※本記事は、株式会社KADOKAWA の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
KADOKAWAは、出版・IP創出、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTechなど多岐にわたる事業を展開しています。IPを安定的に創出し、事業間連携でLTV最大化を図る「グローバル・メディアミックス with Technology」戦略を推進しています。
単体従業員数は2,471名、連結従業員数は7,332名です。セグメントは出版・IP創出事業、アニメ・実写映像事業、ゲーム事業、Webサービス事業、教育・EdTech事業、その他事業の6つです。
主な国内グループ会社は、ドワンゴ、アークライト(出版・IP創出事業)、ムービーウォーカー(アニメ・実写映像事業)、フロム・ソフトウェア(ゲーム事業)、バンタン(教育・EdTech事業)などです。
2025年4月1日付で、ドワンゴ、ブックウォーカー、KADOKAWA Connectedが合併し、ドワンゴを存続会社とする体制となりました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
KADOKAWAは、多彩なIP(知的財産)を軸にグローバル・メディアミックスを展開する総合エンタテインメント企業です。従業員のモチベーションとクリエイティビティを重視し、多様な働き方を支援する環境づくりに力を入れています。人材育成やキャリア形成にも積極的な取り組みが見られます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、平均勤続年数が4.8年、平均年齢が41.6歳というデータを示しています。比較的勤続年数は短めですが、年齢構成はバランスが取れている傾向が見られます。多様な事業を展開する同社グループにおいて、それぞれの事業特性に応じた人材が活躍していると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 8,715,000円 |
| 平均勤続年数 | 4.8年 |
| 平均年齢 | 41.6歳 |
| 単体従業員数 | 2,471人 |
| 連結従業員数 | 7,332人 |
| 単体のグループ内比率 | 33.7% |
退職給付制度として、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。これらの制度は同社及び一部の連結子会社に適用されています。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
確定給付制度における退職給付債務は117億円、年金資産は109億円です。連結ベースの従業員給付費用は24.2億円(従業員1人あたり33万円)です。単体の平均年間給与と比較すると、連結ベースの1人あたり給付費用は低い水準となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、中期経営計画の基本戦略である「グローバル・メディアミックス with Technology」を推進する基盤として、人的資本を重要な要素と位置付けています。IPを継続的に創出していくための人材戦略として、「働きやすい環境づくり」「キャリアの自律的な選択」「グローバル人材」の3本柱を推進しています。
従業員の給与は役割等級制を基本とし、職務・役割、責任の大きさ、期待成果を踏まえて決定されます。基本給の改定や賞与には人事評価の結果と成果が反映され、性別による不合理な処遇差は設けていません。このような実力・成果に応じた処遇を通じて、従業員の自律的なキャリア形成と成長意欲を後押ししています。
具体的な施策として、リモートワークに適したICTツールの導入やワークプレイスチョイス制度の推進、産育休・介護休フォロー手当の支給など、従業員の個々の状況に応じた働きやすい環境づくりに取り組んでいます。また、フリーエージェント型異動制度やグループ会社間の人材交流、資格取得一時金支給制度などを通じて、従業員が積極的に挑戦できる機会を提供しています。グローバル人材の育成・確保にも注力しており、世界各国での採用活動や語学資格保有率の向上などに取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
女性管理職比率、男性育児休業取得率、男女賃金差異は、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律および育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の規定に基づき算出された、提出会社単体のデータです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 28.7% |
| 男性育児休業取得率 | 56.8% |
| 男女賃金差異(全労働者) | 74.3% |
| 男女賃金差異(正規雇用労働者) | 81.4% |
| 男女賃金差異(パート・有期労働者) | 62.2% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ ㈱ドワンゴ
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 17.6% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 74.3% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) | 78.7% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) | 89.1% |
▼ ㈱角川アスキー総合研究所
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 41.7% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 66.7% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 83.4% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) | 81.5% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) | 106.2% |
▼ ㈱フロム・ソフトウェア
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 3.8% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 57.1% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 90.7% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) | 76.2% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) | 130.1% |
グループ全体(連結)
当社及び国内連結子会社を対象とした集計値です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 22.9% |
| 男性育児休業取得率 | 67.3% |
| コンプライアンステスト受講率 | 99.9% |
| ホットラインの認知率 | 84.6% |
働きやすい環境づくり
当社単体または当社及び国内連結子会社を対象とした指標です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 在宅勤務率 | 70.2% |
| 産育休・介護休フォロー手当支給率 | 96.7% |
| 女性育児休業復職率 | 100.0% |
キャリアの自律的な選択
当社単体を対象とした指標です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 中途採用におけるリファラル経由での採用比率 | 33.1% |
| 新卒採用における早期選考比率(インターン経由) | 37.9% |
| FA制度利用率 | 50.4% |
| 資格取得制度利用率(言語資格以外) | 10.2% |
| 部下上司サーベイ結果(満点5点) | 4.06 |
グローバル人材
当社単体を対象とした指標です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 語学資格保有率 | 7.6% |
従業員から見た経営に対する評価
当社単体を対象としたエンゲージメントスコアの指標です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 従業員のモチベーションを上げる努力をしているか | 75.1% |
| テクノロジーの活用を十分にしているか | 83.2% |
| クリエイティブに仕事ができているか | 83.9% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
KADOKAWAグループは、「世界の才能と、感動をつなぐ、クリエイティブプラットフォーマーへ」をコーポレートミッションに掲げています。IP(Intellectual Property)を安定的に創出し、事業間連携によりIPのLTV(Life Time Value)を最大化する「グローバル・メディアミックス with Technology」戦略を推進し、中長期的な成長を目指しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、出版・IP創出、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTechといった多岐にわたる事業を展開しています。これらの事業を通じて、多彩なIPを創出し、国内外に広く展開することで収益を上げています。
出版・IP創出事業
書籍・雑誌の出版・販売、電子書籍・電子雑誌の出版・販売、Web広告の販売、権利許諾等を行っています。年間6,000タイトルを超える新規IPを創出しており、これが同社グループ成長の原動力となっています。収益は、書籍・雑誌の販売や電子書籍・電子雑誌の販売、ライセンス収入から得ています。米国とアジアでの海外事業が堅調に成長しています。
アニメ・実写映像事業
アニメ及び実写映像の企画・製作・配給、映像配信権等の権利許諾、パッケージソフトの販売等を行っています。収益は、アニメや実写映像の製作・配給、権利許諾、パッケージソフトの販売から得ています。
ゲーム事業
ゲームソフトウエア及びネットワークゲームの企画・開発・販売、権利許諾等を行っています。収益は、ゲームソフトウエアの販売やネットワークゲームの運営、権利許諾から得ています。
Webサービス事業
動画コミュニティサービスの運営、各種イベントの企画・運営、モバイルコンテンツの配信等を行っています。収益は、動画コミュニティサービスの利用料やイベントの企画・運営、モバイルコンテンツの配信から得ています。サイバー攻撃の影響からの回復やイベントの好調により、増収となっています。
教育・EdTech事業
専門校運営及びインターネットによる通信制高校等向けの教育コンテンツ・システム提供等を行っています。収益は、専門校の運営や教育コンテンツ・システムの提供から得ています。新スクール開校や生徒数増加により、増収となっています。
その他の事業セグメント
キャラクターグッズ等の企画・販売を行うMD事業、ところざわサクラタウン運営やイベント企画等を行うレクリエーション事業等を行っています。収益は、MD事業での商品販売やレクリエーション事業でのイベント企画・運営から得ています。
同社グループの売上高は、日本が最も大きく、次いで米国、アジア、その他の地域からも収益を得ており、海外展開も行っています。特定の主要な顧客への売上高が全体の10%以上を占めることはありません。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 出版・IP創出 | 1,487億円 | 1,536億円 |
| アニメ・実写映像 | 500億円 | 472億円 |
| ゲーム | 334億円 | 296億円 |
| Webサービス | 177億円 | 202億円 |
| 教育・EdTech | 151億円 | 172億円 |
| その他の事業セグメント | 130億円 | 150億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は増加傾向にあります。しかし、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の2026年3月期において前期から減少しました。
特に2026年3月期は、売上高は増加したものの、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比で大きく減少しています。これは、出版・IP創出事業、アニメ・実写映像事業、ゲーム事業における減益が主な要因となっています。アニメ・実写映像事業ではセグメント損失を計上しました。一方で、Webサービス事業と教育・EdTech事業は増益となっています。
営業活動によるキャッシュ・フローは収入を確保していますが、投資活動と財務活動によるキャッシュ・フローは支出となりました。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,212億円 | 2,554億円 | 2,581億円 | 2,779億円 | 2,829億円 |
| 経常利益 | 202億円 | 267億円 | 202億円 | 177億円 | 117億円 |
| 経常利益率 | 9.1% | 10.4% | 7.8% | 6.4% | 4.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 141億円 | 127億円 | 114億円 | 73.9億円 | 12.8億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 105.96 | 90.91 | 83.42 | 53.87 | 8.71 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から減少しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から減少する結果となりました。
これは、連結従業員数が増加している一方で、営業利益が減少したことによる影響があると考えられます。これらの指標の推移は、組織全体の効率性や収益創出能力の変化を示唆しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 39.9百万円 | 38.6百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 2.4百万円 | 1.1百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、財務の安定性を維持しつつ、将来に向けた投資を積極的に行っている状況です。事業活動で得た資金を上回る投資を行っており、成長フェーズにあることがうかがえます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均を大きく上回っており、安定した状態を示しています。一方で、ROEはプライム市場平均を下回る水準となっています。手元資金である現金及び預金は潤沢に確保されており、事業運営における資金的な余裕があることがうかがえます。これらの状況は、同社グループの事業継続性や将来の成長投資の余力に影響を与える可能性があります。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 2,774億円 | 2,767億円 |
| 自己資本比率 | 60.9% | 62.0% |
| ROE(自己資本利益率) | 3.4% | 0.5% |
| 現金及び預金 | 1,455億円 | 1,160億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが34.2億円の収入となりました。これは前期と比較して減少しています。投資活動によるキャッシュフローは、定期預金の預け入れや有形固定資産及び無形固定資産の取得等により、210.4億円の支出となり、前期から支出額が増加しています。
財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の返済による支出等により、224.3億円の支出となりました。これらの結果、フリーキャッシュフローは176.2億円のマイナスとなり、前期のプラスから転じています。この状況は、同社グループが事業活動で得た資金を上回る規模で、将来に向けた積極的な投資を行っている成長フェーズにあることを示しており、中長期的な成長への期待がある一方で、短期的な資金流出が続いている状況です。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 138.4億円 | 34.2億円 |
| 投資CF | △84.4億円 | △210.4億円 |
| 財務CF | 441.2億円 | △224.3億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 54.0億円 | △176.2億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、出版流通における紙の出版市場縮小や再販制度廃止のリスクを認識しています。また、Webサービス事業では、動画コミュニティサービスにおける競合他社との激しい競争が業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、法令違反・コンプライアンス上のリスクを認識しており、フリーランス法に基づく勧告を受けた事実を公表しています。これに対し、社内研修の実施や業務フローの見直し等を通じてコンプライアンス強化と再発防止に取り組む方針を示しています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
KADOKAWAは、多様なコンテンツを通じて世界に感動を届けることを目指す企業です。クリエイティブな才能を尊重し、テクノロジーを駆使して新たな価値を創造する文化が根付いています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
KADOKAWAグループは、「世界の才能と、感動をつなぐ、クリエイティブプラットフォーマーへ」をコーポレートミッションとして掲げています。中長期的な成長と企業価値の向上を目指し、IP(Intellectual Property)を安定的に創出し、事業間連携によりIPのLTV(Life Time Value)の最大化を図ることを重視しています。さらに、最新テクノロジーを取り入れながら、IPを世界に広く展開する「グローバル・メディアミックス with Technology」を基本戦略として推進しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
KADOKAWAグループは、IP(知的財産)の創出と価値最大化、そしてグローバル展開を事業の柱としています。従業員が多様な個性を認め合い、クリエイティビティを最大限に発揮できる環境を重視しており、「クリエイティビティ」「モチベーション」「テクノロジー」を軸としたイノベーション推進を方針に掲げています。公正かつ適正な労働環境の整備を前提とし、グローバル人材を含む多様な人材の継続的な成長を促進する取り組みを進めています。また、コーポレート・ガバナンスの充実を通じて経営の透明性を高め、社会からの信頼向上を目指しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
KADOKAWAグループは、事業構造改革による組織の進化を重点テーマとしています。国内出版事業では、迅速な意思決定と実行性を備えた組織への転換、業務フローの改善、組織の合理化に取り組んでいます。また、海外マンガクリエイターの創作支援プロジェクトを開始し、世界中の才能に成長と挑戦の機会を提供しています。アニメ・実写映像事業では、制作能力の強化と長期的な人材育成のため、新アニメスタジオの設立や制作拠点の集約を進めています。Webサービス事業では、エンジニア人材の集約によるグループのDX化とクリエイターエコノミーの最大化を図っています。教育・EdTech事業では、教育機会の拡大とクリエイター育成を推進しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社グループは、取締役会の経営に対する監督機能の強化と、監督と執行の明確な分離による透明性向上を目指しています。指名委員会等設置会社制度を採用し、迅速な意思決定が可能な体制を構築しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
筆頭株主はソニーグループであり、事業会社が上位株主として名を連ねています。また、ゴールドマン・サックス・インターナショナルやコリア・セキュリティーズ・デポジタリー・サムスンといった海外の機関投資家も上位に位置しています。信託銀行も主要な株主として名を連ねており、多様な株主によって支えられている資本構成となっています。個人株主である川上量生氏も上位に位置しています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| ソニーグループ | 11.01% |
| GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL | 10.97% |
| KOREA SECURITIES DEPOSITORY-SAMSUNG | 8.46% |
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 8.33% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 6.38% |
なお、オアシス マネジメント カンパニー リミテッドより2026年3月30日付で大量保有報告書の変更報告書が提出されており、20,500千株(13.76%)を保有しています。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は16名(男性13名・女性3名)で構成され、女性役員比率は18.8%です。代表執行役社長CEOは夏野剛氏が務めています。取締役の過半数を社外取締役が占めており、社外取締役比率は58.3%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 夏野 剛 | 取締役代表執行役社長Chief Executive Officer | 1988年東京ガス入社、NTTドコモ執行役員、慶應義塾大学特別招聘教授、ドワンゴ取締役を経て、2023年より同社取締役代表執行役社長Chief Executive Officerより現職。 |
| 山下 直久 | 取締役代表執行役Chief Human Resource Officer 兼 Chief Literature&Film Officer 兼 Chief Manga & Light Novels Officer | 1981年角川書店入社、富士見書房代表取締役社長、角川書店代表取締役専務などを経て、2026年より同社取締役代表執行役Chief Human Resource Officer兼Chief Literature&Film Officer兼Chief Manga & Light Novels Officerより現職。 |
| 村川 忍 | 取締役執行役Chief Operating Officer | 1999年角川書店入社、KADOKAWA執行役員、角川ブックナビ代表取締役社長などを経て、2023年より同社取締役執行役Chief Operating Officerより現職。 |
| 加瀬 典子 | 取締役執行役Chief Compliance Officer | 1985年アスキー入社、KADOKAWAアスキー・メディアワークス事業局部長、角川アスキー総合研究所代表取締役社長などを経て、2025年より同社取締役執行役Chief Compliance Officerより現職。 |
| 川上 量生 | 取締役 | 1997年ドワンゴ代表取締役社長、2014年同社代表取締役会長、2015年同社代表取締役社長などを経て、2019年より同社取締役より現職。 |
社外取締役は、鵜浦博夫氏(日本電信電話元代表取締役社長・取締役会議長・指名委員会委員長)、ジャーマン・ルース マリー氏(ジャーマン・インターナショナル代表取締役社長・報酬委員会委員長・指名委員)、杉山忠昭氏(花王元執行役員法務・コンプライアンス部門統括・指名委員・監査委員)、笹本裕氏(DAZN Japan Investment合同会社最高経営責任者・報酬委員・監査委員)、宇澤亜弓氏(公認会計士宇澤事務所代表者・監査委員)、岡島悦子氏(プロノバ代表取締役社長・指名委員・報酬委員)、草野耕一氏(草野耕一法律事務所代表者・監査委員会委員長)です。
同社は指名委員会等設置会社制度を採用しています。取締役会の過半数を社外取締役が占めることで、経営に対する監督機能の強化と透明性の向上を図っています。社外取締役は、中長期的な企業価値向上への提言や、会社と経営陣の利益相反の監督を通じて、同社の持続的な成長に貢献しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の取締役(社外取締役を除く)および執行役の報酬は、固定報酬と業績連動報酬である変動報酬の金銭報酬、および業績連動型株式報酬と譲渡制限付株式報酬の非金銭報酬で構成されています。社外取締役の報酬は固定報酬のみです。報酬委員会が、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして株主利益と連動した報酬体系を基本方針としています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 37百万円 | 12.3百万円 |
| 社外取締役 | 9名 | 96百万円 | 10.7百万円 |
| 執行役 | 8名 | 6.0億円 | 74.8百万円 |
なお、取締役と執行役を兼務している者の報酬および員数は、執行役の欄に記入されています。また、報酬の総額および員数には、事業年度中に退任した取締役1名(社外取締役を除く)と社外取締役2名が含まれています。
個人別報酬が開示されている役員は、夏野剛氏(1.46億円)です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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