トーマツの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
デロイトトーマツグループは、1.監査・保証業務 2.リスクアドバイザリー 3.コンサルティング 4.ファイナンシャルアドバイザリー 5.税務・法務 6.コーポレート のビジネス領域に携わっています。ネットワークは、国内の約40都市と世界の150を超える国と地域で、総人員は2019年11月末時点で約14000名。本記事で紹介する有限責任監査法人トーマツは、グループ内で1.監査・保証業務、2.リスクアドバイザリーの2つの領域を担っており、2019年5月末時点の人員数は6848名です。
「アドバイザリーに比重を置いている」という口コミもあり、売上をみると非監査証明業務(アドバイザリー)がBig4の中で一番高いことが分かりました。つまり、法律に基づいて行う監査業務はもちろん、アドバイザリー(一般的にコンサルティングに分類されるような業務)を多く手掛ける監査法人と言えます。
実際に働く社員によると、社内の雰囲気や環境は「外資系のようにフラット」「体育会系」「いろいろな仕事にチャレンジできる」「昇格は年功序列型」「繁忙期と閑散期が分かれていて忙しさに波がある」「最近は残業規制が厳しいため職員の長時間労働は改善されている」という声が寄せられています。
「フラットで風通しがよく、体育会系要素のある社風」。このような環境において、力を発揮できる人材であると選考ではアピールするとよいでしょう。
■選考は何次まで?
トーマツの選考は、書類選考と2~3回の面接で構成されています。SPIや適性検査を受検したという口コミも見られましたが、時期や職種によっては実施されない場合もあります。
面接官は、一次面接は人事と部門のパートナークラス・マネージャークラスが2~3名程度、二次面接と最終面接は人事と部門のマネージャークラスが2~3名程度の場合が多いようです。
2020年7月時点での募集部門は、監査・保証事業部をはじめ、リスクアドバイザリー(非監査保証部門)にコーポレート部門まで多岐にわたります。コーポレートサイトはもちろん、転職エージェントにも求人が出ているので、両方をチェックすることをおすすめします。なお、監査部門においては「公認会計士」または「米国公認会計士」などの資格が必須条件となります。募集要項の詳細をよく確認しましょう。
■面接内容の傾向は?
質問内容は、一般的なものがほとんどのようです。「志望動機」「自己PR」「これまでの職務経歴と活かせる経験」「入社後のビジョン」など、中途面接で必ず聞かれるであろう質問はしっかりと準備をしておきましょう。
ひとつ意外な質問内容として挙げられるのは、卒業から5年以上たっているにも関わらず「学生時代にがんばったこと」といった「学生時代」に関するもの。「学生時代にどのようなことを考えていたのか」「何を頑張っていたのか」「それは今どのように役立っていると思うか」など掘り下げて聞かれた方もいます。中途採用面接においては、社会人になってからの事柄を質問されることが多いため珍しいケースと言えるかもしれません。聞かれなかった方もいますが、いざという時に焦らないように棚卸ししておくと安心でしょう。
面接の雰囲気は、「雑談みたい」「テンポがよかった」といった口コミが多くみられました。事前にしっかりと自分自身の考えを整理し、当日は落ち着いて臨みましょう。
トーマツの面接攻略法(面接対策)
■デロイトトーマツグループの理念・経営理念・共通の価値観を理解した上で自己分析をする
採用選考を受ける際には、デロイトトーマツグループの理念・経営理念・共通の価値観について理解しておきましょう。
まず、デロイト(Deloitte)について説明しますと、世界4大会計事務所(Big4)の業務収入トップ(2018年)の「デロイト トウシュ トーマツ リミテッド(DTTL)」に関係するファームや法人を指しています。本記事の有限責任監査法人トーマツもその一員です。デロイトトーマツグループとは以下のとおりです。
それでは、デロイトトーマツグループの理念をみていきます。キャッチフレーズは「Deloitte makes an impact that matters.」。重要な課題を解決し、クライアント・メンバー・社会へ価値を提供しつづけることを宣言しています。
経営理念と共通の価値観については、下記の画像をご覧ください。
これらのメッセージから「信頼」「専門性」「挑戦」といったキーワードが読み取れます。
法律順守はもちろん、最新の専門知識を常に入手し、専門家としてクライアントの期待を上回る最善のサービスを提供する。信頼関係を築いていくということを、求められていると言えるでしょう。
これまで同業種で経験を積んできた方はもちろん、他業種からの転職メンバーも多数活躍している監査法人です。面接では、経営理念などを理解したうえで「どういった知識や経験を活かし貢献できるか」をしっかり伝えられるとよいでしょう。
■「なぜトーマツに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
中途採用面接では「競合ではなく、なぜ同法人を志望しているのか」といった質問が多いようです。この質問では「社風やカルチャーにフィットする人材かどうか」「事業や課題についてどの程度理解し、どのような考えをもっているのか」などを確認していると言えます。
これらについて対策するためには、競合他社の分析が必須です。他社のことを知り、比較することで、業界や同法人に対する理解が深まります。
以下に日本4大監査法人の残り3つをピックアップしました。これを参考にして競合他社の特徴を研究し、同法人への理解をさらに深めましょう。
- EY新日本有限責任監査法人
- 有限責任あずさ監査法人
- PwCあらた有限責任監査法人
トーマツの採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究を通じて、目指している方向性や、求めている人物像への理解が深まってきたのではないでしょうか。同法人は「フラットで風通しがよく、体育会系要素のある社風」と言えます。このような環境において実力を発揮できる人材であることを、エピソードを交えて伝えることが大切です。また、デロイトトーマツグループの理念・経営理念・共通の価値観を理解したうえで、自身にできることをまとめておきましょう。
以下では、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策を進めてください。
[20代後半・男性/公認会計士] 【結果:入社】
[30代前半・女性/会計] 【結果:内定を辞退】
[20代後半・女性/監査] 【結果:入社】
[20代後半・男性/財務コンサルタント] 【結果:入社】
[20代後半・男性/財務コンサルタント] 【結果:入社】
トーマツの採用面接に向けて
同法人の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「フラットで風通しがよく、体育会系要素のある社風」であると理解し、そのような環境において力を発揮できる人材であるとアピールする。
- デロイトトーマツグループの「理念」「経営理念」「共通の価値観」を把握し、自己アピールへとつなげる。
- 競合他社や業界についての理解を深め、「なぜトーマツなのか」に対する答えを明確にしておく。
これらを中心に面接対策をすすめ、当日は自信をもって考えや想いを伝えましょう。
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