※本記事は、株式会社九州フィナンシャルグループ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月12日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
九州フィナンシャルグループは持株会社であり、単体従業員数は83名、グループ連結従業員数は4,858名です。
同社グループは、銀行業務を中心にリース業務、クレジットカード業務、信託業務、信用保証業務、金融商品取引業務などの金融サービス、DXソリューション事業、ECモール事業などの地域価値共創事業を展開しています。連結子会社25社で構成されています。
主な国内グループ会社は、(連結子会社)肥後銀行(銀行業)、九州FG証券(金融商品取引業務)、九州デジタルソリューションズ、九州みらいCreation、九州会計サービスなどです。
2025年4月1日付で肥後銀行が株式会社地方総研を、同年10月1日付で株式会社九州健康経営ラボを設立しました。また、2026年1月8日付で鹿児島銀行がパステムソリューションズ株式会社の株式を取得し、連結子会社化しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
九州フィナンシャルグループは、地域経済の持続的成長と地域貢献価値の創出を重視し、従業員の給与・報酬水準を決定しています。人材を重要なファクターと位置づけ、多様な人材の育成と働きがいの充実を通じて、グループ全体の進化を目指しています。従業員のエンゲージメント向上にも継続的に取り組む企業文化がうかがえます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、平均年齢が比較的高く、平均勤続年数も長めであることから、従業員が長期的にキャリアを築いている傾向が見られます。安定した環境で経験を積むことができる企業文化がうかがえます。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 10,031,000円 |
| 平均勤続年数 | 15.8年 |
| 平均年齢 | 44.8歳 |
| 単体従業員数 | 83人 |
| 連結従業員数 | 4,858人 |
| 単体のグループ内比率 | 1.7% |
なお、直近の主要子会社のデータは以下の通りです。
| 会社名 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与 |
|---|---|---|---|
| 肥後銀行 | 39.8歳 | 15.4年 | 7,262,000円 |
同社グループは、確定給付型の退職給付制度を導入しています(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度です)。この制度は国内グループ会社に適用されます。退職一時金制度もあり、企業年金制度では年齢や職能資格、勤務期間に基づき一時金または年金が支給されます。2026年3月31日時点の退職給付債務は431億円、年金資産は782億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
九州フィナンシャルグループは、「お客様、地域、社員とともに、より良い未来を創造する『地域価値共創グループ』への進化」をビジョンに掲げ、人材育成方針と社内環境整備方針を定めています。事業の進化と戦略遂行において人材を重要なファクターと位置づけ、従業員エンゲージメントの向上、価値を創造する人材の育成・確保、働きがいの充実を通じて、多様性と主体性を備える集団形成を目指しています。
同社は、企業が創出する価値を「地域貢献価値」と捉え、従業員の給与・報酬水準を決定しています。経営環境や業績動向、職務・役割の重要性、個人の成果・貢献度を総合的に勘案し、持続的な成長と地域社会との共生を実現する観点から、給与・報酬水準の見直しを行っています。賃上げは4年連続で実施され、初任給も5年連続で引き上げられています。
人材育成では、「未来のKFGグループを支える人材ポートフォリオの構築」をテーマに、法人コンサルティングやIT・DXなど16分野で専門人材の育成・確保に注力しています。戦略的な適材配置や専門性の高い公的資格取得支援、キャリアアップ支援金、資格取得奨励金制度を導入しています。また、銀行内・グループ内での異動やグループ外への研修出向を公募する「キャリアチャレンジ」制度も実施しています。
社内環境整備では、「多様な人材が活躍する働きやすい職場環境の構築」をテーマに、従業員エンゲージメント調査「Wevox」を活用し、ワークエンゲージメント向上に取り組んでいます。若年層の離職防止に向けたフォローや、従業員の多様な経験と成長を促す「副業制度」も導入されています。男性育児休業取得率100%を継続し、時差勤務制度や勤務間インターバル、ビジネス・オフィスカジュアルなど、柔軟な働き方を推進しています。従業員持株会制度や選択型DCなど、資産形成支援も充実しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
任意開示
同社グループが独自に開示している任意指標です。算出対象は当社、肥後銀行、鹿児島銀行、九州デジタルソリューションズ等、または当社及び直接子会社です。
人材育成方針に関する事項
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 専門人材プール充足率 | 51% |
| 資格取得奨励金制度交付件数 | 2,832件 |
| 資格取得奨励金制度交付金額 | 26百万円 |
| キャリアチャレンジ募集ポスト | 71件 |
| キャリアチャレンジ応募者数 | 63名 |
社内環境整備方針に関する事項
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| エンゲージメントスコア | 76P |
| 肥後銀行若年層離職率 | 17% |
| 鹿児島銀行若年層離職率 | 17% |
| 副業実施者数 | 47名 |
| 女性管理職比率 | 16.3% |
| 男性育児休業取得率 | 100% |
| 肥後銀行平均有給休暇取得日数 | 15.7日 |
| 鹿児島銀行平均有給休暇取得日数 | 16.6日 |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
銀行持株会社である同社グループは、銀行業務を主軸に、リース業務やクレジットカード業務、DXソリューション事業など、多岐にわたる金融サービスと地域価値共創事業を展開しています。同社グループの収益は、これらの事業活動を通じて得られています。
銀行業
同社グループの中核を担う銀行業では、預金業務、貸出業務、有価証券投資業務、内国為替業務、外国為替業務のほか、代理業務、国債等公共債や証券投資信託・保険商品の窓口販売業務、信託業務等、幅広い金融商品・サービスを提供しています。収益は、預金や貸出、有価証券投資などから得ています。運営は、肥後銀行および鹿児島銀行が行っています。
リース業
リース業では、リース業務や貸付業務を行っています。収益は、リースや貸付サービスから得ています。運営は、連結子会社が行っています。
その他の事業セグメント
その他の事業セグメントでは、クレジットカード業務、DXソリューションおよび収納代行サービス業務、信用保証業務、金融商品取引業務、ECモール事業等を行っています。収益は、これらの多様な金融サービスや地域価値共創事業から得ています。運営は、連結子会社が行っています。
同社グループの事業は主に日本国内の外部顧客を対象としており、特定の顧客への収益集中は見られません。
| セグメント | それぞれ経常収益(2025年3月期) | それぞれ経常収益(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 小計 | 2,052億円 | 2,151億円 |
| 肥後銀行 | 1,170億円 | 1,199億円 |
| 鹿児島銀行 | 882億円 | 951億円 |
| リース業 | 389億円 | 407億円 |
| その他の事業セグメント | 83.2億円 | 93.0億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
過去5期間の経常収益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の推移を見ると、同社グループの業績は一貫して増加傾向にあります。特に直近の当連結会計年度では、経常収益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益が前期から大きく増加しました。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 経常収益 | 1,876億円 | 2,144億円 | 2,226億円 | 2,513億円 | 2,632億円 |
| 経常利益 | 247億円 | 356億円 | 384億円 | 430億円 | 538億円 |
| 経常利益率 | 13.1% | 16.6% | 17.3% | 17.1% | 20.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 167億円 | 247億円 | 264億円 | 304億円 | 377億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 38.06 | 57.02 | 61.01 | 70.19 | 87.54 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの経常収益は前期から増加しており、従業員1人あたりの経常利益も前期から増加しています。これらの指標は、同社グループ全体の生産性が向上している傾向を示しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり経常収益(連結) | 53.8百万円 | 54.2百万円 |
| 従業員1人あたり経常利益(連結) | 9.2百万円 | 11.1百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、事業活動と投資活動を通じて資金を積極的に活用しています。財務基盤の状況は、今後の事業展開や雇用安定性を考える上で重要な要素となります。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤を見ると、純資産は前期から増加しています。自己資本比率も前期から上昇しており、財務の健全性が維持されていることが示されています。現金預け金は前期から減少していますが、潤沢な資金を確保している状況です。
これらの財務状況は、同社グループが安定した経営基盤を維持していることを示しており、従業員の雇用や給与の安定性にもつながる要素であると考えられます。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 7,040億円 | 7,613億円 |
| 自己資本比率 | 5.3% | 5.6% |
| ROE(自己資本利益率) | 4.2% | 5.1% |
| 現金預け金 | 1兆8,902億円 | 1兆5,546億円 |
なお、銀行は預金が主な負債のため、一般的な計算式による自己資本比率は構造上低くなります。規制上は国内基準4%以上・国際統一基準8%以上が求められます。
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは貸出金の増加等によりマイナスとなっています。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出等によりマイナスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払及び自己株式の取得による支出等によりマイナスとなっています。
これらの結果、フリーキャッシュ・フローはマイナスとなっており、事業活動と投資活動を合わせた資金の出入りは支出超過の状態です。これは、貸出金や有価証券への投資を積極的に行っている状況を示しています。資金の流動性については、足元のキャッシュ・フローの状態は健全であり、潤沢な資金を確保していると同社グループは認識しています。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △3,921億円 | △587億円 |
| 投資CF | 777億円 | △2,571億円 |
| 財務CF | △81億円 | △206億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △3,144億円 | △3,158億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、持株会社として銀行子会社からの配当金及び経営管理料に収入の大部分を依存しています。規制上または契約上の制限により、銀行子会社からの配当が制限される可能性があります。また、主要な営業基盤である熊本県、鹿児島県及び宮崎県では、ゆうちょ銀行、メガバンク及び他の地域金融機関等との競争が激化している状況です。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループにおいて、人事処遇や労働時間管理などの人事労務上の問題や職場の安全衛生管理上の問題などに関連する重大な訴訟などが発生した場合、社会的信用の失墜等により、同社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
九州フィナンシャルグループは、地域社会の発展に貢献する「地域価値共創グループ」への進化を目指しています。お客様・地域・社員とともに未来を創造する企業文化を大切にしています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、お客様・地域・社員とともに、より良い未来を創造する「地域価値共創グループ」への進化をビジョンとして掲げています。2015年10月の設立以来、「協働」ステージ、「融合」ステージを経て、2021年4月からは「共創ステージ」として10年間の計画を進めています。
第4次グループ中期経営計画「躍進」では、地域価値共創グループ実現へ向けての躍進を基本方針としています。広域化した新たな地域密着型ビジネスモデルを創造し、地元との信頼関係を強化するとともに、経営の効率化を促進し、企業価値を高めることを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、「地域価値共創グループ」への進化に向けた基本戦略として、「未来を創る地域価値提供の取り組み加速」「地域経済の成長に向けたコア事業の強化」「持続的成長に向けた強固な経営基盤の確立」を掲げています。これらを「新たな事業への挑戦・事業領域の拡充」「地域・お客さま起点のソリューション提供」「人的資本経営の実践による社員価値向上」「GX・DXにかかる先進的な取り組み」といった戦略の柱で推進しています。
サステナビリティ宣言では、国連が定めたSDGsの趣旨に賛同し、全役職員が主体的に「持続可能な社会づくり」「地域経済発展」「普及・拡大」に取り組むことを宣言しています。人権方針に則り、自由闊達な組織風土のもと、従業員一人ひとりが能力を十分に発揮し、自分らしくいきいきと活躍できる社内環境の構築を目指しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、中・南九州における生産年齢人口の流出や少子高齢化、市場規模の縮小といった構造的な問題を経営環境として認識しています。一方で、TSMCの熊本進出が地域経済へ大きなインパクトを与えることを機会と捉えています。
金融業界においては、金利上昇局面への対応や競合との競争に加え、DXやSDGsといったお客様の多様な課題やニーズへの対応が求められています。「その地域にどのような地銀があるかによって、その地域の未来が変わる」との考えのもと、新たな事業への挑戦や事業領域の拡充を通じて、持続可能な地域社会の実現に貢献することを役割・使命としています。サステナビリティ優先課題として、「人材・労働力の確保」「少子高齢化社会への対応」「地域経済の持続的成長」「気候変動対策」「人権と多様性の尊重」「デジタル社会の形成」の6項目を抽出しています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
九州フィナンシャルグループは、監査等委員会設置会社として、監督と執行の分離を明確にしたガバナンス体制を構築しています。取締役会は社外取締役を多く含む構成となっており、客観的な視点を取り入れた経営を目指しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
九州フィナンシャルグループの株主構成を見ると、信託銀行や財団、生命保険会社といった機関投資家が上位を占めています。特定の事業会社や創業家が突出して多くの株式を保有しているわけではなく、幅広い投資家層に支えられている資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 11.76% |
| 一般財団法人岩崎育英文化財団 | 4.94% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 4.47% |
| 明治安田生命保険相互会社 | 4.38% |
| 九州フィナンシャルグループ従業員持株会 | 2.98% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は15名(男性12名・女性3名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役会長は郡山明久氏、代表取締役社長は笠原慶久氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 郡山 明久 | 取締役会長(代表取締役) | 1980年4月株式会社鹿児島銀行入行、2015年10月同社取締役、2024年6月同社代表取締役会長より現職。 |
| 笠原 慶久 | 取締役社長(代表取締役) | 1984年4月株式会社富士銀行入行、2015年4月株式会社肥後銀行入行、2019年6月同社代表取締役社長より現職。 |
| 多田 理一郎 | 取締役(専務執行役員) | 1989年4月株式会社肥後銀行入行、2021年4月同社執行役員監査部長、2025年4月同社取締役専務執行役員より現職。 |
| 山方 真一 | 取締役(専務執行役員) | 1988年4月株式会社鹿児島銀行入行、2021年4月同社執行役員経営企画部長、2026年4月同社取締役専務執行役員より現職。 |
| 市坪 孝一 | 取締役(常務執行役員) | 1988年4月株式会社鹿児島銀行入行、2024年4月同社上席執行役員事業戦略部長、2025年6月同社取締役常務執行役員より現職。 |
| 北村 幸代子 | 取締役(常務執行役員) | 1984年4月株式会社肥後銀行入行、2024年4月同社常務執行役員CR統括部長、2025年6月同社取締役常務執行役員より現職。 |
| 上村 基宏 | 取締役 | 1975年4月株式会社鹿児島銀行入行、2015年10月同社代表取締役社長、2019年6月同社取締役より現職。 |
社外取締役は、根本祐二氏(東洋大学名誉教授)、渋澤健氏(シブサワ・アンド・カンパニー代表取締役)、福本伸昭氏(ピーエスシー執行役員)、田島優子氏(さわやか法律事務所パートナー弁護士)、鈴木伸弥氏(明治安田生命保険相互会社特別顧問)、大皷利枝氏(TMI総合法律事務所パートナー弁護士)です。
同社は2021年6月18日開催の定時株主総会の決議をもって、監査等委員会設置会社へ移行しています。取締役会は、金融業務に精通した同社グループ出身の取締役9名と、独立性の高い社外取締役6名で構成され、経営全般の監督を主な役割としています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
九州フィナンシャルグループの取締役報酬は、固定報酬としての基本報酬、短期の業績連動報酬としての決算一時金、中長期的な企業価値向上との連動性のある株式報酬で構成されています。監査等委員以外の取締役の報酬支給割合は、概ね基本報酬が75%、決算一時金が15%、株式報酬が10%となっています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 10名 | 1.7億円 | 17.2百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 3名 | 15百万円 | 5.0百万円 |
| 社外役員 | 8名 | 43百万円 | 5.4百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。また、使用人兼務役員の使用人給与額は、上記の報酬等の総額には含まれていません。
個人別報酬が開示されている役員は、郡山明久氏(1.03億円)、笠原慶久氏(1.03億円)です。
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