オーエスジーの転職研究 2025年11月期決算に見るキャリア機会

オーエスジーの転職研究 2025年11月期決算に見るキャリア機会

オーエスジーの2025年11月期決算は、売上・利益ともに前期比増でEBITDAが過去最高を更新。新製品「GREEN TAP」の大賞受賞や次期配当性向45%への引き上げなど、成長と還元の両立が鮮明です。「なぜ今オーエスジーなのか?」という転職者の疑問に対し、医療や宇宙等の新領域への展開を含めて整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

EBITDAとEPSが過去最高を更新し通期で増収増益を達成する

2025年11月期は、第4四半期での挽回により売上高1,606億円、営業利益203億円と増収増益で着地しました。特に現金創出力を示すEBITDAは340億円、1株当たり当期純利益(EPS)は172.11円に達し、過去最高を更新しています。グローバルな需要回復と「Aブランド」等の高付加価値製品の伸長が、強固な収益基盤を支えています。

次世代工具GREEN TAPが主要アワードで大賞を受賞する

環境貢献と技術革新を両立した新製品「GREEN TAP(グリーンタップ)」が、2025年「超」モノづくり部品大賞の大賞を初受賞しました。製造時のCO2排出量を35%削減し、切り屑を出さない革新的な加工技術は、切削工具業界で17年ぶりの快挙となります。持続可能なモノづくりをリードする存在として、転職者にとっても誇りを持てる技術的マイルストーンです。

中期経営計画Stage2が始動し配当性向を45%以上に引き上げる

2026年11月期より新たな中期経営計画「Stage2」が開始されました。成長投資を継続しつつ、配当性向を45%以上、または株主資本配当率(DOE)3.5%のいずれか高い方とする新方針を決定。資本効率の改善とROE 10%超の実現に向けた攻めの姿勢を明確にしており、事業拡大に伴うキャリア機会の創出が期待されるフェーズにあります。

1 連結業績ハイライト

全地域での底堅い推移により増収増益。過去最高水準の利益を計上し、次期も成長持続を見込む。
連結業績ハイライト

出典:2025年11月期 決算説明資料 P.2

売上高 1,606億円 前期比 +3.3%
営業利益 203億円 前期比 +7.7%
親会社株主に帰属する利益 143億円 前期比 +6.7%

当連結会計年度は、為替影響や高付加価値製品の販売拡大により売上・利益ともに前期を上回りました。特に営業利益率は12.7%(前期比+0.5ポイント)と改善。EBITDAマージンも21.2%と20%台を維持しており、製造部門の稼働率向上やコスト抑制が成果として現れています。米国の関税影響も限定的で、世界的な底堅い成長が継続しています。

期初予算に対する進捗状況については、売上高が100.4%、親会社株主に帰属する当期純利益が98.9%となり、当初の計画を概ね達成。通期の業績評価は、目標値を達成したことから「順調」と判断されます。次期に向けても、デジタル化や環境対応といったメガトレンドを捉えた成長戦略が描かれています。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

主力である日本とアジアが増収を牽引。航空機・医療・AIデータセンターなど、注力分野での専門スキルが求められています。
セグメント別業績推移

出典:2025年11月期 決算説明資料 P.10

日本:高付加価値戦略の中枢

事業内容:国内市場向けの切削工具販売およびマザー工場としての役割。

業績推移:売上高517億円(前期比+2.4%)、営業利益88億円(前期比+23.3%)。

注目ポイント:「Aブランド」や微細精密加工向け製品が好調を維持しており、利益率が11.6%へと大幅に向上しました。航空機分野の回復や重電・デンタル向けの好調も追い風です。大池工場の第2期工事完成による生産体制の強化が進んでおり、国内生産技術の高度化を担うエンジニアやDX推進人材の重要性が高まっています。

注目職種:生産技術、微細精密加工エンジニア、国内法人営業

アジア:中国・インドを軸とした成長ドライバー

事業内容:中国、タイ、インドを中心とした製造・販売拠点。

業績推移:売上高362億円(前期比+6.9%)、営業利益47億円(前期比+15.4%)。

注目ポイント:中国の製造業が堅調に推移し、利益率が劇的に改善。タイ、インドも好調を維持しています。特にインドではアーメダバートに第4拠点となるコーティング新工場を建設中(2026年5月稼働予定)であり、グローバル展開を加速させています。海外事業の管理や現地生産の最適化を担えるグローバル人材への期待が大きくなっています。

注目職種:海外事業管理、海外拠点エンジニア、アジア圏営業

米州:航空機需要と関税対策の最前線

事業内容:北米、メキシコ、ブラジルでの製造・販売。

業績推移:売上高350億円(前期比+1.4%)、営業利益42億円(前期比-3.8%)。

注目ポイント:米国では関税引き上げに備え、在庫を約9億円分積み増すなどの先手管理を実施。メキシコはUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)認証客先を中心に堅調で、ブラジルは航空機産業が好調です。トランプ関税対策として一部製品の米国内製造へのシフトを検討しており、現地サプライチェーンの再構築に携わるチャンスがあります。

注目職種:サプライチェーン管理、北米営業、現地生産マネジメント

欧州・アフリカ:回復基調と注力産業の深化

事業内容:ドイツ、フランス、英国等の主要国をカバーする製造・販売網。

業績推移:売上高376億円(前期比+3.0%)、営業利益26億円(前期比-14.0%)。

注目ポイント:ドイツ経済の底打ち感に伴い回復傾向にあります。航空機や医療産業は好調を継続中。ドイツでの新工場建設に加え、ジョブコーティングサービス(受託加工)の拠点拡大を推進しています。特に金型向けコーティングへのシフトにより、収益性の改善を狙っています。欧州の洗練された顧客ニーズに応えるテクニカルな提案力が求められます。

注目職種:テクニカルセールス、コーティング技術者、欧州事業開発

3 今後の見通しと採用の注目点

次期売上高は1,650億円へ。カーボンニュートラル時代の「エッセンシャル・プレーヤー」への変革を加速。
中期経営計画目標

出典:2025年11月期 決算説明資料 P.29

2026年11月期は、売上高1,650億円(前期比+2.7%増)、営業利益220億円(同+8.2%増)と増収増益を継続する見通しです。中期経営計画Stage2では、ROE 10%超および営業利益率 16%超の達成を掲げ、高付加価値製品の売上拡大と販管費比率の低減に注力します。

成長分野として、半導体・5G、EV等のモビリティ、AIデータセンター、医療、さらには原子力や宇宙といった「次世代フロンティア」を明確に定義しています。特にダイヤモンド工具の売上を2030年に100億円(現状の数倍)まで拡大する計画があり、新技術の社会実装を担う専門人材の獲得が、計画達成の鍵となります。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

世界トップシェア(約30%超)のタップを誇る技術力と、世界35カ国に及ぶ広大なグローバルネットワークを強みとして強調しましょう。また、「GREEN TAP」に見られるような環境貢献と産業発展の両立や、医療・AI等の新領域への挑戦姿勢に共感を示すことで、会社の将来像と自身のキャリアパスを重ね合わせた説得力のある動機となります。

Q&A

面接での逆質問例

「中期経営計画Stage2において、特にAIデータセンターや宇宙産業といった成長分野での製品開発スピードをどう加速させていくのか?」や、「グローバル展開において、日本本社のエンジニアが現地拠点と連携する際の、デジタル技術活用の現状は?」といった質問が有効です。事業効率の向上とDX推進に注力している同社において、意欲的な姿勢をアピールできます。

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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査定制度は全然透明性が見えず

夜勤手当頼みの給料に納得できない。査定制度も全然透明性が見えず、上司に気に入られるか否かだけで変わっている。

(50代後半・技術関連職・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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働きやすい環境があり仕事に打ち込める

おもしろさはある。やりがいを感じる。また商品のブランドが浸透しており、やりやすさもある。福利厚生に対しての不満もなく、みなし残業も多く無い印象。働きやすい環境があり仕事に打ち込めている。

(20代前半・ルートセールス・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 2025年11月期 決算説明資料(2026年1月発表)
  • 2025年11月期 決算短信〔日本基準〕(連結)

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。

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