あすか製薬の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
山口八十八によって設立された「帝国社臓器薬研究所」を前身とするあすか製薬。男性生殖腺ホルモン製剤や甲状腺ホルモン剤などの分野で大きく業績を伸ばし、成長を続けてきました。1950年代以降、動物用医薬品事業への進出のほか、臨床検査事業、医療器具事業へも領域を広げるなど、積極的に事業展開しています。
2005年にグレラン製薬と合併、現在の「あすか製薬」へと社名変更。2021年にはあすか製薬ホールディングスを親会社とする持株会社制に移行し、新たな組織体制のもとで経営を進めています。
そんなあすか製薬の口コミからは、穏やかで落ち着いた企業風土がうかがえます。「マイルド(な雰囲気)」「非常にのんびりしている」との声が聞かれ、自分のペースで仕事を進められる環境があるようです。「ガツガツ働きたい人にはもの足りない」「ぬるま湯」との意見が見受けられるとおり、こうした雰囲気になじめるかどうかは個人の性格や志向によるでしょう。
「年功序列」「出世頭の人の部下になると出世しやすい」など、昔ながらの日本企業的な面も垣間見えるものの、「実績を出してアピールすれば評価される」との口コミも見受けられました。さらに、「生命に関わる仕事はやりがいがある」というMRも。成果に見合う評価を得られる環境は整っており、業務内容にやりがいを感じる場面も少なくないようです。
「古風な日本企業としての一面を残すものの、やりがいをもって医薬品関連業務に取り組む」。中途採用面接において、こうしたあすか製薬の社風にフィットするかどうかは、面接官・応募者双方にとって重要なポイントです。自分の考え方や志向などを洗い出し、面接対策を進めましょう。
■選考は何次まで?
2023年1月現在、あすか製薬では、薬事職・経理職・社内SE職で中途採用をおこなっています。コーポレートサイト上の募集要項には、職種ごとに業務内容などが明記されており、特に薬事職と経理職においては応募資格が厳密です。応募にあたっては、これらの条件が自分のキャリアと合致するものかどうかの確認が欠かせません。
本社の人事部へ応募書類を送付することでエントリーできます。その後のフローについては明記がありませんが、口コミによると内定までに2,3回程度の面接を経るパターンが多いようです。最終面接では役員クラスの人物が面接官になる場合もあるとのこと。事前に心づもりをしておきましょう。
■面接内容の傾向は?
口コミによると、あすか製薬の面接では、同社で業務に取り組むにあたって必要となる素養を見極められることが多いようです。意表をつくような質問は少ないかわりに、転職理由や入社意欲について問いかけることで応募者の人となりや考え方を掘り下げる傾向が見られます。
「当社が取り組むべき医薬品の分野は?」「仕事にどのようなやりがいを感じるか」といった内容について問われた人もいました。思考力はもちろん、いかに仕事のモチベーションを保ち続けられるかも見られているようです。自己分析の際は、自分がどのような考えにもとづいて仕事をしているかも洗い出しておきましょう。もちろん、中途採用面接で頻出する質問にかんしてあらかじめ回答を用意しておくことも重要です。
また、「長く働けるかを重視される」と感じた人が複数見受けられました。面接に臨む際は、長期的なビジョンや目標なども明確にしておくと役立つでしょう。
あすか製薬の面接攻略法(面接対策)
■あすか製薬ホールディングスの中期経営計画を理解した上で自己分析をする
あすか製薬の面接を受ける前に、あすか製薬ホールディングスの中期経営計画を理解しておきましょう。
国内医療用医薬品を事業の中核に置き、特化領域でのリーディングカンパニーとしての立ち位置を確固たるものにしたいあすか製薬グループ。オープンイノベーションを推進し、自社以外の知見や技術も積極的に取り入れていくことで、社会的に有用な医薬品を継続的に生み出していく方針です。
こうした方針にもとづき、「産婦人科領域」「甲状腺領域」に重点を置くことで女性のQOL向上や疾患への啓蒙活動に注力していくとしています。新薬の継続的創出や海外展開も積極的に進めていくほか、畜水産領域の医薬品事業や検査事業などでも新たな価値提供の機会を探る姿勢です。業務効率化や財務基盤の強化も主要施策のひとつとして掲げています。
さらに、コンプライアンス体制を強化し、信頼性向上につながる組織風土の醸成を目指すとともに、成長戦略の実現に寄与する人材を育成したいあすか製薬ホールディングス。グループの中核であるあすか製薬でも、中途採用にあたっては誠実さや実直さ、業務遂行能力をバランスよく備えた人材が求められるでしょう。医薬品という社会的意義の大きな製品に関わる仕事であることを踏まえたアピールが効果的です。
■「なぜあすか製薬か」をはっきりさせるためには他社研究が必要
中途採用面接でよく登場する質問のひとつ、「なぜ当社を志望するのか」。志望動機に関する質問は、応募者がどのように企業理解をしているかはもちろん、同業他社との違いをどう分析しているかを見極めるためのものと言えるでしょう。
説得力のある回答で面接を突破するためには、企業研究の際に他社研究もあわせておこなうとよいでしょう。重点領域や事業内容、企業規模などにおいて競合する、次のような企業についても研究しておくのがおすすめです。
- キッセイ薬品工業株式会社
- 中外製薬株式会社
- バイエル薬品株式会社
あすか製薬の採用面接で実際に聞かれた質問内容
あすか製薬の経営方針や求める人物像が企業研究を通じて理解できたのではないでしょうか。あすか製薬の場合「古風な日本企業としての一面を残すものの、やりがいをもって医薬品関連業務に取り組む社風」を意識して、「誠実さや実直さ、業務遂行能力をバランスよく備えた人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問にどう答えるか考え、面接のシミュレーションをしてみてください。
[20代前半・男性/MR] 【結果:内定を辞退】
[20代後半・男性/研究開発] 【結果:最終面接で不採用】
[20代後半・男性/MR] 【結果:入社】
[20代後半・男性/MR] 【結果:入社】
あすか製薬の採用面接に向けて
あすか製薬の採用面接を受けるにあたって、その社風や経営方針、求められる資質・素養など、事前に理解しておきたいことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
これらについてしっかりと準備をおこない、面接当日は入社意欲や仕事への姿勢などを自分の言葉でアピールしましょう。
大阪大学文学部卒業後、インフラ系SIer、大手信用調査会社、製薬会社で総務畑を歩む。企業を俯瞰的に見るのが得意。