【平均年収501万円】ホクリヨウ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収501万円】ホクリヨウ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ホクリヨウは、鶏卵の生産から販売までを一貫して行う企業です。食の安全対策にも注力し、北海道市場で高いシェアを占めるほか、道外にも農場を展開しています。直近の業績は、売上高、利益ともに大幅な増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社ホクリヨウ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ホクリヨウは、鶏卵の生産・販売を主たる業務とする企業です。生産から流通まで自社で一貫して行い、消費者のニーズを迅速に反映させています。食の安全対策にも注力し、北海道市場で高いシェアを占めています。

単体従業員数は259名です。同社は鶏卵事業の単一セグメントで事業を展開しています。

ホクリヨウは、鶏卵の生産・販売を主たる業務とし、生産から販売まで自社で一貫して行っています。北海道内では初生雛から育成し、道外にも農場を展開。道内GP工場で製造された製品は、ほぼ100%問屋を通さず直接販売しています。

2022年4月20日に非連結子会社であった千歳ポートリーを解散し、2023年3月末以降は非連結子会社を保有していません。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ホクリヨウは鶏卵事業を主軸とする企業であり、安定した事業基盤のもとで従業員の長期的な活躍を支援する環境が整えられています。人材の育成や多様な働き方の推進にも力を入れており、従業員が能力を最大限に発揮できる職場づくりを目指しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が比較的長く、平均年齢も高めであることから、経験豊富な人材が定着し、安定して活躍している傾向が見られます。

項目 数値
平均年間給与 5,006,000円
平均勤続年数 11.5年
平均年齢 45.7歳
単体従業員数 259人


退職給付制度として、同社は確定給付型と確定拠出型の両制度を採用しています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。適用範囲は国内の従業員です。

また、退職一時金制度も設けていますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。退職給付債務は1.8億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


ホクリヨウは「グローバルな競争社会で成長発展していくために、常に将来を見通し、大胆に変化していく」という経営方針のもと、多様な人材が能力を最大限発揮できる組織づくりを重要な経営課題と位置付けています。専門性と挑戦意欲を有する人材の確保・育成が不可欠であると認識し、多様な人材の確保と活躍推進、人材育成の強化、働きやすい職場環境の整備、次世代経営人材の育成を基本方針としています。

従業員への報酬については、通常給に役職手当を加えることを基本としています。社会経済状況の変化に対応するため、ベースアップや各種手当、福利厚生制度の向上を含め、随時改善を図ることで従業員の平均給与は毎年増加しているとのことです。

人材育成方針としては、年功序列を排した能力評価によるリーダー層の創出、挑戦や失敗を成長の糧とできる指導・支援の充実、職員個人の能力開発への支援強化を掲げています。社内環境整備方針では、ダイバーシティ推進による新たな発想の醸成、身体的・精神的健康の確保、労働安全衛生水準の向上、コンプライアンスへの取り組み強化を進めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。各数値は「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」の規定に基づき算出されています。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 6.4%
男性労働者の育児休業取得率 50.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 61.4%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 77.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 91.2%

人材の育成に関する指標

指標 数値
社員定着率(入社3年以内)全社員 62%
社員定着率(入社3年以内)新卒社員 69%
研修への投資(一人当たりの研修費用) 18千円

社内環境整備に関する指標


2025年12月には札幌農場にて社員1名が労働災害により死亡する重大災害が発生しています。行政による処分・指導を受け適切に対応を実施し、遺族との示談交渉も完了しています。

指標 数値
障がい者雇用率 3.68%
労働災害発生件数 重大災害 1件
労働災害発生件数 療養災害 7件
労働災害発生件数 軽微災害 7件

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ホクリヨウは、鶏卵の生産から販売までを一貫して手掛ける企業です。食の安全を重視した生産体制と、多様な販売戦略を通じて収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、鶏卵事業を主軸としています。初生雛の育成から、サルモネラワクチン接種、植物性飼料の使用、窓のないウインドレス鶏舎での飼育、FSSC22000認証取得のGP工場での選別・包装まで、自社内で一貫した体制を構築しています。これにより、食の安全を確保しつつ、消費者ニーズを迅速に生産に反映させています。

鶏卵は、スーパーマーケットのほか、ホテル、レストラン、パン・ケーキ店などの業務用として幅広く利用されています。自社ブランド卵の展開に加え、取引先向けのプライベートブランドのOEM提供も行い、栄養素などを付与し高価格設定が可能な特殊卵の販売比率が高いことが特徴です。

近年では、アニマルウェルフェアに配慮した平飼い卵(エイビアリー卵)の生産・販売を拡大しています。また、香港市場への鶏卵輸出も開始し、海外事業の強化にも取り組んでいます。同社は北海道市場において高いシェアを占めています。国内の外部顧客への売上高が全体の90%を超えており、海外売上高の比率は限定的です。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


直近の業績は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも大幅な増加となりました。これは、高病原性鳥インフルエンザの感染拡大による鶏卵相場の堅調な推移に加え、飼料価格や物流費、人件費の増加に対応するための販売価格改定や差別化卵の拡販に注力した結果です。売上高総利益率も大きく向上し、同社の収益構造を支える基礎的な体力は維持されていると認識されています。


■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


従業員一人あたりの売上高は、企業が効率的に収益を生み出す力を示す重要な指標です。この数値が高いほど、従業員一人ひとりが事業に貢献する度合いが大きいことを示唆します。同社においては、この指標の具体的な数値は開示されていませんが、生産性向上は今後の経営戦略における重要な課題の一つとして挙げられています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) - -

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社は本業で安定した資金を創出し、将来に向けた投資も継続しています。財務基盤は堅固であり、安定した経営状況を示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の財務基盤は、自己資本比率が前期から増加し、高い水準を維持しています。これは、同社の財務の安定性を示すものです。ROE(自己資本利益率)も高い水準にあり、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金である現金及び預金も増加しており、不測の事態への耐性も高い状態です。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性につながる要素であると言えます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産合計 141.5億円 175.2億円
自己資本比率 73.7% 74.9%
ROE(自己資本利益率) - 27.3%
現金及び預金 42.0億円 73.0億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社のキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが前期から増加し、大幅なプラスとなっています。これは、税引前当期純利益の増加や減価償却費などによる資金の増加が、法人税等の支払額を上回ったことによるものです。投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得などによりマイナスとなっていますが、これは将来に向けた設備投資を継続していることを示しています。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の返済や配当金の支払によりマイナスとなっています。営業活動によるキャッシュフローが投資活動によるキャッシュフローを上回るフリーキャッシュフローは、前期から増加しプラスを維持しており、同社が本業で安定的に資金を創出し、財務的な余裕がある状態を示しています。この状況は、同社の雇用安定性や将来的な成長性への期待につながるものです。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 32.2億円 60.9億円
投資CF △22.6億円 △20.7億円
財務CF △6.6億円 △9.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 9.6億円 40.2億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社の売上のほとんどは鶏卵販売が占めており、相場商品であることから、利益は鶏卵相場により大きく変動する可能性があります。また、鶏卵生産の原価の60%程度は飼料費であり、飼料価格は作況、船運賃、為替変動や世界的な需要動向に左右されます。飼料価格が大きく上昇し十分なコスト削減ができなかった場合、同社の経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ホクリヨウは、グローバルな競争社会での成長と発展を目指し、常に将来を見通して大胆に変化していくことを経営方針としています。持続可能な社会の実現と企業価値の向上を追求する企業風土が特徴です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ホクリヨウは「グローバルな競争社会で成長発展していくために、常に将来を見通し、大胆に変化していく」ことを経営方針としています。国内市場の人口減少に対応し、アジアを中心とした海外市場動向に目を配っています。

鶏卵関連製品の国内販売、輸出、そして事業投資をバランスよく進めることを重視し、持続的な成長を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ホクリヨウは、地球環境保護を最優先課題と位置づけ、「かけがえのない星=地球を将来にわたってまもっていくために」という環境方針を掲げています。特に鶏糞処理をサステナビリティ上の最優先課題と認識しています。

人的資本への取り組みも重要課題であり、人材育成方針と社内環境整備方針を定めています。優秀人材の獲得・定着、年功序列を排した能力評価によるリーダー層の創出を目指しています。挑戦や失敗を成長の糧とする人材育成、先取・オリジナルなアイデア発想のための能力開発支援も重視しています。

社内環境整備では、ダイバーシティ推進による新たな発想の醸成、身体的・精神的健康の確保、労働安全衛生水準の向上、コンプライアンスへの取り組み強化を重視しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ホクリヨウは、優先的に対処すべき課題として、高病原性鳥インフルエンザ感染防止対策の徹底と人材の育成を挙げています。鳥インフルエンザの再発防止のため、野生動物の侵入を防ぐ塀の建設やカラスの飛来防止対策に投資しています。老朽化した鶏舎の最新型への建て替えも進めており、2027年度中の完了を見込んでいます。

人材育成においては、生産年齢人口減少による採用環境の厳しさに対し、年間休日の増加や初任給の引き上げといった対策を講じています。国籍を問わず優秀な人材を獲得するため、外国人正社員の採用も開始しました。外部講師による若手および経営層別の研修も継続し、人材育成の強化を図っています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は監査役会設置会社として、取締役会を経営戦略の意思決定・監督機関とし、監査役会を監査機関としています。任意で指名報酬委員会も設置し、コーポレート・ガバナンスの充実を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社のココリコであり、発行済株式の4割以上を保有しています。また、十文字チキンカンパニーも上位株主として名を連ねています。個人株主としては、米山惠子氏や米山大介氏といった創業家と見られる個人が上位に位置しており、特定の事業会社と創業家が同社の資本構成を支えている状況です。

株主名 持株比率
ココリコ 42.04%
十文字チキンカンパニー 4.97%
米山 惠子 3.12%
米山 大介 2.63%
北海道銀行 2.01%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長COO営業本部長は勝部慎一氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
勝部 慎一 代表取締役 社長COO 営業本部長 1993年三井物産株式会社入社。日本配合飼料株式会社、台湾三井物産株式会社、上海三井物産有限公司などで食料関連事業に従事。2025年三井物産株式会社退社後、同社取締役を経て、2026年6月より現職。
米山 大介 代表取締役 会長CEO 1981年北海道電力株式会社入社。1993年同社退社後、同社入社。取締役営業本部開発推進部長、常務取締役、代表取締役副社長、ホクリヨウ畜産株式会社取締役社長などを経て、2026年6月より現職。
松岡 昌哉 取締役副会長 企画本部長 1981年三井物産株式会社入社。米国三井物産株式会社ニューヨーク本店食料部長、日本配合飼料株式会社常務執行役員管理本部長などを歴任。2019年同社入社後、取締役、常務取締役企画部長、専務取締役を経て、2026年6月より現職。
山角 征司 取締役 管理本部長 1987年株式会社北海道銀行入社。本店営業部長、函館駅前支店長、営業推進部長、札幌駅前支店長などを歴任。2024年同社入社後、管理副本部長を経て、2024年6月より現職。


社外取締役は、日浅尚子氏(元北海道新聞社帯広支社長)、土屋俊亮氏(元北海道副知事)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会による経営の意思決定と監督、監査役会による監査を実施しています。社外取締役2名と社外監査役2名が選任されており、独立した立場から経営の監視と助言を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社では、役員報酬を企業価値の持続的な向上と株主利益に連動させることを基本方針としています。報酬は固定報酬である基本報酬と業績連動報酬で構成されており、社外取締役には基本報酬のみが支払われます。業績連動報酬は経常利益の増加に連動する方式を採用しており、事業年度ごとの業績向上への意識を高めることを目的としています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 1.6億円 32.6百万円
監査役(社外除く) 1名 8百万円 8.0百万円
社外役員 4名 9百万円 2.2百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。