0 編集部が注目した重点ポイント
① 国内事業の収益性が大幅に改善し営業利益は前年比284.7%増を達成
2026年8月期第1四半期において、国内事業の営業利益が14億5,800万円と驚異的な成長を見せました。米価格高騰や円安によるコスト増を、ストアコンディションの維持やDX(デジタルトランスフォーメーション)活用による効率化で克服しており、現場のオペレーション改革が明確な数値成果として現れています。
② 海外店舗網が35店舗の純増により1,700店舗の大台を突破
当四半期だけで連結純増35店舗を達成し、総店舗数は1,717店舗となりました。特にアジア圏での出店が加速しており、ベトナムでの新規展開を含め、海外市場でのキャリア機会が急速に拡大しています。海外店舗数比率は38.3%まで上昇し、グローバル企業としての側面が一段と強まっています。
③ サプライチェーン再構築に向けた大規模な組織変更を断行
当期より、商品開発から調達、物流までを一気通貫で管理するべく商品関連部門の組織再編を実施しました。グローバルな視点での最適化を目的としており、専門性を持つ人材にとっては、製造直販業(SPA)の強みを活かした大規模な改革に参画できるチャンスが生まれています。
1 連結業績ハイライト
出典:第1四半期決算説明資料 P.2
売上高
70,285百万円
前年同期比 +14.7%
営業利益
4,660百万円
前年同期比 +18.9%
当期純利益
3,091百万円
前年同期比 +16.4%
第1四半期の連結実績は、売上高・各段階利益ともに前年を上回る堅調な滑り出しとなりました。特に営業利益率は6.6%と前年同期の6.4%から改善。原材料価格の高騰や円安によるコスト上昇圧力がある中で、販管費率を0.8ポイント抑制したことが増益に大きく貢献しています。
通期予想に対する進捗率は、売上高が25.4%、営業利益が24.5%となっており、第1四半期としては順調な推移と評価できます。下期に向けて既存店のさらなる活性化や海外出店を計画通りに進めることで、通期目標の達成に期待がかかります。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:第1四半期決算説明資料 P.6
日本(サイゼリヤ)
事業内容:イタリアンワイン&カフェレストラン「サイゼリヤ」の国内1,060店舗の運営と管理。
業績推移:売上高46,997百万円(前年比118.9%)、営業利益1,458百万円(同284.7%)と劇的な改善。
注目ポイント:既存店の客数、客単価ともに増加傾向にあります。特に朝食限定メニューの導入や、2025年12月に完了したQR注文システムの全店導入など、新しい顧客体験の創造と省人化の両立を推進中。店舗運営を効率化しつつ、品質を落とさない組織体制の構築が急務となっています。
アジア(中国・香港・台湾・SG・ベトナム)
事業内容:中国主要都市(上海・広州・北京等)および東南アジアでの店舗展開。
業績推移:売上高23,288百万円(前年比107.1%)、営業利益3,086百万円(同93.9%)。
注目ポイント:店舗数は657店舗に達し、グループ成長の源泉となっています。利益面では上海や広州で一時的な苦戦が見られるものの、香港、台湾、シンガポールは極めて堅調です。ベトナムへの進出も本格化しており、国境を越えて店舗網を構築・管理できるグローバルマネジメント人材への期待が高まっています。
豪州(製造拠点)
事業内容:グループで使用する高品質な食材(乳製品やミートソース等)の製造。自社工場の運営。
業績推移:売上高3,500百万円(前年比115.4%)、営業利益208百万円(同130.2%)。
注目ポイント:連結全体の収益性を支える製造直販業(SPA)の核心拠点です。現地での生産効率化が進み、増収増益を記録。単なるレストランチェーンではなく、「メーカー」としての機能をより強化するため、食品加工技術や海外工場管理の専門性が高く評価される環境です。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:第1四半期決算説明資料 P.32
サイゼリヤは現在、単なる多店舗展開から、「垂直統合型モデル」の完成へとフェーズを移しています。今後の注力ポイントとして、世界規模での生産・物流・購買の再構築を掲げており、コミッサリー(集中調理施設)機能の強化による店舗作業の劇的な削減を目指しています。
特筆すべきは、IT投資の継続とサイバーセキュリティ対策の充実です。QR注文に続く新たな作業モデルや利益モデルの構築に向けて、DX推進人材の確保が経営上の最優先事項の一つとなっています。また、海外新拠点や新規国への進出も視野に入れた出店戦略が進行中で、若手からベテランまでグローバルな挑戦機会が豊富に用意されています。
4 求職者へのアドバイス
サイゼリヤは「外食企業」であると同時に、自社工場を海外に持つ「グローバルメーカー」です。製造直販(SPA)モデルへの深い理解を示すことが鍵となります。また、単なる接客スキルだけでなく、「作業削減」「効率化」といった数値を意識した改善マインドを志望動機に盛り込むと、経営層からの高い評価が得られやすいでしょう。
- 「商品関連部門の組織変更により、現場レベルでの意思決定のスピードやフローにどのような変化がありましたか?」
- 「コミッサリー機能による店舗作業削減は、将来的に店長の役割をどのように変えていく想定でしょうか?」
- 「ベトナムなど新規進出国での事業を軌道に乗せる際、どのような背景を持つ外部人材の知見を求めていますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
住宅手当があるし独身の方は独身寮がある
住宅手当があるし、独身の方は独身寮がある。そこに関してはとても良いと思う。育休制度もあるし、飲食の中では比較的整っているほうだと思う。
(20代前半・ホールスタッフ・女性) [キャリコネの口コミを読む]土日も当然出勤する
接客業なので、土日も当然出勤する。バイトが少なければ社員の出勤が増えるし、バイトが欠勤すれば当然社員がその埋め合わせをする。
(20代前半・ホールスタッフ・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料:
- 株式会社サイゼリヤ 第1四半期決算説明資料 2026年8月期
- 株式会社サイゼリヤ 2026年8月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)



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