【平均年収708万円】データ・アプリケーション 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収708万円】データ・アプリケーション 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

データ・アプリケーションは、データ交換系ミドルウエアなどの基盤型ソフトウェア製品やクラウドサービス、システムインテグレーション、AI関連事業をグループ各社とともに展開しています。直近の連結会計年度では売上高が大きく伸長した一方で、利益は減少する増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社データ・アプリケーション の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月16日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


データ・アプリケーションは、データ交換系ミドルウエアなどの基盤型ソフトウェア製品やクラウドサービスの開発・販売・保守、および関連サービスを提供するソフトウェア事業を展開しています。また、システムインテグレーション事業やAI関連事業も手掛けています。

単体従業員数は135名、連結従業員数は253名です。セグメントはソフトウエア事業、システムインテグレーション事業、AI関連事業の3つです。

主な国内グループ会社は、WEEL、デジタルトランスコミュニケーションズ、メロンなどです。

同社グループは、2024年7月以降にWEEL、デジタルトランスコミュニケーションズ、メロンの3社を連結子会社化し、グループ体制を強化しました。また、当連結会計年度より事業セグメントを3区分に再編しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


データ・アプリケーションは、ソフトウェア開発を主軸とする企業であり、安定した事業基盤のもと、社員の長期的なキャリア形成を支援する環境が整っていると考えられます。社員一人ひとりの成長と働きがいを重視し、多様な働き方を推進する方針が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高い傾向にあり、社員が長く働き続けられる環境であることがうかがえます。これは、安定したキャリアを築きたいと考える転職者にとって魅力的な要素となるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 7,081,000円
平均勤続年数 11.1年
平均年齢 42.1歳
単体従業員数 135人
連結従業員数 253人
単体のグループ内比率 53.4%


同社は確定拠出年金制度を採用しています。これは会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は、人財を持続的な成長と企業価値向上を支える重要な資産と位置付け、人財への投資を経営の重要課題としています。「個人と組織がともに成長し続けるDIGITAL WORK を実現する」をビジョンに掲げ、事業領域の拡大、収益モデルの転換、人的資本の強化を一体的に推進しています。

人事報酬制度では、職務内容とその遂行に必要な顕在能力、並びに業績及び成果を評価の対象としています。昇給は業績評価とコンピテンシー評価を踏まえた役割貢献総合評価の結果に基づき、賞与は個人の業績評価結果を総合的に勘案して決定されます。管理職以上の社員には、中長期的な企業価値向上との連動を図るため、譲渡制限付株式報酬制度を導入しています。

具体的には、「優秀な人財の獲得」「人財育成の強化」「ウェルビーイングの推進」「グループ内での人財の柔軟な活用」の4つの方針をもとに人的資本経営を推進しています。優秀な人財の獲得では、データ連携領域の専門性やクラウド・AI等の先端技術に関する知見を有する人財を、グループ会社化や新卒採用を通じて確保しています。人財育成の強化では、自律的に価値創出を担う人財の育成と、多様な人財を結び付け成果へと転換するマネジメント力の強化を掲げ、後継者育成、職種別スキル訓練、自発的な学習を支援する三層の育成施策を展開しています。

ウェルビーイングの推進では、リモートワーク、フル・フレックス制度、副業・兼業制度の導入など、働き方の柔軟性を確保しています。また、社員持株会奨励金の増額やウェルビーイング手当の支給、産業医・保健師による健康相談対応など、報酬・インセンティブの整備と社員の心身の健康を含めた総合的な社内環境の整備を進めています。グループ内での人財の柔軟な活用は、キャリア形成の一環として多様な領域での経験機会を提供し、専門性の深化と領域横断的な経験の獲得を促進する方針です。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


当社及び連結子会社は、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の規定による3つの指標(管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異)を公表していないため、記載を省略しております。提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

多様性・登用


ダイバーシティスコアは、JobRainbow社が開発した企業の多様性推進を可視化する指標で、「ジェンダーギャップ」「LGBT」「障害」「多文化共生」「育児・介護」の5つの項目で構成されます。各項目は「行動宣言」「教育・理解促進」「人事制度」「コミュニティ」「働き方」の5つの要素に細分化され、さらに4つの基準を合わせた全100項目で企業のD&Iが評価されます。ダイバーシティスコアのアドバンス水準は~80点です。女性社員比率は当社単体の数値です。

指標 数値
ダイバーシティスコア 82点
女性社員比率(%) 21.0

人材育成・エンゲージメント


スキルズコンピテンシーは、同社が等級別に設定している職務(スキル)基準です。エンゲージメントスコアは、従業員が企業のビジョンや目標に共感し、業務に取り組む意欲や生産性が高いことを示す指標です。

指標 数値
スキルズコンピテンシー 2025年3月期スコア対比で向上
エンゲージメントスコア エンゲージメントサーベイ実施済

その他

指標 数値
人権方針の策定 2024年9月開催の取締役会にて決議、当社Webサイトにて開示済

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


データ・アプリケーショングループは、ソフトウエア、システムインテグレーション、AI関連の3つの事業セグメントを展開し、顧客企業のDX推進を支援しています。データ連携やAI技術を活用した業務効率化を通じて、企業のシステム開発・業務コスト削減に貢献しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、企業の業務プロセスを支える基盤型ソフトウエア製品やクラウドサービスの提供から、EDI/EAIを基軸としたビジネスインフラソリューションの構築、さらには生成AIを活用したシステム開発・コンサルティングまで、幅広いITサービスを提供しています。収益モデルとしては、リカーリング売上比率が高く、特にソフトウエア事業ではサブスクリプション型への移行を進めており、安定した継続収益の積み上げを目指しています。

ソフトウエア事業

データ交換系ミドルウエア等の企業の業務プロセスを支える基盤型ソフトウエア製品及びクラウドサービスの開発・販売・保守、並びにこれらの導入・運用を支援する関連サービスを提供しています。収益は、ソフトウエア製品のライセンス販売や保守サービス、クラウドサービスの利用料から得ています。運営は、データ・アプリケーションが行っています。この事業は前期から売上高が減少する傾向にあります。

システムインテグレーション事業

EDI(電子データ交換)/EAI(企業内アプリケーション統合)を基軸としたビジネスインフラソリューションを展開し、システムインテグレーションやサービス提供を主要事業としています。収益は、システム構築や関連サービスの提供から得ています。運営は、デジタルトランスコミュニケーションズが行っています。

AI関連事業

生成AIを活用したシステム受託開発・コンサルティング・AIメディア運営、並びに時系列解析技術や大規模言語モデルを活用したAI開発及びソフトウエア開発を主要事業としています。収益は、AIを活用したシステム開発やコンサルティングサービスから得ています。運営は、WEEL及びメロンが行っています。この事業は前期から売上高が大幅に増加しました。

同社グループの事業は国内に特化しており、本邦以外の外部顧客への売上高はありません。主要な顧客としては、富士通株式会社への売上高が比較的大きな割合を占めています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
ソフトウエア事業 25.3億円 24.3億円
システムインテグレーション事業 - 13.3億円
AI関連事業 80百万円 5.7億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、直近の連結会計年度で売上高が大きく伸長した一方で、利益は減少する傾向を示しています。これは、連結子会社の増加により売上高が大幅に増加したものの、原価率の高い事業が連結に加わったことや、のれん償却費の増加が影響しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 23.0億円 25.0億円 - 26.1億円 43.2億円
経常利益 4.6億円 5.1億円 - 3.6億円 3.2億円
経常利益率 19.9% 20.3% - 13.8% 7.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 3.2億円 2.2億円 - 2.7億円 1.6億円
1株当たり当期純利益(円) 53.07 35.19 - 43.37 24.57

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの生産性は、従業員数の大幅な増加に伴い、従業員1人あたりの売上高と営業利益は前期から減少する傾向を示しています。これは、連結子会社の増加による従業員数の大幅な増加が、売上高の伸びを上回ったことや、利益が減少したことによるものと考えられます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 17.4百万円 17.1百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.2百万円 1.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務基盤と資金の流れは、事業の安定性と将来への投資余力を示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


自己資本比率はプライム市場平均(非製造業24.2%)と比較して高い水準を維持しており、財務の健全性を示しています。
一方、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均(9.4%)を下回っています。
手元資金である現金及び預金は増加傾向にあり、不況時への耐性がある状態です。
これらの財務状況は、同社グループが安定した事業運営を継続できる基盤を持っていることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 47.8億円 50.2億円
自己資本比率 77.3% 68.4%
ROE(自己資本利益率) 5.7% 3.3%
現金及び預金 38.3億円 41.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは、前期から増加しプラスとなりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益の計上、売上債権の減少、前受金の増加などによるものです。
投資活動によるキャッシュフローは、前期のマイナスからプラスに転換しました。
これは主に、子会社株式の取得による収入があったことによるものです。
財務活動によるキャッシュフローは、前期に引き続きマイナスとなっています。
これは主に、配当金の支払額や長期借入金の返済による支出があったためです。
これらの資金の流れは、同社グループが本業で安定的に資金を生み出し、財務的な無理なく事業を継続できる状態を示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 1.0億円 4.6億円
投資CF △2.6億円 0.8億円
財務CF △1.6億円 △2.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △1.6億円 5.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、新技術や外部環境の急激な変化に伴う技術や製品の陳腐化、競争優位性の確保が困難になる可能性をリスクとして認識しています。
また、ソフトウエア事業における売り切り型からサブスクリプション型への移行に伴う一時的な売上鈍化や、AI関連事業における開発の不確実性による業績予想との乖離もリスクとして挙げられています。

③ 人材・組織に関するリスク

IT人材の需給逼迫が続く労働市場において、計画通りの人材確保ができない場合や人材流出があった場合、あるいは想定通りの人材育成ができなかった場合に、同社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


データ・アプリケーションは、「データと一緒にワクワクする未来へ!」をありたい姿として掲げ、社会インフラを支えるソフトウェアを通じて社会の利便性や生産性向上を目指しています。個人と組織がともに成長し続ける「DIGITAL WORK」の実現を中期ビジョンに据え、持続可能な社会への貢献を重視する企業風土があります。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


データ・アプリケーションは、「データと一緒にワクワクする未来へ!」をありたい姿として定義し、社会インフラを支えるソフトウェアを提供することで、社会の利便性や生産性向上を目指しています。2028年3月期までの中期ビジョンとして、「個人と組織がともに成長し続ける DIGITAL WORK を実現する」を掲げています。

同社グループは、このビジョン達成に向け、事業領域の拡大・開拓、収益安定性の向上、人的資本経営の推進を基本方針としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


データ・アプリケーションは、「未来情報社会創造はひとりひとりの喜びから」を企業理念とし、社員一人ひとりがお客様や社会の課題に向き合い、持続可能な社会の実現に貢献していくことを方針としています。同社グループは、サステナビリティに関する重要課題(マテリアリティ)を特定し、その達成に向けた取り組みを進めています。

人財を重要な資産と位置付け、「個人と組織がともに成長し続けるDIGITAL WORK を実現する」を人財戦略のビジョンとしています。自律性、自己統制、自己確信といったコンピテンシーを持つ社員が成果を上げている傾向があり、優秀な人財の獲得やウェルビーイングの推進、グループ内での人財の柔軟な活用を通じて人的資本経営を推進しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


データ・アプリケーションは、今後の事業成長において、研究開発体制の強化と人材の確保・育成を優先的に対処すべき課題と認識しています。研究開発業務の効率化や品質管理の強化、製品開発における標準化技法の改善を推進しています。また、他企業との共同研究や共同開発にも柔軟に対応可能な体制を構築し、研究開発基盤の強化を図っています。

人材面では、ソフトウエア製品の研究開発に必要な高度な専門技術や知識を有する技術者の確保が不可欠であるとしています。計画的な採用活動を通じて新卒採用及び中途採用を実施し、優秀な人材の確保に注力しています。さらに、教育研修を計画的に実施し、専門性の高い技術者の育成に取り組んでいます。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


データ・アプリケーションは監査等委員会設置会社であり、経営の効率性、健全性及び透明性を確保する体制を構築しています。取締役会は社内取締役と社外取締役で構成され、指名・報酬諮問委員会も設置されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


データ・アプリケーションの筆頭株主は個人株主である橋本慶太氏です。上位株主には複数の投資事業有限責任組合が名を連ねており、これらは光通信株式会社の共同保有者として、同社グループの株式の所有議決権割合の合計が20%以上となっています。このため、光通信株式会社は同社グループのその他の関係会社に該当しており、特定の株主グループが資本構成において一定の影響力を持つ状況です。

株主名 持株比率
橋本 慶太 10.78%
UH Partners 3 投資事業有限責任組合 7.01%
UH Partners 2 投資事業有限責任組合 6.79%
中野 直樹 5.99%
光通信KK投資事業有限責任組合 5.92%


発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点以下第3位以下を四捨五入しています。光通信株式会社及びその共同保有者が保有する同社株式の所有議決権割合の合計が20%以上であるため、光通信株式会社は同社グループの「その他の関係会社」に該当しています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長執行役員は安原武志氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
安原 武志 代表取締役社長執行役員 1989年日商エレクトロニクス株式会社入社、日本オラクル株式会社を経て、2009年同社入社。営業本部長、執行役員営業本部長、取締役を歴任し、2020年4月より現職。
下山 勝義 取締役執行役員 1991年CSK株式会社入社、日本オラクル株式会社等を経て、2019年同社入社。2020年4月より執行役員営業本部長を務め、2025年6月より現職。


社外取締役は、板野泰之氏(元野村総合研究所代表取締役専務執行役員・監査等委員)、浅野昌孝氏(あると築地有限責任監査法人理事長・監査等委員)、本村健氏(岩田合同法律事務所パートナー・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、独立した立場からの意見による牽制を通じて、経営の意思決定における健全性や透明性の確保に努めています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


データ・アプリケーションの取締役報酬は、企業価値の持続的な向上を目的として、固定報酬、業績連動報酬、および株式報酬の3つの要素で構成されています。取締役(社外取締役を除く)の報酬は、固定報酬7割、業績連動報酬2割、株式報酬1割を目安としています。業績連動報酬は連結売上高と連結営業利益を指標とし、株式報酬は譲渡制限付株式報酬が付与されます。



役員ごとの報酬等の総額については、1億円以上を支給している役員はいないため記載を省略しています。取締役の報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。