セガサミーホールディングスの転職研究 2026年3月期2Q決算に見るキャリア機会

セガサミーホールディングスの転職研究 2026年3月期2Q決算に見るキャリア機会

セガサミーホールディングスの2026年3月期2Q決算は、オンラインゲーミング企業2社の買収完了や主力IPのライセンス収入拡大が目立つ内容となりました。一時的な費用で利益は圧迫されましたが、下期には「北斗の拳」新作等の投入で挽回を狙います。「なぜ今セガサミーなのか?」転職希望者が担えるグローバルな役割を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

オンラインゲーミング2社の買収を完了し新規連結を開始

2026年3月期第1四半期より、Stakelogic B.V.およびGAN Limitedの買収を完了し、当第2四半期より損益の取り込みを本格的に開始しました。これによりゲーミング事業の構造が大きく変化しており、B2B(企業間取引)およびB2C(消費者向け取引)の両面でオンラインゲーミング領域でのキャリア機会が飛躍的に拡大する可能性があります。

遊技機事業は主力タイトルの下期投入で巻き返しを図る

パチスロの適合取得(国の定める試験への合格)の状況により販売スケジュールが変更されましたが、下期には「北斗の拳」シリーズなどの主力IPタイトルを集中投入する計画です。開発体制の強化と市場ニーズへの迅速な対応が求められており、妥協のない製品開発を追求できるプロフェッショナルな環境が整っています。

グローバルIPを活用した新作展開で収益基盤を多層化する

「ソニック」や「龍が如く」といった強力なIP(知的財産)を軸に、フルゲーム、F2P(基本プレイ無料)、さらにはトランスメディア(映画・アニメ展開)を推進しています。特にライセンス収入が前年同期比で大幅に成長しており、IPの価値を世界規模で最大化させるマーケティングやライセンスビジネスの専門人材にとって、活躍の場が広がっています。

1 連結業績ハイライト

主力事業の販売下振れや買収費用等により想定を下回るも、下期の挽回に向けた戦略的投資を継続しています。
セグメント別業績実績

出典:2026年3月期 第2四半期 決算プレゼンテーション P.4

売上高

2,011億円

(前年同期比 -5.0%)

営業利益

100億円

(前年同期比 -69.3%)

調整後EBITDA

159億円

(前年同期比 -54.1%)

2026年3月期中間期の連結業績は、売上高2,011億円、営業利益100億円となりました。エンタテインメントコンテンツ事業におけるフルゲーム(買い切り型ソフト)の販売や子会社Rovioの業績が想定を下回ったことに加え、ゲーミング事業でのM&A関連費用およびのれん償却費の計上が影響しています。一方で、ライセンス収入は想定に対して堅調に推移しており、ビジネスモデルの多角化が進んでいます。

通期予想の営業利益530億円に対し、第2四半期末時点での進捗率は約19%となっており、現在のところ進捗が遅れている状況です。ただし、これは遊技機事業の販売スケジュールが下期へ期ずれしたことや、大型新作タイトルの投入が下期に集中している計画によるものであり、会社側は通期計画の達成を目指しています。

※調整後EBITDA = 経常利益 + 支払利息 + 減価償却費 ± 調整項目(M&Aに伴う償却費や一時的損失など、事業の継続的な収益力を測る指標)

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

各事業セグメントで「グローバル展開」と「技術革新」が加速しており、専門スキルを持つ人材の重要性が高まっています。
エンタテインメントコンテンツ事業概況

出典:2026年3月期 第2四半期 決算プレゼンテーション P.11

エンタテインメントコンテンツ事業

事業内容

家庭用ゲーム、スマホゲーム、映像、玩具などの企画・開発・販売。株式会社セガを中心にグローバルに展開。

業績推移

売上高1,488億円(前年同期比 +5.0%)、営業利益159億円(同 -15.2%)。新作販売は苦戦も、ライセンス収入が伸長。

注目ポイント

「ソニック」や「アトラスIP(ペルソナ等)」のライセンス収入が前年同期比で大幅増となるなど、IPの多角化が進んでいます。また、サブスクリプション向けやDLC(追加コンテンツ)も好調で、従来の売り切り型から継続収益型への移行を推進するため、デジタルマーケティングやデータ分析の専門家が強く求められています。

注目職種: ゲーム開発エンジニア、データアナリスト、グローバルライセンス営業、デジタルマーケター

遊技機事業

事業内容

パチンコ・パチスロ機の開発・製造・販売。サミー株式会社が主導する国内有数の遊技機ビジネス。

売上高418億円(前年同期比 -35.3%)、営業利益30億円(同 -85.3%)。適合取得状況による販売延期が影響。

注目ポイント

上期は苦戦しましたが、販売した「スマスロ 東京リベンジャーズ」等は想定を上回る実績を残しています。下期に主力シリーズを集中投入する計画であり、業界を牽引する革新的な「スペック開発」や「映像演出」のスキルを持つクリエイターにとって、高い市場プレゼンスの中で挑戦できる環境です。

注目職種: 遊技機企画、映像クリエイター、組み込みエンジニア、製造管理

ゲーミング事業

事業内容

カジノ機器の製造販売(セガサミークリエイション等)およびオンラインゲーミング。韓国での統合型リゾート運営。

売上高85億円(前年同期比 +375.0%)、営業損失30億円。(注:今期より新規買収2社を連結したため単純比較不可)

注目ポイント

買収したStakelogicとGANの統合(PMI)を進めており、事業再生プログラムを策定中です。北米・欧州市場向けのオンラインゲーミングという最先端の成長領域において、既存事業の好調な機器販売と合わせ、グローバルな組織変革やテック基盤の構築に携われる稀有な機会があります。

注目職種: PMIリーダー、オンラインゲーミング開発、海外営業、事業開発

3 今後の見通しと採用の注目点

下期に主要タイトルの投入を集中させ、グループ全体の収益向上と新規事業の安定化を狙います。
ゲーミング事業今後の取り組み

出典:2026年3月期 第2四半期 決算プレゼンテーション P.39

セガサミーグループは下期において、エンタテインメント分野での「Football Manager 26」や「龍が如く」シリーズ新作、遊技機事業での「北斗の拳」シリーズ投入など、強力なラインナップによる巻き返しを計画しています。質疑応答では、海外企業のM&Aについて、現在は新規案件の追求よりも「買収済みの2社の事業再生とRovioの再成長」を最優先する方針が示されており、獲得したリソースの最適化に注力するフェーズにあります。

また、次世代の成長の柱として「グローバルGaaS(サービスとしてのゲーム)」への取り組みを推進しており、1,000万人以上の事前登録を集めた「ソニックランブル」などのサービス開始が注目されます。質疑応答で言及された通り、開発の効率化に向けたAI活用の検討や、オンラインゲーミング領域での2~3年後の黒字化ターゲットなど、中長期的な構造改革が進んでおり、変革期をリードできる人材へのニーズが高まっています。

4 求職者へのアドバイス

HINT 志望動機のヒント

「ソニック」や「龍が如く」などの強力な自社IPを、ゲームの枠を超えて映画やライセンス商品へと広げるトランスメディア戦略に共感し、自身の専門性を活かして世界中のユーザーに感動を届けたいという軸が有効です。また、買収した海外スタジオとのシナジー創出や、オンラインゲーミングという新領域での事業再生・拡大に挑戦したいという意欲も高く評価されるでしょう。

Q&A 面接での逆質問例

  • 「グローバルGaaSの推進にあたり、開発現場ではどのような品質管理や運営体制の強化を行っていますか?」
  • 「オンラインゲーミング領域の新規買収2社において、現在策定中の事業再生プログラムの中で私の職種にはどのような役割が期待されますか?」
  • 「IPのライセンス収入が伸びていますが、今後日本発のIPを海外市場でさらにローカライズ・展開していくための組織的な課題は何ですか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
"

商品が世に出て反響を目にするとうれしい

一番感じたことは、自分の関わった商品が世に出て、遊んでいる姿を見たり、レビューを見たり反響を目にするとうれしいしやる気がわいた。

(20代後半・プログラマ・女性) [キャリコネの口コミを読む]
"

中途入社だと出世は厳しい

ディレクター、プロデューサ等のポジションは新卒組に占められているため、中途から来た人間には出世の道は厳しいように見える。

(30代前半・CGデザイナー・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料:
・2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
・2026年3月期 第2四半期 決算プレゼンテーション
・2026年3月期 第2四半期決算説明会 主な質問(要旨)

この記事の執筆者

2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。

wiget_w300
wiget_w300