※本記事は、幼児活動研究会株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月17日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
幼児活動研究会は、幼児体育指導関連事業とコンサルティング関連事業を展開しています。幼稚園、保育園、こども園向けに正課・課外体育指導や療育事業、小規模保育事業を経営し、経営指導や運営指導も行っています。
単体従業員数は569名です。セグメントは幼児体育指導関連事業、コンサルティング関連事業の2つです。
幼児活動研究会は、幼稚園、保育園、こども園向けに正課・課外体育指導、療育事業、小規模保育事業などを展開しています。また、これらの施設に対する経営指導や運営指導も行っています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
幼児活動研究会は、「人を喜ばす」という社風のもと、未来を担う子どもたちへの貢献をミッションに掲げています。幼児体育の分野で日本一を目指し、サステナビリティへの取り組みを通じて社会と地球の持続可能な発展に貢献しています。人財を最大の経営資源と位置づけ、社員が誇りを持って働ける環境づくりに注力している会社です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、比較的若い年齢層の従業員が、長期にわたって勤務する傾向が見られます。これは、新しい才能と経験豊富なプロフェッショナルがバランス良く共存している職場環境を示していると言えるでしょう。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,494,000円 |
| 平均勤続年数 | 12.1年 |
| 平均年齢 | 34.5歳 |
| 単体従業員数 | 569人 |
| 連結従業員数 | - |
| 単体のグループ内比率 | - |
幼児活動研究会は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)の退職給付制度を採用しています。同社は、従業員の退職給付に備えるため、非積立型の確定給付制度に基づく退職一時金制度を採用しています。退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、退職給付債務は15.4億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
幼児活動研究会は、「未来を背負う子供たちの為、日本社会、人類世界に貢献する」というミッションのもと、人財を最大の経営資源と認識しています。特に、子どもたちや教育・保育関係者と直接向き合う指導員の「指導力」と「人間力」を競争力の源泉としています。サステナビリティ基本方針における「人間尊重」を基盤とし、人財育成と社内環境整備に力を入れています。
人財育成においては、「専門性と人間性を兼ね備えた指導員の育成」として、独自の研修プログラムや「指導研究室」による指導方法のアップデート、社内「指導等級制度」を通じて質の高い指導技術と人間性を養っています。「次世代のリーダー・経営人財の育成」では、階層別研修や経営幹部層向けの社長との定期対話セッションを実施し、組織力の強化を図っています。また、「コスモフィロソフィー」の浸透と共有のため、方針研修や人事アンケート、自己啓発プログラムの充実を通じて、従業員のモチベーション向上とキャリア構築を支援しています。
社内環境整備では、「働き方改革と労働環境の適正化」として、モバイル勤怠システムや旅費精算システムの導入などITツールを活用し、業務効率化と長時間労働の抑制を進めています。「健康経営の推進」として、定期健康診断の受診徹底やメンタルヘルスケア体制の構築にも取り組んでいます。「多様な人財の活躍とエンゲージメント向上」では、年齢や性別に関わらない公平な評価を行い、女性活躍推進を重点施策として採用・昇格における意識改革や企業主導型ベビーシッター利用者支援事業などの両立支援制度を導入しています。さらに、療育事業と連動した障がい者雇用の促進も行い、多様な人財が活躍できる土壌を整えています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。男女の賃金の差異は、管理職者の女性労働者が少ないことと職階の差が原因であり、非管理職者の労働者について男女の賃金の差異を比較した場合に特段の差異はありません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 6.6% |
| 男性育児休業取得率 | 58.3% |
| 男女賃金差異(全労働者) | 49.6% |
| 男女賃金差異(正規雇用) | 75.9% |
| 男女賃金差異(パート・有期労働者) | 24.9% |
ダイバーシティとインクルージョン
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理者率 | 6.6% |
| 障がい者雇用率 | 3.0% |
| 男性の育児休業取得率 | 58.3% |
労働安全衛生の徹底
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 労働災害率 | 12.6% |
働きがいのある職場環境の整備
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 有給休暇取得率 | 70.5% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
幼児活動研究会は、幼児体育指導とコンサルティングの二つの事業を柱に、幼稚園や保育園、こども園の教育活動を支援しています。子どもたちの健全な成長をサポートするとともに、園の経営・運営指導も手掛けています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は、幼児体育指導関連事業とコンサルティング関連事業の二つのセグメントで事業を展開しています。幼児体育指導関連事業が同社の収益の大部分を占めており、コンサルティング関連事業がこれに続いています。
幼児体育指導関連事業
幼稚園、保育園、こども園の保育の一環として行う正課体育指導や、幼児・児童を対象とした課外体育指導を提供しています。また、障がい児向けの体育教育指導を行う療育事業や小規模保育事業の経営も手掛けています。
収益は、これらの体育指導サービスや療育事業、保育事業の提供から得ています。
コンサルティング関連事業
幼稚園、保育園、こども園に対し、経営指導や運営指導を行っています。お客様のニーズに応じた総合的なサポート指導や個別研修に注力しています。
収益は、これらのコンサルティングサービスの提供から得ています。
同社の売上高はすべて日本国内の外部顧客からのものであり、海外比率や為替リスクは発生していません。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 幼児体育指導関連事業 | 67.9億円 | 71.9億円 |
| コンサルティング関連事業 | 2.8億円 | 2.9億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社の直近の業績は、売上高、経常利益、当期純利益ともに増加傾向にあります。正課・課外クラブの月謝値上げや療育事業の売上増加が、全体の増収に貢献しました。経常利益と当期純利益も、売上高の増加に伴い大きく伸びています。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
幼児活動研究会は、安定した財務基盤を維持しながら、事業活動を通じて着実に資金を創出している状況です。本業で得た資金を将来への投資に回しつつ、手元資金も確保していることがうかがえます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社は高い自己資本比率を維持しており、強固な財務基盤を持っていることが示されています。手元資金も潤沢に確保されており、事業運営における安定性が期待できる状況です。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産の部 | 102.8億円 | 110.0億円 |
| 自己資本比率 | 76.2% | 76.0% |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
| 現金及び預金 | 92.5億円 | 98.7億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社の営業活動によるキャッシュ・フローは、当事業年度において12.0億円の収入となりました。これは本業で安定的に資金を生み出していることを示しています。投資活動によるキャッシュ・フローは△3.2億円の支出となっており、主に投資有価証券の取得や業務系のシステム投資に資金が使われています。
財務活動によるキャッシュ・フローは△2.6億円の支出であり、配当金の支払いが主な要因です。フリーキャッシュ・フローは8.8億円のプラスとなっており、本業で得た資金が投資活動による支出を上回っています。この資金の流れは、同社が事業活動で安定的に資金を創出し、将来に向けた投資も行いつつ、手元に資金を残している状況を示しています。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 9.2億円 | 12.0億円 |
| 投資CF | △3.6億円 | △3.2億円 |
| 財務CF | △2.5億円 | △2.6億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 5.6億円 | 8.8億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社の事業は、少子化の影響を受ける可能性があります。幼稚園・保育園・こども園の園児数が減少した場合、契約園数や会員数の伸び悩みが業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症や新型インフルエンザなどの流行性疾患が蔓延した場合、幼稚園・保育園・こども園の休園措置により、体育指導の中止を余儀なくされ、業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社は、創業以来独自の手法で幼児体育指導やコンサルティング業務を展開しており、指導ノウハウ等の情報が社外に流出した場合、市場での優位性を確保できなくなる可能性があります。ただし、同社は指導ノウハウが模倣できるものではないと考えており、影響は軽微であると認識しています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
幼児活動研究会は、「お客さまを喜ばし、社員を喜ばす」という経営理念のもと、未来を担う子供たちの成長を支援することを使命としています。幼児体育・幼児教育の分野で社会に貢献し、日本一を目指す企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
幼児活動研究会は、「お客さまを喜ばし、社員を喜ばす」を経営理念としています。同社は「未来を背負う子供たちの為、日本社会、人類世界に貢献する」ことをミッションに掲げています。
幼児体育、幼児教育を通して子供たちの成長を支援し、幼児教育総合サービス・指導・教育企業として幼児体育・幼児教育日本一を目指しています。人間として正しいかを経営判断とし、指導で社会に貢献すること、子供に的を絞り多角化すること、成長拡大と安定、伸びるところを伸ばすことを経営方針としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
幼児活動研究会は、「お客さまを喜ばし、社員を喜ばす」という経営理念と「人を喜ばす」という社風を大切にしています。同社では「経営計画書」や「コスモフィロソフィー」を共通の考え方としています。
人間として正しいか否かを経営判断の基準とし、損得ではなく善悪で判断し、高い倫理道徳観を持って行動することを重視しています。また、物や設備ではなく、サービスやノウハウで社会に貢献することを目指しています。
『社会・地球の持続可能な発展への貢献』にも取り組んでおり、「スマート社会への貢献」「サービス品質の向上」「経営体質の強化」「人間尊重」を重要課題としています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
幼児活動研究会は、少子化の進行による市場規模縮小に対し、教育の質の向上への期待に応えることを課題としています。質の高いサービス開発と提供、そしてそれを現場で具現化する指導スタッフの育成に注力しています。
研修体制の抜本的な拡充を通じて全社的な指導レベルの底上げを図り、多角的かつ専門性の高いプログラムを展開しています。また、内部管理体制の強化とコーポレート・ガバナンスの充実、危機管理体制の強化も重点テーマです。
事業継続計画(BCP)の見直しやITインフラの強靭化、情報セキュリティを含むリスク管理の徹底にも取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
幼児活動研究会は監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会が経営を監督する体制を採用しています。経営の透明性確保と意思決定の迅速化のため、複数の委員会を設置し、ガバナンス体制の強化に取り組んでいます。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
幼児活動研究会の株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社である山善です。また、取締役である山下明子氏や代表取締役社長の山下孝一氏といった創業家関係者が上位株主として名を連ねています。複数の投資事業有限責任組合も主要株主として同社を支えています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 山善 | 36.68% |
| UH Partners2投資事業有限責任組合 | 10.05% |
| 山下明子 | 9.44% |
| 光通信KK投資事業有限責任組合 | 6.40% |
| コスモ従業員持株会 | 5.03% |
所有株式数は、2026年3月31日現在の状況を記載しております。ただし、2026年3月31日現在の役員持株会を通しての所有分は含まれておりません。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役社長は山下孝一氏が務めています。社外取締役比率は14.3%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 山下 孝一 | 代表取締役社長 | 1972年9月同社設立代表取締役社長。1997年2月有限会社日本経営教育研究所代表取締役。2005年10月学校法人大和学園理事長。2015年7月山善取締役より現職。 |
| 広田 照彰 | 専務取締役 | 1978年4月同社入社。2000年3月同社取締役本部長。2005年4月同社常務取締役。2013年6月同社専務取締役より現職。 |
| 川田 伸 | 取締役管理本部長 | 1984年4月同社入社。2005年4月同社西日本事業部長。2015年6月同社取締役管理本部長兼経営企画室長。2022年4月同社取締役管理本部長より現職。 |
| 久賀 満雄 | 取締役事業本部長 | 1984年4月同社入社。1995年4月同社課長。2007年4月同社東日本事業部長。2016年4月同社取締役事業本部長より現職。 |
| 山下 明子 | 取締役管理本部副本部長兼事業管理部長 | 1972年9月同社取締役副社長。2006年9月学校法人大和学園理事長。2015年7月山善代表取締役社長。2016年4月同社取締役管理本部副本部長兼事業管理部長より現職。 |
| 八田 哲夫 | 取締役 コスモ・コンサルティング 事業部部長 | 1989年4月同社入社。2003年4月有限会社日本経営教育研究所取締役。2013年6月株式会社日本経営教育研究所代表取締役社長。2024年6月同社取締役コスモ・コンサルティング事業部部長より現職。 |
社外取締役は、大野俊一氏(リンクアンドモチベーション取締役)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会が経営の最高意思決定機関として機能しています。社外取締役と監査役会が経営監視機能を担い、リスク・コンプライアンス委員会などの設置を通じて意思決定プロセスの透明性向上を図っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
幼児活動研究会の役員報酬は、月例の基本報酬(金銭報酬)を主軸とした固定報酬で構成されています。各役員の報酬水準は、役位や担当職務、貢献度などを総合的に考慮して決定される方針です。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 6名 | 1.7億円 | 29.0百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 14百万円 | 14.0百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 7百万円 | 2.3百万円 |
報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、個人別報酬は開示されておりません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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