【平均年収502万円】チムニー 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収502万円】チムニー 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

チムニーは、飲食事業を主軸とし、コントラクト事業や酒販事業などをグループ各社とともに展開しています。600名を超える従業員を擁し、直近期は増収減益となりました。


目次

※本記事は、チムニー株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


チムニーは飲食事業を主軸とし、「はなの舞」や「さかなや道場」などのブランドで店舗運営を行っています。また、防衛省や法務省所管の施設内食堂の受託運営を行うコントラクト事業も展開しています。

同社グループの単体従業員数は613名、連結従業員数は659名です。セグメントは飲食事業、コントラクト事業、その他、酒販事業の4つです。

主な国内グループ会社は、(親会社)やまや(酒販事業)、(連結子会社)紅フーズコーポレーション(飲食事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


チムニーは、飲食事業を主軸とする企業として、従業員を「人財」と位置づけ、その成長と働きがいを重視しています。給与水準や人材育成、多様な働き方への取り組みを通じて、従業員が安心して長く活躍できる環境づくりを目指していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員の定着と成長を重視する姿勢が見られます。平均勤続年数や平均年齢から、一定の経験を積んだ従業員が長く活躍している傾向がうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 5,025,000円
平均勤続年数 9.9年
平均年齢 43.7歳
単体従業員数 613人
連結従業員数 659人
単体のグループ内比率 93.0%

退職給付制度


当社におきまして、確定給付型の制度として退職一時金制度を採用しております。確定給付型とは、給与や勤続年数に応じて将来の給付額があらかじめ決まっている制度です。

退職給付債務は2.4億円となっています。退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「店舗を創る主役は、人である」という考えのもと、従業員を価値創造の源泉である「人財」と位置付け、人財への投資を持続的成長の源泉と捉えています。全員経営を加速するため、人財の確保と育成に取り組んでいます。

成長への先行投資として給与・報酬を決定しており、提出会社において4年連続となるベースアップを含む賃金改定を実施しています。従業員の安心と意欲がお客様の再来店を促す源泉であると考え、エンゲージメント向上と離職率低減を図るため、従業員の挑戦や成果に対して適切に処遇・報酬を決定するよう努めています。

具体的には、自律型組織への変革を目指し、マネージャー職・店長職には新任研修のほか、コーチング研修等を継続的に実施しています。また、「共育」をコンセプトに、外国籍社員・キャリア社員の採用と入社後研修制度の充実、女性管理職育成に向けた個別面談と目標設定、階層別教育の充実とフィードバック面談の強化に取り組んでいます。飲食業の根幹である「調理力」の強化と継承に加え、DX活用により捻出した時間を「人ならではの接客」に充てることで、高付加価値なサービスの実現を目指しています。

人財戦略の重要な要素である健康経営については、2022年に健康経営宣言を行い、経済産業省が認定する「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に5年連続で認定されています。近年クローズアップされているカスタマーハラスメントにつきましても、ガイドラインを策定し、各地の店長会議でセミナーを実施しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。全労働者の男女賃金差異が正規雇用労働者、パート・有期労働者の差異より低いのは、パート・有期労働者の割合が高く、かつパート・有期労働者に占める女性の割合が正規雇用労働者に占める女性の割合より高いためです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 10.6%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 53.1%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 75.2%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 89.6%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


チムニーは、居酒屋を中心とした飲食事業を主軸に、特定の施設内での食堂受託事業、通信販売、酒販事業を展開しています。多様な事業を通じて収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に飲食事業、コントラクト事業、その他(通信販売等)、酒販事業を展開しています。

飲食事業は、居酒屋「はなの舞」や「さかなや道場」などのブランドで店舗を運営しています。直営店とフランチャイズ(FC)店の両方を展開しており、豊洲市場での買参権や農家との直接契約により鮮度の高い食材を調達し、全国への物流網も整備しています。FCオーナーには安定収益が見込める店舗を継承する「建売システム」を提供し、ロイヤリティや食材販売代金を得る収益モデルを構築しています。

コントラクト事業は、防衛省や法務省所管の厚生施設内で食堂受託事業を行っており、全国90ヶ所の施設で飲食提供を中心とした店舗運営を直営で行っています。

その他の事業としては、主に通信販売業を展開しています。

酒販事業では、株式会社やまやグループとの連携により、酒類及び食料品の製造、仕入、卸売、小売を手掛けています。

同社グループの売上高は、単一の製品・サービス区分が連結損益計算書の90%以上を占めており、飲食事業が収益の大部分を占める構造となっています。海外の外部顧客への売上高はなく、収益は国内市場に集中しています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期間にわたり増加傾向を示しています。特に第15期から第16期にかけて大きく伸長し、その後も緩やかな増加を続けています。

経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、第15期に損失を計上しましたが、その後は黒字に転換しました。しかし、第17期から当期にかけては減少傾向にあります。当期は減損損失が計上されたものの、営業活動によるキャッシュ・フローは第15期に損失を計上した期を含め、全ての期でプラスを維持しており、本業によるキャッシュ創出力は継続している状況です。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 101億円 202億円 257億円 262億円 264億円
経常利益 32.5億円 △16.4億円 14.5億円 10.6億円 5.4億円
経常利益率 32.2% △8.1% 5.6% 4.0% 2.0%
親会社株主に帰属する当期純利益 12.3億円 △20.2億円 9.4億円 10.8億円 5.0億円
1株当たり当期純利益(円) 63.60 △104.52 48.66 55.79 26.15

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期からわずかに増加しています。これは、従業員一人ひとりが生み出す売上高が堅調に推移していることを示しています。

一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は前期から減少しています。これは、原材料価格や人件費などのコスト増加が影響し、利益率が低下したことによるものです。売上高の増加に対して利益が減少している傾向は、収益体質の改善や組織全体の効率化が今後の課題となる可能性を示唆しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 39.8百万円 40.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.4百万円 0.7百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、本業で安定的に資金を生み出し、その資金を投資に充てながらも、手元に余剰資金を確保している状況です。これは、事業活動を通じて着実に資金を創出していることを示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率が前期から改善し、手元資金も潤沢に確保されている状況です。ROEは前期から減少していますが、自己資本比率は非製造業のプライム市場平均と比較して高い水準にあります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 60.7億円 64.0億円
自己資本比率 36.3% 40.3%
ROE(自己資本利益率) 19.3% 8.1%
現金及び預金 66.3億円 54.0億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは増加し、投資活動によるキャッシュ・フローは減少、財務活動によるキャッシュ・フローも減少となりました。本業で得た資金を投資に充てつつ、借入金の返済や配当金の支払いを行っている状況です。

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費、減損損失、のれん償却額などにより13.7億円の増加となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出などにより△12.9億円の減少となっています。財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の減少、長期借入金の返済による支出、配当金の支払いなどにより△13.1億円の減少となりました。

これらの資金の流れから、同社グループは本業で安定した資金を創出し、それを成長投資や財務体質の改善に充てていることがうかがえます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 7.7億円 13.7億円
投資CF △6.9億円 △12.9億円
財務CF △13.1億円 △13.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 81百万円 79百万円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、居酒屋業態を主力として展開していますが、お客様の嗜好・ニーズに合わせたブラッシュアップや、食事需要・家族利用に適応する業態、専門業態の開発及び展開への取り組みが遅れた場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、日本国内の景気変動や政府の経済政策、特に物価高騰に伴う個人消費の低迷や原材料価格・人件費・水道光熱費・建築費等の上昇が、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、今後も業績拡大に向けて優秀な人財の確保が不可欠であると認識しています。人財採用環境の変化や、採用した人財の教育が一定レベルに到達せず店舗を管理できる人財が十分に確保できない場合、出店計画、店舗運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


チムニーは、「心」と「食」と「飲」を通じて地域社会にサービスを提供し、世界中のお客様から「ありがとう」と言われる企業を目指しています。全てのステークホルダーから信頼される企業となることを目標に掲げています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


チムニーグループは、「心」と「食」と「飲」を通じて地域社会に「出会い」「語らい」「憩い」と「癒し」のサービスを提供し、世界中のお客様から「ありがとう」と言われる企業になることを企業理念としています。お客様に満足してまた来店してもらえるよう、QSC(Quality、Service、Cleanliness、Atmosphere)の向上に継続して取り組んでいます。

同社グループは、お客様、株主、取引先、FCオーナー、従業員といった全てのステークホルダーから信頼される企業となることを目標に掲げています。中長期的には、「食」と「飲」を中心とした「総合サービス産業」を目指しており、鮮度にこだわる食の六次産業企業として、生産から加工、店舗販売までを一貫して自社展開する六次産業化を推進しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


チムニーグループは、お客様に「ありがとう」と言われる企業を目指し、QSC(Quality、Service、Cleanliness、Atmosphere)の継続的な向上を重視しています。目の前のお客様を大切にし、安全・安心と楽しさを提供することで、お客様を元気にすることを使命としています。

同社グループは、環境と社会への貢献も重視し、従業員が心身ともに安心して働き、働き甲斐を感じられる企業を目指しています。足元の取り組みのスローガンとして「変える勇気、変わる覚悟。全員で創る地域一番店」を掲げ、変化を恐れず挑戦する姿勢を大切にしています。人財教育では「対話型マネジメント」を推進し、リーダーシップ強化と部下の主体的な成長を促す環境作りを進めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


チムニーグループは、安心して来店できる居心地の良い店作りを課題としています。品質・温度・衛生管理の徹底に加え、DXを活用した業務効率化と接客サービスの向上、設備の改修・修繕を通じて「居心地」と「雰囲気」の向上に努めています。

また、人財教育と公平な評価制度の強化、従業員エンゲージメントの向上を重点テーマとしています。「対話型マネジメント」を導入し、リーダーシップ強化と部下の主体的な成長を促す環境を整備しています。多様な人財の確保と戦力化、メンタルヘルスケアの強化にも注力しており、同社は5年連続で「健康経営優良法人」に認定されています。

さらに、サステナビリティ活動の推進も重要なテーマです。経済的価値追求と社会的課題解決の両立を経営戦略の根幹に据え、SDGsの重点項目に沿った取り組みを強化しています。特に「育てる漁業」に注力し、陸上完全養殖サーモンの導入を通じて海洋資源の保護と生態系の維持にも貢献しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


チムニーは監査役制度を採用しており、経営の迅速な意思決定と業務の効率性を高める体制を構築しています。業務執行に関する監督と牽制の客観性および中立性を確保することを目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社グループの筆頭株主は事業会社であるやまやです。その他にも複数の事業会社が上位株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
やまや 50.53%
アサヒビール 9.12%
麒麟麦酒 5.18%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は15名(男性14名・女性1名)で構成され、女性役員比率は6.7%です。代表取締役社長は茨田篤司氏が務めています。

氏名 役職 主な経歴
茨田 篤司 代表取締役社長 1989年4月 ㈱住友銀行(現㈱三井住友銀行)入行。2022年6月 同社代表取締役社長執行役員より現職。
山内 英靖 代表取締役会長 1985年4月 ㈱やまや入社。2016年3月 同社代表取締役会長より現職。
水上 貴史 取締役 商品戦略担当 1993年11月 ㈱やまや入社。2024年4月 同社取締役副社長執行役員商品戦略担当より現職。
根本 博史 取締役 営業統括担当 1996年4月 旧チムニー㈱入社。2023年4月 同社取締役専務執行役員営業統括担当より現職。
伊藤 浩之 取締役 店舗開発兼事業開発担当 1995年4月 テンアライド㈱入社。2024年4月 同社取締役常務執行役員店舗開発兼事業開発担当より現職。
寺脇 剛 取締役 管理担当兼IR・サステナビリティ推進担当 2004年7月 ㈱マイカルカンテボーレ入社。2023年7月 同社取締役常務執行役員管理担当兼IR・サステナビリティ推進担当より現職。
阿部 真琴 取締役 財経担当 1998年10月 監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)入所。2025年6月 同社取締役常務執行役員財経担当より現職。
糠塚 紀久夫 取締役 1997年4月 ㈱やまや入社。2024年6月 同社取締役より現職。
田原口 裕基 取締役 1994年4月 ㈱やまや入社。2017年6月 同社取締役より現職。
大竹 聡 取締役 1996年4月 ㈱やまや入社。2022年6月 同社取締役より現職。


社外取締役は、大関均氏(優成アドバイザリー代表取締役)、長山恒正氏(元アサヒビール常務執行役員法人営業本部本部長)です。

同社は監査役制度を採用しており、取締役の任期を1年と定めることで経営責任の明確化を図っています。社外取締役2名と社外監査役1名は、東京証券取引所の定める独立役員として指定されています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社では、取締役の報酬は固定報酬と賞与で構成されています。業績連動報酬や非金銭報酬は支給されていません。監査役の報酬は、株主総会で決議された限度額の範囲内で、監査役の協議により決定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 6名 48百万円 8.0百万円
社外役員 4名 19百万円 4.7百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。