0 編集部が注目した重点ポイント
① 専門ブランドの組織再編により成長を加速させる
2025年12月1日付で、ラーメン事業を展開する連結子会社3社(一幻フードカンパニー、YUNARI、狼煙)を合併し、「株式会社クリエイト・ヌードルズ」を設立しました。ナレッジの集約や製造拠点の共通化により、専門性の強化と新規出店の推進を図ります。同領域でのキャリア形成や店舗運営のノウハウ共有が活発化する見通しです。
② 人気ブランドのM&Aにより事業ポートフォリオを強化する
2026年2月に人気ベーグル専門店「Tecona Bagel」、3月には大阪の老舗洋食店「グリルRON」を運営する株式会社ロンを相次いでグループへ迎え入れます。有力な「日常・定番」ブランドを獲得することで、関西エリアの基盤強化やグループ内フランチャイズ展開によるシナジー創出を狙っており、新たなブランド育成の機会が広がっています。
③ 海外事業の拡大と初となるフランチャイズ展開を推進する
シンガポール子会社がインドネシア企業と「MACCHA HOUSE 抹茶館」のフランチャイズ出店について基本合意しました。海外子会社が本部(フランチャイザー)となる初のスキームです。北米で買収した「Wildflower」も順調に推移しており、グローバル展開を担う人財への需要がさらに高まっています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年2月期第3四半期決算 補足説明資料 P.4
売上収益
1,235.6億円
+7.1%
営業利益
66.0億円
-7.4%
調整後EBITDA
202.2億円
+3.1%
※調整後EBITDA = 営業利益 + その他の営業費用 - その他の営業収益 + 減価償却費 + 非経常的費用項目(事業の本質的な稼ぐ力を示す指標)
2026年2月期第3四半期累計の売上収益は1,235億円となり、前年同期比7.1%の増収を記録しました。商業施設内店舗の集客増や、前期に実施した北米ベーカリーレストラン「Wildflower」などのM&Aによる連結貢献が寄与しています。利益面では、原材料高や人件費高騰の影響を受けつつも、調整後EBITDAは202億円と増益を確保しました。
一方で、営業利益は減益となりました。これは居酒屋業態(SFPカテゴリー)において、前年の創業40周年企画の反動による客数減が継続したことが主な要因です。しかし、ベーカリーやヌードルブランドなどの専門ブランドカテゴリーが好調を維持し、グループ全体の業績を下支えしています。
通期計画に対する売上収益の進捗率は74.9%となっており、業績進捗は順調です。営業利益の進捗率は68.8%ですが、居酒屋業態の最大需要期である第4四半期の貢献を見込み、通期予想は据え置かれています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年2月期第3四半期決算 補足説明資料 P.5
CRカテゴリー(クリエイト・レストランツ、クリエイト・ダイニング他)
事業内容:ショッピングセンター内のレストランやフードコート、ゴルフ場内レストラン等の運営受託(コントラクト事業)。
業績推移:売上収益442.7億円、カテゴリーCF47.5億円となり、増収増益を達成(前年比増収率+9.4%)。
注目ポイント:JA全農とのコラボ店舗やゴルフ場レストランなど、初期投資を抑えたコントラクト事業が順調に拡大しています。3Qまでに累計23店舗の新規受託を開始しており、施設運営のプロフェッショナルとして、安定した収益基盤を構築する管理・運営スキルを持つ人材の活躍の場が広がっています。
SFPカテゴリー(SFPホールディングス他)
事業内容:「磯丸水産」や「五の五」など、駅前・繁華街を中心に居酒屋業態を展開。
業績推移:売上収益227.5億円(+2.5%)と増収も、カテゴリーCFは15.6億円(-21.1%)と苦戦。
注目ポイント:前年の創業記念施策の反動があるものの、磯丸水産食堂への業態変更や「磯丸水産公式アプリ」の26年2月リリースなど、集客構造のデジタル化・昼需要の取り込みを急いでいます。居酒屋業態の再活性化に向けた、新たな店舗体験やデジタルマーケティングを推進できる人材が求められています。
専門ブランドカテゴリー(サンジェルマン、KRフードサービス他)
事業内容:ベーカリー「サンジェルマン」、うどん「かごの屋」、ラーメン等、高い専門性を持つブランド群。
業績推移:売上収益376.8億円(+3.0%)、カテゴリーCF42.2億円(+5.6%)と堅調に推移。
注目ポイント:「日常・定番」業態として、景気変動に強い強みを発揮しています。12月のヌードル事業3社統合による「クリエイト・ヌードルズ」設立に加え、「Tecona Bagel」のグループインによりベーグル業態を本格展開。専門性の高いブランドをグループ横断でスケールさせる商品開発・製造管理の人材にとって、挑戦の場が豊富です。
海外カテゴリー(CRA、Il Fornaio、Wildflower他)
事業内容:北米でのベーカリーレストラン運営や、アジアでの「MACCHA HOUSE 抹茶館」等の展開。
業績推移:売上収益191.5億円(+17.7%)、カテゴリーCF17.3億円(+11.2%)と高い成長を維持。
注目ポイント:北米の「Wildflower」が順調にPMIを完了し、2026年夏の新規出店(17店目)も決定しました。高単価店での苦戦を中単価の好調店で補うポートフォリオ管理が機能しています。海外拠点でのFC展開も本格化するため、グローバルな事業開発や海外フランチャイズ本部の立ち上げに携わる機会があります。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年2月期第3四半期決算 補足説明資料 P.7
グループ全体としては、2030年2月期に売上収益2,300億円、実質営業利益180億円という高い目標を掲げています。第4四半期に向けては、赤字の北米店舗(Il FornaioのBeverly Hills店等3店舗)を撤退し、収益構造の抜本的な改善を図る計画です。
国内では「グリルRON」などの買収により、梅田等の超好立地における顧客基盤を盤石にします。単なる店舗拡大ではなく、既存ブランドの「本質的価値の進化」と「シナジーのあるM&A」を掲げており、経営統合後の実務を担う専門性を持ったミドル・バックオフィス人材の採用が重要視されています。また、女性活躍推進ミーティングの継続開催や、長野県との連携協定など、サステナビリティや人的資本経営にも注力しており、時代に合わせた企業風土変革に携われるチャンスがあります。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社の強みである「マルチブランド・マルチロケーション戦略」と、近年加速している「専門ブランドへの組織再編・M&A」を掛け合わせた提案が有効です。例えば、「人気ブランドを全国区へスケールさせる支援をしたい」や、「海外FC本部の立ち上げという新しいスキームに貢献したい」といった、事業構造の変化に呼応したキャリアビジョンを示すと、高い評価につながりやすいでしょう。
面接での逆質問例
- 「株式会社クリエイト・ヌードルズの設立により、グループ間の人財交流やナレッジ共有は現場レベルでどのように具体化されていますか?」
- 「インドネシアでの初のFC展開にあたり、国内ブランドの海外輸出における現在の最大の課題は何だとお考えですか?」
- 「M&A後のPMI(経営統合)プロセスにおいて、買収先ブランドの独自性を守りつつシナジーを最大化させるための工夫を教えてください。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
サービス残業や休日出勤が蔓延している
アルバイトの充足度やマニュアルの内容によってスタッフの負担に明らかな波がある。特に管理職クラスになってくると、サービス残業や休日出勤が蔓延しているように見受けられた。
(20代前半・ホールスタッフ・男性) [キャリコネの口コミを読む]クリエイティブな人材が活躍できる
お客様にありがとうやごちそうさまと言っていただけたときや、他のスタッフと協力し、うまく現場が回っているときには面白みとやりがいを感じる。時期に合わせたイベントや装飾で売上を作ることもあるので、そういった創意工夫も面白みの一つと感じる。社名の通り、クリエイティブな人材が活躍できると思う。
(20代前半・ホールスタッフ・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年2月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)
- 2026年2月期第3四半期決算(補足説明資料)



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