久光製薬の転職研究 2026年2月期2Q決算に見るキャリア機会

久光製薬の転職研究 2026年2月期2Q決算に見るキャリア機会

久光製薬の2026年2月期2Q決算は、米国医療用医薬品の37.6%増収と「世界初のマイクロニードル製剤」の治験進展が鮮明に。2,000億円規模の成長投資を公表し、積極的なM&Aやグローバル供給体制の強化へ舵を切る同社の、転職者が担える新たな役割を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

米国での新製造体制が8月から始動し供給力を強化する

2025年8月より、米国子会社Noven社のマイアミ拠点にて「サロンパス」シリーズの一部商品の製造を開始しました。これにより、米国市場におけるグローバル安定供給生産体制が構築され、さらなる事業成長に向けた供給基盤が整いました。海外事業を主軸とする同社において、サプライチェーンや生産管理のスペシャリストの重要性が高まっています。

世界初のマイクロニードル製剤が国内第III相試験を開始する

2025年8月に経皮吸収型鎮静剤「HP-6050」の国内第III相臨床試験を開始しました。これは医療用医薬品として世界初のマイクロニードル製剤を目指すもので、せん妄や興奮状態の患者に対する新しい治療選択肢となります。TDDS(経皮吸収型製剤技術)の次世代を担う量産化技術や開発人材にとって、非常に挑戦的なキャリアフィールドが広がっています。

成長投資と株主還元に2,500億円規模を優先配分する

2027年2月期から5年間で合計2,500億円以上のキャッシュ活用方針を公表しました。うち成長投資に2,000億円を配分し、M&Aによる新規事業の拡大や後期開発パイプラインの導入、OTCブランドの獲得を加速させます。積極的な投資フェーズに移行する中、事業開発や財務戦略、グローバルアライアンスを担う人材の採用可能性が拡大しています。

1 連結業績ハイライト

米国市場での医療用医薬品が37.6%増と大幅成長。通期予想は据え置き、堅実な進捗を維持。
2026年2月期第2四半期 連結損益

出典:2026年2月期第2四半期の営業状況について P.3

売上高 74,943百万円 (△0.7%)
営業利益 8,128百万円 (△9.7%)
経常利益 10,089百万円 (△6.5%)

2026年2月期第2四半期累計の売上高は74,943百万円となりました。日本国内の薬価改定や一般用医薬品の競争激化により前年比微減となったものの、米国における女性ホルモン製剤を中心とした医療用医薬品が前年同期比37.6%増と飛躍的に成長し、全体を支えています。営業利益面では、HP-6050等の重要パイプラインの研究費増加が影響し、8,128百万円となりました。

通期予想に対する進捗率は売上高で45.4%、営業利益で40.6%となっており、会社側は概ね順調と評価しています。特に、研究費を除いた営業利益は前年比4.4%増の14,738百万円と着実な稼ぐ力を維持しており、下期の新商品投入や米国供給体制の強化による業績への寄与が期待されます。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

海外医療用医薬品が31.5%増と成長を牽引。国内は「ジクトルテープ」の認知拡大が鍵。
地域別売上高の状況

出典:2026年2月期第2四半期の営業状況について P.11

医療用医薬品事業(国内・海外)

事業内容:貼付剤(パッチ剤)技術を核とした、慢性疼痛や皮膚疾患、女性ホルモン市場向けの医薬品展開。

業績推移:海外売上高は13,575百万円(前年比+31.5%)。国内は薬価改定の影響を受け25,458百万円(△3.8%)。

注目ポイント:米国市場で女性ホルモン製剤が急成長しており、海外売上比率は48.7%まで上昇しました。国内では「ジクトルテープ」が前年比47.3%増と大幅に伸長。全身性経皮吸収型製剤という独自の特長を武器に、市場シェア32.2%(前年比10.1ポイント増)を達成するなど、営業・学術人材の活躍機会が拡大しています。

注目職種:MR(医療情報担当者)、学術、グローバルマーケティング

一般用医薬品事業(サロンパス®等)

事業内容:「サロンパス®」ブランドを中心としたOTC医薬品のグローバル展開。

業績推移:連結売上高は34,228百万円(前年比△7.6%)。円高や国内の競争激化が影響。

注目ポイント:ブランド拡充を加速しており、米国市場での「Salonpas」シェアは貼付剤市場で48.8%に達しています。香港での「エスカップ」新発売やベトナムでの新パッチ剤投入など、新興国市場の開拓を積極的に推進中。現地のニーズに合わせた広告展開や店頭活動をリードできるマーケティング人材が求められています。

注目職種:海外営業、OTCマーケティング、ブランドマネージャー

3 今後の見通しと採用の注目点

2031年までに成長投資2,000億円。M&Aや新技術量産化へ舵を切る。
研究開発パイプライン

出典:2026年2月期第2四半期の営業状況について P.19

同社は次期中期経営方針(2027年2月期〜)を見据えたキャッシュアロケーションの方針を定め、研究開発投資に800億円以上、戦略投資(M&A等)に700億円以上を投じる計画です。特にマイクロニードル製剤の量産化や、後期開発パイプラインの導入に注力しており、技術革新を商用化に結びつける役割への期待が非常に高まっています。

パイプラインでは、アジアでの「ハルロピテープ(パーキンソン病)」の上市が目前に控えているほか、北米での「HP-3150US(慢性腰痛症)」のフェーズ3開始を2026年度に予定。グローバル拠点のSAGAグローバルリサーチセンターの減価償却が進む中、世界最高水準の製剤開発基盤を活用して、新たな「手当て」の文化を世界へ発信するフェーズにあります。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

同社は「世界の人々のQOL向上」を掲げ、貼付剤というニッチながら強固な技術基盤をグローバルに広げています。志望動機では、単なる医薬品の普及だけでなく、「手当ての文化を世界へ広める」という企業使命への共感を軸に、米国での新製造体制始動やマイクロニードル製剤のような「世界初」への挑戦にどう貢献できるかを具体的に述べるのが有効です。特に2,000億円規模の成長投資による事業変革への意欲を示すと、採用ニーズに合致しやすくなります。

Q&A

面接での逆質問例

  • 「2,000億円の成長投資の中で、M&Aによる新規事業の拡大に際して、現場社員にはどのような変化やスキルセットが求められていますか?」
  • 「米国での新製造体制の稼働により、グローバル供給の最適化をさらに進める上での次の課題は何でしょうか?」
  • 「世界初のマイクロニードル製剤の開発において、異業種連携やオープンイノベーションをどのように取り入れていますか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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家賃補助は非常に充実している

家賃補助は非常に充実している。都内での一人暮らしを考えるととても良い。その他福利厚生も製薬会社であるため、他業界と比較しても整っている。持ち株制度、持ち家手当等あり。健保も業界健保であった。

(20代後半・MR・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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ノルマに追われてばかりいると面白みはなく

営業職ですので数字で成果を出さなければならず、ノルマに追われてばかりいると面白みはなくただただキツイと思います。

(50代前半・MR・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 久光製薬株式会社 2026年2月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
  • 久光製薬株式会社 2026年2月期 第2四半期の営業状況について(決算説明会スライド)

この記事の執筆者

2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。

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