シグマクシスへの転職チャンスをものにする【コンサルティング&投資】

シグマクシスへの転職チャンスをものにする【コンサルティング&投資】

年間4000万人のビジネスパーソンが利用する企業口コミサイト「キャリコネ」の転職エージェントがお勧めするイチオシ企業をご紹介します。今回は、コンサルティングサービスと投資事業を事業の2本柱とする、シグマクシスを取り上げます。採用面接対策の企業研究にご活用ください。


この記事のポイント

1.「コンサルティングサービス事業」と「アライアンス(投資)事業」の2本立て。2021年4月にアライアンス事業を行う子会社設立。
2.コンサルティング事業はDX中心。既存事業の効率化にとどまらないデジタルトランスフォーメーションの推進を目指す。
3.全社で「自分が最もパフォーマンスを出せる環境で働く」ワークスタイルが推奨されており、在宅ワークが可能。

シグマクシスの概要

シグマクシスは、2008年5月に三菱商事と外資ファンドの共同出資により設立されたコンサルティング会社です。

2013年12月に東証マザーズ上場、2017年11月に東証一部へ市場変更しましたが、2018年6月に三菱商事が保有株式を全て売却し、資本関係を解消しています。

2021年4月に、伊藤忠商事と資本業務提携。2021年10月には、シグマクシスを持株会社とするグループ再編と、伊藤忠商事を引受先とする第三者割当増資を実施する予定です。

なお、子会社・関連会社は以下の通り。

  • SXA:M&Aアドバイザリーサービスの提供。2014年設立、100%子会社
  • SXF:金融EDIに係る各種サービスの提供。2019年設立、100%子会社
  • シグマクシス・インベストメント:投資事業/アライアンス事業/企業診断、投資計画、企業経営およびM&Aに関するコンサルティング。2021年設立、100%子会社
  • AnalySys.:ブライダルマネジメント・アプリケーションのクラウド提供等。2014年設立、49%出資

(図)グループ体制(2021年10月1日以降)

ミッション・ビジョン・バリュー

シグマクシスは2018年、企業理念(ミッション・ビジョン・バリュー)を刷新しました。DX(デジタル・トランスフォーメーション)に焦点を当てているのが特徴です。

企業サイトでは、12人の社員がバリューへの思いを語っています。

●ミッション:クライアント、パートナーと共に Society5.0 の実現と SDGs の達成に貢献する。
・企業のデジタル・トランスフォーメーションの促進。
・ジョイントベンチャーの創設・運営およびベンチャー企業の支援。
・高い価値を共創するマルチサイド・プラットフォームの形成。

※当社が目指すデジタル・トランスフォーメーション「3つの変革」
 1. DX(Digital Transformation) 既存事業の効率化
 2. SX(Service Transformation) 新価値の創造
 3. MX(Management Transformation) 経営プラットフォーム改革

●ビジョン:Create a Beautiful Tomorrow Together

●バリュー
《Business Value》思いの共有/コラボレーション/アグリゲーション/シェルパ/アジリティ&スピード/知的闘争
《Human Value》オープン&トラスト/真摯/ホスピタリティ/美意識/異質の尊重/仲間

拠点

シグマクシスは2008年9月から、東京・港区の虎ノ門タワーズオフィスを拠点にしています。

社員が自らの価値創造活動に最も適した時間と場所を自由に選べることを目的とし、全社フリーアドレスによるオフィス運営と、デジタルワークプレイスなどオフィス環境に依存しない事業活動を展開しています。

出典:決算補足資料(2021年3月期)

代表者

2021年9月末現在、シグマクシスの代表取締役は2名体制です。

代表取締役会長の倉重英樹氏は、日本IBM取締役副社長、PwCコンサルティング代表取締役会長、日本テレコム代表取締役社長を経て、2006年にRHJIインダストリアル・パートナーズ・アジア代表取締役社長を務め、2008年5月にシグマクシス代表取締役CEO、2018年6月より現職に就任しています。

代表取締役社長の富村隆一(とみむら・りゅういち)氏は、PwCコンサルティング常務取締役、IBMコーポレーション アジア・パシフィック ストラテジー&マーケティング(BCS)担当ヴァイスプレジデント、日本テレコム代表執行役副社長、RHJインターナショナル・ジャパン代表取締役を経て、2018年に現職に就任しています。

シグマクシスの事業運営体制

シグマクシスの事業は「コンサルティングサービス事業」「アライアンス事業」の2本立てです。

売上高のほぼすべてをコンサルティングサービス事業が生み出しており、アライアンス事業が生み出した利益は特別利益などに計上しています。

出典:決算補足資料(2021年3月期)

コンサルティングサービスの運営体制は、クライアントと接点を持ち、変革の提案を行う「クライアント・インターフェース」の部隊と、提案を実現するシステム開発を行う「オファリング開発」の部隊に分けられます。

◆クライアント・インターフェース

  • インダストリーシェルパ:業界特性と業務プロセスを理解し、変革シナリオを描く

◆オファリング開発

  • デジタル&SaaSシェルパ:デジタルテクノロジーの実装およびSaaS化で企業の変革を推進する
  • ヒューリスティックシェルパ:「3つの変革」の推進、人と組織のイノベーションでCxOアジェンダを解く
  • 先端技術応用研究所:最先端の研究とビジネス応用のための実証実験、テクノロジー企業とのネットワーク構築

なお、「シェルパ」とはヒマラヤに住む登山のプロフェッショナルのこと。シグマクシスは顧客にとってのシェルパであることを目指しているため、そのような名前をつけたそうです。

インダストリーシェルパ

インダストリーシェルパでは、航空や金融、製薬、流通、通信、保険など様々な業界のクライアントに対し、変革テーマの提案・推進・プロジェクトリードを担います。

  • 新規事業開発:シグマクシスの新規事業創造「7つの道具」(下図)を用いてクライアントの状況に応じて支援
  • 事業戦略企画および実行支援(DX、業務課題解決、M&A等)
  • 業務及び業務プロセスの改革支援

デジタル&SaaSシェルパ

デジタル&SaaSシェルパの役割は、デジタルテクノロジーの実装およびSaaS化によって、企業の変革を推進することです。

クラウド・データプラットフォーム”Snowflake”や機械学習プラットフォーム”DataRobot”に代表されるデジタル技術、シグマクシスの強みであるAI/RPA技術を用いた様々なソリューションを活用し、クライアントのデジタル・トランフォーメーションを支援します。

  • DXの構想策定・実行支援
  • 企業向けクラウド・データプラットフォーム”Snowflake”の導入・移行支援
  • AI/Robotics/IoT等のデジタル技術を活用した産業創造、事業開発
  • SAP S4HANA Cloudフルモジュールを活用した基幹システムのSaaS化、Concurなどを活用した間接業務の効率化

ヒューリスティックシェルパ

ヒューリスティックとは「試行錯誤的」「発見手法的」という意味で、ヒューリスティックシェルパの役割は、シグマクシスが目指すデジタルトランスフォーメーション「3つの変革」を推進し、人と組織のイノベーションでCxOアジェンダを解くことです。

クライアントのCxO/事業リーダーのシェルパ(共同伴走者)として経営変革を企画・推進することはもちろん、事業に参画して新たな事業やジョイントベンチャーの立ち上げにまで関わることもあります。

  • Vision Forest:クライアントが目指す「自律的組織」を実現するための組織変革プログラム設計・提供
  • 変革リーダー・ラボ:クライアントの変革リーダーを育成する6か月間の強化プログラム

先端技術応用研究所

先端技術応用研究所の役割は、最先端技術の研究とビジネス応用のための実証実験を行い、テクノロジー企業とのネットワークを構築することです。最新の技術動向と中長期的な市場環境変化を見据えながら、革新的なサービスを生み出します。

アライアンス事業

アライアンス事業では、クライアントの経営課題解決のためにコンサルティングにとどまらず、人材も資金も投じるジョイントベンチャー形式で支援します。

課題解決の「成功報酬」は株式売却益で獲得し、2020年4月にローソンデジタルイノベーションの株式の持分をすべてローソンに売却した際に発生した1.46億円は特別利益に計上しています。

2021年4月には100%子会社のシグマクシス・インベストメントを設立し、ジョイントベンチャーの設立等の推進によりアライアンス事業の価値向上を図るとしています。

シグマクシスの業績

シグマクシスの業績は2014年に経常赤字になるなど一時悪化しましたが、その後は継続的に収益性を高めています。

2020年度(2021年3月期)はコロナ禍で減収減益となったものの、2021年度(2022年3月期)には回復し経常利益25億円の大台に乗る見込みです。


出典:2021年3月期 決算説明会

売上高のほぼすべてはコンサルティングサービス事業が上げており、コロナ禍で打撃を受けた航空業界向けプロジェクトから他のプロジェクトへのコンサルタントの再配置等を行った結果、2021年3月期の第4四半期に急速に回復しています。

出典:決算補足資料(2021年3月期)

シグマクシスの人材育成

シグマクシスは採用サイトに求める人財像を“社内外の多様な能力を組み合わせ、チームを組成して自ら設定したゴールを達成する「アグリゲーター」人財と掲げており、キャリア形成や人材育成・教育、評価・報酬の考え方についても「自ら設定」することが重んじられています。

人事評価制度

シグマクシスでは、事業を推進する上で必要な能力と、そのレベルごとの基準が明確化されています。これを鑑み、一人ひとりが年初に「能力開発計画」を策定、年度末に複数の目でパフォーマンスが評価され、年俸額が決定する、という仕組みです。

教育・研修

教育プログラムは「強制」「一斉」ではなく、自らのキャリアプランに必要なスキルを考え、コンサルタントが自主的にコースを選択する形式です。

  • カフェテリア研修:クラスルームセッションやパートナーセッションなど、様々な研修がカフェテリアプランとして整備。
  • マネージャー研修:アシスタントマネージャーに昇格したタイミングに受講。自分自身のキャリアや「マネジメント」としての立ち位置、将来について考えるセッションを実施。 
  • ナレッジフェア:社内のプロフェッショナルが自らのプロジェクトや提案で得た知見などを、社内に共有するイベント。月に数回行われ、自由に参加することが可能。 
  • プロフェッショナルセッション(ハイタッチプログラム):学術、文化、スポーツなどあらゆる分野の第一人者の見識や経験に直接触れることで、自らを高めていくきっかけを創るセッション。これまでアスリートの為末大氏、脳科学者の茂木健一郎氏、哲学者の岸見一郎氏などが登壇。

キャリアパス

シグマクシスのコンサルタントのキャリアパスには、同社経営層への道のみならず、グループ企業や事業投資先企業、顧客企業やビジネスパートナーで事業を手掛ける道もあります。また、社内ベンチャーや起業という道も示されています。

シグマクシスの働き方

シグマクシスでは、自社の働き方を「Professional&Collaboration」と定義し、プロフェッショナルが「いつでも、どこでも、誰とでもコラボレーションを通じて価値創造している」状態を実現するための職場環境や制度を整備しています。

  • デジタルワークプレイス環境の整備:徹底した情報のデジタル化やネットワークの整備、ナレッジマネジメントシステムの構築等
  • 育児支援制度:出産前後の休暇は有給で付与、最大100万円の出産祝金の支給、育児支援手当を満3歳になるまで75,000円支給等
  • 健康管理・増進サポート:専用アプリを用いて生活習慣改善や運動習慣改善メニュー、ヘルスケア専門家への食事・運動・睡眠の相談等のサービス提供

効率的に仕事を進められるよう、働く場所をコントロールしています。たとえばお客様先や社内で打ち合わせがある日は、チームメンバーの作成資料をレビューするなど、オフィスでしかできない仕事をできる限りスケジュールします。すると週の半分くらいは在宅ワークが可能になり、移動時間を仕事の時間に換えられるのです。これができるのは、全社で「自分が最もパフォーマンスを出せる環境で働く」というワークスタイルが推奨されているため。お客様先に常駐するプロジェクトでない限り、誰もが仕事をする場所は自分で決めています。オフィスだけでなく、自宅でもカフェでもOK。

シグマクシスの平均給与

2021年3月期のシグマクシス社員の平均年間給与は、1,169万8,407円でした。ここ数期は多少の変動はあるものの一定の水準を保っています。

  • 2021年3月期:1,169万8,407円
  • 2020年3月期:1,152万7,782円
  • 2019年3月期:1,167万3,111円
  • 2018年3月期:1,149万6,194円
  • 2017年3月期:1,058万2,818円

シグマクシスの求人

シグマクシスの中途採用数は、2020年3月期が42人、2021年3月期が34人。コロナ禍で一時慎重に進めていたものを、2022年3月期の第1四半期から従来の採用方針に戻し、採用を強化しています。

キャリア採用サイトには、2021年9月24日次点で17件の求人が掲載されています。シェルパ別にみると、以下のような内訳です。

  • インダストリーシェルパ:9件
  • Digital&SaaSシェルパ:4件
  • ヒューリスティックシェルパ:4件

インタストリーシェルパの「ジュニアコンサルタント」は幅広いプロジェクトに参画可能性がある求人です。それぞれのポジションでは、必須要件として分野ごとの高い専門性が求められていることはもちろん「自己変革力」「顧客志向・チーム志向」が重視されていることが特徴的です。

シグマクシスの採用面接で聞かれる質問

面接に際して、志望動機をまとめるためには「Can」「Will」「Must」についてよく考え、整理しておいた方がいいでしょう。念のため簡単に説明すると、

  • Can:自分ができること(スキル、能力、経験、実績)
  • Will:自分がしたいこと(意思、意欲、ビジョン)
  • Must:自分がしなければならないこと(会社から要求・期待されると認識していること)

の3点を整理し、それらが重なったところで「自分の志望動機」を整理するということです。

シグマクシスの面接では、他のコンサルティングファーム同様、ケース面接が行われることが多く見受けられます。また、人によっては「厳しい」とも言える雰囲気になることも。しかしこうした面接を通して、自己変革力・コミュニケーション能力・論理的思考能力などを見極められますので、しっかりと準備をして臨みましょう。

マネジャークラス以上の面接準備

マネジャー以上については「Can」「Will」「Must」は当然として、職務に応じた個別の質問が多くなっており、あらかじめ準備が必要です。詳しくは、グローバルウェイ・エージェントまでお問い合わせください。(※登録フォームの備考欄に「シグマクシスの件」と明記願います。)

シグマクシスへの転職を成功させるために

以上、シグマクシスという会社について、概要をご説明させていただきました。

求人は、求められるスキルのハードルが高いのが特徴的です。しかし、仮に書類が通過したしたとしても、次の面接でつまづく方が多くいらっしゃいます。

面接の質問は、様々な内容が投げかけられます。定番的なものから地頭のよさを測るもの、職種特有の質問もあり多種多様です。

あらかじめ面接対策をしないと、選考を通過する確率はかなり落ちます。現時点で数千万円を稼ぐ優秀な営業の方が、面接対策を怠ったために失敗することもあります。限りあるチャンスを活かすためにも、ぜひ十分な準備を行ってから臨んでいただきたいと思います。


シグマクシスの採用面接に臨む前に

転職成功の確率をアップさせたい方は、ぜひグローバルウェイ・エージェントにご相談ください。私たちはCxOや役員から直接情報を共有してもらうことで、必要な候補者像を把握しており、上記以外の「候補者公開不可情報」や「過去の面接成功・失敗事例」を把握しています。
なお、スピーディな対応を行うために、登録フォームの備考欄に「シグマクシスの件」と明記願います。費用は一切かかりません。ぜひご相談ください。

この記事の執筆者

東京大学卒業後、大手自動車メーカー入社。人事部門に配属。女性の働き方プロジェクトリーダーを担当。


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