【面接対策】サイゼリヤの中途採用面接では何を聞かれるのか

【面接対策】サイゼリヤの中途採用面接では何を聞かれるのか

リーズナブルさと幅広いメニューの料理で知られる外食チェーン、サイゼリヤへの転職。採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をすすめましょう。


サイゼリヤの採用面接前に知っておきたいこと

社風への理解

1967年、現会長が個人営業する洋食店としてスタートしたサイゼリヤ。低価格で提供したイタリア料理が反響を呼び、着実に店舗数を増やしてきました。現在は1000を超える店舗数を誇るイタリアンレストランチェーンへと成長。健康的で豊かな食事を客に届けることをモットーに、リーズナブル路線で事業展開をおこなっています。2020年7月には、昨今のコロナ禍の影響を受けた新しい生活様式に対応した価格設定(=端数がない価格であり、接触機会が少ない)へとメニューを改定するなど、時流に臨機応変に対処する姿勢が世間の注目を集めました。

そんなサイゼリヤの口コミには、「体育会系」「体力勝負」「体力的にはかなりしんどい」という声が多く聞かれます。リーズナブルな価格を売りにしていることから、コストカットにはシビアなため、店舗当たりの社員数が少なく、自然と業務過多になりがちなことを負担に感じる社員が多いようです。「人間関係がよく働きやすかったが、休みが取れず体調を崩したため退職した」という人もおり、就業にあたっては体力が要求されます。

一方で、「外食業界の中では給与が高水準」「利益はまず社員に還元してくれる会社」「個性的な人が多かったが話はしっかり聞いてくれる」といった意見も多く見られます。業務は多忙ではあるものの、社員を大切にし、賃金という形で社員の努力に報いる風土があることがうかがえます。「お客様に感謝されることがやりがい」「みんなで協力してお客様を満足させる達成感がある」という内容の口コミも多数あり、業務の中にやりがいを見出しながら働く社員も多いよう。

体力重視の体育会系の風土はあるが、労働には待遇面でしっかりと応えるなど、社員を大切にする。こうしたサイゼリヤの社風にフィットし、キャリアや能力を活かして業務を遂行できる人物であるかどうかは、採用面接で重視されるポイントのひとつです。体力面も含めた自分の適性を考慮しつつ、自己分析と企業研究の両面から最適な自己PR法を探っていきましょう。

選考は何次まで?

サイゼリヤの選考プロセスは、コーポレートサイト経由でのエントリー情報をもとにした書類選考→筆記試験→面接→内定、となっています。面接回数についてはコーポレートサイト上に明記はありませんが、口コミによると2~3回の面接を経て内定に至ることが多いようです。また、職種によって面接回数が異なることも考えられます。面接回数が複数回であることを想定して対策をおこなうのがよいでしょう。

2020年7月現在、サイゼリヤではマネジャー職(グローバル社員・リージョナル社員)で中途採用をおこなっています。コーポレートサイト内の採用情報ページには、事業内容や経営理念、人材教育についてなど、サイゼリヤという企業への理解を深めるコンテンツが用意されています。企業研究の一助として、しっかりと読みこんでおきましょう。

面接内容の傾向は?

面接では、オーソドックスな質問に加えて、仕事への意欲や姿勢を問う傾向が見られます。「(業務は)大変だがやっていけるか」「なぜわざわざ(過酷な)サービス業に転職するのか?」といった質問をされた人が多く、入社後の業務に対してどれだけ覚悟ができているかを見極められるようです。面接前にサイゼリヤの業務の特徴を把握しておき、自分ならそれをどのようにこなすつもりかを説明できるようにしておきましょう。体力面・精神面ともにタフであることを示すエピソードを添えられると好印象です。

また、「やりがいは何か?」と聞かれた人も。多忙な業務をこなすための原動力を持っているかどうかを探られることもあるようです。「仕事をする上で自分が励みにしていること」「これまで辛い状況や困難をどのように乗り越えてきたか」といった観点からも自己分析をおこない、仕事に対して確固たる軸を持った人物であることを伝えましょう。

もちろん、志望動機などの基本的な質問や、勤務条件などの確認項目については明確に答えられるよう、事前に内容を整理しておく必要があります。接客を基本とする企業のため、身だしなみにも気を配りましょう。

サイゼリヤの面接攻略法(面接対策)

サイゼリヤの企業理念を理解した上で自己分析をする

面接に臨む前に理解しておきたいのがサイゼリヤの企業理念(経営理念+基本理念)です。サイゼリヤには、独自の哲学に基づいた下図のような明確な経営理念が存在します。

サイゼリヤ コーポレートサイトより

健康的で良質な食事をリーズナブルな価格で提供することで、人々の日々の暮らしを豊かに彩ることがサイゼリヤの経営理念です。一般的に喫食頻度が少なくなりがちな高価な食事ではなく、リーズナブルさゆえに「毎日でも食べられる」食事を提供する身近なレストランであり続けることを目指します。こうした「日々の食事」に価格以上の価値を乗せ、客に満足感を与えることこそ、サイゼリヤの事業の根底にあるポリシーと言えるでしょう。

この経営理念に沿って、積極的なチェーン展開や商品価値向上への取り組み、バリエーション豊かなメニューづくりといった各種施策を推進しています。

サイゼリヤ コーポレートサイトより

また、上図のような基本理念も存在し、従業員の行動の規範となっています。そのため、業務をこなすにあたっては協調性や社会貢献の意識も必要とされます。これまでのキャリアを振り返り、周囲の人との連携のもとで業務に取り組んだ経験や、社会貢献を目的とした活動をした経験などがあればぜひ積極的にアピールしましょう。

「なぜサイゼリヤに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要

中途採用面接では一般的と言える「なぜ当社か?」という質問。面接官は志望動機を問うことで、応募者がどのように企業研究に取り組んだか、さらには今後どのように業務に取り組もうとしているのかを探ろうとしています。企業研究の深度を測ることで、入社後の働きぶりや貢献度などが見えてくる可能性があるからです。

面接官のこのような意図に対応し、入社への熱意や意欲をしっかりと伝えるためには、他社研究が有効です。企業研究の過程で同業他社との比較をおこなう手法を取り入れることで、サイゼリヤの特色や理念、事業展開の方向性などについて明確に理解することができます。具体的には、以下のような外食チェーンについて調べておくことをおすすめします。

  • 株式会社すかいらーくホールディングス
  • ロイヤルホールディングス株式会社

サイゼリヤの採用面接で実際に聞かれた質問内容

サイゼリヤの特色や理念、求める人物像などが具体的につかめたのではないでしょうか。採用面接を受けるにあたっては、これまでのキャリアの整理はもちろん、サイゼリヤの企業理念や哲学を理解した上での自己PR、(体力面を含めた)業務への意欲のアピール案作成といった対策が重要となります。

「体力重視の体育会系の風土はあるが、社員を大切にする社風」を踏まえ、「価値ある『日々の食事』提供のため、能力を活かして周囲と協働できる人材」であると印象づけられるようなエピソードを過去の経験の中から選定し、適宜披露できる用意をしておきましょう。

以下に、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。ここまでの面接対策の仕上げとして、人柄や素養が伝わるような回答を作成し、質疑応答のシミュレーションをしてみてください。

[20代前半・男性/店長] 【結果:一次面接で不採用】

質問

なぜわざわざキツイと言われるサービス業に転職するのか

回答

お客様と直に触れ合える上に、外食産業はおそらくどの業界よりも…(口コミの続きとアドバイスを見る

[20代前半・女性/店長] 【結果:二次面接で不採用】

質問

自分を食べ物に例えると何か?

回答

まさかこのような質問が来るとは思わず焦りました。結局口から出た言葉は…(口コミの続きとアドバイスを見る

[20代後半・男性/店長] 【結果:入社】

質問

やりがいはなにか

回答

人のために何かをすることで、その結果として喜んでもらえたり…(口コミの続きとアドバイスを見る

[20代後半・男性/ホールスタッフ] 【結果:入社】

質問

大変だがやって行けるか?

回答

部活動などの活動をしていたので体力には自信があり、大丈夫だと…(口コミの続きとアドバイスを見る

サイゼリヤの採用面接に向けて

サイゼリヤの採用面接を受けるにあたって、押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

  • 「体力重視の体育会系の風土はあるが、社員を大切にする社風」を理解し、それに合致した行動がとれる人材であることをアピールする。

  • サイゼリヤの企業理念を理解して、これに沿った自己分析を行い、自己PRへとつなげる。

  • 競合他社についての理解を深め、「なぜサイゼリヤなのか」に対する答えを明確にしておく。
上記3点について要点を整理し、キャリアや素養だけでなく人となりが伝わる要素も盛り込んだ内容へと練り上げ、面接当日は面接官に好感を与えられるような受け答えを心がけましょう。

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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。

この記事の執筆者

大阪大学文学部卒業後、インフラ系SIer、大手信用調査会社、製薬会社で総務畑を歩む。企業を俯瞰的に見るのが得意。