【平均年収786万円】SGホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収786万円】SGホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

SGホールディングスは、佐川急便、佐川ヒューモニーなどを傘下に持つ純粋持株会社です。グループ連結従業員数は6万人を超え、国内外でデリバリー、ロジスティクス、グローバル物流など多岐にわたる事業を展開しています。直近期は増収増益となりました。


目次

※本記事は、SGホールディングス株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月10日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


SGホールディングスは純粋持株会社であり、単体従業員数は242名、グループ連結従業員数は60,483名です。

同社グループは、連結子会社201社、持分法適用関連会社7社で構成され、デリバリー、ロジスティクス、グローバル物流、不動産などの事業を展開しています。法人顧客を中心に、BtoBおよびBtoCの物流業務受託に注力し、サプライチェーン全体を最適化するトータルロジスティクスを提供しています。国内外で多様なリソースを活用し、顧客の物流課題解決に取り組んでいます。

主な国内グループ会社は、佐川急便、佐川ヒューモニー、SGムービング、その他8社(合計11社)などです。

SGホールディングスグループは、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更し、グローバル物流事業を新設しました。また、名糖運輸やMorrison Express Worldwide Corporationをグループ化する一方、上海虹迪物流科技有限公司の出資持分を売却しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


同社グループは、総合物流ソリューションの提供を通じて社会に貢献する企業です。中期経営計画において人的資本への投資を重点戦略に掲げ、多様な人材が活躍できる環境整備に注力しています。給与制度は職務や成果を重視し、従業員の働きがいと企業価値向上に資するよう設計されています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均年齢が30代後半で、平均勤続年数も約10年と比較的長く、安定したキャリアを築ける環境がうかがえます。多様な人材が長期的に活躍できるよう、人材育成や働きやすい環境づくりに力を入れていることが特徴です。なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 7,864,340円
平均勤続年数 9.9年
平均年齢 38.5歳
単体従業員数 242人
連結従業員数 60,483人
単体のグループ内比率 0.4%


同社グループは、退職給付制度として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。これらの制度は、同社および一部の国内連結子会社、ならびに一部の在外連結子会社に適用されています。
退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、確定給付制度における退職給付債務は413億円です。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、長期ビジョン達成に向け、経営戦略と連動した人的資本への投資と、人材の価値を最大限に引き出す活躍基盤の構築を人材戦略の基本方針としています。給与や賞与は、職務・役割、能力・スキル、成果・貢献、労働市場環境などを総合的に勘案し、従業員の働きがいと企業価値向上に資するよう決定されます。特に、持株会社では経営管理やガバナンスを担う人材の専門性や成果を重視し、最大人員会社である佐川急便では現場の貢献度や地域ごとの労働市場環境を踏まえた処遇改善に取り組んでいます。

人材育成においては、「コア事業推進人材」「ソリューション人材」「グループ経営人材」を定義し、それぞれに合わせた投資を行っています。特に成長エンジンを担うソリューション人材の育成を重視し、総合物流ソリューションを支える「GOAL人材」、テクノロジー活用を推進する「DX人材」、国際物流事業を担う「グローバル人材」の育成プログラムを展開しています。また、グループ経営人材の育成には「経営者育成プログラム」などを通じて、多様な人材の登用を促進しています。

人権と多様性を尊重した活躍基盤の整備にも力を入れており、DE&I(Diversity, Equity and Inclusion)を推進しています。女性活躍の推進や、年功序列から脱却し優秀な人材を早期に登用する「チャレンジ制度」の導入など、従業員が働きがいを感じられる職場環境づくりに取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。これらの指標は同社グループの役割等級制度に基づいて算出されており、男女賃金差異については人事・賃金制度上の性別による差異はありません。正規雇用労働者の賃金差異は女性管理職の少なさ、パート・有期労働者の賃金差異はオフィシャルスポーツ選手の報酬体系が要因と補足されています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 40.2%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 85.4%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 71.6%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 230.2%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ 佐川急便

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 11.2%
男性労働者の育児休業取得率 64.9%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 59.1%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 76.6%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 67.2%


▼ 佐川ヒューモニー

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 15.8%
男性労働者の育児休業取得率 0.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 64.3%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 72.3%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 39.9%


▼ SGムービング

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 15.0%
男性労働者の育児休業取得率 88.9%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 68.9%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 74.5%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 39.6%

グループ全体(連結)


国内グループ会社全体の集計データです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 12.2%
男性労働者の育児休業取得率 64.5%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 55.9%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 77.4%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 74.0%

多様性・登用


これらの指標は、国内グループ会社を対象範囲としています。

指標 数値
女性従業員比率 32.2%
女性管理職比率 12.2%

人材育成・エンゲージメント


これらの指標は、国内グループ会社を対象範囲としています。

指標 数値
DX・グローバル人材の創出人数(2025年度) 90人
従業員エンゲージメント(肯定的回答率) 54.0%
従業員を活かす環境(肯定的回答率) 52.0%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


SGホールディングスは、純粋持株会社として、連結子会社201社、持分法適用関連会社7社からなる同社グループ全体の経営戦略を統括しています。物流ソリューションを核に、幅広い事業を展開する企業グループです。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、法人顧客を中心とした総合的な物流ソリューションを提供しており、その事業は主に「デリバリー事業」「ロジスティクス事業」「グローバル物流事業」「不動産事業」の4つの報告セグメントと「その他」の事業で構成されています。これらの事業が相互に連携し、顧客のサプライチェーン全体を最適化する「トータルロジスティクス」の提供を推進しています。特に、法人顧客の多様なニーズに対応可能な物流配送網を構築し、物流業務受託に注力した事業展開が特徴です。

デリバリー事業

この事業では、宅配便事業を中心に日本全国を網羅する同社グループのネットワークを駆使した物品輸送サービスを法人顧客や個人顧客に提供しています。主力サービスである宅配便から大型家具や家電等のラージサイズまで、様々な荷物を扱うことが可能なインフラを構築し、効率的かつ柔軟な対応を可能としています。収益は、宅配便や付加価値の高いソリューションサービス(スマート納品、TMS、リアルコマースなど)の提供から得ています。運営は、佐川急便が行っています。

ロジスティクス事業

この事業では、日本国内の倉庫における保管、流通加工等のオペレーションや、物流センター・倉庫の運営サービスといった3PLに加え、低温管理が必要なチルド・フローズン商品を配送できるコールドチェーンを提供しています。また、大型複合施設への納品を一括で引き受ける館内物流サービスも手掛けています。収益は、倉庫保管、流通加工、コールドチェーン、館内物流サービスなどの包括的な物流業務受託から得ています。運営は、名糖運輸などが行っています。

グローバル物流事業

この事業では、航空・海上フォワーディングサービス等の国際輸送や海外拠点における各地域内での物流サービスを提供しています。アジア発北米向けのトレードレーンを主軸とし、アパレル分野や半導体機器、ハイテク製品の輸送に強みを持っています。収益は、国際航空・海上輸送、国際宅配便、通関代行、倉庫保管などの国際物流サービスから得ています。運営は、EXPOLANKA HOLDINGS LimitedやMorrison Express Worldwide Corporationなどが行っています。

不動産事業

この事業では、物流ソリューション提供のための事業インフラである物流施設を中心に不動産の開発、賃貸、管理等を行っています。同社グループのデリバリー事業及びロジスティクス事業における業務効率性を追求した一体型物流施設であるSRC等の開発を通じ、物流ソリューションの競争力向上に寄与しています。収益は、不動産の開発、賃貸、管理、資産管理・運用、再生可能エネルギー供給などから得ています。運営は、SGアセットマックスなどが行っています。

その他の事業セグメント

同社グループでは、効率的な物流ソリューションを提供するために、不動産以外の各種物流附帯サービスについてもグループ内にその機能を保有しています。具体的には、輸送に関わる損害保険の代理店事業、トラック燃料の販売、輸送車両の整備・販売、物流システムの開発・運用、宅配便の代金引換サービスの提供、人材の派遣及び業務請負などをグループ内外に提供しています。収益は、これらの物流附帯サービスの提供から得ています。

同社グループの営業収益のうち、海外からの収益は全体の約19%を占めており、国際物流市場の動向や為替変動が業績に影響を与える可能性があります。特定の顧客への収益集中は見られません。

セグメント 営業収益(2025年3月期) 営業収益(2026年3月期)
デリバリー事業 1兆30億円 1兆485億円
グローバル物流事業 2,564億円 3,216億円
ロジスティクス事業 1,431億円 2,028億円
その他の事業セグメント 528億円 564億円
不動産事業 240億円 154億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績は、営業収益が概ね増加傾向にあり、当期は前期から大きく伸びています。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益も、変動はあるものの、当期は前期から増加となりました。特に当期は、デリバリー事業における取扱個数の増加や、ロジスティクス事業における連結効果、グローバル物流事業における新規連結効果が営業収益の増加に貢献しています。

一方で、グローバル物流事業では市況の変動による運賃下落の影響が見られました。キャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは増加傾向にあるものの、M&A等の成長投資に伴う投資活動によるキャッシュ・フローの支出が増加したため、フリーキャッシュ・フローはマイナスとなっています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
営業収益 1兆5,884億円 1兆4,346億円 1兆3,169億円 1兆4,792億円 1兆6,448億円
経常利益 1,603億円 1,379億円 908億円 889億円 918億円
経常利益率 10.1% 9.6% 6.9% 6.0% 5.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 1,067億円 1,265億円 583億円 581億円 591億円
1株当たり当期純利益(円) 168.02 199.56 92.98 92.92 98.17

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの連結従業員数は当期に増加しており、事業規模の拡大が進んでいることがうかがえます。従業員1人あたりの営業収益は前期から増加しており、事業拡大に伴う収益性の向上が見られます。

従業員1人あたりの営業利益は前期から横ばいとなっており、事業規模の拡大と同時に、生産性維持への取り組みが継続されている状況を示しています。これらの指標は、同社グループが事業成長と効率化を両立させながら、持続的な収益基盤の構築を目指していることを示唆しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり営業収益(連結) 25.4百万円 27.2百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.5百万円 1.5百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


SGホールディングスグループは、本業で安定した資金を生み出しつつ、将来に向けた積極的な投資を行っている段階を示しています。これにより、事業の成長と財務基盤の強化を図っている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率が44.4%となっており、プライム市場の非製造業平均と比較して高い水準を示しています。ROE(自己資本利益率)も10.5%と、プライム市場平均を上回る水準です。手元資金である現金及び預金は967億円を確保しており、事業運営に必要な流動性を維持している状況です。これらの財務指標は、同社グループが安定した経営基盤を築いていることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 5,846億円 5,487億円
自己資本比率 55.8% 44.4%
ROE(自己資本利益率) 10.0% 10.5%
現金及び預金 1,169億円 967億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは1,248億円のプラスとなり、前期から増加しています。これは税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上が主な収入要因となっています。一方、投資活動によるキャッシュフローは△2,168億円のマイナスとなっており、前期から支出が増加しました。これは主にMorrison社株式等の取得や有形固定資産の取得による支出が要因です。財務活動によるキャッシュフローは658億円のプラスとなりました。営業活動によるキャッシュフローから投資活動によるキャッシュフローを差し引いたフリーキャッシュフローは△919億円のマイナスとなっており、本業で得た資金を上回る投資を行っている状況です。これは、同社グループが将来の成長に向けた積極的な投資フェーズにあることを示しており、事業拡大への意欲がうかがえます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 1,186億円 1,248億円
投資CF △1,647億円 △2,168億円
財務CF 140億円 658億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △461億円 △919億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、デリバリー事業が連結営業収益の6割超を占める主要な事業です。景気低迷や地政学リスク等による消費や企業物流の減少により、事業計画が想定どおりに進展しない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、デリバリー事業の宅配便では大手3社での競争が激化しており、ロジスティクス事業においても同業他社との競争が高まっている状況です。競争激化によるサービス価格下落が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

少子高齢化による人材の採用・確保競争が激化する中で、同社グループは持続的な成長に必要な人材を確保・育成し定着させることが重要な課題としています。これらの取り組みが効果を発揮できなかった場合、人的資本の不足につながり、目標の未達や営業収益の減少、費用増加等により業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


SGホールディングスは、「飛脚の精神(こころ)」を創業の精神とし、お客さまと社会の信頼に応え、新しい価値を創造し、常に挑戦を続けることを企業理念としています。顧客のサプライチェーン全体をコーディネートする「トータルロジスティクス」を高度化し、社会に必要不可欠な存在であり続けることを目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、創業の精神である「飛脚の精神(こころ)」のもと、お客さまと社会の信頼に応え共に成長すること、新しい価値を創造し社会の発展に貢献すること、常に挑戦を続けあらゆる可能性を追求することを企業理念としています。お客さまから「安心」「満足」「信頼」をいただけるサービス・品質向上を図っています。

2031年3月期までの長期ビジョン「SGHビジョン2030」では、「Grow the new Story. 新しい物流で、新しい社会を、共に育む。」を掲げています。お客さまおよび社会において、必要不可欠な存在(=インフラ)であり続けることをありたい姿と定義し、顧客のサプライチェーン全体をコーディネートする「トータルロジスティクス」の高度化を通じて、新しい価値を創造し続けることを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、創業の精神である「飛脚の精神(こころ)」を企業理念の根幹に据え、お客さまへの誠心誠意を尽くすことを大切にしています。多様な人材が活躍できる、働きやすく働きがいのある職場環境を重視し、DE&I(Diversity, Equity and Inclusion)に継続的に取り組んでいます。

性別や年齢、障がいの有無、国籍にかかわらず、全ての多様な人材がいきいきと働ける職場環境を目指しています。年功序列や経験年数を重視する考え方から脱却し、優秀な人材を早期に登用する「チャレンジ制度」を導入しています。従業員エンゲージメントが高く風通しの良い企業風土により、人材の価値を最大限に引き出し、組織と従業員の結びつきを強めることを目指しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、国内の労働力不足の深刻化や賃金上昇、インフレを前提とした業務効率化の加速を経営課題として認識しています。また、持続的な成長に向けて海外ビジネスの拡大も重点テーマです。

中期経営計画「SGH Story 2027」では、「成長を支える経営資源の拡充」と「持続可能な経営に向けた取組み」を掲げています。具体的には、パートナー企業との連携強化を含むサービスインフラの維持・強化、人的資本への積極的な投資、DXや最新テクノロジーへの投資による事業競争力向上に取り組んでいます。さらに、2050年カーボンニュートラルを目標とした脱炭素社会の実現への貢献、企業価値向上に向けたガバナンスの高度化も推進しています。


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

個人別報酬が開示されている役員は、栗和田榮一氏(3.48億円)、松本秀一氏(1.48億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


SGホールディングスは、取締役会と監査役会を設置する体制で経営されており、ステークホルダー経営を掲げ、サステナビリティを実現する経営管理体制の構築を重視しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


SGホールディングスの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社である新生ホールディングスです。その他、信託銀行や同社グループの関連財団、金融機関、関連事業会社などが上位株主として名を連ねています。特定の株主グループが上位に複数存在し、安定した資本構成を形成していることが特徴です。

株主名 持株比率
新生ホールディングス 17.94%
日本マスタートラスト信託銀行 9.12%
公益財団法人SGH文化スポーツ振興財団 8.05%


なお、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ及びその共同保有者、並びに三井住友DSアセットマネジメント株式会社及びその共同保有者から大量保有報告書が提出されていますが、同社として実質所有株式数の確認ができないため、2026年3月31日現在の株主名簿に基づき記載されています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は12名(男性10名・女性2名)で構成され、女性役員比率は16.7%です。代表取締役社長は松本秀一氏が務めています。社外取締役比率は37.5%です。

氏名 役職 主な経歴
栗和田 榮一 代表取締役会長 1977年東京佐川急便入社、佐川急便代表取締役社長、同社代表取締役会長を経て、2023年6月より現職。
松本 秀一 代表取締役社長 1988年西埼玉佐川急便入社、佐川急便CSR環境推進部担当部長、環境省を経て、2023年6月より現職。
本村 正秀 代表取締役副社長事業推進担当 1980年東京佐川急便入社、佐川急便常務取締役、同社代表取締役社長を経て、2025年4月より現職。
髙垣 考志 取締役財務・経営企画担当 1995年三和銀行入行、三菱東京UFJ銀行上海支店次長、三菱UFJフィナンシャル・グループ経営企画部次長を経て、2025年6月より現職。
笹森 公彰 取締役 1983年北海道佐川急便入社、佐川急便執行役員、SGムービング代表取締役社長を経て、2025年4月より現職。


社外取締役は、髙岡美佳氏(立教大学経営学部教授・共同印刷取締役・ニップン取締役・指名・報酬諮問委員会委員長)、鷺坂長美氏(小澤英明法律事務所顧問・認定NPO法人救急ヘリ病院ネットワーク理事長・指名・報酬諮問委員会委員)、秋山真人氏(東京団地冷蔵代表取締役社長)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会及び監査役会を設置しています。社外取締役は、主に経営・事業戦略に関する専門的見地から、取締役会の意思決定の適正性向上に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役の報酬は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして機能するよう設計されています。業務執行取締役の報酬は、月例の金銭報酬である基本報酬(固定部分と業績連動部分)と、非金銭報酬である業績連動型株式報酬で構成されています。一方、監督機能を担う社外取締役の報酬は、月例の金銭報酬である基本報酬(固定部分のみ)となっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 6名 6.5億円 1.07億円
監査役(社外除く) 1名 23百万円 23.0百万円
社外取締役 3名 42百万円 14.0百万円
社外監査役 4名 46百万円 11.5百万円

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。