0 編集部が注目した重点ポイント
① 中計目標を1年前倒しで達成する
「中期経営計画2026」で掲げた営業利益1,300億円以上などの財務目標を、当初の計画より1年前倒しとなる2025年12月期に達成する見込みです。この驚異的なスピード感での目標達成により、次期中計では売上高1兆円の早期達成を掲げており、グローバル規模での急成長を支える戦略的人材の重要性が一段と高まっています。
② ライフスタイル領域が45%超の大幅増収を記録する
スポーツスタイル(SPS)とオニツカタイガー(OT)の主要2カテゴリーが、それぞれ前年同期比45%超の大幅な増収を達成しました。特にオニツカタイガーは利益率約40%という驚異的な収益性を誇り、ブランド体験価値を最大化させるDTC(直販)戦略やグローバルな店舗展開において、マーケティングやリテール運営の専門人材に大きな活躍の場が広がっています。
③ 北米の収益構造を抜本的に刷新する
当3Qより北米地域において、低価格帯商品の縮小や不採算店舗の閉鎖といった戦略的な事業の絞り込みを徹底し、利益率を14.2%まで大幅に向上させました。量から質への転換を断行しており、高付加価値商品のブランディングや経営管理の質的向上を牽引できるプロフェッショナル層にとって、改革の成果を肌で感じられる刺激的なフェーズにあります。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年12月期 第3四半期 決算説明資料 P.5
売上高
6,250億円
+19.0%
営業利益
1,276億円
+39.4%
2025年12月期第3四半期の累計実績は、売上高が6,250億円、営業利益が1,276億円と、主要指標すべてで過去最高を更新しました。特に粗利益率が56.5%まで改善したことが利益を押し上げており、高付加価値商品へのシフトが着実に成果を挙げています。海外売上比率は81.0%に達し、日本発のグローバル企業として確固たる地位を築いています。
通期予想に対する進捗率は、売上高で78.1%、営業利益では91.1%に達しており、業績の進捗状況は極めて順調です。この好調な足元の状況を反映し、通期の営業利益予想を1,400億円へと上方修正しており、中計目標の早期達成に向けた盤石な体制が整っています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年12月期 第3四半期 決算説明資料 P.31
カテゴリー:パフォーマンスランニング(P.RUN)
事業内容:競技用ランニングシューズを中心とした同社の基幹事業。シリアスランナー向けからビギナー向けまでフルラインナップを展開。
業績推移:売上高 2,843億円(+10.1%)。高付加価値商品の展開により利益率も25.5%へ向上。
注目ポイント:世界陸上での高い着用シェアを武器に、ブランドの信頼性を揺るぎないものにしています。新たに「FF TURBO SQUARED」などの革新的技術を用いた高価格帯モデルへのシフトを強めており、技術開発とマーケティングを統合した戦略を推進できる人材が求められています。
カテゴリー:スポーツスタイル(SPS)&オニツカタイガー(OT)
事業内容:過去のアーカイブを現代的に再構築したライフスタイルシューズ。OTはプレミアムなファッションブランドとして確立。
業績推移:SPS売上 1,090億円(+45.2%)、OT売上 998億円(+45.7%)と急伸。
注目ポイント:スニーカーブームを捉えたVINTAGE TECHシリーズが世界的に大ヒットしています。OTではヴェルサーチェとのコラボやミラノでのショー開催など、ラグジュアリー・ライフスタイル領域への拡張を加速させており、ブランドの世界観をリテールや店舗体験で表現できるスペシャリストを必要としています。
地域:日本地域(アシックスジャパン等)
事業内容:日本国内における各カテゴリーの販売・運営。アシックス商事などの関連会社を含む。
業績推移:売上高 1,520億円(+22.5%)。営業利益率は22.1%と大幅改善。
注目ポイント:インバウンド売上高が328億円と前年同期からほぼ倍増しており、国内マーケットの収益構造が大きく変化しています。また、レース登録会社アールビーズとの連携によるランニングエコシステムの構築を推進中。データサイエンスやデジタルマーケティングを駆使して、国内のファン基盤を強固にする人材への期待が高まっています。
地域:東南・南アジア地域(インド含む)
事業内容:シンガポール、タイ、インドネシア、インド等での展開。新興市場としての戦略的要衝。
業績推移:売上高 383億円(+33.3%)。ベトナムでは前年比3倍以上の成長を記録。
注目ポイント:インドにおいて2025年10月に初の直営店をデリーへ出店し、2027年には現地OEM工場の稼働も予定しています。将来的には欧州などへの輸出拠点化も見据えた、グローバルサプライチェーンの再編を担える人材にとって、極めて挑戦しがいのあるフロンティアとなっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年12月期 第3四半期 決算説明資料 P.3
同社は、中期経営計画2026の財務目標を1年前倒しで達成することを前提に、2026年第4四半期を目途に次期中期経営計画(2027-2029年)を発表する予定です。この計画では「早期の売上高1兆円達成」を目指しており、ブランド力の大幅な向上とオペレーショナル・エクセレンスの追求を掲げています。既存のスポーツメーカーの枠を超えたGlobal Integrated Enterprise(グローバルな統合企業)への変革が加速します。
また、デジタル領域での成長も欠かせません。OneASICS会員数は2,210万人に達しており、GPSアプリ「TATTA」を通じたユーザーとの直接的な繋がりがビジネスの核となりつつあります。300億円規模の自己株式取得を決定するなど強固な財務基盤を背景に、成長投資と株主還元のサイクルを回す攻めの経営へと転換しています。グローバル市場でブランドを真の「トッププレーヤー」へと押し上げるための、各部門での高度なプロフェッショナル人材の獲得が、今後さらに活発化するでしょう。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
「Sound Mind, Sound Body」という理念を、プロダクトだけでなくデジタルやサービスを含む体験としてどう進化させるかに共感を示すことが重要です。特に、中計目標の1年前倒し達成という圧倒的な成果を出している現状に対し、自身がどの領域でさらなる成長(売上高1兆円への貢献)を加速させられるかを、グローバルな視点で具体的に語れる人材が好まれるでしょう。
面接での逆質問例
「グローバル統合企業への変革において、各地域法人の現場判断と本社主導のバランスはどう最適化されていますか?」「インドなどの急成長市場において、現地のニーズを即座に商品化するためのサプライチェーン改革の現状を教えてください」など、組織体制の進化やスピード感に踏み込んだ質問は、意欲の高さをアピールできます。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
ジョブローテーションと捉えればメリット
ジョブローテーションと捉えればメリットかもしれませんが会社が個人の特性をしっかり見極めて配置しているように見えませんし短いと1年で異動もありえます。
(20代後半・商品開発・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料:
・2025年12月期 第3四半期 決算説明資料(2025年11月12日発表)
・2025年12月期 第3四半期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2025年11月12日発表)



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。