SCKの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
ソニーセミコンダクタソリューションズグループは、1953年に発足したソニーの半導体プロジェクトを前身とし、半導体事業を担っています。レンズから入った光を電気信号に変換する「イメージセンサー」の世界市場で50%以上のシェアを誇るリーディングカンパニーです。商品企画から販売までを一貫して手がける同グループにおいて、SCKはプロセス開発と生産をおこなっています。現在、この市場はモバイル領域を主力として拡大傾向にあり、スマートフォンやオートモーティブ、セキュリティカメラなどにも応用されシェアを伸ばしています。
同社社員の口コミからは、世界トップクラスの半導体開発に従事できることや、最先端技術を学べること、市場に出回る製品を製造できることをやりがいに、仕事に励む様子が伝わってきます。同社の拠点であるテクノロジーセンターは、本社のある熊本をはじめ九州各地や山形など地方都市に展開しており、「地元から世界に向けて最先端の製品を発信できることに喜びを感じる」という声も聞かれました。
残業の多さを指摘する口コミも散見されますが、近年では働き方改革を推進し、残業規制や部分的なフレックス制の導入などをおこなっています。また拠点ごとに異なるものの、基本的に組織内の風通しは良く、多様性が認められる自由闊達な雰囲気とのこと。地域で開催するイベントからプライベートでの付き合いまでさかんに交流をおこなうなど、オンとオフのメリハリをつけて取り組む姿勢がうかがえました。
世界最先端の半導体開発に携われることをやりがいに、メリハリを持って仕事に臨む。面接では、このような社風になじみ活躍できる人材であるかを見極められます。
■選考は何次まで?
2021年5月現在、同社では開発エンジニア、設備技術、情報システム、品質管理、人事ほかさまざまな職種で中途採用を実施しています。職種ごとに、関連分野での経験や知識など細かな応募資格が設定されているので、コーポレートサイトの採用情報ページで希望職種の要件をよく確認しましょう。同社の求人情報はキャリコネにも複数掲載されていますので、エージェントサービスの活用を検討するのもひとつの方法です。
選考内容は「書類審査、適性検査、数回の面接」となっています。面接においては、人事部および配属予定部署の責任者が面接官を務めるようです。口コミによると、選考期間は短いケースで1週間程度、長くて1ヶ月程度です。
なお、同社では勤務地限定の採用はおこなっていません。適性のある部署への配属決定にともない、全国各地のテクノロジーセンター、およびサテライトの中から勤務地が決定します。また、入社後も転勤の可能性があることを念頭に置いておきましょう。
■面接内容の傾向は?
「最新技術は人によって創られる」と考え、技術面のみならず人間力の向上を目指して人材育成をおこなう同社。中途採用面接でも、知識・技術面と人間性の両方に焦点が当てられるでしょう。
口コミによると、「これまでどの程度の公差で製品を設計したか」「仕事で苦労したときどのように対処したか」など経験を問うものや、ムーアの法則や整流用ダイオードについての説明を求め知見の深さを試すものなど、質問内容はさまざまです。
また同社では、即戦力としての活躍も期待される一方で、半導体事業の未経験者を採用することもあります。入社後はOJTやeラーニングを取り入れた研修を実施し、現場への適応を図る配慮がなされます。そのため、未経験者であっても開発者としての好奇心や学習意欲、課題解決力などを十分にアピールできれば、採用につながると考えましょう。
SCKの面接攻略法(面接対策)
■ソニーセミコンダクタソリューションズグループのビジョンを理解した上で自己分析をする
同社の面接を受けるにあたり、グループのビジョンを理解しておくことが重要です。同グループは、テクノロジーの力で感動と豊かさをもたらすことをミッションとし、以下のようなビジョンを描いています。
イメージング&センシングの領域で業界を牽引してきた同グループは、さらなる成長を見据え、映像クオリティと認証機能の限界にチャレンジするとしています。2020年5月には、世界初となるAI処理機能搭載のイメージセンサーを発表しました。このほか、距離画像センサーや自動運転に使われる車載用センサーなど、最先端の製品ポートフォリオを有しています。
これらの開発は、同社が蓄積してきた技術力や知見といった土台の上に成り立っています。そして今後もさらなる進化を目指し、他産業との協業や伸長を見込む分野への積極的投資、M&Aなど包括的な戦略を推進していく考えです。個人・社会のそれぞれの利益を追求し、あらゆる分野のニーズに応えていくことを長期ビジョンに掲げています。
このビジョンの実現においては、有能で意欲的な技術者の存在が不可欠となります。同グループのビジョンを意識して、コーポレートサイトに掲載されている社員のインタビューなどにも目を通し、開発に対する情熱や現場の温度を感じてみるのもよいでしょう。その上で自己分析をおこない、ビジョンへの共感や入社意欲を自身の言葉に落とし込んでください。
■「なぜSCKに転職したいのか」の明確化には他社研究を
面接を受けるにあたり、「なぜSCKなのか」という質問に対する明確な回答を自分の中に用意しておくことが重要です。面接官はこの質問により「この人はどのようなスキルを持っているのか」「どのように活躍できるのか」などにくわえ、「当社のことを本当に理解しているか」を確認し、志望度の高さを測っています。
企業理解を深める手段としては、他社研究が有効です。同じ市場で競い合う他企業の製品やサービス、技術、戦略などを分析し、半導体業界全体の課題や動向についてアップデートをおこないましょう。SCKの強みや方向性を把握し、自身のビジョンと照らし合わせることで、志望動機を確固たるものにできます。具体的には、以下のような企業について研究してみることをおすすめします。
- サムスン電子ジャパン株式会社
- キヤノン株式会社
- シャープ株式会社
SCKの採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究をすすめる中で、同社のビジョンや求める人材像が少しずつ見えてきたのではないでしょうか。
同社の場合、「世界最先端の半導体開発に携われることをやりがいに、メリハリを持って仕事に臨む」社風の中で、「情熱と誠実さを持って開発にあたり、ビジョンの実現を共に目指せる人材」であると印象づけられるよう、自身のキャリアや経験の棚卸しを忘れずにおこないましょう。具体的なエピソードを用意しておくことも大切です。
ここで、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらを参考に、さまざまな角度からの質問に対応できるようシミュレーションを重ね、面接対策を強化しましょう。
ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング株式会社の面接で聞かれた質問内容(キャリコネ)
[30代前半・女性/研究開発] 【結果:入社】
[30代前半・男性/半導体開発設計] 【結果:二次を辞退】
[30代前半・男性/技術関連職] 【結果:二次面接で不採用】
[30代後半・男性/テストエンジニア] 【結果:内定を辞退】
CSKの採用面接に向けて
SCKの中途採用面接に向け、押さえておきたいことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3点です。
- 「世界最先端の半導体開発に携われることをやりがいに、メリハリを持って仕事に臨む」社風の中で、「情熱と誠実さを持って開発にあたり、ビジョンの実現を共に目指せる人材」であると印象づけられるよう、自身のキャリアや経験を棚卸しする。
- SCKのビジョンを理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についてもよく研究し、「なぜSCKなのか」に対する答えを明確にしておく。
これらのポイントを軸に面接対策を講じ、当日は自身のキャリアや人間性を最大限にアピールして転職を成功へと導きましょう。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。