【面接対策】クレスコの中途採用面接では何を聞かれるのか

ラテン語で「成長する」という意味の「クレスコ」を社名に掲げる、独立系のシステムインテグレーターである同社。AIを含む最先端のIT開発技術を駆使し、プラットフォームの構築やビジネスアプリケーションの開発、エレクトロニクスや車載用の組込みソフトウェアの製品開発などを手がけています。その技術は、金融、旅行や社会インフラをはじめとした公共サービス、流通など広い分野に導入されています。

同社の社員は、「自分の考えたシステムが稼働した瞬間はとても気持ちが良い」「独立系なのでいろいろなことができる」と、社会のデジタル変革をリードする会社ならではのやりがいを語ります。また、風通しの良さや社員同士の仲の良さも同社の特徴と言えるでしょう。「皆がさん付けで呼び合うフランクな雰囲気」「仕事を親切に教えてもらえる」「トップが面白い人なので、全体にその空気が伝わる」といった口コミが数多く見受けられました。誕生日や結婚記念日休暇があること、皇居マラソン大会や部活動など交流の機会を設けていることからも、総じて人を大切にする企業であることがうかがえます。

しかし、中には「単純作業が多い」「駐在先勤務なので社内の雰囲気を感じられない」「多忙を極め残業が続くときがある」といった声も聞かれ、労働環境は配属部署や担当業務により異なるようです。

創業の原点であったという「人間中心主義」は、現在も同社の事業の基盤となっています。面接では、このフランクで風通しの良い社風にフィットし、力を発揮できる人材であるかが見極められます。

2021年5月現在、同社では複数の部署において中途採用をおこなっています。コーポレートサイトでは、各領域のシステムエンジニア、プロジェクトマネジャー・リーダー、研究職など数多くの職種の募集情報が公開されています。「採用情報」のページから募集要項を確認しましょう。

選考フローはコーポレートサイトには明記されていませんが、面接経験者の口コミによると、書類選考の後、適性検査と3回の面接が実施されます。ただし、現在は新型コロナウイルス感染対策として、WEB面接への切り替えなどプロセスの変更がおこなわれているようです。応募後は、人財戦略室またはエージェントからの案内にしたがいましょう。

なお、現在キャリコネにも多くの求人情報が掲載されています。エージェントサービスを活用した応募を検討してみるのもよいでしょう。

同社の面接は、オーソドックスな内容の質問が中心となります。志望動機、転職理由、今後の展望など、キャリアに関することは質問される確率が高いと想定し、あらかじめ一貫性を持ったストーリーに落とし込んでおきましょう。

前職での経験についても、詳しい説明ができるよう準備が必要です。携わったプロジェクトの内容や開発言語、フレームワークなど、経験や技術面について整理しておくとよいでしょう。また、これらは「なりたいエンジニア像は？」「5年後、10年後に何をしたいか？」という質問とセットで問われることが多いようなので、ビジョンと絡めて考察しておくとよさそうです。

さらに、仕事をする上で大切にしていること、ストレスの発散方法、モチベーション維持のための工夫など、精神面での自律性を確かめる質問も多出の傾向にあります。いずれも回答を深堀りされることが予測できますので、思慮深い回答を心がけましょう。

面接を受けるにあたり、同社が2021年度からの10年間を対象に掲げた新経営ビジョン、「CRESCO Group Ambition 2030」を理解しておくことが重要です。

このビジョンには、蓄積したIT技術・デジタルソリューションによる社会貢献と、想像を超える未来の創出が描かれています。リーディングカンパニーとしての地位確立を視野に入れ、持続的な成長と企業価値の向上を図る同社は、2030年時点の売り上げ目標を1000億円としました。

また、このビジョンの実現に向けた段階的施策として、中期経営計画が策定されました。2030年までの10年を3期に分割し、それぞれを「変革」「挑戦」「飛躍」のフェーズと定めたものです。

「変革」のフェーズにあたる「中期経営計画2023」では、デジタルソリューションの拡充や機動的経営、人財育成などを基盤に新たなビジネスの創出を目指す重点戦略と、品質・技術の強化などからコアビジネスの充実を図る基本戦略を両輪に、2023年までに500億円の売上高を目指します。

そして、エンタープライズ、金融、製造の各領域におけるITサービスと、デジタルソリューションの4つのセグメントにおいて、DX支援やワンストップサービスの提供、ブランディングの強化といった取り組みに重点を置くとしています。

具体的な施策やセグメント別の業績などは、IR資料から読み解くことが可能です。まずは同社の経営方針や方向性を把握することから始めましょう。その上で自己分析を深め、同社とビジョンを共有して成長のための努力を続けられる人材であることをアピールしましょう。

面接を受けるにあたっては、「なぜクレスコなのか」について考えを深めておくことが重要です。面接官はこの質問を通し、候補者のキャリアや人間性、社風との合致にくわえ、同社に対する理解度を確認しようとしています。

同社への理解度を深め、この質問に明確な回答を用意するためには、競合他社についての研究が有効です。他社の商材やマーケット、ビジョンについて調べることで、クレスコの特長を明確に把握することができるでしょう。企業規模や技術などさまざまな軸を定め、自分なりに比較してみることも大切です。まずはシステム開発業界において同等の売上をあげている、以下のような企業について研究してみるとよいでしょう。

• 日本システムウエア株式会社
• 株式会社アイネス
• JFEシステムズ株式会社
• 株式会社シーイーシー

他社との比較を含めた企業研究を通し、同社の方向性や求める人材像への理解が深まってきたのではないでしょうか。

同社の面接においては、「人間中心主義が根付く、フランクで風通しの良い社風」の中で、「同社のビジョンを深く理解し、社会のデジタル変革のために努力を惜しまず成長できる人材」であると印象づけられるよう、論理的に考えを整理しておくことが鍵となります。さらに、具体的なエピソードを用いることで、説得力のある自己アピールに繋がるでしょう。

ここで、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。自分ならどのように回答するかシミュレーションし、面接対策の一環としてください。

株式会社クレスコの面接で聞かれた質問内容（キャリコネ）

クレスコの中途採用面接を受けるにあたって、押さえておきたいことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3点です。

• 「人間中心主義が根付く、フランクで風通しの良い社風」になじんで「同社のビジョンを深く理解し、社会のデジタル変革のために努力を惜しまず成長できる人材」であることを印象づけられるよう、具体的なエピソードを用意する。


• 同社の「新経営ビジョン」と「中期経営計画」を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。


• 競合他社についてもよく研究し、「なぜクレスコなのか」に対する答えを明確にしておく。