最大手となる見込みです。同社はインバウンド需要に強みをもっていましたが、コロナ禍によって今後の需要については厳しい業績予想となっているようです。このような戦略や企業の状況を理解した上で自己をしっかりと分析し、自分がどのように貢献できるかを考えてみましょう。
■「なぜマツモトキヨシに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
面接では必ずといって良いほど「なぜマツモトキヨシなのか」という質問が出てきます。面接官はこの質問を通して、「本当に当社の特色を理解して応募しているのか」を見極めています。数あるドラッグストアの中でマツモトキヨシでなければならない理由、志望動機をしっかり伝えるためには、競合となり得る企業についても調べておく必要があります。
競合他社研究をすることで同社の方向性や強みを知り、どのようなことに共感して応募したのかを自分の言葉で伝えることが大切です。今回はドラッグストア業界で売上高が上位にある4社をあげました。これらを参考に他社研究をすすめてみてください。
- 株式会社ツルハ
- ウエルシア薬局株式会社
- 株式会社スギ薬局
- 株式会社サンドラッグ
マツモトキヨシの採用面接で実際に聞かれた質問内容
マツモトキヨシの経営理念や中長期経営戦略を読み解くことで、面接に対する心がまえができてきたのではないでしょうか。マツモトキヨシはお客様へのまごころと地域社会への貢献を大切にしています。「社員の働きがいとワークライフバランスを大切に考える社風」を意識して、同社が求める「将来をしっかり見据えてコツコツと努力をする人材」であると印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[20代前半・女性/販売 その他] 【結果:入社】
[40代前半・男性/薬剤師] 【結果:入社】
[20代前半・男性/薬剤師] 【結果:結果待ち】
[30代前半・男性/店舗スタッフ関連職] 【結果:入社】
マツモトキヨシの採用面接に向けて
マツモトキヨシの採用面接を受ける前に、しっかり押さえておきたいポイントをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは以下の3つです。
- 「社員の働きがいとワークライフバランスを大切に考える」社風を意識して、「将来をしっかり見据えてコツコツと努力する人材」であることをアピールする。
- マツモトキヨシホールディングスの中長期経営戦略を理解し、自己分析から自分にできることを整理してアピールする。
- 競合他社についても研究し、「なぜマツモトキヨシなのか」に対する回答を明確にしておく。
上記をもとに企業研究をおこない、マツモトキヨシが求める人材をしっかり理解した上で自己アピールにつなげましょう。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。