※本記事は、nms ホールディングス株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
nms ホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は21名、グループ連結従業員数は13,047名です。
同社グループは、人材ビジネスを核とするヒューマンソリューション事業、電子・電気機器の製造受託を行うエレクトロニクスマニュファクチャリングサービス事業、そして電源関連製品の開発から販売までを手掛けるパワーサプライ事業の3つのセグメントで構成されています。連結子会社23社を中心に、国内外で多角的なモノづくりサービスを展開しています。
主な国内グループ会社は、(連結子会社)日本マニュファクチャリングサービス(HS事業)、志摩電子工業(PS事業)、TKR(EMS事業)などです。
2017年4月には持株会社体制へ移行し、事業統括と個別事業の機能を明確化しました。また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
同社グループは、「人が輝き、成長実感が溢れる会社」をめざし、従業員エンゲージメントの向上に資する各種施策を推進しています。多様な価値観を共有し、その違いを積極的に活かすことで、個人のアイデアや社会のニーズを経営に取り込み、変革への対応力を強化しています。社員一人ひとりのワークライフバランス、やりがい、キャリア志向に合わせた活躍の場を提供することにも注力しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、平均年齢が50歳を超え、平均勤続年数も8年を超えるなど、比較的落ち着いた年齢構成と定着傾向が見られます。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,768,000円 |
| 平均勤続年数 | 8.5年 |
| 平均年齢 | 51.0歳 |
| 単体従業員数 | 21人 |
| 連結従業員数 | 13,047人 |
| 単体のグループ内比率 | 0.2% |
なお、直近の主要子会社のデータは以下の通りです。
| 会社名 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与 |
|---|---|---|---|
| 日本マニュファクチャリングサービス株式会社 | 40.6歳 | 7.1年 | 4,357,000円 |
| nms エンジニアリング株式会社 | 32.0歳 | 3.0年 | 3,458,000円 |
同社グループは、確定給付型と確定拠出型の両方の退職給付制度を採用しています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。これらの制度は、一部の国内連結子会社および一部の在外連結子会社に適用されています。
退職一時金制度も設けられています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。確定給付型の退職給付債務は2.8億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、「人が輝き、成長実感が溢れる会社」をめざす姿とし、会社と従業員の双方にとって持続的な成長につながる関係の構築をめざしています。従業員エンゲージメントの向上に資する各種施策を推進しており、次世代人材の確保・育成や既存人材の能力開発を重要な人事課題と位置付けています。
2026年度からは「Human Resource Management Program」を導入し、人材管理、目標管理、昇格・格付、教育、人材交流、リソース戦略、コンプライアンスの7項目を対象に、段階的かつ計画的に推進しています。従業員の給与その他の給付の額および内容は、各社の人事制度に基づき決定されています。
また、「ダイバーシティ&インクルージョン」を主眼に据え、多様な価値観を共有し、その違いを積極的に活かすことで、個人のアイデアや社会のニーズを経営に取り込み、変革への対応力を強化しています。具体的な取り組みとして、グループ会社間での出向による人材交流、ミッショングレードの明確化、チーム目標および個人目標の設定を取り入れることによる人事評価制度の見直しを進めています。社員還元施策の充実や、事業責任者による社員との直接対話を通じた企業風土改革にも取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。男性労働者の育児休業取得率は、男性の育児休業取得の対象となる従業員がいないため「-」と表示されています。男女賃金差異は、女性活躍推進法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 28.6% |
連結子会社の法定開示データ
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ 日本マニュファクチャリングサービス株式会社
正規雇用労働者のうち、同一労働における男女間賃金格差はありませんが、管理職と非管理職の女性比率が異なること、専門資格を要する業務に従事する賃金水準の高い労働者に女性がいないことが賃金差異の要因と考えられます。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 14.3% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 28.6% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 81.5% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) | 83.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) | 74.8% |
▼ nms エンジニアリング株式会社
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 5.3% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 95.4% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) | 95.4% |
▼ 株式会社TKR
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 6.5% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 53.8% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) | 56.9% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) | 50.4% |
女性の活躍推進
当社及び「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」の規定に基づき公表義務を有する国内連結グループ会社5社の平均値です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 9.3% |
外国人材の活躍促進
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 海外現地法人ローカル幹部比率 | 43.2% |
働き方改革
年次有給休暇取得率は、前事業年度繰越分を含めた当事業年度の付与日数に対し、当事業年度に取得された日数の割合を算定しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 年次有給休暇取得率 | 42.8% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
nms ホールディングスは、持株会社体制のもと、HS事業、EMS事業、PS事業の3つのセグメントを通じて多角的な事業を展開しています。製造派遣・請負を原点とし、電子機器製造受託や電源関連製品の開発・製造・販売へと事業領域を広げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、製造業における人材サービスから、電子機器の製造受託、そして電源関連製品の開発・製造・販売まで、モノづくりの幅広いプロセスをカバーする事業構造を持っています。各事業は国内外で展開され、顧客の多様なニーズに応えることで収益を上げています。
HS事業
HS事業は、国内および海外(中国、ASEAN諸国)でマニュファクチャリングサービス全般を提供しています。製造派遣・請負、生産系エンジニアリング、IT・設計開発エンジニアリング、テクニカルサービス、ロジスティクスサービス、外国人技能実習制度関連の業務を展開しています。
収益は、機動的な人材確保や生産効率向上の複合提案、外国人材定着支援サービスなどから得ています。運営は、日本マニュファクチャリングサービスが行っています。当連結会計年度の売上高は前期比で9.1%増加しました。
EMS事業
EMS事業は、電子機器製造受託サービス(基板実装、組立、プレス、成型、試作、部品調達、検査等)や電子機器修理サービスを提供しています。車載関連機器・部品の設計・開発・製造、シェアリングビジネス、スタートアップソリューション事業も手掛けています。
収益は、高い実装品質と低コストの生産ライン構築による一貫生産・量産、プロセス単体・少量多品種への対応などから得ています。海外では中国、マレーシア、ベトナム、米国、メキシコに生産拠点を展開し、グローバルな事業体制を構築しています。当連結会計年度の売上高は前期比で3.2%減少しました。
PS事業
PS事業は、電源専業メーカーとして、カスタム電源(スイッチング電源、高圧電源)、マグネットロール、各種トランスの開発・設計・製造・販売を行っています。クルマや産業機器類の「電動化」に対応するEV関連製品の開発も進め、新規分野への参入を図っています。
収益は、「安全・安心」を追求した電源・電源関連部品の提供や、新規分野への展開から得ています。運営は、パワーサプライテクノロジーが行っています。当連結会計年度の売上高は前期比で5.7%減少しました。
同社グループは、海外に複数の生産拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。営業外収支において為替変動の影響を受けており、為替リスクを伴う事業運営となっています。特定の顧客への売上集中は見られず、事業セグメント全体でバランスの取れた収益構造となっています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| EMS事業 | 343億円 | 332億円 |
| HS事業 | 232億円 | 253億円 |
| PS事業 | 183億円 | 172億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上高は、当連結会計年度において前期からわずかに減少しましたが、過去5期で見ると変動が見られます。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、当連結会計年度において前期から減少しました。特に親会社株主に帰属する当期純利益は、特別調査委員会による調査および追加の監査手続き等に伴う費用を計上した影響を受けています。
一方で、営業活動によるキャッシュ・フローは前期から増加しており、本業によるキャッシュ創出能力は向上している傾向にあります。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 633億円 | 790億円 | 729億円 | 757億円 | 757億円 |
| 経常利益 | 1.2億円 | 14.3億円 | 14.2億円 | 17.7億円 | 12.3億円 |
| 経常利益率 | 0.2% | 1.8% | 1.9% | 2.3% | 1.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △19.8億円 | 5.1億円 | △1.3億円 | 7.8億円 | 3.1億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | △121.17 | 32.52 | △8.40 | 49.17 | 16.07 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、当連結会計年度において前期から減少しました。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から減少しています。これらの指標は、同社グループの収益体質や組織効率の傾向を示しています。
当連結会計年度では、EMS事業における減益や特別損失の計上が、これらの1人あたり指標に影響を与えたと考えられます。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 6.0百万円 | 5.8百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 0.1百万円 | 0.1百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
nms ホールディングスは、財務基盤の強化と持続的な成長を目指し、事業活動を通じて安定した資金を生み出しています。将来に向けた投資も継続しており、堅実な経営状況を示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
nms ホールディングスの財務基盤を見ると、当期の自己資本比率は13.1%となっており、前期の12.6%からわずかに上昇しました。これはプライム市場の非製造業平均と比較すると低い水準にあります。ROE(自己資本利益率)は当期6.4%で、前期の22.2%から減少しました。手元資金である現金及び預金は当期末で59.9億円となり、前期末の37.9億円から増加しています。同社グループは財務体質の改善を重要課題と認識しており、安定的な財務基盤の構築を目指しています。これらの状況は、同社グループが財務の健全性を維持しつつ、事業活動を継続していく上での基盤を示しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 45.7億円 | 51.1億円 |
| 自己資本比率 | 12.6% | 13.1% |
| ROE(自己資本利益率) | 22.2% | 6.4% |
| 現金及び預金 | 37.9億円 | 59.9億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当連結会計年度におけるキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュフローは31.8億円の収入となり、前期の13.7億円から増加しました。これは主に減価償却費や税金等調整前当期純利益、仕入債務の増加がプラス要因となった一方、法人税等の支払額や利息の支払額、棚卸資産の増加がマイナス要因となっています。
投資活動によるキャッシュフローは8.9億円の支出となり、前期の9.0億円からわずかに減少しました。これは有形固定資産の売却による収入があったものの、有形固定資産の取得による支出や敷金及び保証金の差入による支出が主なマイナス要因となっています。
財務活動によるキャッシュフローは2.1億円の支出となり、前期の12.5億円から減少しました。短期借入金の純増額がプラス要因となった一方で、長期借入金の返済による支出やファイナンス・リース債務の返済による支出が主なマイナス要因です。
これらの結果、フリーキャッシュフローは22.9億円のプラスとなり、前期の4.7億円から大きく増加しました。同社グループは本業で安定的に資金を生み出し、投資活動を賄った上で余剰資金を確保している状況です。これは、同社グループが事業の安定性を維持し、将来の成長に向けた基盤を強化していることを示しています。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 13.7億円 | 31.8億円 |
| 投資CF | △9.0億円 | △8.9億円 |
| 財務CF | △12.5億円 | △2.1億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 4.7億円 | 22.9億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、顧客の生産変動に事業が大きく左右されるリスクを認識しています。主要取引業種であるエレクトロニクス分野や自動車関連分野の生産水準が世界経済の動向に影響を受けるため、大規模かつ急激な生産変動が生じた場合には、財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、同社グループが展開する各事業では競合会社が存在し、一部の製品市場では成熟化が進み、市場が縮小する可能性もあります。技術や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や、新技術・新製品の開発・事業化に要する期間が長期化した場合、同社グループの成長性や収益性が低下するリスクがあります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、請負・受託の拡大を進める上で、一定水準以上の技能を有する人員の確保及び育成を一層推し進める必要があると認識しています。人材の確保及び育成が計画通りに進まない場合、受注機会の損失や採用コストの増加等により、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
nms ホールディングスは、「ニッポンのモノづくり品質を世界へ」を掲げ、多様な事業を通じて社会に価値を提供することを目指しています。持株会社体制のもと、グループ全体の持続的成長と企業価値向上を追求する企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
nms ホールディングスグループは、「ニッポンのモノづくり品質を世界へ」をキーワードに、「ともに成長をめざす」という経営理念を掲げています。HS事業、EMS事業、PS事業の3つの事業セグメントを国内外で展開し、お客様に新たな価値を提供することを目指しています。
2017年4月からは持株会社体制に移行し、グループ経営と事業執行の分離による意思決定スピードの向上と責任の明確化を図っています。事業間のシナジー追求や迅速なM&A・グループ再編の実行を通じて、持続的成長と企業価値の向上を目指す方針です。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
nms ホールディングスグループは、「人が輝き、成長実感が溢れる会社」を目指し、企業文化の醸成に取り組んでいます。社員一人ひとりの能力発揮を重視し、「ダイバーシティ&インクルージョン」を主眼に据え、多様な価値観を活かすことで変革への対応力を強化しています。
社員のワークライフバランスやキャリア志向に合わせた活躍の場を提供し、安心して働ける職場環境づくりを進めています。また、国内外での事業展開において、人権尊重を重要な課題と認識しており、レスポンシブル・ビジネス・アライアンス(RBA)行動規範を支持しています。
同社グループの役職員が遵守すべき基本的な規範として、「nms ホールディングスグループ 人権ポリシー」「nms ホールディングスグループ行動規範」「障がいのある社員の保護に関する指針」を制定し、公開しています。不正を防止し、誠実・公正な取引を徹底する組織づくりを重視しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
nms ホールディングスグループは、過去の不適切な経費使用や会計処理の問題を厳粛に受け止め、経営体制とガバナンスの見直しを重要な課題としています。2026年度からの3年間を「再建フェーズ」と位置づけ、ガバナンス、事業基盤、財務基盤の強化を重点課題として取り組む方針です。
ガバナンス強化のため、監督と執行の役割分担を明確化し、取締役会の監督機能強化を図っています。具体的には、社外取締役の拡充や指名・報酬諮問委員会の運営を通じて、経営の透明性と客観性の向上を目指しています。また、CxO体制や専門組織の整備、主要子会社を含む役員体制の見直しにより、グループ全体の管理体制強化を進めています。
再発防止策として、経営会議の再開やグループ役職員へのコンプライアンス研修を定期的に実施しています。経理財務部門における情報収集体制と会計処理機能の強化、グループ横断の内部・外部通報窓口の継続活用など、実効性のある内部統制とガバナンス体制の確立を推進しています。
これらの事業基盤強化を支える横断施策として、人材戦略とデジタル戦略の推進にも取り組んでいます。グループ各社における人材管理、教育、評価、処遇の見直しを進め、社員エンゲージメントの向上を通じて組織の活性化と生産性向上を図る方針です。
経営情報の一元化やデータ活用により、意思決定の高度化と業務改革を推進しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
nms ホールディングスは監査等委員会設置会社であり、取締役会は監査等委員である取締役3名を含む9名で構成されています。社外取締役が過半数を占める指名諮問委員会と報酬諮問委員会を設置し、経営の効率性と透明性を高めることを基本方針としています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
nms ホールディングスの株主構成を見ると、特定の事業会社と個人が大株主として名を連ねています。筆頭株主はワールドホールディングスであり、安定した資本基盤を形成していることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| ワールドホールディングス | 32.91% |
| 小野 文明 | 18.73% |
| 投資事業有限責任組合JAICサプライチェーンファンド | 3.97% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長CEOは樋口晋平氏が務めています。社外取締役比率は55.6%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 樋口 晋平 | 代表取締役社長CEO | 2001年株式会社リクルートコスモス入社、株式会社野村総合研究所、日本郵政キャピタル株式会社、株式会社かんぽ生命保険等を経て、2025年10月同社入社、執行役員兼コーポレート本部長兼企画部長、2026年4月同社代表取締役社長CEOより現職。 |
| 松本 正登 | 取締役COO | 2004年日本マニュファクチャリングサービス株式会社入社、nms (Thailand) Co., Ltd. Managing Director、日本マニュファクチャリングサービス株式会社代表取締役社長等を経て、2026年4月同社取締役COOより現職。 |
| 渡辺 一博 | 取締役CHRO | 1985年松下電器産業株式会社入社、パナソニック株式会社、パワーサプライテクノロジー株式会社代表取締役会長等を経て、2026年4月同社取締役CHROより現職。 |
| 太田 聡 | 取締役 | 1983年ソニー株式会社入社、Sony Electronics Inc. ゼネラルマネージャー、株式会社TKR代表取締役社長等を経て、2020年6月同社取締役より現職。 |
社外取締役は、大野一郎氏(元株式会社オルタステクノロジー代表取締役・指名諮問委員・報酬諮問委員)、上條勉氏(元株式会社東芝執行役上席常務・指名諮問委員・報酬諮問委員)、横山友之氏(横山経営会計事務所代表者・監査等委員・指名諮問委員・報酬諮問委員)、渡邉雅之氏(弁護士法人三宅法律事務所シニアパートナー弁護士・監査等委員・指名諮問委員・報酬諮問委員)、森井じゅん氏(森井会計事務所代表公認会計士・税理士・監査等委員・指名諮問委員・報酬諮問委員)です。
同社は監査等委員会設置会社を採用しており、取締役会の監督機能を強化しています。独立社外取締役が過半数を占める指名諮問委員会と報酬諮問委員会を設置し、取締役の指名および報酬決定における客観性と透明性を確保しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、確定額報酬としての金銭報酬と非金銭報酬(譲渡制限付株式報酬)により構成されており、業績連動報酬は支給されません。非金銭報酬は企業価値向上へのインセンティブ付与と株主との価値共有を目的としています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 6名 | 90百万円 | 15.0百万円 |
| 社外役員 | 10名 | 26百万円 | 2.6百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。また、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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