ニトリホールディングスの転職研究 2026年3月期2Q決算に見るキャリア機会

ニトリホールディングスの転職研究 2026年3月期2Q決算に見るキャリア機会

ニトリホールディングスの2026年3月期2Q決算は、円安の逆風下で荒利益率53.1%と収益性を改善。商品部組織のマーチャンダイザー一本化や、会長・社長直轄の海外戦略加速など、大胆な構造改革を推進中です。「なぜ今ニトリなのか?」「転職希望者がどの領域で変革を主導できるのか」を客観的データから整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

商品部組織を改編しマーチャンダイザーに一本化する

2025年度夏より、商品開発の質・量・スピードを一層高めるため、バイヤーとマーチャンダイザー(商品計画担当)の区別をなくす組織改編を断行しました。開発に集中できる体制への移行により、新商品の売場構成比を早期に30%超へ引き上げる計画です。専門性を極めたい商品開発人材にとって、大きな挑戦の機会となっています。

投資家層拡大に向け1株を5株にする株式分割を実施する

2025年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施しました。投資単位あたりの金額を引き下げることで株式の流動性を高め、個人投資家層を含む幅広い層の獲得を目的としています。資本市場での存在感を高め、さらなる成長加速に向けた財務基盤の整備を進めています。

経営体制を刷新し会長・社長が直接海外事業を指揮する

海外事業管掌役員の退任に伴い、2025年10月より似鳥会長と白井社長が直接海外展開を指揮する体制へ移行しました。トップ直轄での迅速な意思決定により、中国大陸での収益改善やアセアン地域での旗艦店展開を加速させます。グローバル市場での勝負をかける同社において、海外経験を持つ中途採用者の重要性がさらに高まっています。

1 連結業績ハイライト

円安による仕入コスト増の影響を受けつつも、徹底した原価低減により高い荒利益率を維持しています。
連結経営成績サマリー

出典:2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信 P.1

売上収益

4,391億円

前年同期比 -1.8%

営業利益

598億円

前年同期比 -6.9%

中間利益

417億円

前年同期比 -8.1%

当第2四半期の売上収益は、客単価の上昇があったものの、客数が前年を下回ったことにより微減の結果となりました。利益面では、賃金改定等の人的資本投資や新物流センター稼働に伴う経費増により営業利益は減少しましたが、荒利益率は自社製造比率の向上や輸送コスト削減により53.1%(前年同期比+2.0pt)へと大幅に改善しています。

通期営業利益予想1,358億円に対する進捗率は44.0%となっており、下期からの新商品大量投入と宣伝強化による巻き返しを前提とした「概ね順調」な推移と評価できます。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

製造物流IT小売業という独自の強みを活かし、国内・海外の両輪で収益構造の変革を推進しています。
税引前中間利益の増減要因

出典:2026年3月期 第2四半期決算説明会 P.4

ニトリ事業

事業内容: 家具・インテリア用品の開発から製造、物流、店舗販売、ECまでを一貫して手掛ける主力事業。

業績推移: セグメント利益は551億円(前年同期比 8.3%減)。積極的な人材採用と賃金改定による販管費増が影響した。

注目ポイント: 家電領域で「常識を変える機能と価格」の両立を掲げ、ドラム式洗濯乾燥機などの革新的な商品開発に注力しています。また、福岡DCの稼働により物流全体最適を進めており、製造とIT、物流を掛け合わせた業務変革を担う人材が強く求められています。

注目職種:商品開発(MD)、家電エンジニア、物流戦略、データアナリスト

島忠事業

事業内容: 家具・ホームセンター商品の販売。ニトリとの一体型店舗の展開を推進。

業績推移: セグメント利益は47億円(前年同期比 13.5%増)。コスト構造の見直しにより増益を達成した。

注目ポイント: プライベートブランド(PB)商品の売上構成比が向上し、荒利益率が大幅に改善しています。ニトリ店舗を島忠内に導入する一体型店舗のリニューアルが好調に推移しており、異なる業態を融合させてシナジーを最大化するマネジメント能力が活かせる環境です。

注目職種:店舗リニューアル企画、販促戦略、オペレーションマネジャー

海外事業(ニトリ事業に内包)

事業内容: 台湾、中国大陸、アセアン地域等での店舗展開と現地調達網の構築。

業績推移: 中国大陸では不採算店の撤退等により大幅な収益改善を実現。売上構成比は7.2%(+0.9pt)と拡大傾向。

注目ポイント: 工場から店舗への直接納品体制を構築し、中間コストを徹底排除しています。シンガポールやベトナムでのグローバル旗艦店展開に加え、台湾ではGMS内への小型店出店など、地域に合わせた機動的な出店戦略を立案できる人材の需要が急増しています。

注目職種:海外事業開発、海外店舗運営、グローバルSCM企画

3 今後の見通しと採用の注目点

「商品づくりへの原点回帰」を掲げ、圧倒的な新商品投入量で国内市場の再成長と海外の黒字化を目指します。
新商品投入計画

出典:2026年3月期 第2四半期決算説明会 P.16

下期以降、同社は売場の鮮度を劇的に高めるため、1年以内発売の新商品比率を30%以上に引き上げる野心的な計画を推進しています。質疑応答で言及された通り、特にECでの家具シェア拡大を狙い、他社に対抗できる低価格帯家具の開発を全カテゴリーで加速させています。

経営陣は「国内の客数回復が最重要」と強調しており、2026年1〜2月にはTVCMを大々的に展開するなど、攻めの姿勢を鮮明にしています。海外においては、不採算店舗の閉店と適正面積への移転を完了させた中国大陸が、来年度以降に黒字化する計画です。製造から小売りまでのサプライチェーンすべてに「改善」を求める企業文化があり、自ら課題を発見し解決できる「自走型」人材の募集が続いています。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

ニトリHDは今、商品開発のスピードをさらに高めるための「第二の創業」ともいえる変革期にあります。自身の専門的な知見(例えば家電設計、素材調達、データ分析など)が、単なる改善に留まらず、どのように同社の「お、ねだん以上。」の価値創造とグローバル展開に直結するかを語れると、強力な志望動機になります。また、株式分割を通じた投資家層拡大への姿勢からも、より透明性の高い、開かれた経営への進化に貢献したいという視点も有効です。

Q&A

面接での逆質問例

「商品部をマーチャンダイザーに一本化する組織改編により、現場の意思決定のスピードはどのように変わりましたか?」という質問は、組織の変化に敏感な姿勢を示せます。また、「物流経費率が当連結会計年度でピークアウトする見通しとのことですが、次なる物流改革の焦点はどこに置かれていますか?」といった、資料に基づいた具体的な将来展望を問う質問は、高い意欲と分析力をアピールできます。

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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パワハラに合ったことは一度もありません

会社で悪口を言うことは禁止されているので特に目立ったパワハラに合ったことは一度もありません。

(30代前半・その他・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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身体をフルに使うためすごく疲れる

残業は月30時間程度ありました。大型店舗であったためとても忙しく、シフトよりも早く出勤したり休日に出勤したりすることもありました。わたしは通常社員ですが、一定の役職以上になると残業は恒常化しており一日中出勤していることもあるようでした。入荷処理や格納など身体をフルに使うためすごく疲れます。

(20代前半・フロアスタッフ・女性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 株式会社ニトリホールディングス 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕
  • 株式会社ニトリホールディングス 2026年3月期 第2四半期決算説明会資料
  • 株式会社ニトリホールディングス 2026年3月期 中間期 決算説明会 質疑応答要旨

この記事の執筆者

2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。


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