※本記事は、株式会社エス・エム・エス の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月19日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
同社グループは、「高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける」ことをミッションに掲げています。「医療」「介護/障害福祉」「ヘルスケア」「シニアライフ」を事業領域とし、従事者・事業者・エンドユーザをつなぐプラットフォームを提供しています。
単体従業員数は3,214名、連結従業員数は4,660名です。事業部門はキャリア分野、介護・障害福祉事業者分野、海外分野、事業開発分野の4つです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
エス・エム・エスは、高齢社会の課題解決をミッションに掲げ、多岐にわたる情報インフラ事業を展開しています。創業以来、持続的な成長を続けており、人材を重要な経営資源と位置づけ、従業員の自律的な成長と多様な働き方を支援する環境整備に力を入れています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は比較的若年層の従業員が多く、平均勤続年数も短めであることから、活発な人材の流動性や成長機会の多さがうかがえます。従業員一人ひとりの成長を重視し、新たな機会を提供することで、組織と個人の相互発展を目指す方針が示されています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,179,000円 |
| 平均勤続年数 | 4.3年 |
| 平均年齢 | 32.8歳 |
| 単体従業員数 | 3,214人 |
| 連結従業員数 | 4,660人 |
| 単体のグループ内比率 | 69.0% |
退職給付制度として、一部の海外子会社において確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)の退職一時金制度を採用しています。退職給付債務は2.5億円となっています。
なお、退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは「人材」を最大の経営資源と位置づけ、経営戦略と連動した方針で人的資本への積極的な投資を推進しています。従業員個人の成長が会社の成長につながり、社会への貢献の総量を増やしながら持続的に成長することを目指しています。人材理念は「情熱」「誠実」をもって「プロフェッショナル」であることを追求することです。
報酬制度の基本的な考え方は、従業員の中長期的な成長を促し、能力発揮を通じたミッション達成への貢献を後押しすることです。年齢や勤続年数によらず、各職種において担う役割に応じた能力を処遇に反映する「能力等級制度」を導入しており、公正かつ透明性の高い評価・報酬体系を構築しています。給与水準は、同程度の事業規模・事業フェーズにある上場企業をベンチマークとし、市場競争力を確保できる水準に設定されています。報酬構成は基本給を中心とした給与体系で、一部の職種では賞与を支給し、個人の業績成果にも報いる仕組みです。
人材戦略の重点テーマとして、「ミッション実現のため自律的に成長し価値を創出する人材の確保と育成」「個人の能力を最大限に引き出す労働環境の整備とウェルビーイングの推進」「多様な個性やバックグラウンドを持つ人材が活躍できる組織作り」の3つを掲げています。特に、AIやデータを活用した資本集約型モデルへの進化や新規事業拡張のため、デジタル人材や次世代人材の確保・育成に注力しています。
具体的な取り組みとしては、1on1ミーティングやキャリアアンケートの実施、新卒入社者向けの体系的・長期的な育成プログラム、次世代リーダー・マネジメント層の育成などがあります。また、資格取得支援制度、スキルアップ研修、書籍購入制度、年1回15万円のスキルアップ手当、社内公募制度を通じて、従業員の自律的な能力向上とキャリア開発を支援しています。働きやすい環境整備として、原則19時30分を完全退館時刻に設定し、アニバーサリー休暇(有給)を付与しています。ウェルビーイングの推進では、代表取締役社長直轄の健康推進室を設置し、健康増進やメンタルヘルスサポート、育児・介護支援制度の充実に取り組んでいます。多様な人材が活躍できる組織作りのため、DEI&B推進プロジェクトを開始し、障害のある方の採用と個性・能力に応じた配置、差別・ハラスメントの禁止と内部通報窓口の設置も行っています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。男女賃金差異は、短時間勤務制度を利用する女性比率が高いことや、管理職を含む上位等級における男性比率が高いことを主要因として差異が生じています。同一職種・職務においては性別による賃金の違いはありません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 19.6% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 93.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 74.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規雇用労働者) | 74.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うちパート・有期労働者) | 112.5% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ 株式会社エス・エム・エスサポートサービス
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 25.0% |
グループ全体(連結)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 43.2% |
人材確保・育成
従業員一人当たり研修費は、教育研修費(外部研修費、書籍購入費、資格取得支援費等)及びスキルアップ手当の総額を従業員数で割って算出しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 従業員数 | 4,660名 |
| 従業員一人当たり研修費 | 150,570円 |
労働環境の整備とウェルビーイングの推進
ワーク・エンゲージメントは、ユトレヒト・ワーク・エンゲージメント尺度(UWES)の9項目を組み入れて測定した、9項目のスコア(0=全くない~6=いつも感じる)の全従業員平均です。離職率は正社員(無期雇用労働者)を対象に算出しており、期中に入社し同期間内に退職した者は計算に含んでいません。自己都合による離職理由の多くは、従業員の自律的なキャリア形成を推奨しているため、ステップアップや独立を目的としたものであると認識されています。女性の育児休業取得率は、厚生労働省の規定に基づき算出しているため、出産年度と育児休業取得年度が異なる場合、100%を超えることがあります。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| ワーク・エンゲージメント | 3.3 |
| 離職率 | 11.3% |
| 自己都合による離職率 | 11.3% |
| 育児休業取得率(男性) | 93.0% |
| 育児休業取得率(女性) | 107.0% |
| 育休取得者の復職率 | 98.7% |
| 介護離職者数 | 3名 |
| 健康診断受診率 | 100.0% |
| ストレスチェック受検率 | 100.0% |
| 経済産業省による健康経営優良法人の認定 | 認定 |
多様な人材
障害者雇用率は各年度6月1日時点(厚生労働省 障害者雇用状況報告時点)の数値です。対象範囲はエス・エム・エス、エス・エム・エスサポートサービス、エス・エム・エスフィナンシャルサービス、MIMS Japan株式会社です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 男性従業員比率 | 42.4% |
| 女性従業員比率 | 57.6% |
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 43.2% |
| 障害者雇用率 | 2.52% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
株式会社エス・エム・エスは、高齢社会に適した情報インフラを構築し、人々の生活の質向上に貢献することをミッションとしています。医療、介護/障害福祉、ヘルスケア、シニアライフといった領域で多岐にわたるサービスを提供しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、高齢社会における従事者、事業者、エンドユーザーをつなぐプラットフォームを情報インフラと定義し、様々なサービスを展開しています。国内ではキャリア分野、介護・障害福祉事業者分野、事業開発分野に区分して事業を行っており、これらに海外分野を加えた4つの事業部門で構成されています。特定の顧客への収益集中は見られません。
キャリア分野
医療・介護/障害福祉従事者向けのキャリア関連事業を展開しています。人材紹介やダイレクトリクルーティングサービスを通じて収益を得ており、当連結会計年度は前期から成長しました。
介護・障害福祉事業者分野
介護/障害福祉事業者向けの経営支援プラットフォーム「カイポケ」を提供しています。会員数の増加に加え、ファクタリングや有料オプションサービスの利用拡大、M&Aマッチング、障害福祉人材紹介などが収益に貢献し、当連結会計年度は前期から大きく成長しました。
海外分野
メディカルプラットフォーム事業やグローバルキャリア事業を展開しています。一部顧客のマーケティング予算縮小や中東情勢の影響を受け、当連結会計年度は前期から減収となりました。同社グループの収益全体に占める海外事業の割合は一定程度あります。
事業開発分野
ヘルスケア事業領域におけるICTを活用した遠隔での特定保健指導・産業保健等のサービス、シニアライフ事業領域におけるリフォーム事業者情報や葬儀社紹介サービスなどを中心に、新規事業の開発・育成を進めています。当連結会計年度は前期から成長しました。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの業績は、過去5年間で売上高は継続的に増加傾向にあります。経常利益も概ね増加傾向を示していましたが、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は損失となりました。これは主に海外事業における無形固定資産の減損損失を計上したことによるものです。一方で、営業活動によるキャッシュ・フローは当連結会計年度に前期から増加しており、本業でのキャッシュ創出力は維持されている状況です。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 389億円 | 457億円 | 540億円 | 610億円 | 647億円 |
| 経常利益 | 77.3億円 | 87.6億円 | 99.0億円 | 83.6億円 | 87.2億円 |
| 経常利益率 | 19.9% | 19.2% | 18.3% | 13.7% | 13.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 54.1億円 | 64.1億円 | 72.3億円 | 60.5億円 | △143億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 62.07 | 73.51 | 82.97 | 70.96 | △173.66 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、当連結会計年度に前期から増加しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も当連結会計年度に前期から増加しており、従業員一人あたりの稼ぐ力は向上している傾向が見られます。これは、事業規模の拡大と組織の効率化が進んでいることを示しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 13.5百万円 | 13.9百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.4百万円 | 1.5百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
株式会社エス・エム・エスは、事業活動で得た資金を投資に回しつつ、手元資金を確保している状況です。財務基盤の健全性と資金の流れから、同社グループの経営状況を読み解きます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は前期の61.5%から当期は50.2%となりました。これはプライム市場の非製造業平均(24.2%)と比較して高い水準を維持しています。
ROE(自己資本利益率)は前期の13.3%から当期は△38.9%となり、プライム市場平均(9.4%)を下回る結果です。手元資金を示す現金及び預金は、前期の162億円から当期は137億円に減少しています。
これらの状況は、同社グループが事業活動を継続していく上での資金的な余力と、収益性の変化を示しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 473億円 | 267億円 |
| 自己資本比率 | 61.5% | 50.2% |
| ROE(自己資本利益率) | 13.3% | △38.9% |
| 現金及び預金 | 162億円 | 137億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、前期の58.1億円の収入から当期は88.0億円の収入へと増加しました。これは主に、税金等調整前当期純損失の計上があるものの、減価償却費や減損損失といった非資金項目が影響しています。
投資活動によるキャッシュフローは、前期の△40.7億円の支出から当期は△41.3億円の支出へと増加しています。これは主に「カイポケ」等のシステム開発投資や事業拠点拡充のための有形固定資産の取得によるものです。
財務活動によるキャッシュフローは、前期の△41.5億円の支出から当期は△73.5億円の支出へと増加しました。自己株式の取得や長期借入金の返済、配当金の支払いが主な要因です。
結果として、事業活動で得た資金から投資活動への支出を差し引いたフリーキャッシュフローは、前期の17.4億円から当期は46.7億円へと増加しています。同社グループは本業で安定的に資金を生み出し、成長のための投資を行いつつも、手元に資金を残している状況です。これは、同社グループが事業の成長と財務の健全性を両立させながら、将来に向けた基盤を構築していることを示しています。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 58.1億円 | 88.0億円 |
| 投資CF | △40.7億円 | △41.3億円 |
| 財務CF | △41.5億円 | △73.5億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 17.4億円 | 46.7億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、医療、介護/障害福祉、ヘルスケア、シニアライフといった変化の大きい領域で事業を展開しており、市場環境の変化を的確に把握し、適時適切に対応できない場合には事業活動に悪影響を与える可能性があります。キャリア分野では、求職者の入職までのリードタイム長期化や勤続支援金廃止の影響により、売上高の成長が限定的となりました。
また、海外事業においては、各国固有の政治、経済、社会、法規制、税制、文化・商慣習の違い等により、事業活動に悪影響を与える可能性があります。当連結会計年度では、メディカルプラットフォーム事業での一部顧客のマーケティング予算縮小や、グローバルキャリア事業での中東情勢悪化による医療従事者の渡航への影響等により、売上高が前期比で減収となりました。当連結会計年度において、海外事業で229億円の減損損失を計上しています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、高齢社会に関連する市場の拡大に伴い、社会からの要請を真摯に受け止め主体的に変化対応できる人材の採用及び育成が非常に重要であると認識しています。しかし、少子高齢化による労働人口減少やグローバルでの人材需要増加、必要スキルの高度化、競争力のある就労条件の整備不足により、多様で有能な人材を確保できない可能性があります。この場合、事業遂行に必要な人員を十分に確保できず、事業活動に悪影響を与える場合があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
エス・エム・エスは、「高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける」ことをグループミッションに掲げています。永続的な成長を通じて社会貢献の総量を拡大していくことを経営理念としています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
エス・エム・エスグループは、「高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける」ことをグループミッションに掲げています。同社グループは「医療」「介護/障害福祉」「ヘルスケア」「シニアライフ」を事業領域とし、従事者・事業者・エンドユーザをつなぐプラットフォームを情報インフラと定義しています。
高齢社会が直面する「質の高い医療・介護/障害福祉サービスの提供が困難」「現役世代の負担がより深刻」「高齢社会の生活にまつわる困りごとの解決が困難」という3つの課題を、情報インフラの構築を通じて解決することを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
エス・エム・エスグループは、人材理念として「情熱」「誠実」をもって「プロフェッショナル」であることを追求することを掲げています。経営原則には「組織と個人の相互発展」と「経営プロセスの縦横リンク」があります。
「組織と個人の相互発展」は、組織の成長が個人の成長機会となり、個人の成長が組織の成長と社会貢献につながるサイクルを指します。「経営プロセスの縦横リンク」は、全従業員が主体者として経営プロセスを回し、各階層で縦横につなぐことで、組織一丸となってミッション実現を目指す考え方です。
多様な個性やバックグラウンドを持つ人材が活躍できるよう、互いを尊重し、ともに成長する企業風土の醸成に取り組んでいます。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
エス・エム・エスグループは、これまでの労働集約型モデルへの依存や自前主義への偏重などを経営課題と認識しています。これらの課題を解決し企業価値を最大化するため、「企業価値最大化に向けたロードマップ」を策定しました。
今後10年を「第三創業期」と位置づけ、AIやデータを徹底活用した資本集約型モデルへの進化、外部連携を通じた情報インフラの構築を推進しています。また、AIやデータ活用を牽引するデジタル人材や、新規事業を開拓する次世代人材の確保・育成を不可欠な要素としています。
ガバナンス体制の強化として「企業価値向上委員会」を設置し、社内取締役の報酬制度も企業価値向上と連動性の高い設計に変更しています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
エス・エム・エスは監査等委員会設置会社として、迅速かつ果断な経営判断と、透明性・公正性を重視したガバナンス体制を構築しています。社外取締役が独立した立場から経営の監視・監督を行う体制です。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成を見ると、筆頭株主はMORO合同会社であり、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)やMISAKI ENGAGEMENT MASTER FUNDといった機関投資家が上位に名を連ねています。特定の株主グループが経営に強い影響力を持つというよりは、多様な投資家によって支えられている資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| MORO合同会社 | 18.72% |
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 11.19% |
| MISAKI ENGAGEMENT MASTER FUND | 3.44% |
なお、オアシス マネジメント カンパニー リミテッドから2026年2月10日付で提出された変更報告書により、2026年2月3日時点で15,397,600株(17.58%)を所有している旨の報告を受けていますが、同社としては2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができないため、上記大株主の状況には含めていません。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性4名・女性2名)で構成され、女性役員比率は33.3%です。代表取締役社長は髙畑正樹氏が務めています。社外取締役比率は66.7%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 髙畑 正樹 | 代表取締役社長 経営管理本部長 指名・報酬諮問委員 | 2007年あずさ監査法人入所、フロンティア・マネジメントを経て2013年同社入社。MIMSグループCFO、CEOを歴任し、2026年1月より同社代表取締役社長、経営管理本部長、指名・報酬諮問委員に就任。エムスリーキャリア取締役も現職。 |
社外取締役は、安田誠氏(㈱ブレインパッド取締役・㈱Seedim代表取締役)、河﨑武士氏(ライフネット生命保険取締役副社長CFO)、髙木暢子氏(髙木暢子公認会計士事務所代表・指名・報酬諮問委員長・監査等委員長)、原田哲郎氏(㈱ドリームインキュベータ取締役会議長・指名・報酬諮問委員)、大田愛子氏(のぞみ総合法律事務所パートナー)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、社外取締役が独立した立場から経営の監視・監督を行う体制を構築しています。社外取締役は、社内出身者とは異なる経歴・知識・経験に基づき、会社の重要な意思決定への参加や経営陣への実効的な監視・監督を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社は、企業価値の長期継続的な向上と社会貢献を促すインセンティブとして役員報酬制度を設計しています。報酬は基本報酬、年次賞与、事後交付型株式報酬で構成され、代表取締役には同社株式の保有を促進し、株主との利害一致を図る方針です。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 3名 | 1.8億円 | 60.3百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 27百万円 | 9.0百万円 |
対象となる社外役員は全員が監査等委員であり、かつ、社外役員でない監査等委員は存在しないため、社外役員の欄に該当する者の報酬等の額を記載しています。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
💬キャリコネで会社の実態を確認する
決算資料で業績や財務の状況を把握することは、転職の準備として非常に有効です。数字は会社の今の実力と方向性を正直に示しています。
ただ、数字だけでは見えてこないこともあります。職場の雰囲気、上司との関係、実際の残業の実態、昇給のリアル——こうした情報は、現役社員やOB・OGの声から得られます。
企業口コミサイト「キャリコネ」では、社員のリアルな口コミや給与明細、求人情報をまとめて確認できます。決算データと合わせてチェックすることで、応募判断の精度が上がります。



上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。