【平均年収679万円】トランスジェニックグループ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収679万円】トランスジェニックグループ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

トランスジェニックグループは、創薬支援サービスやM&Aを通じた新規事業推進、事業承継・再生支援などをグループ各社とともに展開しています。連結従業員数は200名を超える規模です。直近期は増収となり、経常利益は黒字に転換、純損失も大幅に縮小しました。


目次

※本記事は、株式会社トランスジェニックグループ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月17日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


トランスジェニックグループは、遺伝子改変マウスの作製受託、抗体作製、臨床・非臨床試験受託などの創薬支援サービスを提供しています。また、M&Aによる新規事業推進や事業承継・再生支援を行う投資・コンサルティング事業も展開しています。

単体従業員数は6名、連結従業員数は227名です。セグメントは創薬支援事業、投資・コンサルティング事業の2つです。

主な国内グループ会社は、トランスジェニック(創薬支援事業)、TGビジネスサービス(投資・コンサル・ティング事業)などです。

同社グループは、2025年7月に株式会社エーセル、同年10月に北海道システム・サイエンス株式会社と業務提携し、事業強化を図っています。また、2026年3月には神戸研究所の閉鎖と事業移転・集約を決定しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


トランスジェニックグループは、専門性の高い創薬支援事業と多様な投資・コンサルティング事業を展開しており、従業員の能力を最大限に引き出すための環境整備に注力しています。働きやすい環境づくりや人材の多様性を重視する方針が示されており、安定した環境で専門性を高めたいと考える方にとって、同社グループの働き方は魅力的な要素を持つと言えるでしょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員の役割と成果に応じた公正な評価と処遇を基本方針としています。平均勤続年数や平均年齢を見ると、一定の経験を積んだ従業員が長く在籍している傾向がうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,790,000円
平均勤続年数 10.0年
平均年齢 47.9歳
単体従業員数 6人
連結従業員数 227人
単体のグループ内比率 2.6%


退職給付制度

同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。適用範囲は国内グループ会社です。

退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、確定給付制度における退職給付に係る負債は71百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


トランスジェニックグループは、事業環境の変化に適応し持続的な成長を実現するため、従業員が能力を最大限発揮できる組織環境の整備と必要な人材の確保を重視しています。従業員の役割と成果に応じた公正な評価と処遇の実現を基本方針とし、グループ各社の人事評価制度を整備・運用しています。

報酬体系は基本給・賞与・各種手当で構成されており、基本給は役割に応じた等級に基づき決定されます。賞与は業績を勘案した基本的な倍率に、各職員の業績貢献度を調整して決定される仕組みです。半期ごとの役割遂行および目標達成度合の評価結果を経営層が確認し、最終決定しています。

また、働きやすい環境づくりを推進しており、変形労働時間制やテレワークの併用など、職務内容に応じた環境整備を進めています。女性管理職の登用や、海外取引の増加に伴う人材の多様性確保のため外国籍従業員の雇用も継続的に行っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


トランスジェニックグループおよび連結子会社は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象ではないため、法定開示データは開示されていません。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


トランスジェニックグループは、創薬支援事業と投資・コンサルティング事業の二つの柱でビジネスを展開しています。それぞれの事業が異なる顧客層と収益モデルを持ち、多角的な事業構造を形成しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、医薬品開発から多岐にわたる商社事業まで、幅広い分野でサービスを提供しています。収益は主に試験受託や製商品販売から得られています。

創薬支援事業

この事業では、創薬の初期段階である探索基礎研究から非臨床試験、臨床試験まで、あらゆるステージに対応できるシームレスなサービスを提供しています。遺伝子改変マウスの作製受託、抗体作製や糖鎖の解析・合成の受託のほか、医薬品、農薬・食品関連物質に対する薬効薬理試験及び安全性試験、臨床試験の受託などが主な内容です。
収益は、試験等受託が主な収益源となっています。運営は、トランスジェニックが行っています。当連結会計年度は前期比で大幅な増収となり、損失も大幅に縮小しました。

投資・コンサルティング事業

この事業は、M&Aによる新規事業の推進と、幅広い分野における事業承継及び事業再生分野に係る助言・支援サービスを行っています。具体的には、電機製品の小売・卸売、洋食器の輸入販売、情報通信機器関連の開発・販売、複層ガラス用副資材やガラス加工設備の輸入販売、プリンタートナーの輸入販売、米袋の企画販売など多岐にわたります。
収益は、製商品販売が主な収益源となっています。運営は、TGビジネスサービスが担っています。当連結会計年度は前期比で減収となりましたが、営業利益は増益となりました。AGCグラスプロダクツ株式会社が主要な顧客の一つです。

同社グループの外部顧客への売上高は、本邦が90%を超えており、国内市場が中心となっています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
投資・コンサルティング事業 111億円 109億円
創薬支援事業 18.9億円 22.5億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、直近5期で変動が見られます。当連結会計年度は前期から微増となりました。

経常利益は、前期の損失から当期は利益に転換しています。親会社株主に帰属する当期純利益は、直近3期連続で損失を計上していますが、当期は前期から損失幅が大幅に縮小しました。
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失には、子会社の拠点集約に伴う事業再編損や子会社の試験データ不正に関する損失補償金などの特別損失が影響しています。営業活動によるキャッシュ・フローは当連結会計年度に収入を確保しており、本業によるキャッシュ創出力は維持されている状況です。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 126億円 114億円 131億円 130億円 132億円
経常利益 18.2億円 2.0億円 1.1億円 △3.2億円 1.2億円
経常利益率 14.5% 1.7% 0.8% △2.5% 0.9%
親会社株主に帰属する当期純利益 18.8億円 △4.1億円 4百万円 △10.9億円 △77百万円
1株当たり当期純利益(円) 109.52 △24.32 0.24 △65.51 △4.64

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、当連結会計年度に前期から増加しました。これは、事業規模の拡大と効率化の進展を示しています。

従業員1人あたり営業利益は、前期の損失から当連結会計年度は利益に転換しています。これらの指標の改善は、同社グループが事業運営の効率化やコスト削減に注力した結果であると考えられます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 54.0百万円 58.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △1.1百万円 0.6百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務基盤と資金の流れから、経営の安定性について確認します。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の製造業平均と比較して高い水準にあり、安定した経営基盤を示しています。一方で、ROE(自己資本利益率)はマイナスとなっており、収益性の改善が課題である状況です。手元資金として現金及び預金を確保しており、不測の事態への耐性も一定程度あると考えられます。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性を判断する上で重要な要素となります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 48.6億円 48.4億円
自己資本比率 49.7% 49.1%
ROE(自己資本利益率) - △1.6%
現金及び預金 25.6億円 21.3億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは収入となりました。これは主に売上債権の減少や前受金の増加、減価償却費の計上などが要因となっています。投資活動によるキャッシュ・フローも収入となっており、投資有価証券の売却による収入が主な要因です。その結果、フリーキャッシュ・フローはプラスとなっており、本業で得た資金と投資活動による収入で、自由に使える資金を確保している状況を示しています。財務活動によるキャッシュ・フローは支出となっており、長期借入金の返済や短期借入金の返済が進められたことが要因です。これらの資金の流れは、トランスジェニックグループが安定した事業活動を継続しつつ、有利子負債の削減に取り組んでいることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素です。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 0.9億円 0.3億円
投資CF △2.9億円 0.5億円
財務CF 2.7億円 △5.2億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △1.9億円 0.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

創薬支援事業は製薬企業からの受託比率が高く、製薬業界の研究開発費抑制が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、重油や商品・原材料の調達コスト上昇が継続し、販売価格に転嫁できない場合、収益性が大幅に低下する可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


トランスジェニックグループは、「未来に資するとともに世界の人々の健康と豊かな暮らしの実現に貢献する」という経営理念を掲げ、事業環境の変化に迅速に対応しながらグループの成長拡大を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


トランスジェニックグループは、「未来に資するとともに世界の人々の健康と豊かな暮らしの実現に貢献する」ことを経営理念としています。同社グループは、この理念のもと、事業環境の変化に迅速に対応し、事業モデルや構造を変化させることでグループの成長拡大を実現することを経営の基本方針としています。

創薬支援事業と投資・コンサルティング事業という二つの事業領域の特性を活かしたHybrid型の事業展開を進めています。同社グループは、グループの持続的成長と企業価値の持続的な増大を図るため、成長性および成長への投資の源泉となる利益の確保を重視しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


トランスジェニックグループは、経営理念である「未来に資するとともに世界の人々の健康と豊かな暮らしの実現に貢献する」ことを重視しています。創薬支援事業では、科学性と信頼性に立脚した試験を通じて、安心して生活できる未来に貢献することを目指しています。

実験動物のケアにも努め、AAALAC(国際実験動物ケア評価認証協会)等の認証を受けることで、社会的なリスクを機会と捉える姿勢を示しています。また、人材の育成と社内環境整備においては、働きやすい環境づくりを重視し、変形労働時間制やテレワークの併用を推進しています。

女性管理職の登用や外国籍従業員の雇用も継続的に行い、人材の多様性を一層必要とされている状況に対応しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


トランスジェニックグループは、グループの成長維持と企業価値の持続的向上に向け、事業基盤の拡大を重要な課題としています。特に創薬支援事業においては、人材および設備への先行投資と中長期的な先端技術の開発努力が求められています。

また、過去に発生した試験データに係る不正を受け、再発防止策を策定し、信頼回復に努めています。具体的には、各部門の情報共有と組織風土の改善、教育体制の見直し、DI(Data Integrity:データの完全性)対応の強化、QAU(Quality Assurance Unit:信頼性保証部門)の試験調査方法の見直しを骨子とした取り組みを進めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


トランスジェニックグループは、監査役会設置会社として、社外取締役を含む取締役会が経営を監督し、社外監査役を含む監査役会が取締役会を牽制する体制を構築しています。これにより、経営の健全性・透明性の確保を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


トランスジェニックグループの株主構成を見ると、筆頭株主は個人株主である小林哲朗氏です。上位には複数の個人株主とモルガン・スタンレーMUFG証券のような機関投資家が名を連ねています。特定の事業会社や創業家が支配的な影響力を持つというよりは、多様な株主によって支えられている状況です。

株主名 持株比率
小林 哲朗 1.86%
内田 善久 1.42%
モルガン・スタンレーMUFG証券 1.39%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性11名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は福永健司氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。

氏名 役職 主な経歴
福永 健司 代表取締役社長 1993年10月監査法人トーマツ入所、2003年5月トーマツベンチャーサポート取締役、2009年6月同社入社取締役、2010年6月同社代表取締役社長より現職。
北島 俊一 取締役 CRO事業本部長 兼施設運営室長 1987年4月株式会社パナファーム・ラボラトリーズ入社、2003年10月バイオラボ株式会社設立取締役、2011年9月同社入社新規事業本部長、2015年6月同社取締役CRO事業本部長より現職。
船橋 泰 取締役 IR&コーポレート管理室長兼情報管理室長 兼総務人事部長 2002年11月同社入社、2010年4月同社経営企画部長、2011年6月同社取締役、2017年11月株式会社TGビジネスサービス取締役、2026年4月同社取締役総務人事部長より現職。
渡部 一夫 取締役 経理財務部長 1991年4月安田信託銀行株式会社入社、2001年10月監査法人トーマツ入所、2017年7月同社入社経理財務部長、2018年6月同社取締役経理財務部長より現職。
高島 浩二 取締役 1981年4月日本通運株式会社入社、1985年8月株式会社ボゾリサーチセンター入社、2023年6月株式会社安評センター取締役、2024年6月同社取締役創薬支援事業(事業推進)担当より現職。
冨田 昭仁 取締役 グループ事業推進部長 1998年10月監査法人トーマツ入所、2002年5月公認会計士登録、2021年8月同社入社グループ事業推進部担当部長、2024年6月同社取締役グループ事業推進部長より現職。


社外取締役は、清藤勉氏(株式会社免疫生物研究所代表取締役社長)、斎藤穂高氏(株式会社三菱ケミカルリサーチ特別研究員)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役を含む取締役会が経営を監督し、社外監査役を含む監査役会が取締役会を牽制する体制を採用しています。これにより、経営の透明性と客観的な監視機能の確保を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


トランスジェニックグループの役員報酬は、企業価値の持続的な向上を促すインセンティブとして設計されています。業務執行取締役の報酬は、基本報酬、業績連動報酬、非金銭報酬(譲渡制限付株式)で構成され、社外取締役には基本報酬のみが支払われます。業績連動報酬は連結営業利益の目標達成度合いに応じて算出され、業務執行取締役の報酬割合は固定報酬80%、業績連動報酬10%、非金銭報酬10%を基礎としています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 6名 13百万円 2.1百万円
社外役員 5名 10百万円 2.1百万円


なお、取締役の支給額には使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。また、同社子会社の取締役兼務に係る報酬等の一部は当該子会社で費用を負担しており、同社負担額と子会社負担額を合計した取締役の報酬等の額は66,935千円です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。