ゴールドウインの転職研究 2026年3月期2Q決算に見るキャリア機会

ゴールドウインの転職研究 2026年3月期2Q決算に見るキャリア機会

ゴールドウインの2026年3月期2Q決算は、営業利益が前年比33.5%増と大幅成長。「THE NORTH FACE」のブランド力維持に加え、中国大陸での出店加速や株式分割など攻めの姿勢が鮮明です。「なぜ今ゴールドウインなのか?」、グローバル展開で広がる新たな役割とキャリアの可能性を整理します。


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編集部が注目した重点ポイント

営業利益が前年比33.5%増と大幅に伸長する

2026年3月期中間期の営業利益は6,959百万円(前年同期比33.5%増)と、期初計画を上回るペースで拡大しました。主力ブランド「THE NORTH FACE」において、猛暑に対応した高機能製品のプロパー販売(値引きなしの販売)が維持されたことや、都市部直営店の大型化によるインバウンド需要の取り込みが収益性を大きく押し上げています。

海外戦略「Goldwin500」による出店を加速させる

中国大陸での事業展開を本格化させており、当中間期には南京、瀋陽、深圳、西安に計4店舗の直営店を新規オープンしました。2027年3月期の黒字化を目指す「Goldwin500」プロジェクトが計画通り進展しており、2026年1月以降にはロンドンやソウル、ニューヨークといったグローバル主要都市への出店も予定。世界市場でのブランド認知向上とキャリア機会の拡大が期待されます。

株式分割の実施と新規連結により組織基盤を強化する

2025年10月1日付で1株につき3株の株式分割を実施し、投資家層の拡大を図っています。また、当中間期よりアルパインツアーサービス株式会社を新規連結し、山岳アウトドア領域の体験価値提供を強化。既存の製品販売に加え、体験サービスを融合させた独自のビジネスモデルへの変革を推進しており、専門性の高い人材が活躍できる多層的なフィールドが構築されています。

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連結業績ハイライト

売上高・営業利益ともに増収増益を達成。国内の実需回復とインバウンドの成長が、持分法投資損失などの外部要因を吸収し、底堅い収益力を示しています。
2026年3月期 第2四半期実績サマリー

出典:2026年3月期第2四半期 決算説明資料 P.5

売上高

55,589百万円

+4.2%

営業利益

6,959百万円

+33.5%

経常利益

9,093百万円

△8.3%

中間純利益

6,798百万円

△13.6%

中間期の連結業績は、売上高が前年比4.2%増となり、営業利益は33.5%の大幅増益を達成しました。一方、韓国の持分法適用関連会社(YOUNGONE OUTDOOR Corporation)における為替変動の影響等により、投資利益が前年比55.6%減の2,075百万円となったことで、経常利益以下は減益となっています。しかし、本業の収益力を示す営業利益率は12.5%(前年同期9.8%)へ大きく改善しました。

通期計画に対する進捗については、営業利益ベースで期初予想の25,900百万円に対し、上期終了時点で26.9%となっています。同社の業績は秋冬商材の寄与が大きい下期偏重型であるため、この数値は概ね順調な進捗といえます。

特に広告宣伝費の執行時期見直しなど、販管費の精査が進んだ結果、営業利益は期初計画を上回るペースで推移しています。

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事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

「THE NORTH FACE」を主軸としたライフスタイル領域が成長を牽引。ファッションやパフォーマンスといった各カテゴリーで専門性を活かせる機会が広がっています。
事業区分別業績推移

出典:2026年3月期第2四半期 決算説明資料 P.6

ライフスタイル

事業内容:THE NORTH FACEの定番モデルを中心に、日常生活に高機能を提案する主軸セグメントです。

業績推移:売上高32,589百万円(前年同期比102.3%)。特に第2四半期単体では109.6%と加速しています。

注目ポイント:都市部直営店でのインバウンド需要が極めて好調です。登山で培った機能を日常生活へ展開した「Climate Adaptation Products」の訴求が奏功しており、店舗の大型化による既存顧客の満足度向上と新規顧客の獲得を両立。実需に基づいたきめ細かな販売戦略が求められています。

注目職種:店長・店舗マネジメント職、エリアマネージャー、VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)

ファッション

事業内容:THE NORTH FACE Purple Labelや、感度の高い顧客層をターゲットとした高機能ウェアを展開します。

業績推移:売上高5,383百万円(前年同期比118.8%)。全ての事業区分の中で最も高い成長率を記録しました。

注目ポイント:「THE NORTH FACE Purple Label」が2桁増と絶好調で、ファッション領域での存在感が一段と高まっています。コラボレーション製品や自社EC限定品など、希少価値戦略がブランド力向上に寄与。トレンドを読み解き、ブランドのコア価値を新しい層に届けるマーケティング人材の重要性が増しています。

注目職種:MD(マーチャンダイザー)、ブランドPR、ECプランナー、マーケティング

パフォーマンス

事業内容:ランニング、トレーニング、山岳アウトドアなど、本格的なスポーツ・アクティビティを支える領域です。

業績推移:売上高16,652百万円(前年同期比98.7%)。ブランドの終売影響により前年をわずかに下回りました。

注目ポイント:特殊要因を除いた実態は底堅く、特にシューズやバッグ類といった「ギア」カテゴリは前年比108.1%と復調傾向にあります。16店舗に59名のシューフィッターを配置するなど、専門接客による単価向上を推進。競技経験を活かした深い製品解説や、コミュニティ形成を担える人材への期待が高い領域です。

注目職種:スポーツ用品開発エンジニア、テクニカルアドバイザー(接客)、イベント制作

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今後の見通しと採用の注目点

「気候適応」をキーワードに下期の商戦へ。グローバル展開の具体策は、2026年3月のIR Dayで全容が公開される予定です。
Goldwin500ロードマップ

出典:2026年3月期第2四半期 決算説明資料 P.23

ゴールドウインは、通期業績予想を据え置く一方、下期は「売上総利益の質を保ちながら成長を持続する」フェーズに入ります。暖冬影響を軽減するため、気温変動に適合するSKU(最小在庫管理単位)の配列を最適化。在庫回転の改善とプロパー販売比率の向上により、通期営業利益25,900百万円の必達を目指しています。

注目の「Goldwin500」プロジェクトについては、2026年3月開催予定のIR Dayにおいて、「売上高100億円ならびに黒字化に向けた具体的施策」が事業責任者より説明されることが質疑応答でも示唆されています。中国市場ではエリアごとに最適な成長モデルの形成が進んでおり、日本発のプレミアムスポーツブランドとしてグローバルでのポジショニングを確立しようとしています。

採用面では、販売職契約社員の正社員化やキャリア採用を強化しており、人件費は前年比18億円の増加を見込んでいます。単なる販売人員の確保ではなく、ブランド価値を深く理解し、顧客エンゲージメントを醸成できるプロフェッショナル人材の獲得を、持続的成長の要と位置づけています。

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求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

同社の強みは、気候変動を「需要創出機会」と捉え、ライフスタイル全般に機能性を提案する独自のビジネスモデルにあります。「THE NORTH FACE」の圧倒的シェアを維持しながら、自社ブランド「Goldwin」でのグローバル展開に挑む第2創業期のような環境です。「日本発の技術力で世界のプレミアム市場を拓きたい」という挑戦心や、実需に基づいた緻密なMD戦略への理解をアピールすることが、内定への近道となるでしょう。

Q&A

面接での逆質問例

  • Goldwin500の推進において、現地の採用やマネジメントで日本本社が担うべき最も重要な役割は何だとお考えですか?」
  • 「直営店の大型化が進んでいますが、接客の現場で求められる専門性の定義は、以前と比べてどのように変化していますか?」
  • 「アルパインツアーサービスの連結により、体験型サービスと製品販売をどう統合し、新たなキャリアパスを構築していく方針ですか?」

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転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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明るい人が多く挨拶も気持ちがいい

明るい人が多く挨拶も気持ちがいい。社内の雰囲気は和気あいあいとしている。

(20代後半・ショップスタッフ・女性) [キャリコネの口コミを読む]
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旅行の計画などが立てづらい

スタッフ人数によっては長期休みもあまりとれないので旅行の計画などが立てづらい。

(20代後半・ショップスタッフ・女性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 株式会社ゴールドウイン 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕
  • 株式会社ゴールドウイン 2026年3月期第2四半期 決算説明資料

この記事の執筆者

2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。

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