※本記事は、株式会社SDSホールディングス の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
SDSホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は5名、グループ連結従業員数は21名です。
同社グループは、連結子会社3社を含む計5社で構成されています。省エネルギー事業の推進によるエネルギー・ソリューション・サービスの提供と、不動産に関する販売及びコンサルティング業務を主な事業として展開しています。
主な国内グループ会社は、省電舎(省エネルギー関連事業)、イエローキャピタルオーケストラ(リノベーション事業)などです。
同社グループは、AIデータセンターの構築やM&A、投資事業の積極的な展開を通じて、新たな成長事業の確立と業容拡大を目指しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
同社グループは、環境・衛生ソリューションの提供を通じて社会に貢献することを経営目標としています。主要サービスの品質が従業員のスキルや対応力に大きく依存するため、人材の確保・育成・定着を重要課題と位置付けています。多様な人材が能力を最大限に発揮できる職場環境作りと、公平で納得性の高い制度の構築・運用を目指しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、平均勤続年数が11年を超えており、従業員が比較的長く在籍する傾向が見られます。平均年齢は50歳代前半であり、経験豊富な人材が中心となって事業を支えていることがうかがえます。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,934,000円 |
| 平均勤続年数 | 11.29年 |
| 平均年齢 | 51.8歳 |
| 単体従業員数 | 5人 |
| 連結従業員数 | 21人 |
| 単体のグループ内比率 | 23.8% |
同社グループは、退職給付制度を設けておりませんので該当事項はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、「環境・衛生ソリューションの提供を通じて社会に貢献すること」を経営目標とし、従業員のスキルや対応力がサービス品質に大きく影響すると考えています。そのため、人材の確保・育成・定着を重要な課題と位置付け、多様な人材が最大限の能力を発揮できる職場環境作りと、役割・責任および成果に応じた公平かつ納得性の高い制度の構築・運用を基本方針としています。
従業員給与は、主に基本給、役職給、諸手当から構成されており、職責や能力、成果を踏まえた人事考課に基づいて決定されます。また、中長期的な企業価値向上への貢献意欲を高めるため、「譲渡制限付株式報酬制度」を導入しています。
外部環境の変化に対応しながら企業価値を高めるため、多様な価値観を持った人材の確保と成長できる機会を重視しています。ジェンダー差別や児童労働に反対の意思を明確に示し、すべての社員が平等で多様性を活かせるよう、働きやすい環境の整備に取り組んでいます。
具体的には、eラーニングによるコンプライアンス研修の実施や、社員が希望する資格取得への支援を行っています。今後はより幅広い分野で人材育成につながる研修を行う予定です。女性の活躍推進を図り、能力に応じて性別にかかわらず管理職登用を進める方針です。「人権尊重に関するポリシー」を制定し、全ステークホルダーに対して人権を尊重した事業活動を推進しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男性の育児休業等取得率および男女賃金差異(全労働者、非正規雇用労働者)は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 33.3% |
| 男女の賃金の格差(正規雇用労働者) | 62.4% |
人材育成の推進
連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| eラーニング受講件数 | 30件 |
多様な人材登用
連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 33.3% |
働きやすい風土
連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 1人当たり残業時間(非管理職) | 10.0H |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
SDSホールディングスは、省エネルギー関連事業とリノベーション事業を主軸に、社会貢献を目指す同社グループです。顧客企業へのエネルギーソリューション提供と不動産関連サービスを通じて、収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、地球温暖化や災害、衛生リスクといった社会課題に対し、省エネルギー設備の導入や施設改修、リノベーション事業を展開しています。これらの事業を通じて、顧客へのソリューション提供と不動産関連のサービスを提供しています。
省エネルギー関連事業
この事業では、顧客企業にエネルギー・ソリューション・サービスを提供しています。具体的には、省エネルギー関連の設備導入、企画、設計、販売、施工、コンサルティング業務を行っています。また、太陽光設備を保有し売電事業も手掛けています。収益は、設備導入やコンサルティング、売電収入から得ています。運営は、株式会社省電舎と株式会社ONE EXEが行っています。
リノベーション事業
リノベーション事業では、住宅のリノベーションとその後の物件販売、資産運用に関するコンサルティング、宅地建物取引業、不動産の分譲、売買、賃貸、管理、仲介、コンサルティングを行っています。収益は、リノベーション物件の販売や不動産関連サービスから得ています。運営は、株式会社イエローキャピタルオーケストラが行っています。
同社グループの売上高は、リノベーション事業が省エネルギー関連事業を上回る規模となっています。前期と比較すると、両事業ともに売上高が増加しました。海外の外部顧客への売上高はなく、事業は国内に集中しています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| リノベーション事業 | 33.5億円 | 43.6億円 |
| 省エネルギー関連事業 | 6.9億円 | 9.0億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上高は、過去5年間で増加傾向にあります。特に直近の連結会計年度では、売上高が大きく伸びました。経常利益は、過去数期にわたり損失が続いていましたが、当連結会計年度で黒字に転換しています。親会社株主に帰属する当期純利益は、引き続き損失となっていますが、その額は前期から縮小しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 10.3億円 | 34.0億円 | 41.4億円 | 40.4億円 | 52.5億円 |
| 経常利益 | △3.0億円 | △2.1億円 | △51百万円 | △97百万円 | 1百万円 |
| 経常利益率 | △28.8% | △6.2% | △1.2% | △2.4% | 0.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △3.3億円 | △3.0億円 | △1.1億円 | △1.5億円 | △68百万円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | △55.15 | △34.60 | △11.82 | △15.28 | △6.65 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期と比較して増加しています。これは、従業員あたりの収益創出能力が向上していることを示しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も、前期の損失から当期は利益へと改善しました。これらの指標は、同社グループの事業活動における効率性が高まっている傾向にあることを示しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 183.4百万円 | 250.1百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | △0.7百万円 | 5.5百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
SDSホールディングスは、財務の安定性において、資金繰りに重要な懸念が存在する状況となっています。本業の資金創出力や投資活動の状況から、同社グループの現在の財務状態を読み解くことができます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
SDSホールディングスの財務基盤を見ると、自己資本比率は当期で10.4%となっており、前期の12.9%から減少しています。これはプライム市場の非製造業平均と比較して低い水準を示しています。
ROE(自己資本利益率)は当期でマイナス9.3%となっており、プライム市場平均を下回る状況です。手元資金である現金及び預金は当期末で2.3億円となり、前期の5.0億円から減少しています。
これらの状況は、同社グループの財務基盤が脆弱な状態であることを示しており、雇用や給与の安定性を検討する上で留意すべき点となります。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 7.4億円 | 7.4億円 |
| 自己資本比率 | 12.9% | 10.4% |
| ROE(自己資本利益率) | - | -9.3% |
| 現金及び預金 | 5.0億円 | 2.3億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
SDSホールディングスのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、当期に89百万円の支出となりました。これは前期の2.1億円の支出からマイナス幅が減少しています。主な要因は、前受金の増加があった一方で、売上債権や棚卸資産の増加があったためです。
投資活動によるキャッシュフローは、当期に10.1億円の支出となり、前期の9.7億円の支出からマイナス幅が増加しています。これは主に有形固定資産の取得による支出が影響しています。財務活動によるキャッシュフローは、当期に8.4億円の収入となり、前期の10.0億円の収入からプラス幅が減少しています。これは借入金による収入と返済、新株予約権の行使による株式発行が主な要因です。
営業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは、当期に11.0億円のマイナスとなっており、前期の11.9億円のマイナスからマイナス幅が減少しています。これは本業で資金を創出できておらず、投資活動も資金流出が続いている状況を示しています。この資金状況は、今後の事業展開や雇用・給与の安定性に影響を与える可能性があります。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △2.1億円 | △89百万円 |
| 投資CF | △9.7億円 | △10.1億円 |
| 財務CF | 10.0億円 | 8.4億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △11.9億円 | △11.0億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
SDSホールディングスは、親会社株主に帰属する当期純損失が継続していることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象及び状況が存在していると認識しています。この状況を解消するため、代表取締役との間でコミットメントライン基本契約を締結し、資金手当てを行うことで、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しています。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、価格設定や取引条件において他社との競合に晒されており、収益性が低下する可能性があります。また、国内の住宅市場の動向に業績が大きく依存しており、経済状況の低迷や政策変更、資材価格の変動などが顧客の住宅購買意欲に影響を与え、経営成績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、省エネルギー関連事業を展開する上で人材を重要な経営資源と位置付けています。しかし、求める人材が確保できない場合や、人材が流出するような場合には、業務遂行に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
SDSホールディングスは、環境・衛生ソリューションの提供を通じて社会貢献を目指す企業です。持続可能な社会の実現に向け、多様な人材が活躍できる企業風土を醸成しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、経営目標として「環境・衛生ソリューションの提供を通じて社会に貢献すること」を掲げています。具体的には、「温暖化ガスの削減」「災害に強い社会の構築」「衛生的な社会の実現」を目指し、事業活動そのものが持続可能な社会の構築に貢献すると考えています。また、企業価値向上と株主利益最大化、ステークホルダーとの良好な関係構築のため、コーポレート・ガバナンスの確立を不可欠と認識しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、外部環境の変化に対応しながら企業価値を高めるため、多様な価値観を持った人材の確保と成長できる機会を重視しています。社員が働きやすい環境を整えることを重要な課題とし、ジェンダー差別や児童労働に反対の意思を明確に示しています。すべての社員が平等で多様性を活かせるよう、仕事もプライベートも充実した時間が過ごせる環境整備に取り組んでいます。安全・安心・健康に働ける環境づくりに努め、多様な人材が個性と能力を最大限に発揮できる職場環境を目指しています。「人権尊重に関するポリシー」を制定し、全ステークホルダーに対して人権を尊重した事業活動を推進しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、連結経営の基盤強化と企業体質の健全性向上を目指し、持株会社としてグループ各社のコーポレート・ガバナンスを徹底することを課題としています。優秀な人材の確保・育成も極めて重要な課題と認識しており、社員のスキル育成のための効果的な仕組みを構築する方針です。省エネルギーシステムや設備構築を確実にマネジメントし、技術的な問題等を理解し解決できる人材の積極的な確保を図っています。また、常に進展する技術等に対応し、より幅広い顧客層を開拓するため、パートナー企業とのより強固な連携を課題としています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
株式会社SDSホールディングスは、監査等委員会設置会社として、取締役会の監督機能強化を図っています。各界の経験者で構成される社外取締役制度を採用し、経営の実質的な戦略、意思決定およびコンプライアンスの充実を図る体制を構築しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
SDSホールディングスの株主構成を見ると、筆頭株主は同社の取締役会長である吉野勝秀氏です。上位の株主には個人名が複数見られ、特定の個人株主が同社の資本構成において重要な位置を占めていることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 吉野 勝秀 | 14.37% |
| 佐々木 和博 | 9.58% |
| 楽天証券共有口代表取締役社長 楠 雄治 | 1.95% |
| 谷垣 俊一郎 | 1.91% |
| 有限会社アースマテリアル取締役 河合 直樹 | 1.10% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は渡辺悠介氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 渡 辺 悠 介 | 代表取締役社長 | 2015年3月国立静岡大学人文学部経済学科卒業後、三菱UFJモルガン・スタンレー証券㈱に入社。2017年12月メディックイースト㈱を設立し代表取締役に就任。2023年6月同社代表取締役社長に就任より現職。 |
| 吉 野 勝 秀 | 取締役会長 | 1992年7月㈱新東京開発代表取締役に就任。2006年10月㈱シントウキョウエージェント代表取締役、2012年6月㈱新東京グループ代表取締役に就任。2025年6月同社代表取締役会長に就任より現職。 |
| 関 原 竜 也 | 取締役 | 1998年8月司法書士篠塚事務所に入所。2015年9月トゥーライフ合同会社を設立し代表社員に就任。2022年6月同社取締役に就任より現職。 |
| 田中 圭 | 取締役 | 1996年4月司法書士篠塚事務所に入所。2008年11月デジタル・クライス㈱代表取締役に就任。2017年8月同社管理本部長、2025年6月同社取締役に就任より現職。 |
社外取締役は、笠原弘和氏(㈱ラックランド代表取締役社長)、川崎修一氏(弁護士法人久屋総合法律事務所代表弁護士・監査等委員)、近藤洋治氏(㈱みらい会計舎代表取締役・監査等委員)、皆川茂基氏(新幸総合法律事務所弁護士・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、社外取締役が経営全般に関する客観的かつ公平な意見や専門家の見地から重要な情報を提供することで、企業統治強化に貢献しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
SDSホールディングスの役員報酬は、連結業績に連動する業績連動報酬制度は導入されておらず、基本報酬のみで構成されています。監査等委員でない取締役の基本報酬は月ごとの固定報酬であり、同社グループの業績や担当職務、貢献度を総合的に勘案して決定されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 社外取締役 | 1名 | 5百万円 | 4.8百万円 |
なお、役員ごとの報酬等の総額については、1億円以上を支給している役員がいないため、個別の記載は省略されています。また、使用人兼務役員の使用人分給与のうち重要なものは存在しないため、記載されていません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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