0 編集部が注目した重点ポイント
① 中間期の修正連結利益で過去最高益を更新する
2025年度中間期の修正連結利益は、対前年比で781億円の増益となる2,474億円に達し、過去最高を更新しました。国内損保事業での自然災害減少や火災保険の収支改善、海外保険事業での堅調な利益創出が主因です。実力ベースでの稼ぐ力が飛躍的に向上しており、キャリアの安定性と成長性の両面で魅力的な環境と言えます。
② 政策保有株式の売却計画を2,500億円に上積みする
資本効率の向上に向けた「政策保有株式のゼロ化」を加速させています。中間期ですでに1,749億円を削減し、通期の売却計画を期初予想の2,000億円から2,500億円へ大幅に上積みしました。解放された資本を成長投資や株主還元へ振り向けるダイナミックな経営への転換は、金融の枠を超えた攻めのキャリアを望む専門人材にとって大きなチャンスです。
③ 通期の連結利益予想を2,050億円上方修正する
中間期の好成績を受け、2025年度通期の連結当期利益予想を5,400億円へ大幅に上方修正しました。国内損保における運用益の増加や、海外保険事業での未実現利益の増加などを反映したものです。当初の強気な目標をさらに上回るペースで事業が拡大しており、グループ全体に活気とリソースが溢れている時期での参画が期待できます。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年度中間期 決算説明資料 P.4
保険収益
2兆6,444億円
+2.5%
修正連結利益
2,474億円
+46.2%
親会社利益
3,604億円
+97.4%
※修正連結利益 = IFRS当期利益から時価変動や一過性損益などを除いた、グループの実力ベースの利益指標。
2025年度中間期の業績は、主要な事業セグメントであるSOMPO P&C(国内外の損害保険)の利益が対前年で754億円増益となったことが力強く牽引しました。国内損保事業における火災保険のベース収支改善や、海外保険事業での堅調な保険引受・運用益増加が、実力ベースの利益を押し上げています。
通期予想に対する進捗状況については、今回上方修正された通期の修正連結利益目標4,400億円に対し、実績は2,474億円で進捗率は56.2%となりました。上方修正前の期初予想に対しては68%と高水準にあり、期中の高い稼ぐ力を背景に業績は概ね順調に推移していると評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年度中間期 決算説明資料 P.15
国内損保事業(損害保険ジャパン)
事業内容:火災保険、自動車保険、新種保険などを通じて、国内の個人・企業へリスク補償サービスを提供しています。
業績推移:修正利益は対前年+547億円の1,139億円。自然災害の影響減少や火災保険のベース収支改善により、大幅増益を達成しました。
注目ポイント:火災保険の料率適正化やアンダーライティング強化を徹底しています。リスクを精緻に分析し、不採算契約の改善や新たなビジネスモデルを構築できるデータアナリストや商品開発のスペシャリストにとって、手腕を発揮しやすい環境です。
海外保険事業(Sompo International / SIH)
事業内容:北米・欧州などを中心に、グローバルに保険・再保険ビジネスを展開。Aspen社の買収検討など規模を拡大中です。
業績推移:修正利益は対前年+207億円の1,127億円。全セグメントでの増収に加え、資産運用利益も好調に成長しました。
注目ポイント:世界規模での「規律ある保険引受」が奏功しています。M&Aを通じたポートフォリオ拡大が加速しており、海外拠点との連携やPMI(買収後の統合プロセス)を担う、グローバルマネジメント人材の需要が高まっています。
国内生保事業(SOMPOひまわり生命)
事業内容:「Insurhealth(保障と健康の融合)」を掲げ、顧客の健康維持を応援する独自の生命保険を提供しています。
業績推移:修正利益は300億円で前年同期比+17億円。保険金支払が想定を下回ったことが利益を押し上げました。
注目ポイント:12月には死亡保障型の変額保険を新規投入予定。従来の保険の枠組みを超え、ヘルスケア知見と金融を掛け合わせた新規事業開発のキャリアが期待できます。「健康を創る」という社会的意義の高い仕事に挑戦したい層に適しています。
介護事業(SOMPOケア)
事業内容:有料老人ホーム、在宅介護など、国内最大級の介護サービスを運営し、高齢社会のインフラを支えています。
業績推移:修正利益は51億円と着実に増益。利用者数の増加に加え、生産性向上効果(+8億円)がコスト増をカバーしました。
注目ポイント:入居率は94.3%と高水準を維持。テクノロジーを活用した介護現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)を強力に推進しており、IT・オペレーション改革を通じて社会課題を解決したいデジタル人材が求められています。
その他(SOMPOダイレクト等)
事業内容:ネット完結型の損害保険やデジタル事業会社など、グループの機動的な展開を担う領域です。
業績推移:修正利益は△150億円。主に本社機能の経営管理料や先行投資によるマイナスですが、計画の範囲内です。
注目ポイント:デジタル事業会社等を通じて、グループ全体のイノベーションを主導しています。スピード感のある環境で、既存の保険ビジネスにデジタルな新風を吹き込みたいエンジニアやデータ活用の専門職に門戸が開かれています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年度中間期 決算説明資料 P.6
SOMPOグループは今、巨大な資本を「守り」から「攻め」へ移す歴史的な転換期にあります。政策保有株式を2030年度末までに完全ゼロ化する方針のもと、2025年度は2,500億円規模の売却を実行。この資金を源泉として、さらなるM&Aや新規事業への投資を加速させています。
特に海外保険事業におけるAspen社の買収検討(資料内でESR指標への影響として言及あり)や、国内での介護・ヘルスケア分野へのリソース投入は、既存の保険会社の枠組みに捉われない「ソリューション・プロバイダー」への進化を象徴しています。中途採用においても、金融・保険の枠を超えた多様なバックグラウンドを持つプロフェッショナルの採用が、今後の成長を左右する重要な鍵となるでしょう。
4 求職者へのアドバイス
SOMPOグループは現在、国内損保の信頼回復と構造改革を断行しつつ、海外保険事業と介護事業を次なる成長の柱として確立させています。志望動機では、単なる保険提供に留まらず、テクノロジーや資本力を駆使して「レジリエントな社会」を構築しようとする同社のビジョンに共感を示すことが有効です。自身の専門スキルが、政策株式の削減によって解放された巨大な資本をいかに価値ある成長投資へ結びつけられるか、という視点で語ると高い評価に繋がるでしょう。
- 「政策保有株式のゼロ化に向けたプロセスにおいて、既存の顧客企業との関係性をどう新たな価値提供へ転換されているのでしょうか?」
- 「介護事業における生産性向上の成功事例を、他の事業セグメントへ横展開する具体的な動きはありますか?」
- 「海外保険事業の利益貢献度が急速に高まる中、グループ全体でのガバナンスとシナジー創出について、今後どのような強化を予定されていますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
育休産休介護休を取りやすい環境が整備されている
育休、産休、介護休を取りやすい環境が整備されていると思います。ですが、育休明けの時短勤務は、取得できるもののかなりの仕事量を任されるので働きながら子育てをするのは厳しいのではないかと感じることも多いです。どれくらいの仕事量を任されるかは、リーダー職次第なので、運にもよります。
(20代前半・代理店営業・女性) [キャリコネの口コミを読む]残業時間を過小申告するものも多い
残業代は全額、一分単位で支給されるが、残業時間があまり多いと上司から早帰りを指示されるので、残業時間を過小申告するものも多い
(20代後半・その他・女性) [キャリコネの口コミを読む]使用した主な公開資料:
- 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)
- 2025年度中間期 決算説明資料



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。