【平均年収1138万円】ENEOSホールディングス 転職ガイド(ENEOS、ENEOSモビリニアなど):知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収1138万円】ENEOSホールディングス 転職ガイド(ENEOS、ENEOSモビリニアなど):知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ENEOSホールディングスは、ENEOS、ENEOSモビリニアなどを傘下に持つ持株会社です。大規模なグループとして、石油製品から再生可能エネルギーまで幅広い事業を展開しています。直近の業績は減収増益となりました。


目次

※本記事は、ENEOSホールディングス株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。

1. 企業概要:どんな会社?


ENEOSホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は1,207名、グループ連結従業員数は34,099名です。

同社グループは、石油製品の製造・販売、石油・天然ガス開発、機能材、電気、再生可能エネルギーなど多岐にわたる事業を展開しています。連結子会社476社を中心に、エネルギー資源の探鉱から供給、次世代エネルギーの開発まで幅広い領域をカバーしています。

主な国内グループ会社は、ENEOS、鹿島石油(石油製品及び石油化学製品の製造)、ENEOS和歌山石油精製(石油製品の製造・販売)、ENEOS NUC(石油化学製品の製造・販売)などです。

前第4四半期連結会計期間において、JX金属が東京証券取引所プライム市場に上場し、ENEOSホールディングスは保有株式の一部を売却しました。これによりJX金属は子会社から持分法適用会社となり、金属事業は非継続事業へ分類され、報告セグメントの区分も変更されました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ENEOSホールディングスグループは、人材を企業価値創出の源泉と位置付け、経営戦略と人材戦略を一体的に推進しています。従業員のエンゲージメントと生産性を高め、人的投資のリターン最大化を目指す方針です。健康経営やダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進にも積極的に取り組んでいます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が長く、従業員が安定してキャリアを築いている傾向が見られます。平均年齢も比較的高く、経験豊富な人材が多数在籍していることがうかがえます。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 11,376,982円
平均勤続年数 17年5ヶ月
平均年齢 43歳9ヶ月
単体従業員数 1,207人
連結従業員数 34,099人
単体のグループ内比率 3.5%


なお、直近の主要子会社のデータは以下の通りです。

会社名 平均年齢 平均勤続年数 平均年間給与
ENEOS 40歳9ヶ月 18年2ヶ月 10,049,765円
ENEOSモビリニア 43歳0ヶ月 15年11ヶ月 5,880,470円


同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。国内子会社では、確定給付企業年金制度、退職一時金制度、社内年金制度、DC企業型年金制度を設けています。

退職一時金制度がありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

退職給付債務は3,380億円、年金資産は2,944億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、人材を企業価値創出の源泉と位置付け、経営戦略と人材戦略を一体的に推進しています。採用や育成、事業ポートフォリオの転換に対応した人材ポートフォリオに基づく適所適材への投資を通じて、従業員のエンゲージメントと生産性の向上、人的投資のリターン最大化を目指しています。

報酬については、持続的な企業価値向上を支える重要な人的投資の一つと位置付けています。報酬水準は、各人の職責・専門性、人材の確保・定着といった観点に加え、事業環境、物価動向、労働市場、同業他社の水準、収益状況、過去の支給実績等を総合的に勘案し、適正な水準を設定しています。報酬体系は、役割の大きさ、業績・成果、発揮した能力、組織運営や人材育成への貢献等を適切に反映し、メリハリある処遇を行うことを基本としています。

人材戦略の2本柱として、「適所適材を基本とする効果的な制度の具現・実行」と「安心して誇りを持って働ける企業文化づくり」を掲げています。具体的には、キーポジションにおける適所適材の人材配置を推進し、経営チームの専門性・経験の可視化と共通基準に基づく後継者選任プロセスを整備しています。

企業文化づくりにおいては、健康経営、働きやすさ(心理的安全性の確保、多様性の受容)、働きがい(存在承認を前提とする組織づくり)の3つに焦点を当てています。CHRO(最高人事責任者)を議長とするCHRO会議を設置し、グループ共通KPIの設定や人材戦略の確認、共同取組事項の議論を行っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異は、本記事では取得できていません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 12.5%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ ENEOS

管理職比率等の男女差により賃金差が生じていますが、賃金制度において性別による差はなく、資格別の人数構成の差によるものです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 4.0%
男性労働者の育児休業取得率 86.2%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 76.6%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 76.4%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 38.6%


▼ ENEOS Xplora

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 7.6%
男性労働者の育児休業取得率 57.1%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 73.2%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 76.5%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 13.9%


▼ ENEOSマテリアル

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 6.4%
男性労働者の育児休業取得率 115.6%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 73.8%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 74.5%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 55.9%

人材育成・エンゲージメント


実績の集計対象範囲は、ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジーです。

指標 数値
1人当たり教育投資額 8.2万円
成長機会スコア(肯定的回答率) 59%
働きがいスコア(肯定的回答率) 64%
働きやすさスコア(肯定的回答率) 71%

健康・安全


実績の集計対象範囲は、ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジーです。

指標 数値
プレゼンティーイズム 20.4%
喫煙率 22.0%
適正体重維持者の比率(BMI25未満) 68.0%
重大な労働災害(死亡労働災害)件数 1件
TRIR(記録災害度数率) 2.44
LTIR(休業災害度数率) 0.89

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ENEOSホールディングスは、石油製品の精製・販売を中核としつつ、石油・天然ガス開発、機能材、電気、再生可能エネルギーといった多岐にわたる事業を展開する持株会社です。同社グループは、国内外に多数の子会社や持分法適用会社を擁し、エネルギーと素材の安定供給を通じて社会を支える幅広いビジネスモデルを構築しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、エネルギーと素材を基盤とした多様な事業ポートフォリオを構築し、それぞれの事業領域で収益を上げています。特に、石油製品の精製・販売を主力としながら、次世代エネルギーや環境対応型事業への転換も進めています。

石油製品ほか

同社グループの主要な事業であり、国内最大の燃料油販売シェアを持つ石油精製販売事業を展開しています。また、SAF(持続可能な航空燃料)や水素、合成燃料といった次世代エネルギー事業にも取り組んでいます。
収益は、ガソリン、灯油、潤滑油などの石油製品、石油化学製品、ガス等の販売から得ています。運営は、ENEOSが行っています。

石油・天然ガス開発

石油・天然ガスの探鉱・開発・生産・販売に加え、CCS/CCUS(二酸化炭素回収・貯留・有効利用)を中心とした環境対応型事業も推進しています。エネルギーの安全・安定供給に貢献し、収益源の多様化を図っています。
収益は、原油や天然ガスなどの販売から得ています。運営は、ENEOS Xploraが行っています。

機能材

主にタイヤ材料として使われる合成ゴムやその関連製品、高機能化学品の生産・販売を手がけています。サステナブル原料の技術開発やカーボンニュートラル推進のための施策にも注力しています。
収益は、合成ゴムや熱可塑性エラストマーなどの販売から得ています。運営は、ENEOSマテリアルが行っています。

電気

発電事業や電気小売事業を主要な領域とし、電力の需給バランス安定化に貢献するVPP(仮想発電所)事業にも取り組んでいます。収益力向上と安定化を目指し、電力販売の強化を進めています。
収益は、主に火力発電による電力等の販売から得ています。運営は、ENEOS Powerが行っています。

再生可能エネルギー

太陽光、陸上風力、バイオマスといった再生可能エネルギーの電源開発・発電・販売事業を展開しています。洋上風力を含め、再生可能エネルギー全般を幅広くカバーし、脱炭素社会への貢献と経済性確保の両立を目指しています。
収益は、再生可能エネルギー発電所から発電した電力等の販売から得ています。運営は、ENEOSリニューアブル・エナジーが行っています。

その他

アスファルト舗装や土木・建築工事、非鉄金属製品及び機能材料・薄膜材料の製造・販売、非鉄金属リサイクル、不動産賃貸、資金調達等のグループ共通業務が含まれます。金属事業は持分法適用会社となったJX金属が担っています。
収益は、建設事業の工事請負契約や金属事業からの持分法による投資利益などから得ています。

同社グループの売上高は、顧客の所在地に基づくと日本が最大の割合を占めますが、シンガポール、中国、その他アジア地域など海外からの収益も一定の比率を占めています。これにより、国際的な市況変動や為替相場の影響を受ける可能性があります。特定の外部顧客への収益集中は見られません。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期) セグメント利益(2025年3月期) セグメント利益(2026年3月期) 利益率
石油製品ほか 10兆9,023億円 10兆3,418億円 △507億円 2,924億円 2.8%
その他の事業セグメント 4,765億円 4,914億円 504億円 928億円 18.9%
機能材 3,443億円 3,365億円 177億円 111億円 3.3%
電気 3,132億円 3,322億円 210億円 220億円 6.6%
石油・天然ガス開発 2,428億円 2,167億円 874億円 508億円 23.5%
再生可能エネルギー 433億円 469億円 △169億円 △9.3億円 △2.0%

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績は、売上高、営業利益、税引前利益、親会社の所有者に帰属する当期利益のいずれも変動が見られます。直近の当連結会計年度においては、売上高は前期から減少したものの、営業利益、税引前利益、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期から増加しました。特に営業利益は大幅な増益となりました。

これは、前連結会計年度に子会社であったJX金属が持分法適用会社へ移行し、金属事業を非継続事業に分類したことによる影響や、原油価格や為替相場の変動、在庫影響の改善などが複合的に作用した結果となっています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 10兆9,218億円 15兆166億円 12兆3,446億円 12兆3,225億円 11兆7,655億円
税引前利益 7,718億円 2,574億円 3,679億円 882億円 4,488億円
税引前利益率 7.1% 1.7% 3.0% 0.7% 3.8%
親会社の所有者に帰属する当期利益 5,371億円 1,438億円 2,881億円 2,261億円 2,587億円
1株当たり当期純利益(円) 167.27 46.57 95.64 79.96 96.18

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から減少しましたが、従業員1人あたりの営業利益は大幅に増加しました。これは、売上高が減少する中でも、事業構造の改革や効率化、収益性の高い事業への注力などにより、本業の稼ぐ力が向上していることを示しています。組織全体の生産性向上への取り組みが、利益面で成果として表れている傾向が見られます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 359.9百万円 345.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.1百万円 13.7百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ENEOSホールディングスは、安定した財務基盤を築きながら、事業活動を行っています。キャッシュ・フローも本業で着実に資金を生み出し、将来に向けた投資と財務の健全性を両立している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


ENEOSホールディングスは、自己資本比率が当期37.1%と前期から上昇しています。これはプライム市場の製造業平均46.8%と比較するとやや低い水準ですが、非製造業平均24.2%よりは高い水準です。

ROE(自己資本利益率)は当期8.0%となり、前期から改善しています。現金及び現金同等物は当期8,773億円と、前期から増加傾向にあります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
自己資本 3兆1,007億円 3兆3,698億円
自己資本比率 35.3% 37.1%
ROE(自己資本利益率) 7.1% 8.0%
現金及び現金同等物 8,466億円 8,773億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


ENEOSホールディングスの当期の営業活動によるキャッシュ・フローは6,200億円の増加となりました。これは税引前利益や減価償却費等の増加要因が上回ったことによるものです。本業で安定的に資金を生み出している状況を示しています。

投資活動によるキャッシュ・フローは△2,520億円の減少となりました。子会社株式の売却による収入があったものの、石油精製設備の維持・更新や石油・天然ガス開発事業への投資が減少要因として上回ったためです。

財務活動によるキャッシュ・フローは△3,610億円の減少となりました。長期借入金やリース負債の返済、配当金の支払等が減少要因となっています。

この結果、フリーキャッシュ・フローは3,680億円のプラスとなりました。本業で得た資金を投資に充てつつも、余剰資金を生み出している状況です。これは、同社グループが安定した事業基盤を持ち、将来に向けた投資と財務の健全性を両立していることを示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 5,768億円 6,200億円
投資CF 1,308億円 △2,520億円
財務CF △6,304億円 △3,610億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 7,076億円 3,680億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、石油製品や石油化学製品、電力などの販売価格や原料購入価格が商品市場価格の変動に影響を受ける市場リスクに晒されています。また、国内石油製品の需要減少や、石油化学製品の販売がアジア諸国での需要に大きく依存していることによる需要変動リスクも抱えています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループの資源開発事業では、高度な専門技術と幅広い経験を持つ人材の確保が重要です。優秀な人材を十分に確保できない場合、収益機会の逸失や競争力の低下につながる可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ENEOSホールディングスは、「ENEOSグループ理念」を事業活動の基礎とし、エネルギー・素材の安定供給と持続可能な社会の実現を目指しています。同社グループは「『今日のあたり前』を支え、『明日のあたり前』をリードする。」という新たな決意を掲げ、困難な課題に挑戦し続けるリーディングカンパニーとしての役割を追求しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ENEOSホールディングスは、「ENEOSグループ理念」を事業活動の基礎としています。同社グループは「『今日のあたり前』を支え、『明日のあたり前』をリードする。」という新たな決意を掲げ、困難な課題に挑戦し、「明日のあたり前」を創りつづけるリーディングカンパニーとしてステークホルダーからの信頼に応えることを目指しています。

第4次中期経営計画では、「筋肉質な経営体質への転換」と「ポートフォリオ再編」を2本柱とし、人的資本経営を推進することで企業価値最大化の実現を加速しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ENEOSホールディングスは、「安全・環境・健康」を大切にしたい価値観の一つとして掲げています。同社グループは「サステナビリティ経営に関する基本方針」を定め、ガバナンスの高度化とコンプライアンスの徹底を重視しています。

また、人的資本経営の実現に向けては、「適所適材を基本とする効果的な制度の具現・実行」と「安心して誇りを持って働ける企業文化づくり」を推進しています。健康経営、DE&Iの浸透、国際的な人権原則の遵守にも取り組んでおり、従業員がエンゲージメント高く安心して誇りを持って働ける企業文化の定着を目指しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ENEOSホールディングスは、第4次中期経営計画に包含される各種施策を通じて企業価値の向上を図っています。対処すべき課題として、グループ会社の組織・体制の再構築を掲げ、約100社の削減を行う計画を進めています。

また、業務全域におけるAI活用を重要な経営課題と位置付け、業務効率の向上と組織のスリム化を図っています。サプライチェーン全体のデータ一元管理やAI活用による収益機会の的確な把握、経営データの可視化・分析の高度化にも取り組んでいます。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ENEOSホールディングスは持株会社としてグループ全体の経営管理を担い、監査等委員会設置会社として企業統治体制を構築しています。取締役会は社外取締役が議長を務め、経営の基本方針の審議・決定と業務執行に対する監督に重点を置いています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の株主構成を見ると、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)が筆頭株主であり、株式会社日本カストディ銀行(信託口)がそれに続いています。複数の信託銀行が上位を占めており、機関投資家による保有が多い資本構成となっています。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 15.36%
株式会社日本カストディ銀行(信託口) 5.24%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) 2.68%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性6名・女性4名)で構成され、女性役員比率は40.0%です。代表取締役社長執行役員は宮田知秀氏が務めています。社外取締役比率は70.0%です。

氏名 役職 主な経歴
宮田 知秀 代表取締役 社長執行役員 1990年東燃へ入社。東燃ゼネラル石油の執行役員、取締役、常務取締役、専務取締役を歴任。JXTGエネルギーの取締役常務執行役員を経て、2022年4月同社副社長執行役員。2024年6月より現職。
田中 聡一郎 代表取締役 副社長執行役員 CFO 1987年日本石油へ入社。JXTGエネルギーの執行役員、同社常務執行役員を歴任。2024年4月同社副社長執行役員CFO。2026年4月より現職。


社外取締役は、冨田哲郎氏(東日本旅客鉄道相談役)、岡俊子氏(明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科専任教授)、川﨑博子氏(野村総合研究所社外取締役・監査等委員)、真茅久則氏(日本特殊陶業社外取締役)、栃木真由美氏(メルカリ取締役・常勤監査等委員)、菅野博之氏(長島・大野・常松法律事務所顧問・監査等委員)、豊田明子氏(AKTY&Co.合同会社代表社員・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、社外取締役が取締役会の議長を務めています。また、社外取締役が過半数を占める指名諮問委員会と報酬諮問委員会を設置し、意思決定プロセスの透明性を確保しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、監査等委員でない取締役(社外取締役を除く)に対しては月額報酬、賞与、株式報酬で構成されています。月額報酬は固定報酬、賞与と株式報酬は業績連動報酬です。一方、監査等委員でない社外取締役および監査等委員である取締役の報酬は、職務の独立性を考慮し月額報酬のみで構成されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) - 3.1億円 -
監査等委員(社外除く) - 36百万円 -
社外取締役(監査等委員を除く) - 88百万円 -
社外取締役(監査等委員) - 77百万円 -


なお、総額には2025年6月26日に退任した監査等委員でない社外取締役1名に係る報酬額が含まれています。また、2026年6月25日開催予定の第16回定時株主総会の終結後に受ける見込みの2025年度に係る賞与の額も含まれています。

個人別報酬が開示されている役員は、宮田知秀氏(1.90億円)、田中聡一郎氏(1.24億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。