【平均年収688万円】CYBERDYNE 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収688万円】CYBERDYNE 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

CYBERDYNEは、サイバニクス技術を核に、医療健康・ライフイノベーション領域でロボット関連事業を展開しています。直近期は売上収益が減少したものの、税引前利益と親会社の所有者に帰属する当期利益は黒字に転換しました。


目次

※本記事は、CYBERDYNE株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。

1. 企業概要:どんな会社?


CYBERDYNEは、バイオ・医療系とAIロボット・情報系を融合する「HCPS融合サイバニクス withフィジカルAI」をコア技術としています。同社グループは、「サイバニクス医療健康イノベーション」と「サイバニクス ライフイノベーション」を両輪にソリューションを提供しています。

単体従業員数は80名、連結従業員数は203名です。セグメントはロボット関連事業の単一です。

主な国内グループ会社は、鈴鹿ロボケアセンター、大分ロボケアセンター、C2、CEJキャピタル、サイバニクス・エクセレンス・ジャパン1号投資事業有限責任組合などです。

同社グループは、前期にドイツ子会社LeyLine社を売却しており、これが売上収益に影響を与えています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


CYBERDYNEは、サイバニクス技術を基盤とした革新的なソリューションを提供し、未踏の領域で社会課題解決に挑む企業です。そのため、専門性の高い人材を重視し、その育成と定着に力を入れている傾向が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員の平均勤続年数が比較的長く、平均年齢も高めであることから、安定して長く働く人材が定着している傾向がうかがえます。専門性を高めながらキャリアを築ける環境があると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 6,885,000円
平均勤続年数 9.3年
平均年齢 44.6歳
単体従業員数 80人
連結従業員数 203人
単体のグループ内比率 39.4%


同社グループは、従業員の退職給付に充てるため、確定拠出制度を採用しており、ほぼすべての従業員が対象となっています。確定拠出型は、会社が拠出した資金を従業員が自ら運用する制度です。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、医療・福祉・生活・職場・生産といった多領域にまたがる社会課題に対し、サイバニクス技術を基盤とした革新的なソリューションを提供しています。この高度かつ複雑なミッションを推進する上で、人材を最重要の競争優位の源泉と位置づけています。

同社が求める人材像は「未来開拓型人材」であり、単一分野にとどまらない専門知識と統合的な視野を兼ね備え、強い情熱と倫理観をもって社会変革に挑戦し続ける人材の育成・登用を人材戦略の核心に据えています。博士・医療系資格・技術資格等の高度専門資格を専門性の基盤として重視し、資格取得の奨励やアカデミアとの連携(在職中の博士号取得支援を含む)を継続しています。

給与水準については、専門性や統合的視野に応じた報酬設計を基本方針としています。博士・医療系資格・技術資格等の高度専門資格の保有に加え、複数分野を横断する統合的な貢献を適切に評価し、給与水準に反映しています。また、個人の業務成果や会社への貢献度を評価し、定期的な見直しを通じて給与水準に反映することで、優秀な人材の確保・定着を図っています。会社業績・物価動向・外部労働市場の賃金水準を総合的に勘案し、持続的な賃金水準の向上を目指しています。

多様性の確保及び社内環境整備については、当社の理念に共感し高い意欲を持った優秀な人材が、性別、人種、国籍、キャリア、障がいの有無などによる区別なく採用され無理なく働くことができる制度やシステムを整備しています。具体的には、業務内容や従業員のニーズに応じた雇用形態(勤務時間の調整、国内外のリモートワーク含む)にも可能な限り柔軟に対応し、育児休業や介護休業など取得しやすいよう環境づくりを進めています。人材の育成については、定期的なセミナー開催のほか、関連業務に関する外部セミナーへの参加支援、資格試験奨励などを行っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法及び育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

グループ全体(連結)


専門資格は、博士、理学療法士、作業療法士、看護師、臨床心理士、弁護士、会計士、税理士の保有者です。

指標 数値
役員に対する女性比率 0.0%
従業員数に対する女性比率 16.3%
従業員数に対する外国籍者比率 7.5%
従業員数に対する障がい者比率 3.8%
専門資格取得率 33.8%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


サイバーダインは、バイオ・医療系とAIロボット・情報系を融合した「HCPS融合サイバニクス withフィジカルAI」をコア技術とし、人とテクノロジーが共生する「テクノピアサポート社会」の実現を目指しています。医療と健康を包括的に扱う「サイバニクス医療健康イノベーション」と、人やモノの移動や作業を支援する「サイバニクス ライフイノベーション」を両輪として事業を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、装着型サイボーグHALを中核技術として、医療、介護・自立支援、予防・早期発見、作業支援の各分野でソリューションを提供しています。主力製品であるHALは、装着者の脳神経系からの生体電位信号や動作情報を人工知能処理し、身体と一体となって機能する革新的なサイバニックシステムです。

医療分野では、HALを医療機器として展開し、脳・神経・筋系の機能改善・機能再生を促進するサイバニクス治療サービスをグローバルに普及させています。介護・自立支援分野では、高齢者の自立度改善やフレイル予防、自立維持に向けて、下肢タイプ、単関節タイプ、腰タイプなど様々なHAL自立支援用を提供しています。また、HALを活用したプログラム「Neuro HALFIT」を施設型および在宅型で展開しています。

予防・早期発見分野では、メディカル・ヘルスケアデータを収集・解析・AI処理する「Cyvis®(サイビス)」シリーズや、光音響イメージング装置「Acoustic X」の開発・製品化を進めています。作業支援分野では、作業者の身体負荷低減と安全性・生産性向上を支援するHAL作業支援用(腰タイプ)や、AIを搭載した搬送ロボット、除菌・清掃ロボット「CL02」を展開しています。

同社グループの主な収益源はHAL等のレンタル・保守に係る売上であり、レンタル期間にわたり継続的な収益を計上するモデルが特徴です。また、商品・製品の販売や、治療センター・ロボケアセンターでのサイバニクス治療・トレーニングサービスの提供による収益も得ています。地域別に見ると、日本だけでなく米州、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ地域)、APAC(アジア太平洋)といった海外地域からの売上収益も大きく、グローバルに事業を展開しています。主要な顧客としては、Pertubuhan Kaselamatan Social(PERKESO)やCooperativa Sociale Coopselios SCが挙げられます。

セグメント 売上収益(2025年3月期) 売上収益(2026年3月期)
前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日) - 43.8億円
当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日) - 38.5億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上収益は、直近5年間で増減を繰り返しており、当連結会計年度は前期から減少しています。税引前利益と親会社の所有者に帰属する当期利益は、当連結会計年度に黒字に転換しました。営業損失は継続していますが、前期と比較して損失幅は縮小しています。当連結会計年度の税引前利益の黒字転換には、投資有価証券評価益などの金融収益が影響しています。営業活動によるキャッシュ・フローは、当連結会計年度に資金流入に転じています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上収益 21.5億円 32.9億円 43.5億円 43.8億円 38.5億円
税引前利益 △3.9億円 53百万円 △11.4億円 △8.8億円 5.9億円
税引前利益率 △18.1% 1.6% △26.2% △20.1% 15.3%
親会社の所有者に帰属する当期利益 △5.0億円 △3.0億円 △14.8億円 △5.8億円 1.5億円
1株当たり当期純利益(円) △2.32 △1.39 △6.99 △2.73 0.73

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上収益(連結)は、当連結会計年度において前期から減少しています。一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は、前期の損失から当連結会計年度は損失幅が縮小する傾向を示しています。これは、売上収益の減少がありながらも、営業損失の改善が進んだことを示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上収益(連結) 20.8百万円 18.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △4.4百万円 △3.0百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、サイバニクス産業の創出を牽引する企業として、財務基盤の強化と事業拡大を両立させています。本業で安定的に資金を生み出し、投資活動も賄えている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は、プライム市場の平均と比較して高い水準にあります。手元資金である現金及び現金同等物も増加傾向を示しており、事業運営における安定性がうかがえます。ROE(自己資本利益率)は当期にプラスとなっています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
自己資本 396億円 396億円
自己資本比率 81.5% 80.7%
ROE(自己資本利益率) - 0.4%
現金及び現金同等物 68.2億円 89.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前期の資金流出から資金流入に転じました。これは主に税引前利益の計上や減価償却費及び償却費、営業債権及びその他の債権の減少などによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、投資の償還による収入が投資の取得による支出を上回り、資金流入となっています。財務活動によるキャッシュ・フローは、主にリース負債の返済による資金流出となっています。

これらの結果、フリーキャッシュ・フローはプラスであり、同社グループが事業活動と投資活動を通じて自由に使える資金を確保している状況です。この資金状況は、同社グループが事業運営に必要な資金を確保し、安定した財務状況を維持していることを示しており、今後の事業展開や雇用安定性にもつながるものと考えられます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF △4.3億円 1.9億円
投資CF 23.3億円 20.9億円
財務CF △2.2億円 △2.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 18.9億円 22.9億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの主力製品はHAL®であり、売上収益の大半を占めています。各国の法規制や医療政策の変更、医療保険制度の整備の遅れ、代替技術や競争力のある同種製品の登場などが事業及び収益性に影響を及ぼす可能性があります。

装着型ロボット分野では国内外の様々な企業が研究や実用化を進めており、競合他社が資本、人材、コスト構造の効率性、ブランド、製品の多様性等の点で優位性を持つ可能性があります。他社がより新しい技術や有用な製品の開発に成功した場合、同社グループの競争力が持続できないリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは優秀な研究開発人材を多数有していますが、必要な優秀な人材が退職した場合、製品開発のスピードに影響を及ぼす可能性があります。事業拡大に伴う人員増強や内部管理体制の充実が円滑に進まない場合、経営成績や今後の事業展開に影響を及ぼすリスクがあります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


CYBERDYNEは、革新的なサイバニクス技術を基盤に、社会課題の解決と新産業の創出を目指す未来開拓型企業です。人とテクノロジーが共生する社会の実現に向け、独自の価値観と文化を育んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


CYBERDYNEグループは、山海嘉之が創出したサイバニクス技術を駆使し、社会が直面する様々な課題を解決することを基本方針としています。革新技術(イノベーション技術)の創出から社会実装までを一貫した事業スキームで展開し、新産業(サイバニクス産業)の創出による市場開拓を目指しています。

人とテクノロジーが共生する「テクノピアサポート社会」の実現と「サイバニクス産業」の創出を推進する未来開拓型企業です。研究開発型企業として、革新的製品の研究開発や臨床・実証研究、各種認証取得を推進し、持続的な成長を図っています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


CYBERDYNEグループは、革新技術の創生と新産業創出、そして人材育成を3本柱としています。特に、社会変革に挑戦し続ける「未来開拓型人材」の育成・登用を重視しており、単一分野にとどまらない専門知識と統合的な視野を持つ人材を求めています。

同社の理念とビジョンに共感し、高い意欲を持つ優秀な人材が、性別、人種、国籍、キャリア、障がいの有無に関わらず活躍できる環境整備を進めています。業務内容や従業員のニーズに応じた柔軟な雇用形態にも対応し、育児休業や介護休業が取得しやすい環境づくりに努めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


CYBERDYNEグループは、医療・福祉・生活・職場・生産といった多領域にわたる社会課題に対し、サイバニクス技術を基盤としたソリューションを提供しています。その事業領域は未踏の領域に位置し、高度かつ複雑なミッションを担っています。

部門間の連携や統合的な運営を可能とする強固な組織体制の構築が重要であり、事業領域の拡大やグローバル展開に対応するため、組織体制の継続的な強化を進めています。また、未開拓領域を推進するため、単一分野にとどまらない専門知識と統合的な視野を兼ね備え、社会変革に挑戦し続ける「未来開拓型人材」の育成・登用を重点テーマとしています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


CYBERDYNEは取締役会設置会社であり、監査役会設置会社としてコーポレート・ガバナンスの充実を図っています。取締役会は迅速な意思決定と職務執行の監督を行い、監査役会は客観的かつ独立した立場から監査を実施しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社グループの株主構成を見ると、筆頭株主は創業者の山海嘉之氏です。同氏はB種類株式のスキームを通じて議決権を集中させ、同社グループの先進技術が平和的な目的で利用されることを確保し、企業価値の向上に貢献する体制を構築しています。また、少数株主保護のため、支配株主との取引には社外役員で構成される委員会の事前承認を得る体制を整えています。

株主名 持株比率
山海 嘉之 38.24%
大和ハウス工業 12.31%
楽天証券(投信口) 1.18%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は山海嘉之氏が務めています。社外取締役比率は60.0%です。

氏名 役職 主な経歴
山海 嘉之 代表取締役社長 2004年4月より筑波大学システム情報系教授、2004年6月に同社設立取締役、2006年2月より同社代表取締役社長を務めています。2011年10月には筑波大学サイバニクス研究センター長に就任し、2023年4月より内閣府SIPプログラム プログラムディレクターを務めるなど、研究開発と経営を牽引しています。
本田 信司 取締役COO 1981年4月に武田薬品工業に入社し、米国統括や専務取締役CSOなどを務めました。2018年1月からは日清食品ホールディングスで執行役員CSOを歴任し、2023年12月より同社取締役COOに就任しました。


社外取締役は、松村明氏(元茨城県立医療大学学長)、鈴木健嗣氏(筑波大学システム情報系長・大学執行役員)、髙原勇氏(元内閣府大臣官房審議官)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会は5名の取締役(社外取締役3名を含む)で構成されています。監査役会は3名の社外監査役で構成されており、客観的かつ独立した立場から監査を実施することでガバナンスの実効性を高めています。国立大学法人筑波大学との利益相反を防止するため、同大学と利害関係を有しない独立社外取締役の人数を、大学関係者を除く取締役の人数と同数以上に維持する体制です。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社は役員の報酬について、報酬委員会での答申に基づき決定しています。報酬体系は、固定額の基本報酬と業績連動報酬で構成されています。業績連動報酬は、連結当期利益および連結営業利益の黒字化を前提とし、株式報酬で支給される仕組みです。社外取締役の報酬は、その役割と独立性の観点から基本報酬のみとなっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 2名 54百万円 27.0百万円
社外役員 8名 22百万円 2.8百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。