【平均年収752万円】山陰合同銀行 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収752万円】山陰合同銀行 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

山陰合同銀行は、銀行業務を中核に、リースやクレジットカードなどの幅広い金融サービスをグループ各社とともに展開しています。直近期は増収増益を達成し、経常利益は5期連続で最高益を更新しました。


目次

※本記事は、株式会社山陰合同銀行 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月16日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


山陰合同銀行グループは、山陰合同銀行と17社の子会社で構成され、銀行業務を中核に、リース業務やクレジットカード業務などの金融サービス事業を展開しています。幅広い金融サービスを提供し、地域経済に貢献しています。

単体従業員数は1,720名、連結従業員数は1,906名です。セグメントは銀行業、リース業、その他の3つです。

主な国内グループ会社は、ごうぎん不動産管理(その他)、ごうぎんリース(リース業)などです。

2025年4月7日より、店舗内店舗方式の出張所を除く全ての出張所(44ヶ店)の店舗名称を支店に変更しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


山陰合同銀行は、地域社会の持続的な発展に貢献することを重視する地方銀行です。従業員の能力を最大限に引き出し、働きがいを向上させるための人材戦略を推進しています。多様な働き方を支援し、個々のキャリア形成をサポートする環境づくりにも力を入れていることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均年齢が40代前半であり、平均勤続年数も17年を超えています。これは、長期にわたってキャリアを築く従業員が多い、安定した職場環境であることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 7,521,000円
平均勤続年数 17.1年
平均年齢 40.9歳
単体従業員数 1,720人
連結従業員数 1,906人
単体のグループ内比率 90.2%


山陰合同銀行は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。退職一時金制度もあり、退職給付として給与と勤務期間に基づいた一時金が支給されます。

当連結会計年度末における退職給付債務は267億円、年金資産は348億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、地域金融機関としての持続的な成長と地域社会への価値提供を実現するため、人的資本の強化を経営の最重要課題と位置付けています。高い課題解決力を備えたプロフェッショナルな人材が集まり、育ち、その能力を最大限発揮できる組織の実現を人材戦略の中核に据えています。

2025年7月に導入された新たな人事制度では、従業員の役割や成果、専門性を客観的かつ公正に評価し、処遇に反映することを基本方針としています。コンピテンシーの達成度や業務貢献度、専門性の発揮状況が評価項目となり、年功的要素に依存しない仕組みへと移行しました。これにより、評価基準の明確化と処遇の公平性・透明性の確保を図り、専門性向上や主体的な挑戦を促す人事運営を推進しています。定例給与は資格区分ごとに設定され、職務遂行能力や成果に基づき昇給が決定されます。また、役割や働き方の多様化に対応するため、資格手当やポスト手当に加え、リスキリングや自己研鑽を支援する手当も設けられています。賞与は半期の業務遂行実績と組織への貢献度を総合的に評価し、挑戦行動や中長期的視点での組織貢献、人材育成といった項目が反映されます。評価プロセスは所属長評価、ブロック評価会議、役員協議の3段階で実施され、公正性・透明性が確保されています。

人材戦略の重点方針として、人材育成方針と社内環境整備方針を掲げています。人材育成では、社内外で通用する高い専門性を持つ人材の育成に注力し、質の高い成長機会を提供することで、従業員一人ひとりの自律的なキャリア形成をサポートしています。具体的には、新卒・経験者採用の多様化、独自の認定制度に基づく体系的な育成カリキュラム、実践力を高めるための短期派遣研修や行外研修の拡充、キャリア開発シートを活用したキャリア面談などを実施しています。

社内環境整備では、従業員が能力を最大限発揮できるウェルビーイングな職場環境の実現を目指しています。高いエンゲージメントの実現に向けて従業員エンゲージメントサーベイを導入し、心身の健康保持・増進のため「健康経営宣言」のもと健康増進アプリやメンタルヘルスケアを提供しています。また、ダイバーシティ&インクルージョンの実現として、性別や年齢、障がいの有無にとらわれない柔軟な働き方を整備し、女性活躍推進や男性育児休業取得促進、障がい者雇用、同性パートナーシップ制度の導入など、多様な人材が活躍できる環境づくりを進めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


女性管理職比率および男女間の賃金差異は、連結ベースのデータを示します。男性育児休業取得率は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
女性管理職比率 25.7%
男女賃金差異(全労働者) 53.4%
男女賃金差異(正規雇用) 67.7%
男女賃金差異(非正規雇用) 83.9%

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
育成に係る人的投資額 1,033百万円
能力開発体系における認定者数 1,170名
エンゲージメント・レーティング AA

多様性・登用

指標 数値
経験者採用比率 31.6%
経験者採用者数 36名
障がい者雇用比率 2.9%
女性管理職比率(係長相当職以上) 36.0%

働き方・健康

指標 数値
離職率(30歳未満) 4.2%
離職率(新卒3年以内) 19.6%
有給休暇平均取得日数 16.2日
有給休暇平均取得率 85.7%
月間平均時間外労働時間 6時間46分

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


山陰合同銀行グループは、銀行業務を主軸に、リース業務やクレジットカード業務などの金融サービスを提供しています。地域に根差した金融機関として、多様な顧客ニーズに応える事業を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、山陰合同銀行と17社の子会社等で構成されており、銀行業務を中心に金融サービス事業を行っています。収益は、預金業務、貸出業務、有価証券投資業務、為替業務などから得ています。また、地域ごとの情報からは、収益の大部分が本邦の外部顧客から得られており、国内市場が事業の中心であることが示されています。

銀行業

預金業務、貸出業務、有価証券投資業務、為替業務等を行っており、同社グループにおける中心的なセグメントです。収益は、預金金利の引上げによる預金利息の増加や、貸出金利息、有価証券利息配当金の増加などから得ています。

リース業

リース業務を行っています。運営は、ごうぎんリースが行っています。

その他の事業セグメント

クレジットカード業務等を含んでいます。

セグメント 経常収益(2025年3月期) 経常収益(2026年3月期)
銀行業 1,167億円 1,458億円
リース業 164億円 176億円
その他の事業セグメント 22.3億円 36.6億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの経常収益は、過去5年間で増加傾向にあります。特に当期は前期から大きく増加しました。

経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も同様に増加傾向を示しており、当期は5期連続で最高益を更新しています。資金利益や株式等関係損益の増加が、経常利益の増加に寄与しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
経常収益 951億円 1,127億円 1,202億円 1,353億円 1,671億円
経常利益 208億円 217億円 247億円 267億円 323億円
経常利益率 21.9% 19.3% 20.6% 19.7% 19.4%
親会社株主に帰属する当期純利益 145億円 155億円 168億円 187億円 227億円
1株当たり当期純利益(円) 92.88 99.28 109.28 122.89 150.01

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり経常収益(連結)は、前期から当期にかけて増加しています。

また、従業員1人あたり経常利益(連結)も前期から当期にかけて増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、同社グループの収益体質の強化と組織効率化の進展を示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり経常収益(連結) 71.9百万円 87.7百万円
従業員1人あたり経常利益(連結) 14.2百万円 17.0百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


山陰合同銀行の経営の安定性について、財務基盤と資金の流れから現状を把握します。同社グループは、安定した財務基盤を維持し、事業活動を通じて資金を創出している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


山陰合同銀行の財務基盤は、自己資本と手元資金の厚みによって支えられています。自己資本比率は安定した水準を維持しており、ROE(自己資本利益率)も前期から上昇しています。潤沢な現金預け金は、事業運営における安定性を示しており、従業員の雇用や給与の安定性にもつながる要素です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 3,126億円 3,213億円
自己資本比率 3.6% 3.5%
ROE(自己資本利益率) 5.9% 7.2%
現金預け金 1兆2,207億円 1兆6,310億円


なお、銀行は預金が主な負債のため、一般的な計算式による自己資本比率は構造上低くなります。規制上は国内基準4%以上・国際統一基準8%以上が求められます。

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


山陰合同銀行のキャッシュフローは、資金の出入りと使途の状況を示しています。当期における営業活動によるキャッシュフローは1,363億円の収入となり、前期から減少しました。これは預金等の増加による収入が貸出金の増加による支出を上回ったことによるものです。

投資活動によるキャッシュフローは2,833億円の収入となり、前期の支出から収入へと大きく転換しました。これは有価証券の売却や償還による収入が取得を上回ったためです。財務活動によるキャッシュフローは△94億円の支出となり、配当金の支払いや自己株式の取得などによるものです。

結果として、フリーキャッシュフローは4,196億円の収入となり、前期から増加しています。同社グループは安定した資金調達基盤を整備しており、今後の事業活動や設備投資に必要な資金は手元資金と営業活動上の資金調達手段で対応する予定です。これらの資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来に向けた基盤を維持していることを示しており、雇用や給与の安定性にもつながる状況です。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 8,719億円 1,363億円
投資CF △5,278億円 2,833億円
財務CF △90億円 △94億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 3,440億円 4,196億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、収益力強化のために様々な営業戦略を実施していますが、国内外の経済環境悪化や他業種との競争激化、顧客ニーズとの乖離等により、戦略が奏功しないリスクがあります。また、山陰両県を主たる営業基盤としているため、同地域の経済情勢が預金残高や貸出金残高、手数料収益等に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、役職員等の処遇、健康、職場の安全環境に関する問題、または差別行為に起因した賠償責任等により、経営成績に悪影響を及ぼす人的リスクを認識しています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


山陰合同銀行は、地域社会の発展に深く貢献することを目指し、お客様の夢をかなえる創造的なベストバンクとしての役割を追求しています。地域とともに持続的に成長する広域地方銀行を目指し、役職員一人ひとりが共通の価値観を胸に日々の業務に取り組んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


山陰合同銀行は、経営理念として「地域の夢、お客様の夢をかなえる創造的なベストバンク」を掲げています。地域のリーディングバンクとして「地域・お客様のお役に立つ」ことを基本方針としています。

長期ビジョンは「No.1の課題解決力で持続的に成長する広域地方銀行」と定めており、地域・お客様の課題解決に貢献し、ともに持続的に成長する姿を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループでは、役職員が行動する上での判断軸となる価値観として「GOGIN Five Values」を定めています。これには「誠実」「情熱」「成長」「創造」「チームごうぎん」が含まれます。

「誠実」は信頼関係を基盤とし、「情熱」は地域やお客様への熱い想いを原動力とします。「成長」はプロフェッショナルとしての知見・スキル向上を、「創造」は変革への挑戦を意味します。

そして「チームごうぎん」は、グループの力を結集し、多様性を尊重する風通しの良い組織風土を目指すものです。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、対処すべき課題として7つのマテリアリティを特定しています。これには地域活性化への貢献、人生100年時代のQOL向上サポート、環境保全・気候変動への対応が含まれます。

また、DXの推進と質の高い金融サービスの提供、人権の尊重、働き方改革・ダイバーシティ&インクルージョンの推進、企業価値向上・コーポレートガバナンス強化も重要なテーマです。

中期経営計画では、これらの課題解決に向けた基本戦略として、DX戦略や構造改革・人的資本戦略を掲げ、サステナビリティ経営の実践を目指しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は、監査・監督機能の強化、意思決定の迅速化、経営の透明性の向上を目的に、監査等委員会設置会社を採用しています。これにより、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るガバナンス体制を整備しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社グループの株主構成は、信託銀行や生命保険会社といった機関投資家が上位を占める特徴があります。特定の創業家や事業会社が経営に強い影響力を持つような構成ではありません。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 12.14%
日本カストディ銀行(信託口) 5.99%
日本生命保険相互会社 2.68%
山陰合同銀行従業員持株会 2.31%
明治安田生命保険相互会社 2.00%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は13名(男性8名・女性5名)で構成され、女性役員比率は38.4%です。代表取締役頭取は吉川浩氏が務めています。社外取締役比率は53.8%です。

氏名 役職 主な経歴
山崎 徹 取締役会長(代表取締役) 1982年4月同社入行、2006年6月米子西支店長、2012年6月執行役員経営企画部長、2020年6月取締役頭取、2025年4月取締役会長より現職。
吉川 浩 取締役頭取(代表取締役) 1989年4月同社入行、2009年7月姫路支店長、2015年6月岡山支店長、2022年6月取締役常務執行役員、2025年4月取締役頭取より現職。
吉岡 佐和子 取締役専務執行役員(代表取締役) 1987年4月同社入行、2015年6月古志原支店長、2022年6月執行役員米子営業本部長、2024年6月取締役専務執行役員鳥取営業本部長より現職。
生田 博久 取締役専務執行役員 1989年4月同社入行、2011年7月鳥取営業部副部長、2022年6月常務執行役員DX推進本部長、2026年4月取締役専務執行役員経営管理本部長より現職。


社外取締役は、倉都康行氏(リサーチアンドプライシングテクノロジー代表取締役・指名・報酬委員会議長)、後藤康浩氏(亜細亜大学教授・指名・報酬委員会構成員)、本井稚恵氏(コンサルタント・指名・報酬委員会構成員)、グレム・デイビッド・ナウド氏(ナウド・アドバイザリー代表取締役社長・指名・報酬委員会構成員)、足立珠希氏(足立珠希法律事務所代表・指名・報酬委員会構成員)、瀬古智昭氏(鳥取あおぞら法律事務所入所)、大森浩氏(大森浩公認会計士事務所代表)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査・監督機能の強化、意思決定の迅速化、経営の透明性向上を目指しています。社外取締役が過半数を占める監査等委員会を設置し、独立した立場から経営を牽制・監督する体制です。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社は、役員報酬制度の透明性と公平性を重視し、業績連動報酬と株式報酬制度を導入しています。これにより、役員の業績向上への意欲と中長期的な企業価値増大への意識を高めることを目指しています。報酬は、役員区分に応じて確定金額報酬、業績連動報酬、株式報酬の組み合わせで構成されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 2.8億円 68.8百万円
監査等委員(社外除く) 3名 52百万円 17.3百万円
社外役員 8名 74百万円 9.2百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。