【平均年収582万円】ソフトフロントホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収582万円】ソフトフロントホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ソフトフロントホールディングスは、ソフトフロントジャパン、GCL Japanなどを傘下に持つ持株会社です。コミュニケーションソフトウェア・サービス、AIデータセンター関連事業、クリーンエネルギー事業を展開し、直近期は増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社ソフトフロントホールディングス の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月30日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ソフトフロントホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は21名、グループ連結従業員数は52名です。

同社グループは、コミュニケーションソフトウェア・サービスの提供、AIデータセンター関連事業、クリーンエネルギー事業を主たる業務としています。子会社4社により構成されています。

主な国内グループ会社は、ソフトフロントジャパン(ソフトウェア業)、GCL Japan(媒介販売業)、サイト・パブリスなどです。

当連結会計年度において、同社グループは「AIデータセンター関連事業」を新たな報告セグメントとして追加し、クリーンエネルギー事業も開始しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ソフトフロントホールディングスは、持株会社としてグループ全体の事業成長を支える人材の確保と育成を重要な経営課題と位置付けています。技術志向を基軸に、ソフトウェア開発を通じて社会に貢献することを使命とし、高度専門人材の育成と多様な人材の活躍推進に注力しています。従業員一人ひとりが能力を最大限発揮できる環境整備を通じて、持続的な企業価値向上を目指す方針です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


ソフトフロントホールディングスは、平均年齢が40代半ばであり、平均勤続年数は5年台後半となっています。これは、一定の経験を持つ人材が在籍し、中長期的なキャリアを築いている傾向を示していると言えるでしょう。なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 5,818,000円
平均勤続年数 5.6年
平均年齢 46.2歳
単体従業員数 21人
連結従業員数 52人
単体のグループ内比率 40.4%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、持続可能な事業拡大と企業価値向上のため、人材の確保・育成を重要な経営課題と認識しています。「挑戦と成長を通じて価値を創出する人材の育成」を基本方針とし、人材を企業価値向上の基盤となる重要な経営資源と位置付けています。高度化・多様化する事業環境において、専門性と創造性を兼ね備えた人材の確保と育成が不可欠であると考えています。

特に、デジタルコミュニケーション分野や生成AIをはじめとする先端技術に対応できる高度専門人材の育成、および多様な人材の活躍推進を通じて、組織全体の競争力強化を図っています。従業員一人ひとりが能力を最大限発揮できる環境整備に努めることで、中長期的な企業価値の向上を目指しています。

報酬制度については、個々の社員の職務内容や役職に応じた適切な報酬水準を設定し、業績や行動を適切に評価し報いる制度を導入しています。給与および給付の水準は、経済状況や労働市場の変化に対応するため定期的に見直しを行い、競争力のある報酬を提供することで優秀な人材の確保と定着を図る方針です。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、記載を省略しています。管理職に占める女性労働者の割合および男性労働者の育児休業取得率は開示されていません。

指標 数値
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 93.5%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 93.5%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社ソフトフロントホールディングスは、コミュニケーションソフトウェア・サービスの提供とAIデータセンター関連事業を主軸に事業を展開しています。同社グループは、持株会社体制のもと、複数の事業を通じて収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、コミュニケーション・プラットフォーム関連事業とAIデータセンター関連事業の二つの報告セグメントで事業を展開しています。顧客企業の業務効率化や生産性向上、DX推進へのニーズに応えるサービスを提供しています。特に、生成AIなどの新たなデジタル技術の社会実装が進む中で、戦略的なIT投資の活発化が事業拡大の背景にあります。

コミュニケーション・プラットフォーム関連事業

この事業では、主に自然会話AIプラットフォーム「commubo(コミュボ)」、クラウド電話サービス「telmee(テルミー)」、そしてWEBサイトやコンテンツを簡単に構築・管理・更新できるシステム「SITE PUBLIS(サイトパブリス)」の販売、運用、管理、保守などを行っています。収益は、これらのソフトウェアやサービスの提供、受託開発から得ています。顧客ニーズの最適解を追求し、技術競争力の強化に注力しています。

AIデータセンター関連事業

当連結会計年度に新たに開始されたこの事業では、主にAIデータセンターの構築とその周辺業務を手掛けています。AIデータセンター向けのコンサルティング業務や販売代理店業務、周辺機器の販売業務が収益源となっています。

同社グループの売上高は、日本国内が大部分を占めていますが、一部は米国や台湾の外部顧客からも得ています。特定の主要顧客への収益集中は見られません。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
コミュニケーション・プラットフォーム関連事業 - 8.4億円
AIデータセンター関連事業 - 1.2億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は変動しながらも、当連結会計年度には増加傾向を示しています。一方で、経常損失および親会社株主に帰属する当期純損失が継続して計上されており、特に当連結会計年度は損失額が拡大しました。これは、新規事業の推進費用や既存事業におけるマーケティング費用の増加、即戦力となる人材採用、オフィス移転といった先行投資が主な要因となっています。営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度は資金を獲得していましたが、当連結会計年度は資金を使用する状況となりました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 3.8億円 7.6億円 8.9億円 8.2億円 9.6億円
経常利益 △34百万円 △52百万円 △1.7億円 △58百万円 △1.1億円
経常利益率 △9.1% △6.8% △18.9% △7.1% △11.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 △29百万円 △59百万円 △3.2億円 △81百万円 △99百万円
1株当たり当期純利益(円) △1.02 △1.94 △10.28 △2.62 △1.93

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高(連結)は、前期と比較して増加しています。これは、連結従業員数が増加する中で、売上高がそれを上回る伸びを示したことによるものです。一方で、従業員1人あたりの営業利益(連結)は、前期の利益から当期は損失へと転じています。これは、事業拡大に向けた先行投資が利益に影響を与えている状況を示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 17.2百万円 18.5百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.6百万円 △2.3百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、新規事業への積極的な投資を進めており、それに伴い資金の流れにも変化が見られます。財務基盤の厚みや資金の使い道から、現在の経営状況を把握することができます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率が高水準で推移しており、安定性を示しています。手元資金も増加傾向にあり、事業運営の柔軟性を確保している状況です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 12.9億円 18.7億円
自己資本比率 72.0% 76.0%
ROE(自己資本利益率) - △6.3%
現金及び預金 14.2億円 17.0億円


当連結会計年度末の自己資本比率は76.0%となっており、前連結会計年度末の72.0%から増加しています。これは、東京証券取引所プライム市場の非製造業平均(24.2%)と比較しても高い水準です。ROE(自己資本利益率)は当連結会計年度で△6.3%となりました。現金及び預金は前連結会計年度末から増加し、17.0億円となっています。

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループは、当連結会計年度において、新規事業の立ち上げや既存事業の強化に向けた先行投資を積極的に行っています。これにより、営業活動による資金は使用に転じ、投資活動による資金の使用も増加しました。財務活動による資金の獲得により、全体の資金は増加しています。

本業の稼ぎを示す営業キャッシュフローは、前連結会計年度の獲得から当連結会計年度は使用に転じました。これは主に、税金等調整前当期純損失や売上債権及び契約資産の増加額などが資金減少要因となったことによるものです。投資キャッシュフローは、有形固定資産や無形固定資産の取得、敷金及び保証金の差入などにより、引き続き資金の使用が続いています。フリーキャッシュフローは、営業活動と投資活動を合わせた資金の流れが使用となり、新規事業への投資フェーズにあることがうかがえます。財務キャッシュフローは、株式の発行や新株予約権の発行による収入により、資金を獲得しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 0.6億円 △2.2億円
投資CF △0.1億円 △0.8億円
財務CF 11.7億円 5.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 0.5億円 △3.0億円


※フリーCF(フリーキャッシュ・フロー)とは、会社が事業活動と投資活動を通じて自由に使える余剰資金のこと。

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの既存事業は、収益基盤に不確実性を伴っており、中長期的に事業基盤の構築が進捗しなかった場合、業績に影響を受ける可能性があります。また、AIデータセンター関連事業やクリーンエネルギー事業におけるM&A等を積極的に活用する方針ですが、事前のデューデリジェンスで確認できなかった問題や、見込んだシナジー効果が想定通り発揮されない場合、業績が一定の影響を受ける可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、有能な人材を獲得し、事業を成功に導く過程において、新たにストック・オプションを付与する可能性があります。その場合には、株式価値の希薄化や費用の増加を招く可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ソフトフロントホールディングスは、技術を核に社会変革を牽引し、豊かな社会の実現を目指す企業です。持続的な成長と企業価値の向上を追求する中で、新たな事業領域への挑戦も積極的に行っています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「技術を愛し、技術を提供することによって、社会変革の牽引役となり、豊かな社会を実現する」という企業理念を掲げています。創業以来注力してきたボイスコミュニケーション事業を「AIカスタマー・コミュニケーション・プラットフォーム」へと進化させ、市場ニーズに対応した革新的なサービス拡充と運用効率の最適化を図っています。

また、「AIデータセンター関連事業」及び「クリーンエネルギー事業」の早期収益化を推進することで、企業価値及び株主価値の向上を目指しています。2025年4月から2027年3月までの2年間を「企業価値向上フェーズ」と位置づけ、収益の最大化と企業価値の向上を実現する戦略を進めています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、活動方針として「売りやすく、作りやすく、使いやすい」を掲げ、プロダクト開発に取り組んでいます。社名の「ソフトフロント」には、他に先駆けるソフトウェアを育み社会に貢献するという意思が込められています。

人、社会、地球が健全であり、長期的な視点で持続的に社会価値と経済価値を創出できるよう、様々なサステナビリティに関して継続的に取り組んでいます。プロダクト開発に携わるエンジニアを極めて重要な経営資本と位置づけ、社員の能力と人間力を向上させ、製品開発力を高めることを重視しています。社員の多様性を高めることで顧客の様々な価値観に応え、更なる高付加価値を促進する方針です。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、連続的な成長に加え、非連続的な飛躍的な成長を実現するために複数の課題に取り組んでいます。コミュニケーション・プラットフォーム関連事業では、収益構造の改善やブランディング、マーケティング施策の構築・実行を通じて商談機会の増加とストックビジネスの積み上げを進めています。

また、コンタクトセンター市場の業務自動化ニーズに対応するため、生成AI型ボイスボットの応用にも鋭意取り組んでいます。内部管理体制の強化とコーポレート・ガバナンスの充実も重要な課題であり、グループ全体の内部統制システムの拡充や透明性・説明責任の向上に努めています。コスト管理においては、業務プロセスの最適化と効率化、プロジェクト管理の強化を通じて、継続的なコスト削減と精緻なコストコントロールを徹底しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ソフトフロントホールディングスは、経営の監督と業務の執行を明確に分離し、透明性の高い企業経営を目指しています。取締役会が経営の基本方針と重要事項を決定し、業務執行を監督する体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


筆頭株主はFUTU SECURITIES INTERNATIONAL(HONG KONG)LIMITEDであり、海外の機関投資家が上位に名を連ねる資本構成となっています。同社グループは、多様な株主基盤に支えられながら経営を行っています。

株主名 持株比率
FUTU SECURITIES INTERNATIONAL(HONG KONG)LIMITED 20.45%
POTUS HELIOS FUND VCC-POTUS HELIOS FUND 7 12.90%
JHY Development LPF 11.14%


なお、前事業年度末において主要株主であったデジタルフォルンは、当事業年度末現在では主要株主ではなくなりました。また、前事業年度末において主要株主でなかったPOTUS HELIOS FUND VCC‐POTUS HELIOS FUND 7は、当事業年度末現在では主要株主となっています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.0%です。代表取締役社長は時慧氏が務めています。社外取締役比率は57.1%です。

氏名 役職 主な経歴
時 慧 代表取締役社長 2002年4月NTTドコモ入社、Booz&Company、田崎真珠、アント・キャピタル・パートナーズを経て、2016年6月マックアース取締役。2018年5月ニューセンチュリーキャピタル代表取締役、2020年4月倉元製作所代表取締役社長。2026年6月より現職。
翁 義平 取締役 1995年5月有限会社東翔商事代表取締役社長、2000年7月日中e電子商務取締役、2012年5月フーリン・レアアース代表取締役社長。2013年5月工藤一郎国際特許事務所技術移転パートナー。2026年6月より現職。
程崎 絵李加 取締役 2008年4月エイチ・エス証券(現Jトラストグローバル証券)入社。2015年8月株式会社シンフォニー代表取締役。2025年3月より現職。


社外取締役は、安達晋氏(元ツムラ取締役常務執行役員COO)、小泉博之氏(パームスプリングアドバイザリー代表取締役・監査等委員)、横山隆一氏(環境エネルギー技術研究所代表取締役・監査等委員)、與利博氏(CMRコンサルティング代表取締役・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役が取締役会に出席し、意見陳述や重要書類の閲覧を通じて取締役の職務執行を監査しています。これにより、経営の妥当性と適法性を客観的に評価・是正する体制を整えています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社グループの役員報酬は、企業価値の持続的な向上を促すインセンティブとして機能するよう設計されています。業務執行取締役には固定報酬としての「基本報酬」と業績連動報酬としての「役員賞与」が支給されます。一方、監督機能を担う監査等委員および社外取締役には「基本報酬」が支払われる仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 6名 71百万円 11.8百万円
社外役員 8名 14百万円 1.7百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、2025年6月27日付で退任した取締役1名、社外取締役監査等委員3名を含みます。また、取締役の報酬等の額には、使用人兼務取締役の使用人分給与が含まれています。従業員数は就業人員であり、臨時雇用者は含んでおりません。

報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の開示はありません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。