コーエーテクモホールディングスの転職研究 2026年3月期2Q決算に見るキャリア機会

コーエーテクモホールディングスの転職研究 2026年3月期2Q決算に見るキャリア機会

コーエーテクモホールディングスの2026年3月期2Q決算は、売上・利益ともに期初予想を上回る着地。流通株式比率向上でプライム上場維持基準に適合し、経営基盤を強化。「なぜ今コーエーテクモなのか?」「下期集中投入される大型タイトル開発で、どんな役割を担えるのか」を整理します。


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編集部が注目した重点ポイント

流通株式比率37.3%でプライム市場上場維持基準に適合する

2025年9月に実施した「自己株式の処分及び株式売出し」により、流通株式比率が従来の29.9%から37.3%へと大幅に向上しました。これにより、東京証券取引所プライム市場の上場維持基準である35%以上をクリアしています。投資家層の拡大と多様化が進んだことで、中長期的な株価形成とガバナンス体制の強化が期待されるマイルストーンを達成しました。

開発人員の積極採用を継続しパイプラインの質と量を成長させる

第4次中期経営計画(2025-2027年度)において、世界トップ10入りを目指す長期ビジョンの第一歩として「成長の基盤づくり」を推進中です。開発体制の拡充に向けて積極的な採用を継続しており、2024年度時点で2,684名規模まで人員数が増加しています。パイプラインの質・量両面での成長を実現するため、マルチプラットフォーム展開と製作工程の効率化を加速させています。

下期に大型タイトルを集中投入し通期目標の達成を追う

2026年3月期第2四半期はバックカタログ中心の構成でしたが、下期には『真・三國無双 ORIGINS』や『仁王3』、『ゼルダ無双 封印戦記』といった大型の新作タイトルが集中します。年度内発売予定の新作タイトルを業績予想に織り込んでおり、上期時点で営業利益は期初計画を上回るペースで推移しています。下期の販売次第でさらなる利益成長を狙う、攻めのフェーズに移行しています。

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連結業績ハイライト

上期はリピート販売中心で推移するも、売上・利益ともに期初予想を上回る着地。大型タイトルが控える下期に向けて、強固な経営基盤を維持しています。
連結業績ハイライト

出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会 P.3

売上高

31,268百万円

前年比 -11.2%

営業利益

7,964百万円

前年比 -25.2%

経常利益

17,795百万円

前年比 -15.3%

中間純利益

13,465百万円

前年比 -15.7%

2026年3月期中間連結会計期間は、売上高31,268百万円(前年同期比11.2%減)、営業利益7,964百万円(同25.2%減)となりました。前年同期に比べ減収減益となった主な要因は、エンタテインメント事業のオンライン・モバイル分野において2023年度配信タイトルの許諾ロイヤリティが減少したことや、大きな新作の発売がなくバックカタログ(既刊タイトル)のリピート販売が中心であったことが挙げられます。

一方で、上期の業績は期初予想(売上高30,000百万円、営業利益5,000百万円)に対して、売上・各段階利益ともに上回る着地を見せました。特に経常利益については、金融市場の動向を注視した運用により17,795百万円を計上し、期初予想を122.4%上回る好調な結果となっています。

通期の業績予想については、営業利益31,000百万円の目標に対して現時点での進捗率は25.7%ですが、下期に主力タイトルの発売が集中していることから、進捗は概ね順調と評価されています。

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事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

主軸のエンタテインメント事業では新規IPの創出とグローバル展開を強化。アミューズメントや不動産事業も安定した収益基盤として貢献しています。
セグメント別業績

出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会 P.5

エンタテインメント事業

事業内容:コンソール(家庭用ゲーム機)・PC、オンライン・モバイル向けのゲーム開発・運営、およびIP許諾ロイヤリティ事業。

業績推移:売上高28,503百万円、営業利益7,747百万円。オンライン・モバイル分野のロイヤリティ減により前年同期比で減収減益。

注目ポイント:「シブサワ・コウ」「Team NINJA」「ガスト」など多様なブランドを展開しています。下期に『真・三國無双 ORIGINS』や『仁王3』などの大型案件を控えており、ハイエンドゲーム開発の専門人材の需要が非常に高い状態です。また、グローバル自社パブリッシング体制の拡充も急務となっています。

注目職種:ゲームディレクター、3DCGデザイナー、サーバーサイドエンジニア、海外マーケティング

アミューズメント事業

事業内容:アミューズメント施設の運営およびパチンコ・スロットの液晶ソフト受託開発。

業績推移:売上高2,294百万円、営業利益384百万円。既存店舗が好調に推移し、前年比で増収増益を達成。

注目ポイント:店舗売上の堅調な伸びが収益を支えています。遊技機向けの受託開発では、グループが持つ高度な映像表現ノウハウを活用しており、映像クリエイターとしてのスキルを他領域へ展開する機会があります。

注目職種:施設運営マネージャー、遊技機映像プランナー

不動産事業・その他

事業内容:ライブハウス「KT Zepp Yokohama」の運営管理、およびベンチャーキャピタル事業。

業績推移:不動産売上高635百万円、営業利益153百万円。Zepp Yokohamaが高い稼働率を維持し、安定成長を継続。

注目ポイント:その他事業として展開するベンチャーキャピタル事業では、投資ファンドの管理費用が先行していますが、グループ全体の投資ノウハウ蓄積に貢献しています。エンタメ、不動産、投資の三柱で強固なポートフォリオを形成しています。

注目職種:イベント運営スタッフ、ファンド運営担当、経営企画

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今後の見通しと採用の注目点

「世界トップ10」入りを見据えた第4次中期経営計画がスタート。2026年3月期下期には、過去最大規模の新作ラインナップが控えています。
第4次中期経営計画

出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会 P.15

コーエーテクモHDは現在、第4次中期経営計画(2025-2027年度)の「成長のための基盤づくり」フェーズにあります。定性目標としてパイプラインの質・量の成長を掲げており、3ヵ年累計で営業利益1,000億円以上という野心的な定量目標に挑戦しています。

今後の注目点として、下期に投入される『真・三國無双 ORIGINS』(2026年1月)、『三國志8 REMAKE』(2026年1月)、『仁王3』(2026年2月)、そして『ゼルダ無双 封印戦記』(2025年11月)などの大型タイトルの動向が挙げられます。これらのタイトルは国内外で高い期待を集めており、「日本ゲーム大賞2025」での優秀賞受賞なども追い風となっています。

採用面では、開発投資比率をコンソール65%、モバイル35%に設定し、特にコンソール・PC分野の質的成長を担う技術者の確保に注力しています。グローバル市場でのプレゼンス向上を目指し、自社パブリッシング体制の強化や新興国へのアプローチを本格化させており、国内外問わず大規模プロジェクトに携わりたい人材にとって絶好の機会が広がっています。

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求職者へのアドバイス

HINT
志望動機のヒント

「世界トップ10入り」という明確なビジョンと、それを支える第4次中期経営計画の戦略に共感を示すことが重要です。具体的には、コンソールPC分野での自社パブリッシング体制の強化や、マルチプラットフォーム展開における開発効率化など、自身の専門スキルがどのように「成長の基盤づくり」に貢献できるかを論理的に構成してください。また、IP展開(アニメ、コミック、グッズ等)への注力も加速しており、ゲームの枠を超えたIP活用事業への関心もアピール材料となります。

Q&A
面接での逆質問例

・「第4次中期経営計画で掲げられている『パイプラインの質・量の成長』において、現場レベルでは具体的にどのような開発工程の効率化が図られていますか?」
・「北米・欧州市場でのプレゼンス向上を目指す中で、開発現場にはどのようなグローバル視点やカルチャライズの知見が求められていますか?」
・「自社IPの戦略的活用を推進する中で、開発ブランドとIP事業部との連携はどのように行われているのでしょうか?」

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転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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仲間とのデザイン検討は刺激的でやりがい

新しいゲームの企画・コンセプトを考えたり、ストーリーやキャラクターのデザインを仲間と検討したりする作業は、非常に刺激的でやりがいがあります。

(20代後半・ゲームプランナー・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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アピール力が弱くもったいない印象

良いものを作ってもアピール力が弱くもったいない印象を受けることが多かった。やり方が確立していて、コンテンツに合わせた施策は難しいように感じた。

(30代前半・ゲームプランナー・女性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 令和8年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
  • 2026年3月期 第2四半期 決算説明会資料
  • 統合報告書2025

この記事の執筆者

2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。

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