長瀬産業の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
伝統ある化学系専門商社として、国内上位の売り上げを誇る長瀬産業。機能素材や加工材料をはじめ、電子材料、医薬・医療素材、近年では食品素材系にも注力し事業を展開しています。独立系商社であるという強みに加え、優れた技術力を有し開発や製造も手がけることで、ソリューションの幅を際限なく広げています。
口コミからは、独立系だからこそ扱える商材の幅広さや、中堅の規模感による動きやすさなど、同社の持つさまざまな条件に多くの社員が面白味を見出していることがわかりました。「取引先が多岐に渡り、やりがいがある」「関わった仕事が数年後には新聞記事になる」と、それぞれに仕事の醍醐味を感じながら活躍しているようです。
社風については「年功序列の慣習が残っている」という口コミがある一方で、「アイデアと行動力次第で道を開いていける」「若手のうちからチャレンジできる」という声も多々見受けられます。保守的に伝統を残しつつ新しいものへの探求や挑戦を歓迎し、バランスを取りながら発展している会社であると言えそうです。
また、基本的に雰囲気は体育会系とのこと。「人間関係は円滑」「面倒見の良い人が多く、困ったときは相談できる」など、風通しが良くコミュニケーションも活発な中で良好な人間関係を築いているようです。これに関連した「付き合いでの飲み会の多さ」には賛否両方の口コミがありますが、会社の雰囲気をうかがい知る手がかりになりそうです。
180年の歴史の上で、新たな付加価値の創造に挑む長瀬産業。中途採用面接では、体育会系の社風の中で社員や顧客と活発にコミュニケーションをとり、主体性をもって仕事の幅を広げていける人材であるかを見極められます。また、同社の基本理念を理解することも、理想の人材像を知る一助となるでしょう。
■選考は何次まで?
2020年7月現在、同社では複数の職種の中途採用を募集しています。コーポレートサイトには、微生物を用いた技術開発研究員の募集情報が掲載されています。エントリーは、履歴書と職務経歴書を添付し、ウェブからおこないます。
またキャリコネには、システム開発やマーケティング、品質管理、法務などさらに多くの職種の求人情報が掲載されています。エージェント経由での応募となるので、相談をしてみるのもよいでしょう。
口コミによると、選考フローは書類選考後に3回程度、部長や現場職員との面接が実施されるようです。選考期間は1ヵ月以上と考えておくとよさそうですが、中には書類選考に1ヵ月近くかかったケースもあるようです。
多くの募集職種において、関連分野での就労経験や資格が応募条件となっているほか、職種ごとに「ビジネスレベル」「TOEIC700点以上」「英語の文献が読解できるレベル」などレベルの異なる英語力が求められています。情報によく目を通し、条件の照合をおこないましょう。
■面接内容の傾向は?
同社の採用面接は、「学生時代に力を入れたこと」や「自分の強みと弱み」「仲間内での立ち位置」など、候補者の中身に重点を置く傾向があり、自己PRを求められたという面接経験者もいました。「志望動機は問われなかった」という口コミも見受けられることから、人物重視の面接であることがわかります。さまざまな角度から、自分自身を客観的かつ情熱的に説明できるよう、自己分析を深めておくことが大切です。面接は和やかな雰囲気の中おこなわれるようですが、一挙一動に人柄や礼儀が表れることを念頭に置いておきましょう。
また、「この先は転職を考えるか」「子どもができたら働き続けるか」といった質問も。面接を受けるにあたり、一度自身のキャリアプランやライフプランを熟考する時間を持ち、未来設計を言葉にできるようにしておくとよいでしょう。
志望動機は質問されないケースがあったとは言え、面接に臨む心構えとしては非常に大事な事項です。企業への理解を深め、モチベーションを高く保つためにも、志望動機は必ず整理してから面接に臨みたいところです。
長瀬産業の面接攻略法(面接対策)
■長瀬産業の中期経営計画「ACE-2020」を理解した上で自己分析をする
長瀬産業の中途採用面接を受けるにあたって、同社の中期経営計画「ACE-2020」を理解しておきましょう。
A:Accountability / 主体性
C:Commitment / 必達
E:Efficiency / 効率性
これは、創業200年を迎える2032年をゴール年として策定された長期経営方針の、ひとつのステップとして位置付けられたものです。「変革」「成長」「飛躍」にステージ分けされたうちの第一段階である「変革」期にあたり、取り組みは2016年度から2020年度を対象としています。2020年現在、この計画も大詰めの段階に入っています。
「ACE-2020」において、同社は「ビジネスデザイナー」となることを標榜し、それを基本方針としています。商社としての企業活動をグループの一機能という位置づけに捉え直し、研究や物流など6つの機能を最大限に活用することで、連結売上高1兆円以上、営業利益300億円以上という数値目標の達成を目指すものです。
具体的な施策としては、収益構造と企業風土の変革がテーマとなっています。収益の面では、グローバルな展開と製造部門の強化により基盤を拡大していくことに加え、事業ポートフォリオの最適化を図り、領域ごとに戦略を展開していきます。企業風土の面では、責任感と主体性の醸成や、トップメッセージの共有といったマインドセットを徹底していくとしています。
このように長期方針に則り事業の方向性を定め、綿密な計画の下、着々と変革を推し進めている同社。その先には、1兆円以上の連結売上を定着させられる経営を見据えています。採用面接においては、この「ACE-2020」を理解し、自身の経験や適性を活かして活躍できる人材であることを印象づけたいところです。企業風土の変革を目指した施策の中にもあげられているように、主体性と強い責任感を持って実践してきたことを具体的に話せるよう、準備しておくとよいでしょう。
■「なぜ長瀬産業に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
長瀬産業の採用面接を受けるにあたって、「なぜ長瀬産業か」を明確に説明できるようにしておくことが重要です。この質問に対する回答からは「なぜ同社を志望するのか」「キャリアプランの中で同社をどのように位置づけるのか」などに加え、「同社をいかに理解しているか」が見えてきます。同社を理解しその魅力を知っていることは、入社への意欲の表示にも繋がります。
長瀬産業をより深く理解する手立てとして、競合企業の研究が有効です。競合となる企業の規模や専門性を知ることで、自ずと長瀬産業の独自性も見えてくるでしょう。具体的には、以下のような化学品を扱う商社について研究してみることをおすすめします。
- 稲畑産業株式会社
- 明和産業株式会社
- オー・ジー株式会社
- 三洋貿易株式会社
長瀬産業の採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究や他社研究を通じて、長瀬産業の方向性や採用において重視することが見えてきたのではないでしょうか。同社の場合、中期経営計画において「ビジネスデザイナー」を標榜し、ポートフォリオの変容を目指す流れの中にあることを理解することが重要です。そして体育会系の社風の中で、主体性と責任感をもって意欲的に仕事を推し進めていける人材であることを印象付けましょう。
面接では、候補者の人柄や適性を見極めるためにさまざまな質問をされるでしょう。事前の自己分析を怠らず、誠実に回答することを心がけましょう。これまでの実績や仕事をする上での信念をより分かりやすく伝えるためには、具体的なエピソードを用いることも効果的です。以下は、候補者が同社の面接で実際にされた質問です。これを参考にシミュレーションをおこなうなど、対策をすすめてください。
[40代前半・男性/工業デザイナー] 【結果:一次面接で不採用】
[30代前半・男性/代理店営業] 【結果:二次面接を辞退】
[20代前半・女性/法人営業] 【結果:二次面接で不採用】
長瀬産業の採用面接に向けて
長瀬産業の採用面接に向けて、ぜひ押さえておきたい重要なポイントをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 体育会系の社風の中で活躍でき、新たな付加価値の創造のために主体性と責任感をもって意欲的に仕事を推し進められる人材であるとアピールする。
- 中期経営計画「ACE-2020」を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社について研究し、「なぜ長瀬産業か」に対する答えを明確にしておく。
これらのポイントを踏まえ自己分析や企業研究を深め、面接当日は落ち着いて対応し、最大限の自己アピールをしましょう。
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