※本記事は、PCIホールディングス株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月19日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
PCIホールディングスは純粋持株会社であり、単体従業員数は24名、グループ連結従業員数は1,647名です。
同社グループは、ソフトウェア及びハードウェア開発、自社ソリューションの開発・保守、半導体のテスト・設計などを主たる業務とする情報サービス事業を営んでいます。連結子会社6社(うち孫会社3社)により構成されています。
主な国内グループ会社は、レスター、PCIソリューションズ、ソード、プリバテック、エヌエスアール(エンジニアリング)などです。
同社グループは、前連結会計年度より決算期を9月30日から3月31日に変更しており、前連結会計年度は6ヶ月間の変則決算となりました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
PCIホールディングスグループは、ITの可能性を探求し、安心・安全で豊かな社会の実現に貢献することを目指しています。中期経営計画では人的資本投資の強化を掲げ、人財育成やエンゲージメント向上に注力する方針です。多様な人財が活躍できる環境づくりを進め、持続的な成長と変革をリードする人財の育成に力を入れています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、平均年齢が比較的高く、平均勤続年数も一定の長さがあることから、従業員が長期的にキャリアを築いている傾向が見られます。経験豊富な人財が組織の中核を担っていることがうかがえます。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,469,000円 |
| 平均勤続年数 | 7.5年 |
| 平均年齢 | 48.7歳 |
| 単体従業員数 | 24人 |
| 連結従業員数 | 1,647人 |
| 単体のグループ内比率 | 1.5% |
同社グループは、退職給付制度として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)を併用しています。これらの制度は国内グループ会社の一部に適用されています。
退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、確定給付制度における退職給付債務は5.4億円、年金資産は9.1億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、「ITの可能性を探求し続け、安心・安全で豊かな社会の実現に貢献するとともに、常に変化に対応し成長する企業」をありたい姿としています。中期経営計画「PCI-VISION2027」では、「人的資本投資の強化、人的資本経営の再構築」を基本戦略に掲げ、総合技術コンサルタント、リレーションシップマネージャー、次世代経営人財の3つの人財像を定義しています。
報酬制度においては、経営戦略の実現と企業価値向上を牽引する多様な人財の確保・定着を目指し、個々の職務内容や役割、業績への貢献度に応じた制度を構築しています。基本給は職務内容、職責、目標達成度、職務能力、行動特性を総合的に評価して決定され、賞与は全社・部門業績と個人の貢献度を反映して配分されます。評価の透明性と納得性を確保するため、継続的な対話と人事評価制度へのエンゲージメント項目の反映を進めています。
人財育成では、事業計画と連動したPDCAサイクルを運用し、人財価値の数値化・可視化を推進しています。次世代経営人財の育成は、現行の執行役員層からミドルマネジメント層へと対象を拡大し、早期発掘と育成に取り組んでいます。
社内環境整備では、従業員エンゲージメントの向上と健康経営の推進を重視しています。組織内の心理的安全性を高めるため「リスペクト・トレーニング」を管理職から一般社員層へと拡大し、エンゲージメントサーベイの結果を現場にフィードバックしています。また、「健康経営優良法人」の認定を取得し、「PCIグループ長期休業サポート制度」の運用を通じて、病気と仕事の両立支援や柔軟な就業環境の整備を拡充しています。多様な人財の活躍推進として、女性活躍推進やD&I推進、高齢者・障がい者雇用促進、育児・介護休業制度の充実にも取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、開示されていません。
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ PCIソリューションズ
男性育児休業取得率は、前事業年度に産まれた子供に対する育休取得の影響等で100%を超えています。男女間賃金差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しています。正規雇用労働者については、男女同一の賃金制度を適用しており、同等級内において共通の処遇を行っており、女性に対し男性の方が管理職比率が高いこと等が男女間賃金差異の要因となっています。パート・有期労働者については、高度な専門性及び経験を必要とする場合や短時間勤務等、職務要件による賃金形態の差異が主な要因です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 4.5% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 116.7% |
| うち正規雇用労働者 | 116.7% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 77.9% |
| うち正規雇用労働者 | 79.6% |
| うちパート・有期労働者 | 61.4% |
▼ ㈱ソード
男性育児休業取得率は、前事業年度に産まれた子供に対する育休取得の影響等で100%を超えています。男女間賃金差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しています。正規雇用労働者については、男女同一の賃金制度を適用しており、同等級内において共通の処遇を行っており、女性に対し男性の方が管理職比率が高いこと等が男女間賃金差異の要因となっています。パート・有期労働者については、高度な専門性及び経験を必要とする場合や短時間勤務等、職務要件による賃金形態の差異が主な要因です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 15.2% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 0.0% |
| うち正規雇用労働者 | 0.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 73.3% |
| うち正規雇用労働者 | 89.0% |
| うちパート・有期労働者 | 84.6% |
▼ ㈱プリバテック
男性育児休業取得率は、前事業年度に産まれた子供に対する育休取得の影響等で100%を超えています。男女間賃金差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しています。正規雇用労働者については、男女同一の賃金制度を適用しており、同等級内において共通の処遇を行っており、女性に対し男性の方が管理職比率が高いこと等が男女間賃金差異の要因となっています。パート・有期労働者については、高度な専門性及び経験を必要とする場合や短時間勤務等、職務要件による賃金形態の差異が主な要因です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 2.0% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 50.0% |
| うち正規雇用労働者 | 50.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 84.8% |
| うち正規雇用労働者 | 82.3% |
| うちパート・有期労働者 | 0.0% |
グループ全体(連結)
当社グループとして、提出会社及び主要な連結子会社3社を集計しています。男性育児休業取得率は、前事業年度に産まれた子供に対する育休取得の影響等で100%を超えることがあります。男女間賃金差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しています。正規雇用労働者については、男女同一の賃金制度を適用しており、同等級内において共通の処遇を行っており、女性に対し男性の方が管理職比率が高いこと等が男女間賃金差異の要因となっています。パート・有期労働者については、高度な専門性及び経験を必要とする場合や短時間勤務等、職務要件による賃金形態の差異が主な要因です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 6.3% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| うち正規雇用労働者 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 76.6% |
| うち正規雇用労働者 | 82.1% |
| うちパート・有期労働者 | 61.3% |
人財育成方針
集計範囲は提出会社及び主要連結子会社3社を対象としています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 一人当たり研修費 | 95.3千円 |
| 研修費総額 | 150,138千円 |
| 人権関連研修受講率 | 100.0% |
| コンプライアンス研修受講率 | 100.0% |
社内環境整備方針
集計範囲は提出会社及び主要連結子会社3社を対象としています。離職率の算出にあたっては、継続雇用者を除いて算出しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 離職率 | 4.3% |
| 自発的離職率 | 4.2% |
| 有給休暇取得率 | 76.7% |
| ストレスチェック受検率 | 90.4% |
| 健康診断受診率 | 87.2% |
| 人権サプライチェーンDD実施率 | 77.5% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
PCIホールディングスは純粋持株会社としてグループ全体の経営戦略策定やガバナンス構築を担い、情報サービス事業を営む連結子会社を通じて事業を展開しています。ソフトウェアおよびハードウェア開発、自社ソリューションの開発・保守、半導体のテスト・設計を主たる業務としています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、「エンジニアリング事業」「プロダクト/デバイス事業」「ICTソリューション事業」の3つの報告セグメントで構成されています。各事業はそれぞれの専門分野で収益を上げており、海外の外部顧客への売上高は計上されていません。また、当連結会計年度においては、特定の主要顧客への売上集中は見られません。
エンジニアリング事業
エンベデッド分野では、車載関連のSDV化に伴うAD/ADASソフトウェア開発や、通信・制御系の組込み開発案件が好調に推移しました。エンタープライズ分野では、官公庁向けシステム開発やERP構築案件が収益に貢献しています。収益は主にシステム開発、サービス、プロダクトから得ています。
プロダクト/デバイス事業
組込PC/コントローラ分野では、官公庁向けPCの大口案件が収益性改善に寄与しました。半導体設計・テスト分野では、車載インフラやIoT関連の半導体需要が底堅く、顧客基盤の多角化を進めています。収益は主にプロダクト、システム開発、サービスから得ています。
ICTソリューション事業
ソリューション分野では、AIを活用した自社ソリューションやクラウドプラットフォーム、ノーコード開発プラットフォームを活用したシステム構築案件が好調です。花き市場・水産市場向けソリューションやメインフレーム系の大型案件も売上高増加に寄与しました。収益は主にシステム開発、プロダクト、サービスから得ています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| エンジニアリング事業 | 71.7億円 | 150億円 |
| プロダクト/デバイス事業 | 42.6億円 | 79.5億円 |
| ICTソリューション事業 | 18.5億円 | 39.4億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高と各利益は変動しながらも、当連結会計年度において大きく増加しました。特に前連結会計年度は決算期変更に伴う6ヶ月間の変則決算であったため、当連結会計年度の数値は前連結会計年度と比較して大幅な伸びを示しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 252億円 | 285億円 | 251億円 | 133億円 | 268億円 |
| 経常利益 | 15.5億円 | 17.7億円 | 9.8億円 | 7.0億円 | 16.2億円 |
| 経常利益率 | 6.2% | 6.2% | 3.9% | 5.3% | 6.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 6.4億円 | 10.1億円 | 8.2億円 | 4.9億円 | 11.3億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 63.97 | 100.09 | 82.34 | 49.39 | 113.97 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から大きく増加しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も同様に増加傾向を示しており、組織全体の生産性が向上していることがうかがえます。これらの指標の改善は、同社グループの収益体質の強化と効率的な事業運営の進展を示唆しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 8.1百万円 | 16.3百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 0.4百万円 | 0.9百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、堅実な財務基盤を維持しています。本業で得た資金を元手に、事業活動と投資活動を通じて資金を創出している状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な手元資金によって安定しています。自己資本比率はプライム市場の非製造業平均を大きく上回っており、ROEも平均を上回る水準で推移しています。これにより、事業環境の変化にも対応できる強固な体制が整っており、雇用や給与の安定性にもつながる財務状況を示しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 94.5億円 | 102億円 |
| 自己資本比率 | 56.5% | 60.8% |
| ROE(自己資本利益率) | 5.5% | 12.1% |
| 現金及び預金 | 40.9億円 | 46.1億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上や売上債権及び契約資産の減少などにより、資金が増加しています。これは本業で安定的に資金を創出できている状況を示しています。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより資金が減少しており、事業に必要な投資を行っていることがうかがえます。
フリーキャッシュ・フローはプラスとなっており、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金を生み出している優良な状態です。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済や配当金の支払いにより資金が減少しており、健全な財務運営を行っていることが示されています。これらのキャッシュ・フローの状況は、同社グループが安定した事業運営と成長投資を両立できる財務体質であることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性にも良い影響を与えると考えられます。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 6.4億円 | 11.9億円 |
| 投資CF | 0.1億円 | △0.5億円 |
| 財務CF | △5.4億円 | △6.2億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 6.6億円 | 11.4億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、グローバルな半導体需給の変動による影響を受ける可能性があります。国内半導体開発市場の縮小や、開発委託先の国外シフトが進んだ場合、財政状態や経営成績に影響を及ぼすリスクがあります。
また、AIの利活用や技術革新への対応も重要なリスク要因です。変化するニーズや新しい技術に対応できなかった場合、あるいはAIの安全性・正確性確保や倫理的配慮が不適切であった場合、社会的信用やブランドイメージの低下、財政状態及び経営成績への影響が生じる可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、高度な専門知識や技術を有するIT人材の確保・育成が不可欠であると認識しています。人材の確保・育成が十分に進行しない場合、優秀な人材の流出や事業競争力の低下、意思決定の遅延を招き、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
同社グループは、当連結会計年度において事業構造改善費用14百万円を計上しています。この費用はグループ会社における人員体制見直しに伴う臨時の早期割増退職金等であり、転職先を検討する際に留意すべき情報です。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
PCIホールディングスは、情報サービス産業において、お客様の満足と全社員の幸せ、そして社会の発展に貢献することを企業理念に掲げています。ITの可能性を探求し、安心・安全・豊かな社会の実現を目指す企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「我々は、お客様の満足を通じて全社員の幸せを追求し、そして社会の発展に貢献します。」を企業理念としています。ITの力で様々な社会課題を解決し、環境変化や技術進化に対応して積極的に変化し、革新することをパーパス(存在意義)と認識しています。
2032年のありたい姿として、「ITの可能性を探求し続け、安心・安全・豊かな社会(=サステナブルな社会)の実現に貢献するとともに、常に変化に対応し成長する企業」を定めています。培ってきた技術力をベースに顧客とのリレーションを深化させ、強みを持つ産業分野や技術分野を強化することで、市場における競争優位性を高めることを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、「安定した事業成長」「ユーザーに適したソリューション提供」「応援される企業」「積極的な変化と革新」「全てのステークホルダーの満足」を行動方針としています。企業理念と行動方針をサステナビリティ経営の基本方針と位置づけ、人権尊重にも取り組んでいます。
多様性と一体感のある組織づくりを目指し、女性の活躍推進や多様な人材の活躍、チャレンジしやすい風土づくりを重視しています。また、健康経営の推進、柔軟な働き方、従業員エンゲージメントの向上を通じて、働きがいと働きやすさの向上にも注力しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、先端技術を牽引する人材の育成と確保を重要な課題としています。「人的資本経営」のもと、採用力強化と既存社員のリスキリングに積極投資を行い、従業員が能力を最大限発揮できる組織風土の構築を目指しています。
また、次世代技術領域における独自ブランドの確立にも注力し、受託開発への依存から脱却を図っています。組込みソフト開発の知見を活かし、自動車業界のSDVや自動運転領域、生成AIを活用した自社プロダクト開発、IoT領域の事業化を推進しています。
さらに、実効性の高いガバナンスとサステナビリティ経営も重点テーマです。上場子会社として少数株主の利益保護を責務とし、親会社との連携と経営の独立性・客観性を両立させ、ガバナンス体制を強化しています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
PCIホールディングスは監査等委員会設置会社として、株主総会、取締役会、監査等委員会、常務会、内部監査室の各機関が機能する体制を構築しています。また、取締役会の任意の諮問機関として指名・報酬委員会を設置し、経営の透明性及び公平性、適法性を確保した企業統治体制を目指しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
PCIホールディングスの筆頭株主は事業会社であるレスターです。同社は発行済株式の過半数を保有しており、同社グループの経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。また、従業員持株会も上位株主として名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| レスター | 51.05% |
| PCIホールディングス従業員持株会 | 5.83% |
| THE BANK OF NEW YORK MELLON 140040常任代理人(みずほ銀行決済営業部) | 1.07% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は9名(男性9名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長社長執行役員は森下健作氏が務めています。社外取締役比率は44.4%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 森下 健作 | 代表取締役社長社長執行役員 | 1984年富士通入社。マーケティング本部プラットフォーム商品企画部長、プラットフォーム営業推進本部長などを歴任。富士通コワーコ代表取締役社長を経て、2025年6月より現職。 |
| 戸澤 正人 | 取締役会長 | 1981年富士通入社。西日本営業本部営業支援部長、マーケティング本部ソフトサービス企画統括部長などを歴任。レスター専務執行役員を経て、2025年6月より現職。 |
| 井口 直裕 | 取締役執行役員経営企画本部長 | 1996年フューチャー・テクノロジー入社。2008年同社に転籍し経営企画室マネージャー、経営企画室長を歴任。2015年12月取締役管理本部長、2018年12月より現職。 |
| 杉薗 和也 | 取締役執行役員管理本部長 | 1993年広石会計事務所入社。フューチャー・テクノロジーを経て、2007年同社管理部マネージャー。財務・経理室長、執行役員財務・経理本部長を歴任し、2020年12月より現職。 |
社外取締役は、中村浩之氏(SocioFuture常勤監査役)、坂倉裕司氏(リレーションズJAPAN代表取締役・監査等委員)、牧真之介氏(牧真之介公認会計士事務所代表・監査等委員)、櫻井康史氏(晴海パートナーズ法律事務所パートナー・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監督機能強化と意思決定の迅速化、コーポレート・ガバナンスの充実を図っています。社外取締役は、企業経営や会計財務、企業法務に関する専門的な知見に基づき、客観的かつ中立的な視点から経営の監督と監査を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社は、役員報酬について、基本金銭報酬、業績連動金銭報酬(賞与)、非金銭報酬(ストック・オプション及び譲渡制限付株式報酬)の3つの要素で構成する方針を定めています。業績連動報酬は、連結売上高、連結営業利益、連結EBITDAマージンを指標として、同社グループの業績と各取締役の実績に応じて支給されます。非金銭報酬は、中長期的な精勤インセンティブを目的として付与されます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 4名 | 64百万円 | 16.0百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 8百万円 | 8.1百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 14百万円 | 3.4百万円 |
なお、当連結会計年度においては、ストック・オプション報酬および譲渡制限付株式報酬の計上はありません。業績連動金銭報酬の算定に用いた連結売上高は268億35百万円(計画比95.16%)となり支給基準を上回りましたが、他の指標は未達となりました。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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