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編集部が注目した重点ポイント
①関税影響による損失を乗り越え下期の大幅な利益回復を計画する
2026年3月期上期は、日米間の自動車関税引き下げタイミングが当初想定より後ろ倒しになったことで、971億円ものマイナス影響を受け、539億円の営業損失となりました。しかし、下期は関税率低減の恩恵が本格化し、対上期で1,578億円の改善を見込んでいます。逆風下でも通期営業利益500億円の目標を堅持しており、V字回復を牽引するタフな事業推進力が求められています。
②最量販車種の新型CX-5投入によりブランド価値経営を加速させる
累計販売450万台を超える最重要モデル、新型「CX-5」を2025年末からグローバルに順次投入します。進化した先進運転支援システムや独自のハイブリッドシステムを搭載し、ブランドの核となる走行性能とデザインを刷新。商品ラインナップの強化に伴い、グローバル市場での販売戦略立案やマーケティング専門人材の活躍の場がさらに広がっています。
③徹底したコスト構造改革により収益基盤の質を劇的に高める
今期の削減目標として固定費350億円、変動費150億円を掲げ、構造的な利益体質への転換を強力に推進しています。質疑応答では台当たりコストの大幅削減に目途がついたと言及されており、来期以降の利益上積みへの土台が整いつつあります。生産技術や原価管理、サプライチェーン改革を担う実務者にとって、経営への貢献実感を持ちやすいフェーズです。
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連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会 P.7
上期の連結業績は、売上高が2兆2,385億円(前年同期比6.5%減)、営業利益は539億円の損失となりました。米国市場における関税引き下げの遅れ(△971億円)や為替変動(△341億円)といった外部環境の悪化が主因ですが、質疑応答では変動費や固定費の削減が着実に進んでいることが強調されています。
通期予想の営業利益500億円に対し、上期はマイナス539億円となっており、数値上は進捗が遅れている状況です。しかし、下期は出荷増や新型CX-5投入、関税率低減の恩恵により1,039億円の営業利益を積み上げる計画であり、年間での目標達成に向けた反転攻勢のフェーズにあります。
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事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会 P.14
日本市場
事業内容:国内での自動車製造・販売、マツダコネクト等のコネクティッドサービス展開、国内販売網の再編。
業績推移:販売台数6.8万台(前年同期比6%増)、セグメント利益855億円(前年比150%増)。
注目ポイント:CX-60、CX-80の貢献により販売増を達成し、登録車シェアも3.8%に改善しています。都市圏への集中投資と販売網の再編を進めており、顧客ニーズに合致した店舗マネジメントやリテール戦略のプロフェッショナルが活躍できる環境です。
北米市場
事業内容:米国アラバマ州の合弁工場を活用した生産・販売、CX-70/CX-90等ラージ商品の拡販。
業績推移:販売台数30.6万台(前年同期比1%増)、セグメント利益190億円(前年比53%減)。
注目ポイント:上期は関税影響で苦戦したものの、米国製HEVのCX-50追加などで販売を底上げしています。下期は関税率低減とラージ商品の広告強化を計画。世界最大の収益源を支えるため、海外現地法人との連携やサプライチェーン管理に長けた人材の重要性が極めて高いエリアです。
欧州市場
事業内容:ドイツ、英国等でのハイブリッド車・電気自動車の販売、環境規制への対応。
業績推移:販売台数7.4万台(前年同期比17%減)、セグメント利益72億円(前年比20%減)。
注目ポイント:MAZDA2の生産終了等が影響しましたが、9月から新型MAZDA6eを投入。厳格化する欧州環境規制(CAFE規制等)への対応と並行し、電動化モデルの市場浸透を主導できる法規制対応やエンジニアリングのバックグラウンドを持つ人材が必要とされています。
中国市場
事業内容:現地パートナーとの提携、新エネルギー車(NEV)専用モデルの開発・販売。
業績推移:販売台数3.2万台(前年同期比7%減)、シェア0.2%を維持。
注目ポイント:電動専用モデルMAZDA EZ-6を新規導入し、新エネルギー車への需要シフトに即応しています。競争の激しい中国市場でマツダ独自の個性を出すため、パートナー企業との共同開発(共創活動)を円滑に進められる高度なプロジェクトマネジメントスキルが重視されています。
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今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会 P.17
2026年3月期通期の連結業績予想は、売上高4兆9,000億円、営業利益500億円を計画しています。下期の営業利益は1,039億円と、昨年度並みの高い水準への回復を見込んでいます。特に関税率低減の効果が通年で寄与する来期を見据え、収益基盤の盤石化を図っています。
技術面では、2027年中に「SKYACTIV-Z」エンジンとマツダ独自のハイブリッドシステムを組み合わせた新型モデルを導入予定です。質疑応答では将来商品への投資増も示唆されており、内燃機関の究極追求と電動化技術の両輪を回せる、高い技術的志向を持つエンジニアの採用が不可欠となっています。
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求職者へのアドバイス
マツダは現在、関税影響などの外部要因を跳ね返すための「収益構造の転換」と「新型車による成長加速」を同時に進めています。志望動機では、単に車が好きであることに加え、コスト構造改革への貢献意欲や、新型CX-5に象徴される最量販商品のグローバル展開を技術・販売の側面から支えたいという視点が評価されるでしょう。
「下期1,000億円超の営業利益を達成するために、現場レベルで現在最も注力しているコスト削減施策は何ですか?」や、「新型CX-5の導入において、お取引先さまとの共創活動が具体的にどのような製品価値に繋がっていますか?」といった質問が有効です。事業の回復シナリオに対する深い関心を示すことで、入社後の活躍イメージを面接官に持ってもらいやすくなります。
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転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
寮費光熱費が無料で生活費を節約できる
入社後数年間は、工場の近くにある寮に住むことができ、光熱費も含めて無料で提供されるため、生活費を大幅に節約できます。食堂も併設されており、手頃な価格で食事を楽しむことができるのは大変助かります。これらの福利厚生を活用して、貯金をしながらマイカーを購入する社員も多いようです。
(40代後半・システムエンジニア・男性) [キャリコネの口コミを読む]不適切な発言が問題になることもある
職場内でのコミュニケーションには注意が必要で、時折不適切な発言が問題になることもあります。セクハラに関しては、発生することがあるため、適切な距離感を保つことが重要です。全体として、女性が働きやすい職場ですが、改善の余地もあると感じます。
(40代前半・システムエンジニア・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- マツダ株式会社 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信
- マツダ株式会社 2026年3月期 第2四半期 決算説明会
- マツダ株式会社 2026年3月期 第2四半期 決算説明会 主な質疑応答



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。