【平均年収400万円】海帆 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収400万円】海帆 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

海帆は、飲食事業、再生可能エネルギー事業、メディカル事業を主軸に多角的な事業を展開しています。直近期は売上高が増加したものの、減損損失の計上により経常利益および純利益は大幅な損失となりました。


目次

※本記事は、株式会社海帆 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


同社グループは、居酒屋を中心とした飲食店舗の企画開発・運営を行う飲食事業、太陽光発電設備の開発・売電を手がける再生可能エネルギー事業、そしてメディカル事業を主たる業務としています。多角的な事業展開を通じて、顧客ニーズに応じたサービスを提供しています。

単体従業員数は80名、連結従業員数は83名です。セグメントは飲食事業、再生可能エネルギー事業、メディカル事業の3つです。

主な国内グループ会社は、SSS(飲食事業)、KR ENERGY JAPAN(再生可能エネルギー事業)、Sea Sail United(スポーツ・イベント事業)などです。

近年、海帆グループは事業拡大のため、2024年8月にメディカル事業の子会社化を実施しました。また、2025年4月にはネパールでの水力発電事業に着手しましたが、その後停止・再検討に伴い減損損失を計上しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社海帆は、飲食事業を主軸としつつ、再生可能エネルギー事業やメディカル事業といった多角的な事業展開を進めています。このような事業特性から、多様な人材が活躍できる環境が整備されており、各事業の成長フェーズに応じた働き方が期待できるでしょう。同社グループは、性別や年齢、国籍に関わらず公平で開かれた職場環境の実現を目指しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、比較的若い年齢層の従業員が活躍しており、平均勤続年数も一定の期間を示しています。これは、新しい人材が加わりつつも、経験を積んだ従業員が定着している傾向にあることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 3,995,517円
平均勤続年数 3年7ヶ月
平均年齢 38.9歳
単体従業員数 80人
連結従業員数 83人
単体のグループ内比率 96.4%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、主力である飲食事業の強靭化と、再生可能エネルギー事業およびメディカル事業の成長による多角的なポートフォリオ経営を推進しています。その中で、飲食事業の労働力不足解消と生産性向上を最重要経営課題と位置づけ、事業ごとの特性に応じた最適な人材確保策を実行しています。

従業員の給与等は、飲食事業の労働力不足解消とエンゲージメント向上に直接寄与する報酬体系の構築を基本方針としています。各事業の特性や採用市場の違いを反映しつつ、飲食事業においては確立された評価基準に基づき、パート・アルバイトを含めた処遇改善や正社員登用時の速やかな給与最適化を推進しています。また、労働環境の改善や業務効率化への貢献度を客観的に評価し、給与等の額や内容に連動させることで、離職防止と店舗生産性の向上を後押ししています。

人材戦略の基本方針として、「性別・年齢・国籍にかかわらず、公平で開かれた職場環境」の実現を掲げています。特に飲食事業では多様な人材の確保が必要であり、正社員、パートタイマー・アルバイト社員の定期的な採用、パートタイマー・アルバイト社員の正社員への登用、女性労働者の割合の増加、外国人労働者の雇用拡大等に取り組んでいます。ダイバーシティ推進のため、正社員における女性社員の割合を高める目標を設定し、将来の女性管理職の増加を目指しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法及び育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

多様性・登用

指標 数値
正社員に占める女性労働者の割合 41.5%
非正規雇用従業員から正社員への登用 9名
正社員に占める外国人労働者の割合 26.8%

育児・介護支援

指標 数値
女性育児休業取得率 100.0%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


海帆は、飲食事業を基盤としつつ、再生可能エネルギー事業やメディカル事業といった新たな分野の拡大を進めている同社グループです。多様な事業を展開することで、収益基盤の確立を目指しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、居酒屋を中心とした飲食店舗の企画開発・運営を主軸に、太陽光発電設備の開発・販売、美容クリニックの経営支援など、多角的な事業を展開しています。事業環境の変化に対応し、新たな収益源の確立を進めていることが特徴です。

飲食事業

飲食事業は、居酒屋を中心とした飲食店舗の企画開発および運営を行っています。直営店とフランチャイズ店を展開しており、地域に密着した店づくりを通じて顧客ニーズに応えています。
収益は、直営店舗の顧客に対する売上、業務委託契約による収入、フランチャイズ契約に基づくライセンス収入から得ています。同社グループの事業の中で最も大きな売上高を占めており、前期から売上高は微増となっています。

再生可能エネルギー事業

再生可能エネルギー事業では、太陽光発電設備の開発、営農型太陽光発電設備の開発、および太陽光発電設備の販売を手掛けています。また、ネパールにおける水力発電事業にも着手しています。
収益は、再生可能エネルギー事業に基づく収入、特に売電収入から得ています。運営は、KR ENERGY JAPAN合同会社やKRエナジー1号合同会社が行っています。この事業は前期から売上高が大きく増加しています。

メディカル事業

メディカル事業では、医療法人大美会のMS法人(メディカル・サービス法人)を子会社化し、美容クリニックの集客・経営全般に関するコンサルティング業務を受託しています。医療法人社団修永会の業務支援にも活用されています。
収益は、メディカル事業に基づく収入から得ています。運営は、Kaihan Medicalや旧BOBSが行っています。この事業も前期から売上高が大きく増加しています。

同社グループは海外売上高がなく、国内市場を中心に事業を展開しています。メディカル事業においては、医療法人 大美会への売上高が一定の割合を占めています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
飲食事業 24.3億円 24.6億円
メディカル事業 2.8億円 5.0億円
再生可能エネルギー事業 85百万円 1.9億円
その他の事業セグメント - 0百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期間にわたり増加傾向を示しています。しかし、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、継続して損失を計上しており、特に当期は損失額が大幅に拡大しました。

当期は、再生可能エネルギー事業における水力発電事業の停止(再検討)に伴う減損損失や、メディカル事業における減損損失など、特別損失として多額の減損損失を計上しています。これにより、親会社株主に帰属する当期純損失が大きく膨らんでいます。営業活動によるキャッシュ・フローも、当期は前期に比べて使用額が増加しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 - 20.9億円 24.4億円 27.9億円 31.5億円
経常利益 - △6.3億円 △5.7億円 △5.0億円 △15.9億円
経常利益率 - △30.3% △23.3% △18.1% △50.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 - △11.4億円 △7.1億円 △7.4億円 △51.4億円
1株当たり当期純利益(円) - △36.37 △15.52 △14.26 △91.23

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から当期にかけて増加しています。これは、事業規模の拡大が進んでいることを示しています。

一方で、従業員1人あたり営業利益は、前期に引き続き当期も損失を計上しており、損失額は拡大しています。これは、売上高の増加に対して、販売費及び一般管理費の増加や、減損損失などの一時的な要因が利益に大きく影響しているためと考えられます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 31.7百万円 38.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △5.3百万円 △17.3百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、当連結会計年度において営業活動および投資活動によるキャッシュフローがともにマイナスとなっており、財務活動で資金を調達している状況です。自己資本比率も前期から大きく低下しており、財務基盤は厳しい局面にあることが示されています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は前期から大幅に低下し、プライム市場の非製造業平均と比較しても低い水準となっています。ROE(自己資本利益率)もマイナスであり、収益性にも課題が見られます。手元資金である現金及び預金は前期から増加していますが、財務状況全体としては安定性に留意が必要です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 14.8億円 4.9億円
自己資本比率 30.7% 4.9%
ROE(自己資本利益率) - △519.7%
現金及び預金 4.4億円 4.7億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純損失や減損損失の計上、売上債権の増加などにより、前期に引き続き資金を使用する状況となっています。投資活動によるキャッシュフローも、有形固定資産の取得による支出や短期貸付金の純減額により、資金を使用しています。

フリーキャッシュフローは大幅なマイナスとなり、事業活動と投資活動で資金が流出している状況です。この資金不足は、社債の発行や株式の発行による収入といった財務活動で補われています。このような資金の流れは、本業での資金創出力が弱く、外部からの資金調達に依存していることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性を検討する上で注意すべき点であると言えます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF △2.9億円 △11.0億円
投資CF △4.0億円 △13.1億円
財務CF 3.2億円 24.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △6.9億円 △24.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

同社グループは、単体では2019年3月期以降、連結では2023年3月期以降、継続して営業損失、経常損失及び当期純損失を計上しています。当連結会計年度においても営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が存在しています。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループが属する外食業界は、景気動向や人口減少、中食市場の成長、感染症拡大、エネルギー価格や原材料の高騰などにより、事業環境が大きく変化しています。また、居酒屋業界は参入障壁が低く競合が激しい状況が続いており、実質賃金の伸び悩みや若年世代の飲酒離れも影響しています。

メディカル事業においては、特定の取引先である医療法人大美会への依存度が高い状況です。当連結会計年度における主要取引先に対する売上高構成比は、医療法人大美会が約7割を占めており、その取引先の経営戦略や事業動向が同社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは継続的な新規事業の開発と店舗展開を図っていく方針です。そのため、十分な人材の確保及び育成ができない場合には、新規事業開発の遅れやサービスの低下による集客力の低下、計画通りの出店が困難となることなどにより、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


海帆グループは「幸せな食文化の創造」を社是とし、飲食事業を主軸に、再生可能エネルギー事業やメディカル事業といった多角的な事業展開を通じて、社会に貢献することを目指しています。お客様の声に真摯に耳を傾け、常に新たな挑戦を続ける企業文化が特徴です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


海帆グループは「幸せな食文化の創造」を社是としています。時代を見つめ、お客様の声に真摯に耳を傾け、社会・地域への感謝を忘れずに新たなチャレンジを続けることを目指しています。いかなる経営環境下においても全役職員が一丸となって継続的成長を図り、企業価値の向上に努めることを経営戦略としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは「人」を最も大切な経営資源と位置づけ、独自の風土が生み出す「人間力」をサービス向上と差別化の源泉であると考えています。持続的な成長のためには、適切な人材の確保と育成が不可欠であると認識しています。そのため、「性別・年齢・国籍にかかわらず、公平で開かれた職場環境」の実現を人的資本・多様性に関する基本戦略としています。特に飲食事業では多様な人材の確保に努め、ダイバーシティの推進に取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、事業上及び財務上の対処すべき課題として、人材の確保及び育成を挙げています。新卒・中途採用の充実を図り、店舗スタッフのOJTやマネジメント研修の実施、人事制度の充実に取り組んでいます。また、経営管理体制の強化として、コーポレート・ガバナンス向上への積極的な取り組みを進めています。意思決定の明確化や組織体制の最適化、内部監査体制の充実、コンプライアンスの啓蒙・教育を実施しています。さらに、衛生管理の強化・徹底も重要な課題であり、衛生管理マニュアルに基づく品質管理と品質保証室による定期監査を通じて体制を整備しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


海帆は監査等委員会設置会社であり、取締役会は代表取締役社長が議長を務め、社外取締役を含む複数の取締役で構成されています。経営の健全性と透明性を重視し、企業価値の最大化を目指すガバナンス体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


海帆の株主構成を見ると、筆頭株主は個人である吉川元宏氏であり、同氏が同社の経営を支える主要な存在であることがうかがえます。上位株主には複数の個人株主が名を連ねており、特定の個人や機関投資家が同社の資本構成において重要な位置を占めていることが特徴です。

株主名 持株比率
吉川 元宏 17.13%
楽天証券 2.28%
水嶋 亨 0.69%
水口 雅之 0.53%
高原 克弥 0.40%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性5名・女性1名)で構成され、女性役員比率は16.7%です。代表取締役社長は守田直貴氏が務めています。社外取締役比率は16.7%です。

氏名 役職 主な経歴
守田 直貴 代表取締役社長 2013年6月株式会社リアライズ代表取締役、2022年3月同社取締役就任、2024年1月同社代表取締役就任より現職。
吉川 元宏 取締役 2009年8月株式会社ペガソス・エレクトラ代表取締役、2022年3月同社取締役就任、2024年1月同社取締役就任より現職。


社外取締役は、上田真由美氏(BDJ GLC PTE.LTD在籍)、青木伸文氏(青木会計事務所代表・監査等委員)、阪井光平氏(弁護士法人カイロス総合法律事務所弁護士・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、経営の透明性と客観性の向上、監査・監督機能の強化を図っています。監査等委員3名のうち2名が社外取締役であることから、経営監視機能の有効性を確保している体制です。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


海帆の役員報酬は、株主総会の決議に基づき決定される仕組みです。取締役(監査等委員を除く)の報酬は取締役会で、監査等委員である取締役の報酬は監査等委員間の協議で決定されます。また、取締役(監査等委員を除く)にはストックオプションによる報酬も導入されており、業績向上へのインセンティブが設計されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 5名 81百万円 16.3百万円
監査役(社外除く) 1名 2百万円 1.5百万円
監査等委員(社外除く) 1名 9百万円 9.0百万円
社外役員 4名 13百万円 3.2百万円


なお、報酬等の総額および員数は、当事業年度に関するものであり、監査等委員会設置会社移行前の内容を記載しています。また、取締役の報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。